更新日:2022/03/10
老後が不安なフリーターこそiDeCo(個人型確定拠出年金)を活用すべし
個人型確定拠出年金(iDeCo)は、フリーターや自営業者にとってとても有効な資産設計のひとつです。私たちは年金をもらえる?毎月の貯金と何が違う?個人型確定拠出年金(iDeCo)はフリーターや自営業者の「現在」と「将来」に効いてきます。
内容をまとめると
- フリーターの方にiDeCoはおすすめ
- フリーターの方がiDeCoを活用するメリットは、積立金額の上限が高いこと、節税の効果が大きいことなど
- 逆にデメリットは積み立てたお金を契約期間まで引き出せないこと
- iDeCoをおすすめできるフリーターの方は、緊急事態に対応できるだけの貯蓄がある人、収入が安定している人など
- iDeCoを活用して25歳で毎月1万円を年利3%で35年間積み立てると、最終的な積立金額は約741万円にもなる
- iDeCoに加入したいけど、どの商品に加入すればいいのかよくわからないという人は、iDeCoのプロに無料相談するのがおすすめ
- 今ならスマホ1つで無料オンライン相談できるので、この機会にお金の悩みを解決しましょう!
目次を使って気になるところから読みましょう!
- フリーターが個人型確定拠出年金(iDeCo)をやる2つのメリット
- メリット1:フリーターは拠出限度額が高い
- メリット2:様々な税制面の控除が受けられる
- iDeCoを活用するのがおすすめなフリーターの方
- おすすめな方①ある程度貯金があり定期的に掛け金が払える人
- おすすめな方②収入が安定している人
- フリーターがiDeCoを活用した時のシミュレーション
- フリーターがiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入する時の注意点
- 注意点1:60歳まで資産を引き出せない
- 注意点2:手数料がかかる
- 【参考】年金制度の仕組みはどうなっている?
- フリーターは自営業と同じ区分
- フリーターに知ってもらいたいiDeCoの情報についてのまとめ
目次
フリーターが個人型確定拠出年金(iDeCo)をやる2つのメリット
老後の備えを自分自身で考えなければいけないフリーターにとって、iDeCo(個人型確定拠出年金)には大きく2つのメリットがあります。
このメリットを踏まえて、有効に老後の備えを考える必要があります。
- フリーターは拠出限度額が高い
- 様々な税制面の控除が受けられる
メリット1:フリーターは拠出限度額が高い
注意点もありますが、iDeCo(個人型確定拠出年金)に多く掛けることで次に紹介する税制のメリットを多く受けられます。
- 自営業・フリーター 月6.8万円
- 会社員 月1.2万円~2.3万円
- 会社員の奥さんなど 月2.3万円
メリット2:様々な税制面の控除が受けられる
- 現在 掛金が全額所得控除
- 将来 運用利益が非課税・受取時の控除
現在
掛けたお金は、全額が所得控除というものの対象です。
つまり、フリーターは年末に確定申告を行うことで、余分に払ったお金が返ってきます。
簡単な計算方法としては(年間の掛金)×(税率)が返ってきます。
- 返ってくるお金=(年間の掛金)×(税率)
簡単に試算します。
毎月5万円の掛け金で、所得税率・住民税率ともに10%とすると、(60万円)×(20%)で12万円還付されます。
このことは自営業者やフリーターの「現在」にメリットがでてきます。(注:支払い税額よりも大きい金額は還付されません)
将来
掛けたお金は金融機関を経由して運用会社で運用されます。
通常の株や投資信託での運用利益に対しては20%課税されるのに対し、iDeCo(個人型確定拠出年金)の運用利益は非課税になります。
このことで複利で金額が増加する効果が強くなり、毎月の貯蓄と比べて「将来」もらう年金額が多くなる可能性があります。
また受け取るときもまとめてもらうときは退職所得控除、毎年もらうのであれば公的年金等控除が受けられ、金額によっては全く税金がかからないこともあります。
iDeCoを活用するのがおすすめなフリーターの方
フリーターのみなさんは、企業年金や退職金制度といった将来の保障がないことが心配ですよね。
余裕を持って暮らすには到底国民年金ではまかなえませんし、そうかと言って今から定職に付くことが難しいという問題を抱えている方も多いでしょう。
一般的にiDeCoはフリーターには向かない金融商品と言われていますが、ある一定の条件をクリアしていれば、長期的にしっかりと資産を築けます。
「フリーターだからiDeCoを利用しづらい」と思っている方も、もしかするとiDeCoに加入して恩恵を受けられる可能性があるため、どのような人にぴったりなのか見ていきましょう。
おすすめな方①ある程度貯金があり定期的に掛け金が払える人
iDeCoは60歳になるまで引き出しが出来ませんし、毎月一定額を払い込まねばならないため、金銭的に余裕がある方向けの商品です。
例え、月々の収入の変動が大きくともある程度の預貯金があれば、病気や解雇で収入がゼロになってしまった時もiDeCoの振り込みを継続して行えますね。
