マイホームを検討中の方必見。生命保険を見直しポイントはここだ!

更新日:2018/09/14
これからマイホームを建てようと思っている方は、どこを見直したら経費をもう少し捻出できるか思案している方も多いはず。マイホームを購入することで生命保険の見直しも必要です。もしかすると、保険料が下がって経費を捻出できるかも。生命保険の見直し、始めませんか?
マイホームを購入したら生命保険の見直しを
住宅ローンを借りるときは団体信用生命保険の加入が必須
住宅ローンを活用するには金融機関で住宅ローンの申し込みをします。
その時に団体信用生命保険に加入なければなりません。
団体信用生命保険と聞いてあまり聞きなれたことの言葉かと思った方も多いかと思います。
既にマイホームを購入された方はご存知だと思いますが、団体信用生命保険とは、住宅ローンの返済中の借りている人にもしもの事があった場合に活用される保険です。
例えば、借入者が死亡・高度障害など返済ができない状況に陥ると、ローン残高と同じ額の保険金が住宅ローンを借入れた金融機関に支払われます。
そうすることで、大黒柱を亡くした家族を助けてくれるありがたい保険なのです。
団体信用生命保険の保険金額と保険料
実は、団体信用の生命保険では、保険会社と銀行が提携している場合が多く、保険料にあたる金額を銀行が負担して支払ってくれる仕組みになっていることが多いです。
これは、銀行側としても、死亡などにより回収不能となってしまう場合を恐れての対応となります。
ただし、一部の銀行では、ローン借入者に負担させる場合もあります。
ローン借入側にとっては、万が一の際に残された家族を救うため、銀行側にとっては、回収不能に陥らないため、保険会としては、契約件数を増やすための仕組みとなっています。
マイホーム購入は死亡保障額の見直しのタイミング
さらにローンまで無くなれば、とりあえずは夫が亡くなっても住む家はあるので助かります。
それでは、夫の死亡保障の金額をどのくらい準備できると良いのかを考えてみましょう。
具体的に想定されるコストを考える
例えば
- 2歳の子供を持つ家庭
- 夫は月給30万円のサラリーマン
- 月10万円の住宅ローンを支払いながら生活費15万円
の場合、2歳の子供が、大学を卒業するまで後20年ほどの間、生活費として、
(15万円+10万円)×12ケ月×20年
と考えると6000万円ほど必要です。
また、子供の教育費は、厚生労働省のデータによれば、以下の通りです。
国公立 | 私立 | |
幼稚園 (3年間) | 66万円 | 161万円 |
小学校 (6年間) | 182万円 | 881万円 |
中学校 (3年間) | 137万円 | 383万円 |
高校 (3年間) | 117万円 | 275万円 |
大学*1 (4年間) | 683万円 | 945万円 |
合計 | 1185万円 | 2645万円 |
大学まで進学したと仮定して考えると少なくとも1000万円ほどはかかるので、教育費は1000万円。
合計で20年間に7000万円程度かかる見積もりになります。
しかし、団体信用生命保険に加入していれば、もし夫が亡くなっても10万円の住宅ローンの返済が無くなるわけですから助かります。
公的保障を総合して考える
住宅ローンの返済が無くなり、公的保障分を差し引いた金額を見ていきましょう。
10万円の住宅ローンが無くなりましたので、15万円×12ケ月×20年と考え、3600万円となります。
子供の教育費は変わりませんので1000万円程度。
受けられる公的保障分を計算しますと、遺族基礎年金は、年間101万2800円×16年で1620万円となります。
遺族厚生年金は約48万円で遺族厚生年金に給付制限はありません。
そこで、遺族基礎年金16年分で計算して48万円×16年の金額は768万円となりました。
夫亡き後の必要な金額から公的保障を差し引いてみると3600万円+1000万円-1620万円-768万円出た金額が、2212万円となりました。この金額がマイホームを購入した後の死亡保障の目安金額となります。
この金額以上の死亡保障の付いた生命保険に加入している方は保険料の見直しを行えば、保険料は減額となります。
しかし、逆に、保障が足りない場合は保険料をあげて考えましょう。
住宅ローンの名義によって生命保険の見直し方が変わる
夫名義の場合の生命保険の見直し方とは?
最近では、妻と共有名義で住宅ローンを借入れる方も増えてきました。
確かに、共働きの夫婦であれば、共有名義にし、二人で住宅ローンを借りれば一人で借りるより有利になるので、さらに良いマイホームを購入できるかもしれません。
それでは、夫婦名義の場合にはどのように生命保険を見直すのでしょうか?
夫婦名義の場合は、お互いのローンを相殺できるように
夫婦名義の場合は大きく二つに分かれます。
まず、住宅ローンを夫婦別々に借入れる方法=ペアローンで借入れた場合。
双方の住宅ローンで団体信用生命保険の加入できますので、もし夫、もしくは妻が亡くなったとしても、その亡くなった方の住宅ローンは相殺されます。と言うことは、生存している方の住宅ローンは残る形になります。
