更新日:2022/12/12
iDeCo(確定拠出年金)は分散しすぎに注意?分散投資に失敗しないコツとは?
iDeCoを使った分散しすぎない投資方法についての解説記事です。具体的にはiDeCoを使った投資で分散分散しすぎた時のデメリット、iDeCoを分散しすぎている人の投資スタイル改善方法、iDeCodede分散投資する際の基本知識などを解説しています。
内容をまとめると
- iDeCoは分散投資をすることでリスクを下げることができる
- ただしiDeCoの分散投資には、①1銘柄や1商品に投資する金額が少なくなる、②管理が大変、③分散のさせ方によっては意味がない、といったデメリットもある
- iDeCo投資の基本は①投資信託1本でもOK、②投資対象によりリスク・リターンが変わる、③パッシブ型とアクティブ型の2種類ある、④自分のリスク許容度を認識しようの4点
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目次を使って気になるところから読みましょう!
- iDeCo(確定拠出年金)の分散しすぎに注意すべき3つの理由
- 銘柄が増えると1銘柄あたりの投資金額が少なくなる
- 一つ一つの銘柄の動向に目が行き届かなくなる
- ③同じ値動きの資産同士を組み合わせても分散投資の効果が効きにくくなる
- iDeCo(確定拠出年金)を分散しすぎている人が投資で分散効果を高めるには?
- ①値動きが異なる2つ以上の資産を組み入れる
- ②時間分散によって購入単価を平均化
- ③現金買付余力を20~30%以上残し、資金が100万円以内なら1~2銘柄
- iDeCo(確定拠出年金)の分散投資の基本知識を解説
- ①投資信託1本でも資産分配可能
- ②どの資産や地域を投資対象とするかでリスクとリターンが決まる
- ③パッシブ型とアクティブ型の2種類ある
- ④自分のリスク許容度に応じて資産配分を考える
- iDeCo(確定拠出年金)の分散投資で運用スタイルはどうする?
- ①投資知識が無く、無難にバランスよく分散投資したい方
- ②投資経験があり自分で組み合わせを選びたい方
- まとめ|iDeCo(確定拠出年金)の分散しすぎに注意?
目次
iDeCo(確定拠出年金)の分散しすぎに注意すべき3つの理由
iDeCo(確定拠出年金)の仕組みを使って、老後に受け取ることができる年金を増やしたいと思いませんか?
しかし、自分で運用しなければいけないiDeCoには、せっかく貯めたお金を運用に失敗して失ってしまうリスクもあります。
そこで分散投資をすれば、お金の運用に失敗はしないと言われていますが、運用の仕方によってはデメリットもあります。
iDeCoを利用した分散投資のデメリットは以下の3点です。
- 一つの銘柄や商品に投資する金額が少なくなる。
- 投資したそれぞれの銘柄や商品の動向に目が行き届かなくなる。
- 同じ値動きをする銘柄や商品に分散投資してお金を増やすことができない。
銘柄が増えると1銘柄あたりの投資金額が少なくなる
iDeCoを使う、使わないに限らず分散しすぎた際の大きなデメリットは1銘柄あたりの投資金額が少なくなる点です。
投資金額が少なくなるということは得られるリターンも少なくなります。
投資資金100万円を一つの銘柄に投資し、その株価が半年後に2倍になったら、あなたはその株式を200万円で売却できます。つまり、半年で100万円の利益を得られるのです。
しかし、100万円の資金を10個の銘柄に分散して10万円ずつ投資したとします。
一つの銘柄が半年後に2倍の株価をつけ、他の銘柄の株価が変わらなかった場合、あなたは半年で20万円しかお金を増やすことができません。
分散投資のデメリットは、一つの銘柄に対する投資金額が少なくなるため、大きなリターンを得られないという点です。
一つ一つの銘柄の動向に目が行き届かなくなる
iDeCoを利用した投資で、分散しすぎると、それぞれの銘柄や商品の値動きを把握しにくくなり、売却のタイミングを逃してしまいます。
株価や投資信託は銘柄ごと、商品ごとに値動きが異なります。保有している株や投資信託の値動きをすべて把握してタイミングよく売買することは至難の業です。
たとえば、10個の銘柄に投資をしている場合、年度末の決算報告時には10社の決算報告を確認し、次年度の動向を予想し、売るか売らないかを判断する必要があります。
10社の決算報告を確認して戦略を練るなど、プロかよっぽと時間のある人にしかできません。
分散のしすぎは、それぞれの動向に目が行き届かなくなり、作業量も増えてしまいます。
③同じ値動きの資産同士を組み合わせても分散投資の効果が効きにくくなる
iDeCoで分散して投資をすると低いリスクで安定した投資ができます。しかし、同じ原因で価格が変わる銘柄や商品に分散しすぎても意味はありません。
投資の対象をいくつかに分けて投資をする基本的な考え方は、値動きが異なる複数の株式や商品に投資をして、一つの株や商品が下落しても、他の部分で下落分を補うというものです。
たとえば、円高になったら株価が上昇する企業10社に投資をしても、円安になれば保有しているすべての株が下落してしまいます。これでは意味がありません。
分散して投資をする意味は異なる値動きをする銘柄に投資をし、いくつかの銘柄が下落しても、他の銘柄で下落分を補うという点を忘れないでください。
一番避けたいのは同じ値動きをする商品への分散しすぎです。注意しましょう。
iDeCo(確定拠出年金)を分散しすぎている人が投資で分散効果を高めるには?
