高校生のお小遣いの相場や使い道別の平均金額はいくら?【管理方法・渡し方など】

高校生のお小遣いの相場や平均額についてどれくらいなのか気になりますよね。私立の学校等ではバイトなしであったりするため渡し方のルールや管理法についても悩むところです。今回は、月々の高校生のお小遣いの内訳や使い道ランキングなどを、統計結果を元に相場を紹介します‼

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

高校生のお小遣いの平均や相場はいくら?足りない/少ないと言われた⁉

この記事をご覧のあなたは、高校生のお小遣いに関して調べておられるかもしれません。


いわゆる「お小遣いの金額」はそれぞれの家庭によって大きく異なります。


特に親の皆さんは高校生になった子供にどれだけのお小遣いを渡すのが「順当」なのか迷っている方も多いかもしれません。


そこで今回は、高校生のお小遣いに関して、

  • 高校生のお小遣いの平均金額(相場)はどれくらい?
  • 高校生は主にどのようなことにお小遣いを使っている?
  • 高校生へのお小遣いの渡し方や管理方法はどうすれば良い?
主に以上の点について取り上げていきます。

こういった問題に関しては「それぞれの家庭の事情」が反映されてしまうのが普通ですが、どうすれば子供のためになる管理ができるのか、という点を、この記事を読んでいただければ理解することができるでしょう。

ぜひ最後までご覧ください。

高校生のお小遣いの平均金額・相場【学年別・その他イベント】



「よそはよそ、うちはうち」というきまり文句のようなものがありますが、確かにそれぞれの家庭によってどのくらいのお小遣いを子供に渡しているのか、という点は大きく異なります。


基本的に子供に渡すお小遣いは年齢に比例して増えていくものですが、家庭によっては年齢が金額を決める基準とはなっていない場合もあることでしょう。


では、実際に高校生は平均的に見てどのくらいのお小遣いをもらっているのでしょうか。


その金額や相場を実際に見ていきましょう。

高校生のお小遣いの学年別の平均金額

まずは、高校生が実際にどのくらいのお小遣いを毎月もらっているのか、という点について見ていきましょう。


学研の調査によると、学年別のお小遣いの平均金額は以下のようになるようです。


2018年度【高校生が自由に使えるお金】調査結果

学年性別平均金額(円)
高校1年生男子5,525
女子4,775
高校2年生男子8,325
女子6,525
高校3年生男子7,500
女子8,500


結果的に、男子のお小遣い平均金額は「7116.7円」女子のお小遣い平均金額は「6,600円」となりました。


この結果を見ていただければ分かる通り、一部例外はありますがお小遣いの金額は基本的に学年に比例しています。


もしかすると、女子よりも男子の方がお小遣いの平均金額が多いことを意外に思われた方もおられるかもしれません。


そこには、情報社会が進行している現代において、単純な「モノ」の購入よりも、スマートフォンのアプリ課金や各種サービス利用料など、「コト」への消費が増えている背景も、少なからず関係していることでしょう。

高校生のイベントごとお小遣い平均金額~修学旅行(海外/国内)など~

「モノ」への消費よりも「コト」、いわゆる「体験型」の商品が多く売れている現代において、高校生もその例外ではありません。


特に、様々な体験ができる「旅行」に対する若年層の消費は増えています。


昨今の感染症拡大による影響は確かに計り知れないため、これからも旅行への消費が増えるとは言い切れませんが、過去の統計的には体験型のイベントへの高校生の消費が多くなっています。


たとえあまり旅行には行かないという高校生にも例外なく訪れるイベントがありますが、それは「修学旅行」です。


実際に、高校生の修学旅行にはどれだけのお小遣いが渡されているのでしょうか。


この点に関しては、学校によって修学旅行のお小遣いにどれだけの制限を設けているか、が大きく関係しています。


学校によっては3万円、5万円という制限を設けているところもあれば、無制限(または制限はあるが強制ではない)というところもあります。


修学旅行のお小遣いに関しては宿泊費など基本的な旅費はあらかじめ徴収されるためお小遣いの金額の中には含まれませんが、1万円以下であれば食費すら賄うことができないかもしれません。


また、国内と海外、どちらに旅行へ行くのかという違いも、お小遣いの金額には多少なりとも影響するでしょう。


どちらにしても3万円~5万円は持たせてあげると、お土産代も含めて余裕が出る金額、と言えるかもしれません。

【番外編】高校生のお年玉はいくら渡すべき?