代々の資産がある方、家賃の支払い等がなく蓄えを十分にお持ちのフリターの方であれば、多少収入に変動があってもiDeCoを持続して続けられるためおすすめです。
現状で経済的に厳しいと思われる方は、早めにiDeCoの加入に向けて所得のアップ目指しましょう。
おすすめな方②収入が安定している人
iDeCoは月々一定額を金融機関に納めなければいけないため、毎月の収入にばらつきがあると継続した支払いが難しいです。
安定した収入を長期的に維持できるフリーターの方であれば、iDeCoを無理なく続けられるうえ、最大6万8千円まで掛けられるので、退職金代わりの積み立てにもおすすめです。
突然の出費にしっかり備えがあり、安定性ある職種でフリータで働いている方にとっては、少ないお金を長期間運用することで、まとまった資産を築く絶好のチャンスと言えるでしょう。
フリーターがiDeCoを活用した時のシミュレーション
iDeCoへ加入しようと思っている方にとって、気になるのがどのくらい期間でどれだけのお金が貯まるのかという部分です。
そこで、実際にシミュレーションを挙げますので加入する際の参考になってください。
<月々5千円積み上げた場合>
年収200万の25歳の方が毎月5千円を60歳までコツコツと35年間積み上げたシミレーションは以下の通りです。(年利3%で計算)
積み立て元本総額は、5,000×12×35=2,100,000円
運用益 1,607,818円(契約満了時)
総合計 3,707,818円
さらに、年間で12,000円の所得税と住民税の控除を受けることができ、35年に換算すると42,000円もの節税効果があります。
<月々1万円積み上げた場合>
年収300万円の25際の方が毎月1万円を60歳まで継続して35年間積み上げたシミレーションは以下の通りです。
積み立て元本総額は、10,000×12×35=4,200,000円
運用益 3,215,627円(契約満了時)
総合計 7,415,637円
その他に、年間節税額は24,000円で35年間に換算すると84,000円もの節税対策につながります。
ご自分の財政状況に合わせて積み立てが行えるiDeCoだからこそ、一定した収入があるフリーターも気軽に加入しやすく、しっかりとマネープランを計画できます。
フリーターがiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入する時の注意点
- 60歳まで資産を引き出せない
- 手数料がかかる
注意点1:60歳まで資産を引き出せない
- 個人型確定拠出年金(iDeCo)≠貯金
自営業者やフリーターは毎月の収入が不安定になりがちですので、先ほど示した税金の優遇を狙って沢山掛けてしまうと、返って自分の生活が苦しくなってしまいます。
そのようなことが起きないように掛金を考えましょう。
注意点2:手数料がかかる
またiDeCo(個人型確定拠出年金)に掛けたお金は運用会社によって運用されますので、信託報酬というものが各金融機関の商品によって発生するものもあります。
- 加入手数料・口座管理料・信託報酬などが発生する
いずれにしてもメリットと比べると十分安いものだと言えます。
【参考】年金制度の仕組みはどうなっている?
- 皆がもらえる「国民年金」
- 会社員がプラスしてもらえる「厚生年金」
もらえる金額は、現時点で国民年金が約78万円、プラスしてもらえる厚生年金が約265万円です。(厚生年金の金額は個人差があります。)
ですので、厚生年金に加入しないまま老後を迎えると、1年間で約78万円、1月あたり6.5万円の年金で生活しなければなりません。
(注:年金額は厚生労働省のモデル世帯より筆者の計算で行っています。)
また公的年金は「保険」ですので、保険料を支払います。国民年金の保険料は約1万6千円、厚生年金の保険料は約給料の10%程度です。
今後保険料を支払う現役世代が減り、もらう高齢者が人間が増えると、もらえる金額はどんどん減っていくでしょう。
- フリーターをしててもらえる年金は、年間約78万円
- 今後の年金は減ることが予想される。
フリーターは自営業と同じ区分
20歳を超えた学生や自営業者、フリーターは第一号に当てはまります。
加えて、第一号の自営業者やフリーターの奥さんも、第一号にあてはまります。
第二号の人は厚生年金をもらえますが、第一号の人と第三号の人は厚生年金をもらえません。
一方で、第三号の人は厚生年金をもらえる第二号の人と同一家計と考えられますので、家計として考えると、第一号の家計でのみ厚生年金がもらえないということになります。
- 第一号被保険者 自営業・フリーター・学生など
- 第二号被保険者 会社員・公務員
- 第三号被保険者 会社員・公務員の妻など
- 第一号被保険者 国民年金
- 第二号被保険者 国民年金 + 厚生年金
- 第三号被保険者 国民年金(保険料は夫が支払っている)
ですので、フリーターは会社員と比べて、より一層老後の備えに何かしらの手立てを打っておく必要があると考えられます。