抜け出せない貧困。増加する貧困女子。実態と貧困から抜け出す方法。

増加傾向にあると言われている貧困女子。しかし、一口に貧困女子といってもその実態は様々なようです。そこで今回は貧困女子の定義からその実態、貧困を抜け出すために守ってほしいルールと貧困支援の紹介を行っています。貧困女子を抜け出すために対策していきましょう。

増加する貧困女子。その実態と抜け出す方法

最近、賃金格差や非正規雇用、ひとり親の貧困率など、貧困に関する話題を耳にすることが多くなったと感じませんか? 


その中でも「貧困女子」という言葉を聞いたことのある方もいらっしゃるかもしれませんが、特に独身女性は貧困の状態に陥りやすいといわれています。 


もし、貧困女子の状態になってしまった場合、抜け出す方法にはどのような方法があるのでしょうか。
 


この記事では、 

  • 貧困女子の定義と実態 
  • 貧困女子を脱する方法 
  • 貧困女子を支援する政策 

などについて、わかりやすく解説していきます。
 


今は貧困女子でなくても将来的には不安があるという方も含め、気になる方は是非最後までお読みいただき、貧困女子から脱出、またはそうならないためにお役立ていただければと思います。

貧困女子の定義は?

そもそも貧困女子とはどのような人のことをさすのでしょうか。 


実は、貧困女子の明確な定義というものはないようなのですが、貧困とされるのは年収120万円以下といわれています。 


そんな中、働く単身女性の1/3が年収114万円以下とも言われており、そうなると働く単身女性の1/3が貧困であるといえるかもしれません。 

想像よりもかなり多いと思った方も多いのではないでしょうか。 


そして、女子とは若い世代20代または35歳以下の女性をさすことが多いと考えられるため、貧困女子の定義とは、「35歳以下で、年収が120万円以下の女性」と言い表すことができるでしょう。

借金・年収・結婚・食生活などの苦しい実態

貧困女子の定義は、「年収120万円以下の35歳以下の女性」ということで、なんとなくイメージができたかと思いますが、そもそもなぜ貧困に陥ってしまうのでしょうか。 


ある一定の年代以上の方からすれば、「一昔前の『日本人1億総中流』とまではいかないまでも、今の日本で貧困状態になってしまうことはそれほどないのでは?」と思われるかもしれませんが、現在の若い世代は状況がかなり違ってきています。 


どのような背景から貧困女子に陥ってしまうので、以下で見ていきましょう。

借金

貧困女子の背景のひとつに、借金があります。 

若いのに借金なんて、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、例えば今の大学生のの2人に1人は奨学金を借りているといわれています。 


日本学生支援機構によると、平成29年3月に貸与が終了した奨学金の平均は以下のようになっています。 

  • 第一種奨学金(無利子):241万円 
  • 第二種奨学金(有利子):343万円 


そう考えると、大学生の半分は大学を卒業した時点で、このくらいの金額の借金があるということがいえます。 


また、奨学金に限らず、突然の病気や身の丈に合わない消費依存などから、借金に手を出してしまうケースも少なくないようです。

奨学金の返済に苦しんでいます。大学時代はまわりにも奨学金を借りている友人が多かったので、それほど気にしていませんでしたが、卒業して一人暮らしで働きながら奨学金を返していくの生活は正直しんどいです。私の場合は15年くらい返済期間があるのですが、あと10年以上もこの状態が続くのかと思うと気が遠くなりそうです。


昔から健康だけが取り柄でしたが、急にバゼドウ病にかかってしまい借金が膨れ上がってしまいました。月の医療費だけで8~10万。早く直さなければと焦るほど体調が悪化してしまい、気づけば借金総額は300万を超えていました。

仕事と年収

貧困女子の方は、その多くがアルバイト、非正規社員、派遣社員などでの非正規雇用として働いている方がほとんどだと思われます。 


大企業に対しては2020年4月、中小企業に対しては2021年4月から「同一労働同一賃金」が適用されることにはなっています。

 

しかしながら現時点では、正社員に比べて賃金が低いことが多いのが現実のようで、先にも述べたように貧困女子と呼ばれる方の年収は120万円以下、多くても200万円以下という場合が多いようです。


また、非正規雇用から正社員になることはそれほど簡単ではないため、非正規雇用のまま働き続けて行かざるを得ない方が多いようなのです。

私が短大を卒業した頃は就職氷河期で、有名大学を卒業した人でも内定がもらえないという状況でした。そんな中で特に有名でもなく、それも四大でなく短大卒の私は正社員で就職できるはずもなく、新卒から派遣や契約社員として働いています。そのままの状態で、給料も上がらないまま10年近くがたち、今にいたります。これから30歳になり、ますます正社員への可能性は低くなるので、この給料のままだととても不安です。
 


