70歳以上になると介護保険料はいくらになり、どのように納めるのか?

40歳に達すると始まる介護保険料の納付。70歳以上となっても介護保険料の納付は必要です。そこで、70歳以上になると介護保険料はいくらになり、その納め方も変わるのでしょうか?70歳以上の方が納める介護保険料とその納め方について説明していきたいと思います。

70歳以上の方の介護保険料に関する情報まとめ

介護保険は、40歳になると国民はみな加入する義務があります。

そして加入者は介護保険料を納めていくことになりますが、この介護保険料は年齢によって保険料額、納め方がそれぞれ決められています。

それでは、介護保険に加入している70歳以上の方の介護保険料額や保険料の納め方について詳しく解説していきましょう。

70歳以上の方は第1号被保険者に該当します

介護保険に加入する40歳以上65歳未満の方を第2号被保険者、65歳以上の方を第1号被保険者といいます。

そのため、70歳以上の方も「第1号被保険者」に該当します。

第1号被保険者である70歳以上の方の介護保険料の算出方法を見ていきましょう。

70歳以上の方の介護保険料額

70歳以上の方が該当する第1号被保険者の介護保険料額は、市町村で介護保険の給付にかかる費用や65歳以上の方の人数などから算出された介護保険料「基準額」に、所得や世帯の課税状況に応じて段階的に分けられた保険料率をかけた金額です。

また、この介護保険料「基準額」は市町村ごとの介護保険事業計画に基づいて3年ごとに見直されています。



70歳以上の方の介護保険料額の14段階の所得段階

それでは、段階的に分けられた保険料率と、第1号被保険者である70歳以上の方の介護保険料を、東京都板橋区の場合ではどのように決められているのか見ていきましょう。

平成27年度~平成29年度の介護保険料基準額は段階別の第5段階が基準とされ、月額5,380円です。
所得段階対象となる方保険料率年間保険料
第1段階・生活保護を受給している方
・老齢福祉年金を受給している方で、世帯全員が住民税非課税の方
・世帯全員が住民税非課税の方で、本人の前年中の合計所得金額+
課税対象年金収入額が80万円以下の方
0.4529,000円
第2段階・世帯全員が住民税非課税の方で、本人の前年中の合計所得金額+
課税対象年金収入額が80万円を超え、120万円以下の方
0.745,100円
第3段階・世帯全員が住民税非課税の方で、本人の前年中の合計所得金額+
課税対象年金収入額が120万円を超える方
0.7548,400円
第4段階・本人は住民税非課税で、同世帯に住民税課税者がいる方で、本人の前年中の合計所得金額+課税対象年金収入額が80万円以下の方0.958,100円
第5段階・本人は住民税非課税で、同世帯に住民税課税者がいる方で、本人の前年中の合計所得金額+課税対象年金収入額が80万円を超える方1.065,500円
第6段階・本人が住民税課税で、前年中の合計所得金額が125万円未満の方1.277,400円
第7段階・本人が住民税課税で、前年中の合計所得金額が125万円以上
200万円未満の方
1.2580,700円
第8段階・本人が住民税課税で、前年中の合計所得金額が200万円以上
300万円未満の方
1.4593,600円
第9段階・本人が住民税課税で、前年中の合計所得金額が300万円以上 
400万円未満の方
1.7109,700円
第10段階・本人が住民税課税で、前年中の合計所得金額が400万円以上 
550万円未満の方
1.8116,200円
第11段階・本人が住民税課税で、前年中の合計所得金額が550万円以上 
700万円未満の方
1.95125,800円
第12段階・本人が住民税課税で、前年中の合計所得金額が700万円以上 
1000万円未満の方
2.1135,500円
第13段階・本人が住民税課税で、前年中の合計所得金額が1000万円以上 
1500万円未満の方
2.5161,400円
第14段階・本人が住民税課税で、前年中の合計所得金額が1500万円以上の方3.0193,600円