親が子供に「大金」を渡すようなイベントはそれこそ修学旅行以外あまりありませんが、年に一回の「お年玉」は別です。


そもそもお年玉は「〇〇歳なら〇〇円渡せば良い」というルールのようなものが当然ながらありませんので、家庭環境や経済状況によって金額は大きく左右されます。


年齢ごとに、親が子供に渡すある程度の平均をまとめると、

  • 小学生:3,000~5,000円
  • 中学生:5,000円程度
  • 高校生:10,000円程度
この程度がお年玉の相場だとされています。

この金額を「少なすぎ」と思われるか「渡しすぎ」と思われるかは人それぞれかも知れませんが、結局はそれぞれの親が各々の基準で決めるべきです。


ただし、高校生の子供が受け取ったお年玉を「何に使うか」という使用用途がはっきりしている場合、それに見合った金額を渡したり、何かしら現物でプレゼントする、という方法もあるかもしれません。


「お年玉」という固定概念に囚われなければ、金額に関わらず、それぞれの子供の状況に合わせた金額の選択ができるでしょう。

高校生のお小遣いの使い道ランキング


高校生が学校で会話する内容は、昔と今では大きく変わりました。


昔はその多くが「テレビの内容」であったものが、今では「最新のスマートフォン」・「ゲームの内容」・「ファッションや美容について」・「好きなYouTuber」・「SNSでの写真共有」など、非常に話題が多様化しています。


それらは大半の高校生がどのようなことにお金を使うのか、という点にも大きく関わってくるのですが、実際に高校生はどのようなことにお金を使う現状があるのでしょうか。


次から性別順に、高校生のお小遣いの使い道ランキングを紹介していきます。

男子高校生のお小遣いの使い道ランキング

まずは、男子高校生の場合です。


男子高校生は、主にどのようなことにお小遣いを使うのでしょうか。


男子高校生の場合

順位用途比率(%)
1飲食物52.3
2外食46.2
3漫画・アニメ24.6
4貯金24.6
5文房具・雑貨23.1
6映画21.5
7書籍19.2
8カラオケ17.7
9ゲーム16.9
10ファッション14.6

参照:高校生が毎日もらっているお小遣い額2016年「日本の学校」より


結果を見てみると、一般的に消費額が大きくなりやすい「飲食物」や「外食代」にはやはりお小遣いの大半が用いられていることが分かります。


また、趣味やイベント等の「体験型商品」に多くのお小遣いが用いられていることも分かります。


その一方で、「貯蓄」や「文房具」など、非常に現実的な用途への消費も少なくないことが見て取れます。


これはお小遣いの「使用金額合計」を統計したものではないため、「使いたい」ものだけではなく、飲食代や文房具など「使わざるを得ない」ものも消費の中に多く含まれていることが関係しているでしょう。

女子高校生のお小遣いの使い道ランキング

次は、女子高校生の場合です。


女子高校生は主に、どのようなことにお小遣いを使うのでしょうか。


順位用途比率
1外食66.0
2飲食物61.3
3プリクラ50.4
4カラオケ43.6
5文房具・雑貨42.9
6ファッション42.0
7メイク・コスメ等 38.4
8映画35.6
9音楽・ライブ等31.8
10貯金31.3

参照:高校生が毎日もらっているお小遣い額2016年「日本の学校」より


結果を見てみると、上位にやはり「外食」や「飲食物」への消費が来ているのは男子高校生の場合と同じですが、ファッションやメイク用品にも多くの消費がなされていることが分かります。


これらにどのくらいのお金が必要か、という点を親が把握することができるなら、毎月のお小遣いを決めるうえで、それが一つの基準になるかもしれません。


また男子に比べて消費用途が比較的に多いため、お小遣いがある程度制限されている高校生が、少なからず「やりくり」していることも想像に難くありません。

高校生のお小遣いの渡し方や管理方法は?【節約】

高校生の子供を持つ親として「お小遣い」の扱いに困るのは、渡す金額だけではありません。


使い方が多様化している現代において、果たして毎月決まった金額を、現金でそのまま渡すのがベストな方法と言えるのか?という疑問を持たれている方もおられるでしょう。


実際のところ、「たかがお小遣いだから」と考えるのではなく、その渡し方や管理方法を見直すことは、親と子供双方にメリットがあります。


では、どのようなお小遣いの渡し方や管理方法ができるのでしょうか。

高校生のお小遣いのおすすめルール

おそらく高校生の子供を持っている家庭の多くが採用している方法が、「毎月決まった金額を現金で渡す」という方法でしょう。


この方法は最初に金額を決めておけば楽ですし、特に難しいことを考える必要がないからです。


しかし、家庭によってはこの方法がベストとは言えない場合もあります。


なぜなら、

  • 金額を決めた親の意見だけで、子供の意見が反映されない場合がある
  • 子供が「自由に使える」お金以外にどれくらいのお金が必要なのか、親自身が必要経費を把握していない場合がある
  • 受け取る方もマンネリになり、向上心がなくなる
こういった理由があるからです。