都会でアルバイトをして働いていましたが、体調をくずしたことなどもあり、実家のある地方に戻りました。そこで心機一転正社員として働くことを希望していましたが、転職の理由(私は年齢のわりに転職回数が多く、正社員の経験もない)などをしつこく聞かれ、なかなか正社員として採用されず落ち込んでいます。結局まだ無職で、田舎のために色々うわさもされやすく、このままどこにも採用されず、いい年をして無収入のままが続くのかと思うと心が折れそうです。

アパート

年収120万円以下となると、月収にして10万円以下、一人住まいの場合その中からアパート代も出さないといけないわけですから、当然それなりの安い物件にしか住めません。 


地方であればお風呂付のアパートに住むことも可能かもしれませんが、首都圏の場合、お風呂ナシの古いアパート住まいという方も少なくないようです。 


また、引っ越したいと思っても引っ越すだけのお金がないために、そこに住み続けるを得ないということになります。 

学生時代からの延長で都内23区内のアパートに住んでいますが、卒業してから正社員として就職できず派遣やアルバイトなどの収入しかないため、学生時代よりも貧乏暮らしです。本当は、今よりも安い家賃のところに引っ越すべきなのですが、そもそも引っ越すお金がないのです。このまま、バイトの人生が続くと思うとどうなってしまうのか、考えたくありません。でも、こうやって時間だけがすぎていってしまうのかと思うと、ますます怖くなってしまいます。


声優を目指して上京し、収入はバイトで月12~13万円くらいです。本当は声優で食べていきたいのですが、正直なところかなり可能性は低いです。お風呂のない古いアパートに住んでいますが、このままだとアルバイト生活のまま、もちろん声優にもなれず、お風呂のないアパート暮らしを続けることになりそうです。30歳、40歳になってもこの生活かと思うと、心が折れそうです。

食生活

食事は我々が生きていくうえで欠かすことのできない費用ですが、貧困女子と呼ばれる方にとっては、食費すらも十分にまかなうことができないようなのです。 


栄養のバランスなどを考えるのは二の次で、とにかく安くてお腹がいっぱいになるものだけを食べるという方が多いです。 


例えば、お米は実家から送ってもらうので、ゴハンにふりかけをかけて食べるだけ、パスタは腹持ちがよくコスパがよいのでもっぱらパスタばかり食べている、など安価でお腹がいっぱいになる炭水化物ばかり食べる、という声がよく聞かれます。 

高校卒業後、地元の専門学校に進学しましたが中退し、そのまま実家(地元)にいづらくなって上京しました。東京に来れば最初はバイトでもそのうちなんとかなるだろうと思っていましたが、結局5年以上たった今でもバイト生活のままです。アパート代や食費などの生きていくのに必要なものに使うだけで精一杯です。月末になると食費ですら厳しく、ゴハンにふりかけやマヨネーズをかけて数日間過ごすこともあります。今はまだ20代なので体もなんとかなっていますが、このままの生活がずっと続くのかと思うと、体も悪くして仕事もできなくなってしまいそうで不安です。
 


離婚してから派遣社員として働いています。子供はおらず自分ひとりなのでまだマシですが、それでも生活は苦しいです。結婚していた頃は、ダンナの給料が安いことが不満でしたが、それでも食べることに困ることはありませんでした。が、今では食費ですらかなり切り詰めて、朝昼晩、食パンを1枚ずつ1日食パン3枚ですごす日もあります。こんなはずじゃなかったと思う毎日です。

結婚したくてもできない。厳しい婚活。

貧困状態から逃れるには、もちろん自分自身のキャリアアップが必要なのですが、貧困生活に疲れ切ている場合、他力本願、つまりいつか誰かと結婚してこの貧困生活から逃れたいと思ってしまうようです。 


それほど追い詰められているという現実なのかもしれませんが、貧困女子でなくても、2015年の国勢調査によると日本では、50歳での女性の未婚率が13.3%、3組に1組が離婚しています。 

つまり、誰もが未婚のままだったり、結婚しても離婚するなどの可能性があるということなのです。 


一昔前と違い、女性は結婚後は専業主婦、という暮らし方ははごく少数になっています。 

貧困女子かそうでないかにかかわらず、まずは、自分自身が働き続けるという意識を持つことが先決かもしれません。

大学を卒業してから10年近く、正社員で働いたことはなくずっと非正規雇用です。もう30歳もすぎていて、これから正社員になる可能性も低いでしょうし、この際、誰かと結婚して養ってもらいたいというのが本音です。が、職場には出会いもないし、男性と知り合うような場所に遊びに行くお金もありません。いつもそこで思考が止まってしまい、時間だけが過ぎていってしまいます。
 


