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【FP監修】生命保険は掛け捨て型?貯蓄型?FPがおすすめするのはどちら?

多くの方が生命保険の選び方で悩むと思われる「掛け捨て型VS貯蓄型」について、9人のFPの方に回答していただきました。掛け捨て型生命保険と貯蓄型生命保険に対して様々な意見がありますので、自分にとってどちらがメリットが大きいのかを考える手助けになればと思います。

アンケートにご協力いただいたFPの方々(50音順、敬称略)

ファイナンシャルプランナー
下澤 純子
保険営業歴20年。現在は生命保険営業専門のコンサルタントで、保険営業さんを対象に、営業のやり方、集客の仕方を教えています。著書『働く女性がしたたかにしなやかに生き抜く仕事術』『成績のいい人はモテる人』。7月発売予定『身の丈セミナー講師入門(仮)』

FPアンケート【生命保険は掛け捨て型と貯蓄型、どちらがおすすめ?】

今回の記事では、現役のファイナンシャルプランナー(FP)の9名の方にアンケートを受けていただき、その回答を元に記事を作成しています。 
生命保険には、大きく分けて、掛け捨て型と貯蓄型がありますが、多くの方が、どちらが自分に合っているのか悩むことでしょう。

多くの場合、定期保険は掛け捨て型であり、終身保険は貯蓄型であるので、「掛け捨て型 VS 貯蓄型」は「定期保険 VS 終身保険」とも言えます。


まず、それぞれの特徴と違いについて説明します。

掛け捨て型(定期保険)と貯蓄型(終身保険)の違いとは?

掛け捨て型(定期保険)とは、一定の定められた期間のみ死亡保障をつける生命保険です。

一方で、貯蓄型(終身保険)とは、一生涯死亡保障をつけられる生命保険です。


一番大きな違いはもちろんその保険期間ですが、それ以外に「解約したときにお金が返ってくるかどうか」という違いがあります。


このお金のことを解約返戻金と言います。


掛け捨て型(定期保険)は解約してもお金は返ってこない、もしくは返ってきてもごくわずかですが、貯蓄型(終身保険)の場合は解約するタイミングによっては、今まで支払ってきた保険料の総額よりも多いお金を受け取れることもあります。


そして、その利率のことを返戻率と呼びます。


具体的には、貯蓄型(終身保険)において、保険料を短期払いをして、払込が終わった後に解約すると、返戻率が100%を超えることが多いです。


逆に、保険料の払込が終わる前に早期解約をすると、返戻率が100%を下回るために、元本割れするリスクもあります。


お金が返ってくることを考えると、貯蓄型のほうが良さそうに思えてしまいますが、掛け捨て型(定期保険)はお金がほとんど返ってこない分だけ、保険料が割安となっています。


つまり、掛け捨て型(定期保険)は、割安な保険料で高額な死亡保障をつけられ、生活にも負担をかけないというメリットがあるのです。


簡単に、掛け捨て型(定期保険)と貯蓄型(終身保険)のメリット・デメリット、その違いをまとめると、下のような感じです。 


  • 掛け捨て型(定期保険)
    メリット:割安な保険料で高額な死亡保障をつけることができる
    デメリット:解約返戻金がないことや満期を迎えると保障がなくなる 
  • 貯蓄型(終身保険)
    メリット:解約返戻金があるため貯蓄性がある
    デメリット:保険料が割高であることと、早期解約の元本割れリスクがある 

またそれぞれの加入率は、男性・女性、そして既婚と未婚(独身)、年齢ごとでは、以下のようになってします。


(参考:独身男性の生命保険加入実態(ニッセイ基礎研究所)独身女性の生命保険加入実態(ニッセイ基礎研究所)



