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介護保険料はどうやって算定するの?わかりやすく解説します!

介護保険料は介護保険制度を支える重要な財源となります。介護保険制度の対象となる方は第1号被保険者と第2号被保険者に分かれますが、それぞれ支払う介護保険料や、算定方法、納付方法が異なります。各市町村・各健康保険組合には独自の算定方法があります。

介護保険料の給与などの所得に関する算定のまとめ

介護保険料は介護保険制度を支える重要な財源となります。介護保険料は40歳以上から徴収されることになります。


介護保険制度の対象となる方は第1号被保険者と第2号被保険者に分かれますが、それぞれ払う介護保険料や、算定方法、納付方法が異なります。


そこで今回は、第1号被保険者および第2号被保険者それぞれの介護保険料と算定方法・納付方法について説明します。




市区町村で変わる第1号被保険者の介護保険料とその仕組みを理解しよう

第1号被保険者は、65歳以上の方であることが条件です。年齢以外に特別な条件は無く65歳以上になればどなたでも対象になります。介護保険料は被保険者本人等の所得により区分されます。


こちらでは第1号被保険者の介護保険料の算定方法について説明します。

合計所得によって段階別にわけられる介護保険料の仕組み

第1号被保険者が負担する介護保険料は、一律の保険料ではなく被保険者それぞれの所得により区分されます。介護保険料は、各市区町村によりおよそ9段階~13段階に区分されます。

第1号被保険者の介護保険料の納付はどのように行われるのか

介護保険料の納付(徴収)方法は次のようになります。

○特別徴収


老齢福祉年金・寡婦年金・恩給等を除いた年金の受給額が、年額18万円以上の被保険者が対象となります。年金から年6回にわたり、介護保険料が天引きされることになります。


○普通徴収


こちらは、老齢福祉年金・寡婦年金・恩給等を除いた年金の受給額が、年額18万円未満の被保険者が対象となります。


介護保険料を納付書または口座振替により年10期に分けて納付する方法です。次に該当する場合は一時的に普通徴収となります。

  • 年度の途中で65歳になった場合
  • 年度の途中で他市町村より転入した場合
  • 年度の途中で所得段階が変わった場合
  • 年度の初め(4月1日)には年金を受給していなかった被保険者が、年金の受給権を担保にお金を借りている場合や現況届が遅れた場合

市区町村によって変わる介護保険料の納付額とその理由とは

介護保険料の算定は、介護保険料の基準額を基に計算します。この介護保険料の基準額は、国が一律に基準額を設定しているわけではなく、各市区町村の介護の実情によって算定されます。どのように計算するかは次の通りです。

(各市区町村の介護サービス総費用の中で第1号被保険者分負担分)÷(各市区町村の第1号被保険者数)=介護保険料の基準額(年額)


そのため、介護保険料の基準額は市区町村によってそれぞれ異なることになります。

第2号被保険者と第1号被保険者で異なる介護保険料の決定方法や納付方法とは

第1号被保険者および第2号被保険者それぞれの介護保険料とその算定方法・納付方法は異なります。


なお、第2号被保険者とは40歳から64歳以下の公的医療保険(健康保険・国民健康保険)加入者を指します。


こちらでは、介護保険料とその算定方法・納付(徴収)方法について説明します。

第2号被保険者の給与にかかる介護保険料の算定方法とは

事業所に勤務する従業員のように、給与より天引きされる介護保険料は、次のように算定します。 

(標準報酬月額)×(介護保険料率)=介護保険料 


標準報酬月額とは、通勤代や残業代を含み税金が引かれる前の給与である報酬月額を、区切りのよい額で区分した額をいいます。


介護保険料率は、全国健康保険協会(協会けんぽ)や、ご自分が所属する健康保険組合ごとに設定されています。


事例を上げて算定すると次の通りになります。なお、介護保険料は従業員と事業主が原則として半額ずつ負担します。


  • 標準報酬月額:20万円
  • 介護保険料率:1.58%
  • 介護保険料:20万円×1.58%=3,160円
  • 折半額:3160円×1/2=1,580円