非正規雇用で働いている保育士です。正規の職員と同じ内容の仕事をしているのに、給料は正規職員よりも安いです。子供が好きでやっている仕事なので、仕事自体の不満はそれほどありませんが、このまま安い給料で働いていくのは正直不安です。30歳をすぎて年齢的にも結婚したいのが本音ですが、職場と家との往復で出会う場所もないし、婚活しようにも結婚相談所などに登録するお金なんてありません。いつも漠然とした不安をかかえています。

貧困女子を脱する3つのルール



貧困女子に陥ってしまう背景としていくつかご紹介しましたが、今は関係ないと思っていても、誰でもそうなってしまう可能性は否定できないようですね。 


万が一不幸にも貧困女子になってしまった場合、どのような方法でその状態から抜け出せるのでしょうか。 


以下でいくつかの方法を具体的にご紹介していきます。

1. 収入アップを目指す

まずは、非正規雇用から正社員に転職することを考えてみます。 


非正規雇用の女性が正社員に転職する割合は、年齢によって変わるそうです。 

一般的に、20代が最も高く、30~34歳、35歳から39歳、40歳以降とだんだんその割合は低くなる傾向にあります。 


はっきりした理由はわかりませんが、例えばその職種に体力やスキルが必要な場合、若い年齢の人の方が習得しやすい、また、社風になじみやすいなどの考えが企業側にあるのかもしれません。 

従って、正社員に転職しようとする場合、なるべく早く行動することをおすすめします。 


正社員になるには転職だけではなく、派遣社員で働いている場合、正社員へのオファーがある場合もあるのです。 

もし、派遣社員で働いている会社に長く勤めたいと考えている場合、過去に派遣社員から正社員に移行された方がいるか調べてみることもよいかもしれません。

2. まずは30万貯める

次に、30万円を目標として貯金することをおすすめします。 

今の収入では生活するのに精一杯で貯金どころではない、という方もいらっしゃるかもしれません。 


ですが、100万円貯めると思うと気が遠くなりそうに思えても、30万円ならなんとか手が届くかもしれません。 

例えば、月に5,000円ずつ貯めていけば、1年で6万円、5年で30万円貯めることができます。 


その際に大事なのは、お金が余ったら貯金するという姿勢ではなく、最初から5,000円はないものとして残りのお金で生活していくようにすることです。


貯金が30万円あれば、まずは精神的に少しは余裕ができます。 

例えば、万が一病気になって仕事を休むまなければならなくなった場合にも少しは安心ですし、資格を取得するなどキャリアアップのためにも使うことができます。

3. 投資を始める

上で、まずは30万円貯金することをおすすめしましたが、ある程度お金が貯まったら、投資をしてみることも選択肢のひとつです。 


投資というとお金持ちの人がやることと思うかもしれませんが、そんなことはありません。 

積立貯金と同じ感覚で、毎月定額で自分の選んだ投資信託を購入していくiDeCo や積立NISAという運用方法があります。


特にiDeCoは、積み立てた分の金額が課税所得から控除されるというメリットがあり、節税効果が非常に高いので、それだけでもかなりお得です。 

また、積立NISAは、運用益が非課税になるというメリットがあります。 


iDeCoの掛金の上限は職業によって異なりますが、下限は5,000円からです。 

5,000円は厳しいという場合は、積立NISAであればSBI証券と楽天証券などでは100円から積み立てていくことができます。 


投資は怖いという先入観を捨てて、まずはできる金額から始めてみてはいかがでしょうか。

貧困女子を支援する政策

上で述べたように貧困女子から抜け出す方法として個人でできる方法の他に、公の支援や制度を利用する方法もあります。 

単身女性のキャリアを支援するだけでなく、シングルマザーの就職を支援する機関もあります。 


少し古いデータですが、「国立社会保障・人口問題研究所」の2007年の国民生活基礎調査によると、全年齢の単身女性では32%、65歳以上の単身高齢女性と母子家庭の50%以上が貧困だそうです。 


例えば離婚の場合、生活費だけでも大変なのに、それまで夫の被扶養者だったものが、自分で社会保険料を払わなければならなくなったり、高齢での離婚の場合は好条件での再就職が難しいという現実があります。 


