介護保険の負担割合はどうやって判定されるのか、今後の流れは?

介護保険では、利用したサービスに対する負担割合は、1割か2割となっています。この判定基準は、所得がどの程度あるかによって変わります。また、2018年からは、介護保険の負担割合に新しく「3割」が登場します。この判定に関しても、所得が関係します。

介護保険の「負担割合」とはそもそも何か。何をもって判定されるのか

介護保険で利用したサービスに対して、どの程度支払えばいいのかを示したものが「負担割合」となります。


介護保険の負担割合には1割と2割があります。そして1割か2割かを判定する基準は、所得にあります。判定の結果、所得が一定の基準以上多い場合には、サービスに対して2割費用を負担する必要があります。

介護保険における「負担割合」とは

介護保険でサービスを利用した際、被保険者はかかった費用を全額負担するわけではありません。被保険者は、かかった費用に対して一部だけ支払い、残りの費用は市区町村が負担します。


この時、被保険者が実際にかかった費用に対して、どの程度負担すればいいのかを示したものが、「負担割合」となります。負担割合は所得がどの程度あるのかによって毎年判定が行われ、7月末頃に判定の結果が利用者に届く形となっています。

介護保険の負担割合は2種類ある

介護保険の負担割合は、しばらくの間は1割だけでした。しかし少子高齢化が進む中、2015年8月より負担割合は、1割と2割に分かれるようになりました。


これは所得が多い方には、少しでもサービス費を負担していただき、保険者である市区町村への負担を減らすための制度となります。なお、負担割合の判定は毎年行われるため、1割か2割かは判定期間内の年間所得によって変わります。



介護保険の負担割合が2割と判定されるのはどのような場合か

介護保険の負担割合には1割と2割があります。このうち、2割負担だと判定されるのは、年間の合計所得金額が一定以上超えていると判定された場合になります。


そしてどの程度の金額が基準となるかは、単身世帯なのか夫婦世帯なのかによって変わります。なお、夫婦世帯で基準を超えているからといって、必ずしも夫婦ともに2割負担になるわけではありません。

単身世帯の方が2割負担と判定される場合

単身世帯が2割負担と判定されるのは、まず合計所得金額が160万円以上の場合です。単身世帯の場合、さらに年金収入とその他合計所得金額が280万円以上となると、該当するようになります。なお、合計所得金額とは、給与収入や事業収入のことを指します。


つまり、仕事をしている方は2割負担になりやすい傾向があります。また、仕事はしていなくても年金が多い場合には、当てはまる可能性もあります。

夫婦世帯の方が2割負担と判定される場合

夫婦世帯が2割負担と判定されるのは、まず合計所得金額が160万円以上の場合です。その上さらに、年金収入とその他合計所得金額を合わせて346万円以上ある場合には、2割負担となります。


なお、この判定基準は個人に対して行われます。そのため、夫婦で年収346蔓延以上ある場合は、主な生計者は2割、扶養に入っている側は1割負担となります。

2018年からは介護保険の負担割合が3割になる人も!その判定基準とは

2018年8月、介護保険の負担割合に、新たに「3割」が追加されます。これにより、今後は年間の合計所得に応じて1割負担、2割負担、3割負担の3つに分かれるようになります。


特に現在2割の方の場合は、年間合計所得の量によっては、3割になる基準も超えている可能性があります。

介護保険の負担割合に3割が登場

現在、介護保険の負担割合は1割か2割となっています。しかし2018年8月、介護保険の負担割合に、新たに「3割」が追加されます。


これは2割の方以上に年間の所得が多い方が対象となっており、実際に当てはまるのは全体の約3%ほど、12万人程度が当てはまるとされています。

負担割合が3割と判定される基準とは

介護保険の負担割合で3割と判定されるのは、合計所得金額が220万円以上ある方になります。さらに単身世帯の場合は、年金収入とその他合計所得金額が340万円以上ある方が対象となります。


一方、夫婦世帯の場合は、年金収入とその他合計所得金額が463万円以上ある方が対象となります。

負担が大きい場合は軽減する方法を考えよう

介護保険では利用したサービスに応じて、決められた割合の金額を負担する必要があります。しかし、多くサービスを使ってしまうと、それだけ経済的に大きな負荷がかかってしまいます。


そのため、介護保険制度では、所得や利用したサービスの量に応じて、様々な軽減制度が用意されています。

所得によって介護負担の上限額が変わる

介護保険では、1か月に利用したサービスの利用者負担分が高額になった場合、費用を軽減する制度があります。これは世帯の所得に応じて5段階に分かれており、それぞれに利用者負担上限額が定められています。そしてもしこの上限を超えてしまった場合は、申請することにより、後から超えた分の金額が戻ってきます。

なお、この制度に関しては、同じ世帯内に複数利用者がいる場合は、世帯合計額が対象となります。

介護や医療にかかる費用が多い場合には

利用する介護サービスが多い場合には、「高額医療・高額介護合算制度」によって利用者負担を軽減させることができます。これは医療保険と介護保険の利用者負担の年額を合算し、基準より高い場合には申請することにより、後から超えた分が戻ってくる制度となります。

この制度の基準に関しても所得によって変わりますが、段階の決め方や上限額は70歳未満、70~74歳、75歳以上によって変わります。

まとめ

介護保険の負担割合は、所得によって1割か2割に判定されます。そして2018年8月からは、判定の結果3割となる可能性もあります。しかし、もし負担割合が多い場合でも、負担額が高額な場合は利用者負担を軽減する制度もあります。


もし負担割合が高く、家計に負担がかかっている場合でも、ムリしてサービスの量を減らそうとせず、負担軽減のための制度を積極的に利用するようにしましょう。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

ランキング