介護保険を利用することでゴミ出しなどの日常の家事もサポート

ゴミ出しは高齢になるにつれて困難な家事になります。そのままゴミを溜めてゴミ屋敷になっているケースも散見されます。介護保険は生活に必要な動作の介助をお願いできることは誰もが知っています。しかし、介護保険でゴミ出しなどの日常の家事までお願いすることもできるのです。

ゴミ出しができない状態になる前に介護保険制度を利用

ゴミ出しをするということは、基本的な家事のひとつです。しかし、高齢者にとって自宅から思いゴミを持って集積場へ運ぶのは一苦労です。


億劫になりゴミ出しをしなくなることで、部屋がゴミ屋敷となりそのうち家事全般が立ち行かなくなります。最終的にセルフネグレクトと呼ばれる状態になり、不衛生な環境で生活を続けてしまいます。

介護保険制度とはどんなものか

介護保険料は40歳を過ぎると収めることになっています。この介護保険は65歳以上の高齢者、もしくは病気や事故などで介護が必要状態になったときに利用できる制度です。


市区町村の担当者が面談をして介護保険の等級を決めます。介護の等級には状態によって要介護1級から5級、要支援1級、2級と分けられており、数字が大きいほど多くの介助が必要な状態となります。

介護保険で利用できるサービス

要介護認定を受けると、さまざまな介護サービスを受けることができます。利用者は費用の1割、収入に応じて2割の自己負担で通所、訪問でのリハビリやデイサービス、介護用品のレンタル、ヘルパーの利用などをケアマネージャーを通じて依頼することができます。

ヘルパーは動作介助だけでなく、日常の家事を依頼することもできます。

介護保険制度を利用してゴミ出しを依頼した場合の自己負担額

ゴミ出しを含めたサポート内容は、事業所や自治体によって変わり、自己負担額も変わってきます。要介護1から5の等級と判定されている人は、20分以上45分以内で約200円程度が自己負担額になります。


地域や事業所などによっても変わるため、詳細はケアマネージャーへ相談しましょう。要支援認定の場合は、週1回程度の利用で月額約1300円程度になります。要支援でもゴミ出しが困難な利用しましょう。

ヘルパーにお願いできること

ヘルパーは日常の家事のお手伝いをお願いすると、料理や買い物、掃除、ゴミ出しなどをサポートしてくれます。一人暮らしの高齢者や高齢夫婦の二人暮らしなど家事の負担が減るため、活用したほうがよいでしょう。


しかし、毎日依頼するのは難しく、週に何回かという回数の制限があります。ゴミ出しだけをお願いするのではなく、家事のひとつとしてゴミ出しをしてくれるようです。

介護保険制度を利用し自宅を安全に

介護保険制度では、自宅で使う手すりやベッドなどさまざまな介護用品をレンタルすることができます。レンタル費用は、ものによってさまざまですが、月額数百円から千円程度が多いでしょう。


購入すると高額になる介護ベッドなども安価で利用することができます。お風呂やトイレなどの手すりを設置することもできます。

介護保険制度でゴミ出しのお手伝いを依頼していない場合問題点

ゴミをまとめてゴミ集積場にゴミ出しをすることは、若い人には簡単なことですが高齢になると難しいことも増えてきます。


水分を含んだ生ゴミは重さがあり、オムツなどを使っている場合はその分重さのあるゴミが増えてしまいます。また、壊れたものなど大きくて重いものは外に運び出すことは困難です。

ゴミ屋敷に住んでいる高齢者

最近はゴミ屋敷に住んでいる高齢者が社会問題となっています。身体的な理由でゴミ出しができずに溜まってしまうことで、だんだんと生活する気力がなくなってしまうセルフネグレクトに陥っている高齢者も見られます。

セルフネグレクトは自分が必要最低限生活するための行為をすべて放棄した状態です。

介護保険は介護をする側もサポートする制度

介護保険制度では、等級が高いほど介護が必要な状態であるということになりますが、要介護5の状態ではほぼ一人での生活は難しいと言わざるを得ません。家族の介護負担は大きく、介護者の心身にも影響が出ていることもあります。

介護保険で利用できるサービスをうまく使い、余裕を持って介護することが大切です。

ゴミ出しに来ているか近所の人の見守りも必要

昨今は高齢者の一人暮らしが増えています。一方で近所付合いは減っています。そのため、一人暮らしの高齢者が孤独死していても、気がつかないケースが多くなりました。

できるだけ、近所の人が気にかけて、最近ゴミ出しに来ていないと気づいてあげる環境があれば、孤独死を免れる可能性もあります。

介護保険サービスを利用していないケース

高齢者の一人暮らしでは、介護保険サービスを受けていないこともあります。特に男性の場合、外に出ず誰にも相談していないということもあり、見過ごされている可能性もあります。

介護保険サービスを利用できることを知らずに苦しい生活を続けている場合は、近所の人の声かけや行政などのサポートも必要です。

自治体のゴミ出し支援

介護保険サービスでヘルパーにゴミ出しを依頼する以外にも、自治体によってはごみ収集車が自宅まで取りに来てくれるサービスを行っていることもあります。


介護保険サービスでヘルパーを依頼すると有料になりますが、自治体の支援となりますので無料利用できます。どうしても周りにサポートしてくれる家族などがいない場合には、ゴミ出しの支援を行っていないか自治体に確認してみましょう。

まとめ

ゴミ出しをすることができない理由は、体力的な問題のほかに認知症の可能性もあります。介護保険制度で要介護認定されている人だけでなく、要支援と判定されている人でもゴミ出しに来ていないなど近所の人が気づいて積極的に声かけや見守りをすることが大切です。


また、介護保険制度をすでに利用していても、ゴミ出しなどの日常の家事が困難だと感じた場合には、ケアマネージャーに相談してみましょう。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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