- 値動きが異なる2つ以上の銘柄や商品に投資をする
- 時間分散によって購入単価を平均化する
- 現金買い付け余力を20〜30%以上残し、分散しすぎないようにする
①値動きが異なる2つ以上の資産を組み入れる
iDeCoで投資する際に、値動きが異なる2つ以上の株や商品に分散投資をすることでリスク分散が可能です。
円高で株価が上昇する株式を10銘柄購入した場合、期待通り円高になればよいのですが、円安になった場合これらの銘柄はすべて下落してしまいます。
円高で株価が上昇する銘柄と円安で株価が上昇する銘柄に分散投資することで、大きな損失を回避できます。
また、投資商品のなかには株式市場全体の値動きと異なる動きをする商品もあるので、株式と合わせてそのような商品にも投資することで圧倒的にリスクを減らせます。
iDeCoで投資をする際も分散投資は実践してください。
くりかえしますが、一番避けたいのは値動きが同じ商品に分散しすぎることなので、注意しましょう。
②時間分散によって購入単価を平均化
時間分散とは投資する時間をずらすことで購入単価を平均化する方法です。
100円の株式銘柄を購入したとします。次の日、その株価は80円になり、その次の日は120円になったとします。この銘柄を3日間連続して購入した場合、購入価格の平均は100円です。
このように時間をずらして投資することで、投資金額を平均化できます。
この手法は特にiDeCoを使えば比較的簡単に実践できます。
1ヶ月に一度、同じ日に同じ銘柄の株価を同じ金額だけ購入するようにしたら良いのです。
今はネットで購入する日と金額を予約できます。投資の経験が浅い方にとってはおすすめの投資方法です。
ただし、ここでも毎日おなじ銘柄を購入するというような分散しすぎはやめておきましょう。
③現金買付余力を20~30%以上残し、資金が100万円以内なら1~2銘柄
iDeCoを使った商品では巨額の投資はしにくいのですが、買いどきの株式銘柄や投資商品を見つけたら「チャンス」と思い、投資資金を全額つぎ込んでしまう人は多いです。
そのような時でも、少なくとも資金の20%〜30%は現金で残しておくようにしましょう。
このように残したお金のことを現金買付余力といいます。
以下が資金に応じた投資額の目安です。
- 投資資金が100万円:70万円で1~2銘柄購入。30万円は残しておく。
- 投資資金が200万円:140万円で2~3銘柄購入。60万円は残しておく。
- 投資資金が500万円:350万円で3~4銘柄購入。150万円は残しておく。
銘柄数の目安と20%〜30%の買い付け余力を守ることで、分散しすぎの回避といざという時の資金を残すことができます。
iDeCo(確定拠出年金)の分散投資の基本知識を解説
iDeCoを使っての投資は比較的低額で継続的な投資になり、一度に多額な現金をつぎ込んでの一攫千金を狙った投資とは大きくことなります。
しかし、投資は投資ですので、リスクを軽減するべき分散投資の基本知識は身につけておくべきです。
以下の4点を知っておくだけでも投資の結果は大きく違ってくるので、ぜひ実践してみてください。
- 投資信託1本でも資産分配可能
- どの資産や地域を投資対象とするかでリスクとリターンが決まる
- 投資スタイルにはパッシブ型とアクティブ型の二種類ある
- リスク許容度に応じた資産配分でリスクを低減
①投資信託1本でも資産分配可能
投資信託への投資は、それだけで投資を分散しているのと同じ効果が得られる場合があります。
投資信託は、株式や債権などを組み合わせてリスクを軽減している商品だからです。なかでもバランス型の投資信託は値動きが異なる銘柄をいくつか集めた商品なので、大きく下落することはありません。
また、投資信託のなかには国内の株式をまとめた商品、国内の債券をまとめた商品、外国の株式をまとめた商品、外国の債券をまとめた商品、こられをバランスよくとりまとめた商品など、値動きが異なる商品が用意されています。
これらに分散投資することで安定した投資が可能です。
逆に外国株式型の投資信託に集中的に投資をすることで高いリターンが望める投資もできます。
ただし、資金を分散しすぎないようにしてください。