第2号被保険者の賞与にかかる介護保険料の算定方法とは

賞与より天引きされる介護保険料は、次ように算定します。

(標準賞与額)×(介護保険料率)=介護保険料


標準賞与額とは、賞与総額から1,000円未満を切り捨てた金額を言います。ただし、標準賞与額上限は年度総計で540万円となります。


事例を上げて算定すると次の通りになります。なお、こちらの介護保険料も従業員と事業主が原則として半額ずつ負担します。 


  • 賞与:6月(300万円)、12月(240万円)
  • 介護保険料率:1.58%
  • 介護保険料:6月分(300万円×1.58%=47,400円)、12月(240万円×1.58%=37,920円)
  • 折半額:6月分(47,400円×1/2=23,700円)、12月(37,920円×1/2=18,960円)

算定を終えた第2号被保険者の介護保険料の徴収方法とは

組合等の健康保険に加入している場合、健康保険料に加算し、給与等から天引きされます。その際に、前述した通り原則として保険料は事業所と従業員が半額ずつ負担します。

事業所は従業員負担分の介護保険料を計算し、その金額を給与・賞与から差し引き、その内訳を給与明細や賞与明細に記載します。

国民健康保険に加入をしている第2号被保険者の介護保険料

自営業者・自由業者のように国民健康保険に加入をしている第2号被保険者の場合は、次のように介護保険料が算定されます。

所得割+均等割+平等割+資産割=介護保険料


各市町村はこれら所得割・均等割等4つの項目を組み合わせ、独自の計算方法を決めて介護保険料を算定します。

第1号被保険者の介護保険料の算定方法とは

前述しましたが、第1号被保険者の介護保険料の算定方法は市区町村ごとに様々です。

こちらでは福島県福島市の介護保険料を例に説明します。


(事例)

  • 参考地方自治体:福島県福島市
  • 介護保険料区分:10段階
  • 対象期間:平成27年度~29年度の介護保険料
  • 基準額:70,800円

所得段階対象第1号被保険者負担割合年額保険料
1①生活保護受給者等 
②市民税非課税世帯
(合計所得金額+年金収入が80万円以下)
基準額×0.4531,900円
2市民税非課税世帯
(合計所得金額+年金収入が80万円超120万円以下)
基準額×0.7553,100円
3市民税非課税世帯
(合計所得金額+年金収入が120万円超)
基準額×0.7553,100円
4課税世帯で本人が市民税非課税
(合計所得金額+年金収入が80万円以下)
基準額×0.87562,000円
5課税世帯で本人が市民税非課税
(合計所得金額+年金収入が80万円超)
基準額70,800円
6本人が市民税課税
(合計所得金額125万円未満)
基準額×1.12579,700円
7本人が市民税課税
(合計所得金額125万円以上200万円未満)
基準額×1.2588,500円
8本人が市民税課税
(合計所得金額200万円以上400万円未満)
基準額×1.5106,200円
9本人が市民税課税
(合計所得金額400万円以上700万円未満)
基準額×1.75123,900円
10本人が市民税課税
(合計所得金額700万円以上)
基準額×2.0141,600円

年金額によって変わる第1号被保険者の介護保険料の徴収方法とは

既に説明している通り、受給している年金が年額18万円以上の被保険者は特別徴収となり、受給している年金が年額18万円未満の被保険者は普通徴収となります。

特別徴収は年金から天引きされ、普通徴収は口座振替や市区町村から送られてくる納付書により金融機関で納めます。

介護保険料を滞納するとどうなってしまうのか

介護保険料を滞納したまま一定の期間が経過すれば、次のような給付制限を受けます。

  • 支払い方法の変更:介護保険料を納期限から1年以上滞納すると、保険給付が償還払いとなります。
  • 一時差止:介護保険料を納期限から1年6ヶ月以上滞納すると、上記の償還払いされる費用が差し止められてしまいます。更に滞納保険料額と差し止めた給付額とを相殺されることもあります。
  • 保険給付の特例:介護保険料徴収の権利は2年間で時効となります。要介護認定を受ける前の10年間に、介護保険料の未納期間がある場合、その期間に応じ給付割合が通常の9割から7割に引き下げられ、高額な介護サービス費の支給も受けられなくなります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。


介護保険制度の健全な運用のため、日本国民の公正・公平な負担が求められています。

くれぐれも介護保険料の滞納がないように気をつけましょう。

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