これらの貧困の状態を支援する施策として、どのようなものがあるか以下で見ていきましょう。

キャリア支援・就職支援

身近なところでは、ハローワークや役所などで女性の就職やブランクのある方への再就職を支援する取り組みが行われています。 


若い世代の単身の女性はもちろんのこと、子育てでしばらく働いていなかった方への再就職の支援もあります。 

もちろん、子育て中の方への就職の支援もあり、例えば、子育てと家事を両立するために厚生労働省では、「マザーズハローワーク」という制度があります。


さらに仕事の斡旋だけでなく、よりスムーズに仕事を見つけるためのセミナーや、パソコン操作に慣れていない方のための教室など、より好条件の仕事に就くための取り組みもなされています。 


また、このような女性のためのキャリア支援やセミナーなどは、民間の機関でも行われており、公でも民間でも無料のものが多いので、まずは、このような支援を利用してみることをおすすめします。

シングルマザー支援

上で、厚生労働省の「マザーズハローワーク」の制度をご紹介しましたが、厚生労働省では他にもシングルマザーに対する支援を「女性応援ポータルサイト」として色々行っています


その中には、上で述べたような就職のサポート、自立支援に関するものはもちろん、 

  • 高卒認定試験合格のための講座を受け、修了・合格した時に受講費用の一部を支給する 
  • 職業訓練給付金を活用して養成機関で勉強するひとり親家庭の親に対し、入学準備金・就職準備金を貸し付ける 
  • 自治体が指定する教育訓練を受講したひとり親に対して、修了後に受講料の一部を支給する
     

などの支援制度も準備されています。 


また、最近では、建設、土木、介護、流通、運輸、飲食などの業界では人手不足が深刻になっています。 


一見、女性では厳しそうな業界にも見えますが、これらの業界では人手不足を解消するため、シングルマザーを含めた女性の雇用を積極的に行っている企業も少なくありません。
ハローワークなどでこれらの求人をチェックしてみてはいかがでしょうか。

心身の健康支援

就職やキャリア支援、高卒資格や職業訓練校などの費用の支援は非常に役立つものですが、このような直接的な支援だけでなく、精神的な相談ができる窓口もあります。 


例えば、各基礎自治体に「地域子育て支援拠点」があり、子育てに関する相談を電話で受け付けており、中には24時間365日対応している拠点もあります。 


また、「ひとり親家庭への相談窓口」では、福祉や生活の安定、自立に関する相談、子供の養育や健康管理など、幅広い相談に応じています。


何か問題がある場合は、一人で抱え込まずにまずはこれらの支援機関に相談してみることをおすすめします。 

家計のやりくりに困ったらほけんROOMに相談

貧困女性に関して解説してきましたが、貧困女性はその悩みを相談できる相手がなかなかいないという場合も多いでしょう。 

親しい友人でも、お金がなく困っていることを打ち明けるのはなかなか難しいものです。 


そんな中で少しでも理解者や協力者がいれば、精神的にも少しは楽になりますし、改善策が見つかる可能性も高くなるでしょう。 


これまで述べてきたような公的な支援や民間のサービスを活用するのはもちろんですが、家計のやりくりなどの相談に関して、無料で相談できるサービスがあります。 


例えば、ほけんROOM」というサービスでは、WEBから申し込み、相談内容によって専門のファイナンシャルプランナーを紹介、直接会って色々相談できるサービスを提供しています。 


最後まで無料で相談でき、個別の保険などをすすめられることもありません。 

このようなサービスを使って、お金のプロに相談してみることも解決方法のひとつになるかもしれませんね。

まとめ:抜け出せない貧困。増加する貧困女子。

貧困女子について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。 

最後に主な内容をもう一度まとめてみます。
 


  • 貧困女子とは、20代または35歳以下の年収120万円以下の女性 
  • その実態は、借金を抱えている、非正規雇用で年収が低い、風呂ナシの古いアパート住まい、切り詰めた食生活など、かなり厳しい 
  • 貧困女子を脱するには、正社員を目指す、まずは30万円貯金する、少額の積立投資を始めるなど、あきらめずにできることからやってみる 
  • 貧困女子の支援策にはキャリア支援、シングルマザー支援、精神的な支援など、公・民間とも無料のものがあるのでまずは利用する
     


誰しも貧困女子になりたくてなるのではなく、何かのきっかけでそうなってしまうことが多いようです。 

つまり、誰もがその可能性は0ではないといえるかもしれません。 


もしそうなってしまった場合でも、一人で抱え込まず、公や民間の支援施設に相談することをおすすめします。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

ランキング