生活費は折半している?結婚している夫婦がお互いに感じること

生活費を折半することについて夫婦はどのように感じているのでしょうか。妊娠して産休・育休を取っている際など収入差があると不満があっても聞きづらいですよね。この記事では二人暮らしの夫婦がどのように生活費を折半・分けているか解説します。ぜひ最後までご覧ください。

生活費は折半するべき?結婚している夫婦はどう感じている?


一昔前は「妻が財布を握り夫は小遣い制」または「夫が妻に生活費を渡す」という管理方法が主流でした。


ただそれは財布が1つのときにはうまくいきますが、共働きのように家計を2人で支え合う場合はうまくいかないことが多いようです。


そのため、共働きの夫婦が検討するのが、生活費の折半です。

 

折半というと2等分で平等なイメージですが、生活費の折半はうまくいくのでしょうか。

どちらかが不平に感じることはないのでしょうか。 


お金の決め事は夫婦にとっても大事な問題です。 


 そこで今回は結婚している夫婦における

  • 生活費を折半する理由とその方法
  • 生活費を折半しない理由とその方法
  • 不平の出にくい生活費の分担について
  • 貯蓄ができる生活費の管理方法

以上のことについて、解説していきたいと思います。


この記事を読めば、生活費を折半するのが自分たちにとってベストかどうか、またお金が貯まる管理方法を知ることができるはずです。


ぜひ最後までご覧ください。

結婚している夫婦で生活費を折半するべきと思う人は4割ほど

共働きの夫婦は、生活費の折半についてどのような意見を持っているのでしょうか。 


共働き夫婦の男性・女性に聞いたところ、

「折半にすべき」が約40%

「折半にすべきでない」が59%となり、男女ともにほぼ同じ比率でした。


この数字をみると、生活費の折半は、向いている夫婦と向かない夫婦があることが推測できます。また夫婦の中でも意見が分かれる可能性がありそうです。


これから、生活費を折半する夫婦と、折半しない夫婦の事例を見ていきましょう。


 データ引用元:2016年のマイナビウーマン調べ25~34歳の男性(203人)、女性(204人)

生活費を折半している人の方法と内訳は?

折半にすべきと答えた人の中の意見では、

  • 公平感があり、対等になる
  • 後でモメないため
  • 2人で管理しつつ、自由に使えるお金も確保したい
が多くありました。 

生活費を折半する方法として多く使われているのが、共有口座を作る方法。
お互いに同じ額を毎月振り込み、生活費をそこから出します。

生活費として扱うのは主に住宅・車費用、光熱費、日用品費、食費、医療費、通信費、教育費、冠婚葬祭費など。 

それ以外の交際費や被服費、理美容費、趣味の費用などは、生活費から出すのか、個人で負担するのか事前に相談して決めておきます。

口座に振り込むのがひと手間ですが、2人のお金という認識が持てるのがメリットでしょう。

共働きなので生活費を完全折半していても問題ない

二人で話し合った同額を出し合って生活費にするので、シンプルでわかりやすく、忙しくてお金の管理が煩わしい共働き夫婦には楽な方法。


また夫婦の収入のバランスがとれている場合は、同額の生活費を負担して折半すると家庭内の力関係のバランスもとれるようです。


平等に負担するということで、対等な関係でいられるということですね。  

生活費を完全折半しているがお小遣いは別にしている

財布は別々にしたいと考える人も、完全折半しているようです。 


生活費は共有口座に入れ、自由に使えるお金を自分の手元に残す。 


お小遣いが足りなくなり、その都度催促するのは、面倒に感じる人が多いでしょう。

 

自由に使えるお小遣いをお互いに持ち、それをどう使うか干渉しあわないのが完全折半の良いところでもあります。 


ただし自己管理に任せていることから貯蓄は不透明で、一番お金が貯まりにくい方法ともいえます。  

お金でモメたくないから折半している

お金のいざこざほど面倒なものはありません。


折半の理由で多いのは、お互いの負担額を公平にすることで、喧嘩の種を作らない。


1人がすべて管理すると小遣い制となり、財布の紐がかたすぎると、うまくいかない可能性がありますね。財布を別々にしたいというところにも通じます。


要求が却下されれば、自分が稼いだお金なのに、と毎月のようにいざこざが起こる可能性があり、離婚の原因にもなり得ます。


そのようなお小遣いトラブルを避けるためにも完全折半は気が楽といえるでしょう。

生活費を折半しない人の夫婦の割合とやり方は?