加入率20代30代40代
独身男性:終身保険27.2%42.5%54.5%
独身男性:定期保険16.5% 13.8%4.5%
既婚男性:終身保険45%48%52.4%
既婚男性:定期保険25%27.5%15.5%
独身女性:終身保険28.4%31.0%36.4%
独身女性:定期保険14.7%15.5%4.5%
既婚女性:終身保険30.1%43.4%49%
既婚女性:定期保険17.3%18.6%14.6%

掛け捨て型(定期保険)と貯蓄型(終身保険)のどちらがおすすめなのか、FPの方の回答を見ていきましょう。

各FPのコメントはほとんど原文のまま掲載しています。ぜひ参考にして見てください。(敬称略) 

FPの方たちの「掛け捨て定期保険VS貯蓄型終身保険」のアンケート結果!

下の図が、アンケート結果です。




  • 9人中5人が定期型の掛け捨て保険
  • 9人中2人が貯蓄型の終身保険
  • 9人中2人がケースバイケース

では、それぞれのFPの方の意見を見ていきましょう。

掛け捨て型定期保険を選んだFPの方の意見

定期保険の方が比較的お財布にやさしいから

  • 保障は「万が一」のため、貯蓄とは分けて考えた方が無難と思います。

    終身保険は一生保障がある分、保険料が高いのが特徴。

    終身保険で充分な保障を用意するには、定期保険の10倍以上の保険料を払わなければなりません。

    現在、運用利率が非常に低いことも終身保険をお勧めしない理由です。

    貯蓄をしたいなら、財形、積み立て定期、老後を考えるなら確定拠出年金、学資を貯めたいなら学資保険の方がおすすめです。

    財形は定期預金は、必要なときおろしても元本割れしませんし、確定拠出年金は掛け金を全額控除でき節税できます。

    学資保険は、運用利率が低いのですが、子どもの学資が必要な時期に一時金がでます。

    終身保険では、子どもの学費が必要な時期にタイミングよく、解約返戻金の額が払込保険料より多くなるとは限らないのです。

    (拝野 洋子)

年齢に応じた保険内容を選択できるため

  • 貯蓄型の終身保険は割高で生保各社の利益の源であり、ムダが多いと考えています。

    掛け捨て型の定期保険の方が解約する時に後腐れがなく、自分のスタイルに合わないと思えば生命保険商品をすっぱり切り捨てることができます。

    貯蓄型の終身保険は、保険加入者のための保険商品ではなく、保険各社が利益を上げるための商品に成り下がっているとも言えてしまいます。

    (鳥海 光夫)

貯蓄と保障は分けて考えたほうがわかりやすくお得だと思うから

  • 保険の良さは、契約したらすぐに必要な保障が得られることです。

    年齢や家族構成の変化などに応じて、その時期に応じた必要な保障を保険で備えれば、家計の負担も大きくないはず。

    貯蓄も保険で行うと、途中で解約すると損をすることもあります。

    そのため、様々な環境変化に対応できないので、保険は保障の準備に徹した方がよいと思います。

    (正田 きよ子)

目的次第だが、一般に必要保障額は退職後にゼロに近づくことが多いため

  • 死亡保障として考える場合は保障を経費ととらえてリーズナブルな定期保険や収入保障保険のようなものが一般に勧められると考えます。

    貯蓄型終身保険は死亡保障の意味合いもありますが貯蓄や運用目的も兼ねており運用目的と捉えるならば必ずしも保険を用いる必要は無いからです。

    (林 健太郎)