ただ親が「1ヶ月5,000円で十分だろう」と勝手に決めてしまっては、子供も不満を持ったままになるかもしれません。

ですから、可能であればお小遣いの金額については、親子で「何にどのくらい必要か」という点を確認し合い、子供の意見もきちんと聞いたうえで金額を決める方がいくらか平和的です。

また「報酬型」を取り入れている家庭も多く、たとえば
  • 子供がテストで良い点を取った(学年で○位以内に入った)
  • 何らかの賞を取ったり、部活で優秀な成績をおさめた
  • 新しい目標を見つけて、そこに至るまでのプロセスを編み出した
こういった、子供が「褒められるべきとき」に、お小遣いにいくらかプラスして渡す、という工夫も可能かもしれません。

そうすることで、ただ「お小遣い」という金銭のやり取りに終始するのではなく、「お小遣いがアップする」ということ自体が勉強や学校生活におけるモチベーションを向上させることにつながります。

【コラム】高校生の交通費はいくらかかる?

子供に渡すお小遣いの中には、自由に使えるお金の中に「必要経費」が含まれていることがほとんどです。


必要経費と一口に言っても色々ありますが、分かりやすい例が「交通費」です。


地元で比較的距離が近い学校に通うことができた小学校・中学校とは異なり、高校になると市外、または県外にまで遠くの学校に通う高校生もいます。


その場合多くの高校生が、バスや電車などの公共交通機関を使うことになりますから、当然ながらその分の交通費が必要です。


たとえば、バスの定期券が1ヶ月1万円だとすると、1年間で12万円掛かることになります。


電車通学が必要になるほど自宅から学校への距離が離れるならば、その分だけ交通費がかさむことになります。


通学費が高額になり得る証拠として、平成30年度の文部科学による教育費調査を見てみましょう。


調査によると年間の通学費平均は、

  • 公立高等学校(全日制):79,432円
  • 私立高等学校(全日制):114,043円

このようになり、特に私立高校の場合は年間で10万円以上かかることも珍しくないことが見て取れます。


高校生のお小遣いを考える際に交通費を含めて考えるなら、今までの金額では足りない(または交通費は必要経費として別に考える必要がある)、と考える方もおられるかもしれません。

【コラム】高校生の携帯代事情は?いくらが相場?

現代において欠かせない出費の一つに、スマートフォン本体を含む「通信費」が含まれます。


現代の日本において携帯電話の所有率は8割を超えており、特に若年層の所有率は高くなっています。


また、政府の調査によれば高校生の91.9%がスマートフォンを用いてインターネットを利用しており、非常に高い割合です。


ここで気になるのが高校生がどれだけ通信費にお金を掛けているか、という点ですが、少し前までは高校生等の学生含め、一人あたり5,000円以上掛かるのが普通でしたが、今は少し事情が異なります。


それは「MVNO」(格安SIM)の利用者が急激に増えたためであり、たとえ学生であっても大幅に利用料金を減らすことができます。


スマートフォンの利用料金においてその主なウェイトを占めているのが、

  • 端末代金(割賦契約)
  • 通信容量
ですが、これもキャリア契約よりMVNOで格安SIMを契約することで、家族3人でも総額1万円以下に収めることが可能になりました。

当然ながら高額な端末を購入すると、割賦契約であれば月々の支払いは増えてしまいますが、アンダー3万円以下でも中~高性能な端末が続々と登場することで、機種による利用者間の格差もかなり小さくなりました。

基本的に高校生であっても料金は大人とほぼ変わりませんが、格安SIMを上手に活用するなら、携帯料金は大幅に節約できます。

まとめ:高校生のお小遣いの相場や平均金額

今回は、高校生のお小遣いというテーマで様々な点を取り上げてきましたが、いかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは、

  • 高校生のお小遣いの相場は、1万円程度である
  • 高校生のお小遣いの使い道は、飲食物やエンターテイメントが中心である
  • 高校生のお小遣いの金額は、子供と話し合い意見も尊重したうえで決定できる
以上の点です。

子供がやりたいことはやらせてあげたいと考える親は多くても、「お小遣い」事情に関しては難しいところ、と思われる方も多いでしょう。


高校生になって、「お小遣いが足りない」という子供の意見に傾聴し、話し合って少なからず両者が納得するやり方で決める方法が理想の決め方、と言えるのではないでしょうか。


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