もし、可能であれば夫婦のどちらかが亡くなった場合に残された方の住宅ローンまで相殺できる死亡保障に見直しができればさらに、安心感は高まります。
もう一つの夫婦共同の住宅ローンの借入れ方法、連帯債務型・連帯保証型があります。
こちらは債務者が一人となるため団体信用生命保険に加入できるのもその債務者のみとなります。
例えば債務者が夫とします。
夫が亡くなれば、残った住宅ローンは相殺されることは当然です。
しかし、妻が亡くなった場合は住宅ローンはそのまま残ってしまいます。
と言うことは、夫が亡くなった場合の死亡保障の見直しは上記の通りですが、妻が亡くなった場合の死亡保障の見直しは、できる事ならば、残った住宅ローンを相殺できる死亡保障を付けたいものです。
ここは上手に死亡保障を考えなければマイホームを守ることはできません。
団体信用生命保険は医療保障が不十分であることに注意
では、それ以外で団体信用生命保険が使えるときがあるのか?
それは、高度障害状態の時に使うことが出来ます。
それ以外ではこの団体信用生命保険が活用できることはできませんので、医療保険の見直しは必須です。
死亡または高度障害状態のときのみ保障
- 両眼の視力を全く永久に失った状態
- 言語またはそしゃくの機能を全く永久に失った状態
- 中枢神経系・精神または胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要する状態
- 両上肢とも手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失った状態
- 両下肢とも足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失った状態
- 1上肢を手関節以上で失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったか、またはその用を全く永久に失った状態
- 1上肢の用を全く永久に失い、かつ、1下肢を足関節以上で失った状態
ですので、これに当てはまらない病気がけがはこの団体信用生命保険では保障されません。
疾病保障付きの団体信用生命保険もある
疾病とは、どのような病気が入るのかを見ておきましょう。
- がん(悪性新生物)
- 急性心筋梗塞
- 脳卒中
最近では、この三大疾病に掛ると住宅ローンを相殺してくれる団体信用生命保険も増えてきました。
団体信用生命保険は誰でも加入できるわけではない
団体信用生命保険に加入するには条件があります。その条件は
- 申込書兼告知書の記入日現在で、満15歳以上満70歳未満(満70歳の誕生日の前日まで)の人
- 生命保険会社の加入承諾がある人
と、なっています。
加入条件は年齢と健康状態
70歳未満はとは、69歳と11ヶ月と29日または30日でも大丈夫と言うことですよね?
既に定年退職を迎えた方が加入できる保険と考えると世間に優しい保険になるのではないでしょうか?
定年退職を機にマイホームを建てようと方には心強い保険でもあります。
加入できなかった場合はワイド団信がおすすめ
しかし、念願のマイホームが手に入ると思っても、団体信用生命保険に加入ができなかった方もいらっしゃると思います。
そんな人には「ワイド団信が」あります。
ワイド団信とは
糖尿病や高血圧そして肝機能障害など、一般的な生命保険の審査を通らず、団信の審査が通らない方に可能性を与えたワイド団信。
その、ワイド団信の加入の際に必要な告知項目は
- 3ケ月以内に医師の診察を受けていないか
- 3年以内に2週間以上の治療はないか
- 障害はないか
しかし、加入条件が団体信用生命保険の審査より緩和されている為にワイド団信は加入しやすくなっている訳です。
このワイド団信のデメリットは、住宅ローンの金利が高くなるというところです。
借入額や借入れ年数などの考慮をし金利が決まるのですが、通常よりも0.3%も高くなることもあるようです。
まとめ:マイホーム購入は生命保険の見直しのタイミング
マイホーム購入の際の保険の見直しの力になれたでしょうか?
マイホーム購入にはお金が必要です。
削れるところはしっかり削る、日頃の日常生活の生活も見直しが必要ですが、生命保険もマイホーム購入で必要な保障かどうか見直しをすれば、節約できるところが見えてきます。
生命保険の本質である、リスクに対しての保障ということを意識し、適切な生命保険しかり、保障内容、保障金額を考えることがとても重要です。
しっかりと生命保険を見直し、立派なマイホームを建ててください。

おすすめ

マイホームを検討中の方、現在の生命保険を見直してみませんか?
もしかすると、必要以上の保障が付いた生命保険に加入しているかもしれません。
逆に、生命保険の保障が足りないという可能性もあります。
大きな買い物、長い支払いになるマイホームと生命保険。
上手に見直して良いマイホームを建てましょう。