保険の基本は一定期間に限って保障を得ること

  • 割安な保険料で大きな保障を得ることができます。

    貯蓄型の保険も中身を分解すると、掛け捨て保険+貯蓄になっています。

    金利の低い現在、終身保険という期間の長い固定金利の商品を選択することは、将来、金利が上昇すること見込んだとき不利につながる可能性が高くなります。

    (横川 由理)
「掛け捨て型のほうが保険料が割安な分、見直しがしやすい」という意見が多いですね。

ご自身が現在の状況と今後変わりうるか(家族構成や収入など)に着目して考えると、良さそうですね。

貯蓄型終身保険を選んだFPの方の意見

確実にお金を積み立てることができる

  • 定期保険は少ない掛金で大きな保障を得ることができるので、家計に大きな負担を掛けずに済みます。

    しかし、注意したいのは、更新時に保険料が高くなる点です。

    たとえば、子どもの教育費がかさむ時期や住宅ローンなど大きな出費がある時期に更新がやってくると、保険料を負担するのが苦しくなります。

    また、いざというときには公的保障がある点も留意しておきたいところです。

    その点、貯蓄型の終身保険の場合は、貯蓄と合わせて保障が得られるので、通常の貯蓄とあわせて利用するとよいでしょう。

    ただし、十分な保障を得るためには保険料が高くなることと、途中で解約する場合、解約返戻金がおさめた保険料を下回ることがあるかもしれない点は、注意する必要があります。

    (前佛 朋子)

資産形成と保障を兼ね備えた準備ができるため

  • 資産形成という点で考えると、終身保険の利回りは有価証券より劣りますが、元本が割れるリスクが低いため、貯蓄の一部として考えておくと良いでしょう。

    万が一、資金が必要になった場合には、減額や契約者貸付を利用して現金化することもできるのがメリットです。

    その際も、保障はある程度確保できます。

    保険は「支払い」として考えることが多いため、「気付いたらお金が貯まっていた!」ということもあり、家計の中で自然と貯蓄ができる仕組みづくりの一つとして取り入れると良いと思います。

    (冨士野 喜子)
「終身保険は保険料が変わらないため生活における負担が変わらず、さらにいざというときに現金化できる。さらに保障と貯蓄が同時にできる。」ということですね。

「保険はお金が減るもの」と考えている人にとっては、新しい選択肢かもしれません。

ケースバイケースという意見も

その人の現在における状況による

  • その人の現在における状況により、終身保険なのか、定期保険なのか、二つを合わせたものなのか変わってきます。

    一件、解約返戻金のことを考えると貯蓄型の終身保険の方が良さそうにも見えます。

    しかし、お子さんのいらっしゃる家庭の場合、お父さんに万一のことがあれば、それからの生活は一転してしまいます。

    お子さんが社会人になるまでの期間の残された家族の生活費は残しておくべきでしょう。

    この場合、お子さんが小さいほど必要保障額は大きくなります。

    また、賃貸にお住まいでお父さんに万一のことがあった場合、ご実家に帰れる状況でない場合は、残された家族の生活費の中に家賃分も必要になります。

    持ち家で、住宅ローンが団体信用生命によりなくなる人より、賃貸分月に10万円前後は多くなることを考慮する必要があります。

    お子さんのいらっしゃる家庭では、高いお金で少ない保障を得る終身保険よりも、安いお金でたくさんの保障を得ることのできる定期保険の方が優先順位が高いのです。

    終身保険で得る将来的な貯蓄よりも、今の保障の方が大事であるとも言えます。

    (下澤 純子)

その人のライフプラン、必要保障金額などを検討する必要がある

  • 人によってお勧めする商品は終身の場合もあれば定期の場合もあります。

    貯蓄型の終身保険も掛け捨て型の定期保険も個人的にお気に入りの商品はあり、自分で加入している保険もいろいろあります。

    ただ、生命保険は相談者の事情に合わせて商品を勧めるのであり、FPがお気に入りと言うだけの理由で商品を勧めることはありません。

    何を勧めるかは相談者の個人情報やライフプラン、必要保障等から考えています。

    昨今は低金利の影響で保険商品に限ったことではないですが貯蓄型商品の魅力は薄れ、商品数も減っている現実はあります。

    (松浦 建二)

まとめ

いかがでしたでしょうか。 

掛け捨て型定期保険と貯蓄型終身保険について、FPの方のなかでも様々な意見がありましたね。


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