70歳以上でもまだまだ現役で働いていたり、パートなどで収入を得ている方も多いことでしょう。

パートなどの収入も合計所得金額に加算されますので、申告漏れがないよう注意してください。

各保険料年額の算出方法

第1号被保険者である70歳以上の方の介護保険料年額の算出方法は、≪介護保険料基準額の月額×12ヶ月×保険料率≫となり、100円未満は切り捨てとなります。

介護保険料基準額は各市町村によって異なりますので、自分が居住している市町村へ確認してみましょう。

70歳以上の方の介護保険料の納め方

70歳以上の方が介護保険料を納める方法は、受給している年金の額によってそれぞれ異なります

介護保険料の納め方は2つあり、『特別徴収』と『普通徴収』があります。

そこで、70歳以上の方はどのような場合にどちらの徴収方法となるのか、2つの徴収方法について説明していきましょう。

年金が18万円以上の方は特別徴収

まず、年金から介護保険料が徴収される『特別徴収』について説明します。

特別徴収の対象となるのは、老齢年金・退職年金・遺族年金・障害年金の受給額が年額18万円以上の方です。

年金は年に6回、定期払いで支払われますので、その際あらかじめ介護保険料は年金から差し引かれることになります。

年金年額が18万円以上ある場合には自動的に『特別徴収』となり保険料が年金から天引きされますので、特別徴収のための手続きは特に必要ありません。

年金が年額18万円未満の方は普通徴収

次に、年金額が年額18万円以下の方が対象となる『普通徴収』について説明します。

普通徴収とは、納付書や口座振替にて直接市町村に介護保険料を納める方法です。

納付書の場合、各市町村によって納期の回数が異なりますが、通知書に記載された納付日までに保険料の支払いは済ませるようにしましょう。

現在は銀行などの金融機関だけではなく、24時間営業のコンビニエンスストアでも納付書での保険料納付が可能となりました。

なので、平日金融機関へ行くことができなかった方にとってはとても便利になりました。

しかし、納め忘れを予防するためにも口座振替の方が便利で安心です。


また、以下に該当する方は、年金年額が18万円以上であったとしても『普通徴収』となります。
  • 年度途中で65歳になった方
  • 他の市町村から転入してきた方
  • 年度の途中で所得段階が変更になった方
  • 年金の支払いが停止された方

これらに該当する方は年金から介護保険料が徴収されず、納付書や口座振替での納付となりますので、もしも該当する場合には市町村へ確認しておきましょう。


介護保険料は社会保険料控除の対象になります

社会保険料控除とは、社会保険納税者が自身または配偶者やその他の親族が負担するべき社会保険料を支払った場合には、その支払った金額に対して所得控除を受けることができます。

控除の対象となる金額は、その年に実際に支払った金額または給与や公的年金から差し引かれた金額の全額です。


社会保険料控除の対象となる社会保険は以下の通りです。
  1. 健康保険、国民年金、厚生年金保険および船員保険の保険料で被保険者として負担するもの
  2. 国民健康保険の保険料または国民健康保険税
  3. 高齢者の医療の確保に関する法律の規定による保険料
  4. 介護保険法の規定による介護保険料
  5. 雇用保険の被保険者として負担する労働保険料
  6. 国民年基金の加入員として負担する掛金
  7. 厚生年金基金の加入員として負担する掛金
  8. 国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法、私立学校教職員共済法、恩恵法等の規定による掛金、納付金または納金
  9. 労働者災害補償保険の特別加入者の規定により負担する保険料
  10. 地方公共団体の職員が条例の規定によって組織する互助会の行う職員の相互扶助に関する制度で、一定の要件を備えているものとして所轄税務署長の承認を受けた制度に基づきその職員が負担する掛金
  11. 独立行政法人農業者年金基金法の規定により被保険者として負担する農業者年金の保険料
  12. 国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律の公庫等の復帰希望職員に関する経過措置の規定による掛金
  13. 健康保険法附則または船員保険法附則の規定により被保険者が承認法人等に支払う負担金
  14. 租税条約の規定により、当租税条約の相手国の社会保障制度に対して支払われるもののうち一定額

40歳に達すると納付が開始される介護保険料も社会保険料控除の対象となっているので、確定申告または年末調整の際には忘れずに申告するようにしましょう。

まとめ

70歳以上の方は介護保険の第1号被保険者に区分されており、介護保険料の納付方法も2つあります。

保険料も介護保険料『基準額』と『前年所得』や『課税状況』によってそれぞれ異なりますので、自分が該当する段階をしっかりと把握し、介護保険料を納めていくことが大切です。

70歳以上でも元気な方はたくさんいらっしゃいますが、この先介護が必要となった時にはぜひ受けたい公的な介護サービスの運営のために、介護保険料はきちんと納めていきましょう。

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