 また、折半にすべきでないと答えた人の意見では、

  • 夫の収入は生活費、妻の収入は貯金する
  • 収入が安定していない、収入に差がある

という理由でした。


どちらかの収入を生活費に使い、もう一方の収入を貯蓄に回す方法は、コンスタントに貯蓄できるメリットがあります。


ただ前述したように片方が財布を握ることからお小遣いトラブルを生む可能性があります。

特に同等に稼ぐ正社員夫婦には少し無理が生じるかもしれません。 


また収入に差があるため完全に折半にはできない夫婦も多いです。

たとえば、正社員と派遣社員の夫婦や、正社員とパートの夫婦などです。


この場合は完全に折半にすると、片方は負担が大きすぎて不満が生まれる可能性があります。

生活費の中で特定の項目を自分が払っている

項目ごとに負担するのも共働きに多い生活費の分け方です。


例えば夫の口座から住居関連費を、妻の口座から食費日用品費を引き落としにするなど、生活費の項目別に担当する方法です。


引き落とし口座を初めに設定すれば、お金を動かす必要がなく、最も手間がかかりません。


ただし、この方法は以下の点には注意しましょう。

  • 自分の担当項目を節約すれば手元に多く残りますが、相手の担当項目は緩みがち
  • 項目によっては年々費用が変わる可能性があるため、見直しが必要
  • 年間で支払う税金等の負担も話し合っておく

専業主婦で夫が生活費を払うがパートで家計の助けをしている

子供が大きくなることで時間ができ、また食費・教育費・被服費などが上がるため、パートをはじめる専業主婦の方も多いです。


夫の収入によっては、パートの収入も生活費に組み込まれることがありますが、パートの収入は時給制で不安定、またボーナスが支払われることも無いので、生活費を負担するのは限界があります。


また夫に遠慮なく、子供の習いごとを増やしたり、自分の服や化粧品に使いたいという気持ちも考慮すべきでしょう。

生活費が完全折半なら家事も分担しないとおかしい

お互いにフルタイムで働いていて、生活費も同じだけ負担していると考えた場合、休暇も同じだけほしいと感じるものです。


帰宅後や休日に、たまった掃除や洗濯、子供の世話など家でやることが山程ある妻に対し、ご飯を食べてゲームをしている夫、では割にあわないと感じるのが現実です。


家事や育児は女性の方が得意だろうという男性の考えがまだまだありますが、家事は時間と労力が割かれる仕事です。


生活費を折半するなら、家事も折半するつもりでお互い気持ちよく過ごしたいですね。

結婚している夫婦におすすめな生活費の折半方法は?

同じ共働きでも、働き方によって年収はかなり違ってきます。

働き方が多種多様なように、家計管理も多種多様。

どの夫婦も同じやり方でうまくいくわけはありませんよね。


いちばん重視すべき点は、夫婦の年収のバランス

同じバランスで家計負担も検討するべきでしょう。

そうすればきっとお互い納得できる分担ができるはずです。


では、どのように生活費を分担するのが良いかを考えてみます。

収入差がある場合は家賃などの固定費をどちらかが多く払う

夫婦の収入のバランスに差がある場合、同額の折半は難しいでしょう。


もし収入差が大きいにも関わらず、完全折半を持ちかけた場合、相手は納得していないと思われます。


生活費の分担は収入の割合に応じて決めてみてはどうでしょうか。


例えば、夫の手取り金額が40万円、妻の手取り金額が26万円だった場合、夫の収入は全体のおよそ60%になります。

なので生活費のうち60%の支出を夫が負担するという分担方法です。


共有口座に入れる生活費の割合を6:4にしてもよいですし、一番大きな支出である住宅費などを、収入が多いほうが負担する方法もあります。


共働きなら生活費を完全折半しても良い

収入のバランスがほぼ同じ場合や、対等がいいという場合は、完全に折半すればうまくいくでしょう。


ただ完全折半に出来ない状況が来ることは想定しておきましょう。


女性の場合、産休育休中は給与同等の額はもらえません。育児休業明けにもとのポジションで仕事ができるかどうかもわかりません。

また転職して収入が大きく変わる可能性もあります。


このように家庭の状況が変わったときには、改めて分担方法を考え直すことをおすすめします。

結婚している夫婦の生活費の管理の仕方は?