②どの資産や地域を投資対象とするかでリスクとリターンが決まる
「どこ(地域)」の「なに(どういった資産・投資対象)」に投資をするかによってリスクとリターンは大きく異なります。
「どこ」というのは大きく「国内」と「海外」に分けられます。
海外の商品は基本的にリスクとリターンが大きいと考えてください。
「なに」は「投資対象」です。大きく分けると「株式」と「債券」の二つがあります。
「株式」はリターンとリスクが高く、「債券」はリスクもリターンも低いと言われています。
以下の表に地域と投資対象のリスクとリターンの程度をまとめました。
種類 | リスク | リターン |
---|---|---|
外国株式 | 高 | 高 |
国内株式 | 中 | 中 |
外国債券 | 中 | 中 |
国内債券 | 低 | 低 |
それぞれを購入するという分散の方法もあります。ただし、分散のしすぎには注意してください。
③パッシブ型とアクティブ型の2種類ある
④自分のリスク許容度に応じて資産配分を考える
あなたのリスク許容度がどれくらいあるのかを知ることで投資計画を建てることができます。
リスク許容度は投資資金とライフステージで簡単にわかります。
あなたの年齢が60歳で貯蓄500万円であればリスク許容度は少々低いと言えるでしょう。
今後、継続的にお金を稼げる見込みは低く、投資資金は貯蓄の500万円しかないからです。
この場合、リスクが低く、元本が確実に保証される投資商品がおすすめです。
もしも、あなたが貯蓄のない20代であれば、リスク強要度は高いと言えるでしょう。貯蓄がなくてもこれからどんどん稼ぎ、貯蓄も増える可能性があるからです。
リスクの高い商品に投資をしても問題ないでしょう。
リスク許容度を考えることで、分散しすぎかそうでないかも判断できるので一度考えてみてください。
iDeCo(確定拠出年金)の分散投資で運用スタイルはどうする?
- 投資知識がなく、無難にバランスよく分散投資したい方
- 投資経験があり自分で組み合わせを選びたい方
①投資知識が無く、無難にバランスよく分散投資したい方
投資初心者にはリスクの低い投資商品を時間をずらして購入する方法がおすすめです。
たとえば、バランス型の投資信託を1カ月に1回、日にちと購入金額を決めて購入するという投資方法です。
このような投資方法に慣れてきたら、国内債券型の投資信託、国内株式型の投資信託、外国株式型の投資信託と徐々にリスクを高めていけばよいでしょう。
投資に関する用語や数字が理解できるようになったら、株式への投資を考えることもできます。
投資をしている商品のなかで成績が良い商品については、買い増すか保有しながら他の商品を購入すれば良いでしょう。
成績の良い商品を残しながら他に投資をする行為は分散しすぎにはなりません。成績の良い商品はある程度放っておいても問題なく、手間もかからないからです。
②投資経験があり自分で組み合わせを選びたい方
投資経験があり自分で組み合わせて銘柄や投資商品を選びたい場合でも、ライフステージに基づいたていねいな銘柄選びをすることが重要です。
20代から30代は損失が多くてもまだまだお金を稼げる年齢ですので国内株、外国株を中心とした利益追及型の投資をしてもよいでしょう。
40代では株式の売買で利益を得るよりも、安定した株式を長期的に保有して配当金でゆっくりと稼いでいく投資に微調整していくことをおすすめします。
50代以降はリスクの低い商品の比率を高めていくことをおすすめします。
ただし、若いころから保有し続けている高配当の株価はそのまま保有しておきましょう。新規で購入する商品や株式のみ安定志向で購入してください。
まとめ|iDeCo(確定拠出年金)の分散しすぎに注意?
- 一つの銘柄に対する投資額が少なくなる
- 目が行き届かなくなる
- 同じ値動きをする銘柄や商品を購入しても意味がない
- 値動きが異なる二つ以上の資産を組み入れる
- 購入する時期をずらして購入する
- 現金買い付け余力を20%〜30%残しておく
- 投資信託1本でも資産分配可能
- どの資産や地域を投資対象とするかでリスクとリターンが決まる
- パッシブ型とアクティブ型の2種類ある
- 自分のリスク許容度に応じて資産配分を考える