生活費を折半して、お互いのお金のことには口をださないのが一番楽ですね。

しかしその状態が続くとどうなるでしょうか。


共働き夫婦が「貯金が無い!」と気づくのは子供ができて新たな出費が増えた時、もしくはマイホームについて考え始めた時。


収入に余裕があるはずなのに貯まっていない共働きの夫婦は非常に多いのです。


万が一相手が働けなくなったときに、家計は回るでしょうか。

貯まるように意識や行動を変えておかないとお金は貯まりません。


生活費をただ分担するだけではなく、貯まるルーティンをつくりましょう。

生活費を折半する前に収入や資産をお互いに開示する

本音では自分のお金のことをパートナーに全部知られたくないというカップルは多いです。


しかし、相手の収入や資産が見えないとどんな気持ちを抱くでしょうか。

  • 相手も自由に使っているようだし、自分も貯蓄する気にならない 
  • 自分ばかり負担して、相手は余裕がありそう

喧嘩の種にしたくないために折半しても、相手の状況がわからないと疑心暗鬼になるものです。

そしてますます貯まらないスパイラルに陥ります。


隠していてもマイホームでローンを組むときには分かるものです。

まずは今の収入をオープンにし、収入・支出の一覧表を作りましょう。

生活費の固定費など折半するお金は共有口座を作る

次は、毎月生活費をいれるための

夫婦二人で管理する銀行口座を作りましょう。


そして必ず行ってほしいのは、二人で共通のゴールを持ち、その目標に対し個人が毎月いくら貯めるか月の貯蓄額を決めること。


貯蓄額がきまれば、残りが自分のお小遣いになります。


収入ー生活費(共有口座へ)ー貯蓄額(自分口座に残す)=小遣い


なお、共有口座に貯蓄額をいれると、住宅ローンの持ち分を決めるときなどに少々面倒なことになるため、個人口座で貯蓄することをおすすめします。

家計簿やエクセルを使ってお互いに収支を確認する

共有口座の家計管理は、EXCELで使いやすいように作っても良いですし、最近は夫婦間で情報共有できる家計簿アプリがあります。


家計簿アプリのオススメは

です。 

アプリであれば収支の入力もその都度簡単に入れられ、確認するのも簡単です。


そしてお金の管理は、どちらかに任せていると無頓着になってしまうもの。

共有口座の収支は、二人で見る意識をつけましょう。


貯蓄額も、ボーナスのタイミングなどで定期的にお互いチェックし合いましょう。


このルーティンを実践すれば、自然と貯まる流れになるはずです。


コラム:海外は生活費を折半している?フランスの場合は?

それでは海外の夫婦についても触れてみましょう。


フランスにおいては共働きが普通で、夫婦共同名義口座がつくれるようになっており、2人の給与で2人の支出を賄うのが主流のようです。


フランスに限らずヨーロッパ諸国は男女平等化が重視されており、家計は折半という考え方が浸透しています。


それはヨーロッパ社会全体において、働く女性へのサポートが手厚く、結婚したあとも仕事をセーブすることなくキャリアアップでき、男女の賃金差が小さいことが理由の一つとしてあげられます。


女性が働く環境・社会福祉制度・夫の家事育児参加が、女性の賃金そして生活費の折半にも大きく関係しているといえるでしょう。

生活費を折半するべきか専門家にライフプラン相談する

生活費の折半について理解できたとしても、個人に落とし込んでいくと、将来の教育資金、住宅資金、老後資金を考えると貯蓄は一体いくら必要なのか、日々の生活の何から節約するべきなのかかわからなくなりますね。

各夫婦によって収入や資産もさまざま、今後のライフプランも異なるでしょう。


そのような時はお金のプロに相談してみるのも一つの方法です。

ほけんROOMの「ライフプラン相談」ならお金のプロがあなたの家庭のお金のプランを一緒に考えてくれます。


生活費の折半方法についても、専門家に相談してみると、あなたにあった家計管理が見えてくるかもしれません。


新婚夫婦の生活費についての記事にも役立つ情報が掲載されているので、そちらの記事も参考までにご覧ください。

まとめ:生活費の折半について

夫婦の生活費の折半についてや、おすすめの分担・管理方法について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは

  • 生活費を折半する理由は、公平・対等だから
  • 生活費を折半しない理由は、収入差があるから
  • 生活費負担の割合は収入バランスに応じて
  • 共有口座をもち、生活費を二人で管理する
  • 貯蓄の目標額をきめて定期的にお互いに開示し、チェックする

でした。


折半で損をしているような気がするけど言いづらい。 

相手の気持ちを尊重したいけど、貯金はきちんとしたい。

など、性格や価値観によって考え方が違うので悩む人も多いでしょう。 


しかし夫婦のお金の問題は2人で向き合わないと解決しません。


お金と家事をどのように分担するとうまくいくのか、今の状況とこれからのプランを合わせて2人で考えてみてください。


ほけんROOMには、ほかにも読んでおきたいお金に関する記事が多数掲載されておりますのでぜひご覧ください。

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