生活費の平均は月々どのくらい?家族構成ごとに徹底解説!

2019年の総務省「家計調査」の統計によると、生活費の平均は月々約29万円となっています。これは二人以上の世帯によるデータなので、家族構成によっては月々の生活費の平均額は異なります。この記事では家族構成ごとの生活費の平均、手取りごとの家計費について解説します。

生活費の平均は月々どのくらい?年間の家計費も紹介


毎月家計が赤字で苦しい、こんなに生活費を使ってしまっていて良いのか…家計に関する悩みは尽きないものです。


そんなとき参考になるのが他人の家の家計ですが、お金に関する話はなかなか他人にはしづらいもので、一人で悩んでいる人も多いのではないでしょうか。


そこで、この記事では「日本における生活費の平均と生活費の内訳」について、

  • 家族構成別の生活費の平均は月々いくらぐらいなのか
  • 手取り別の生活費の内訳はどのようなものなのか
  • 生活費を節約するためにはどうすれば良いのか

以上のことを中心に解説していきます。


この記事を読んでいただければ、他の人の生活費や家計についての実情を知ることができ、ご自身の家計の見直しに繋げていただくことができます。


是非最後までご覧ください。

生活費の平均は月々29万円!世帯構成別に詳しく解説


生活費の平均といっても、その人が一人暮らしなのか大家族なのか、収入の高低によってもかなり変わってくるので、一概には言えません。


しかし、一応の目安として出しておくと生活費の平均値としては、月々約29万円となっています。


生活費の大小がもっとも左右されるのは、家族構成の人数です。単純に食費や通信費などは、家族構成の人数分がかかってくるからです。


しかし、人数が増えたからといって単純に生活費が2倍、3倍となるわけでもありません。


住居費などは二人になったからといって二倍になるわけではなく、人数が増えるにしたがって少しずつ増えるような形となります。


もう少し詳しく、家族構成の人数別に生活費の平均を見ていきましょう。

家族の人数生活費の平均
1人140,000円
2人249,500円
3人
281,000円
4人
353,000円
5人425,000円

このように、5人家族は1人家族に比べて、約3倍の生活費がかかっています。


もちろん、実家暮らしなのか賃貸なのか、もしくは持ち家なのかによって住居費は大きく変わります。


この金額も、あくまで平均値として捉え、極端にこの数字に惑わされないようにしましょう。

一人暮らしの月々の生活費平均

まずは、一人暮らしの人の月々の生活費の平均を見てみましょう。

費目
金額
住居費
30,000円
食費
27,000円
水道光熱費
9,000円
通信費
9,000円
娯楽費・交際費25,000円
その他40,000円
一人暮らしの生活費は、約140,000円です。

住居費が30,000円と安く見えますが、これは独身の人は親と同居の人が多く、住居費がかかっていないという人も平均しているためです。

一人暮らし=独身なので、当然扶養すべき配偶者や子どももおらず、収入はすべて自分自身が自由に使うことができます。

しかし、自由に使えるがゆえに無駄遣いも生じやすく、家計がアンバランスになりがちです。

特に娯楽費や交際費などが大きくなりがちで、貯蓄をしたい人はここを抑えていく必要があります。

生命保険なども一人暮らしではあまり加入する意味がありませんので、節約のしどころです。

今後、結婚や出産を経て家庭を持ちたいと考えている人は、独身のうちからしっかりと貯蓄を作っておくことが大切です。

二人暮らしの月々の生活費平均

続いて、二人暮らしの場合の月々の生活費の平均を見てみましょう。
費目
金額
住居費
70,000円
食費
48,000円
水道光熱費
11,500円
通信費
20,000円
娯楽費・交際費30,000円
その他70,000円
二人暮らしの生活費は、約249,500円です。

住居費は賃貸に住む場合が多く、平均して7万円程度の家賃になることが多いようです。

二人暮らしでは、持ち家の割合は多くはありません。


通信費は単純に二人分の携帯電話代がかかるため、一人暮らしの2倍の数値になります。


また、二人暮らしはダブルインカムとなることが多いため、娯楽費なども多めになりがちです。


生命保険などは、結婚していない状態では不要ですが、結婚を考えているのであれば保険料の安い、若い時期に加入しておくのも一つの手です。


このタイミングは一番お金が貯まる時期でもあるので、ここで計画的な家計を構築できればその後の生活もかなり楽になるでしょう。

3人家族の月々の生活費平均

次に、3人家族の月々の生活費の平均を見てみましょう。
費目
金額
住居費
80,000円
食費
55,000円
水道光熱費
16,000円
通信費
15,000円
教育費15,000円
娯楽費・交際費20,000円
その他80,000円

三人暮らしの生活費は、約281,000円です。


その他には自動車の維持費(自動車税・車検など)や保険料などが含まれており、3人家族になってくるとその費用が大きくなってきます。


しかし、共働きであればこのぐらいの生活費は賄える金額であり、特に子どもが小さいうちはさほどお金に困ることは少ないでしょう。


ただし、子どもが大きくなってくるにつれ食費も増え、電話を持たせるための通信費などもかかってくるようになります。


しっかりと教育のための費用を蓄えることが大事です。

4人家族の月々の生活費平均

次に、4人家族の月々の生活費の平均を見てみましょう。
費目
金額
住居費
90,000円
食費
78,000円
水道光熱費
20,000円
通信費
20,000円
教育費30,000円
娯楽費・交際費25,000円
その他90,000円
四人暮らしの生活費は、約353,000円です。


4人家族の構成は、夫と妻、子どもが2人という世帯です。


一般的な家族構成と言えそうですが、その生活費は決して安いものではありません。


子ども2人ですと教育費にもそれなりの金額がかかり、特に大学進学の時期は貯蓄がマイナスになる家庭も多いです。


しっかりと節約に励み、貯蓄を作っていくことが大事な家族構成となります。

5人家族の月々の生活費平均

最後に、5人家族の月々の生活費の平均を見てみましょう。
費目
金額
住居費
120,000円
食費
90,000円
水道光熱費
22,000円
通信費
23,000円
教育費40,000円
娯楽費・交際費30,000円
その他100,000円
五人暮らしの生活費は、約425,000円です。


5人暮らしは、夫と妻、子ども3人という家族構成となります。


やはり子どもが3人いると、教育費がかなりかかることが分かります。


また、一般的な住居よりは多少広めの家も必要で、住居費も4人家族に比べてさらに高くなっています。


5人家族で生活を維持するためには、年収700万円程度は必要でしょう。

生活費の平均を年収ごとに解説!家計費の内訳は?


家族構成ごとの月々の平均生活費は分かりました。


ここからは、年収に沿った生活費の内訳と、理想的な家計のあり方を考えてみます。


よく月収の○○%は食費、○○%は貯蓄というふうに割合での話がされますが、これはあくまでも目安であり、無理にその基準に合わせる必要はありません。


家計の最大の目的はいかに貯蓄を増やせるかにあるので、割合ではなく具体的な生活レベルやその金額をイメージしましょう。

手取り25万円の場合の生活費内訳

まずは、年収500万円(月々の手取額が25万円程度)の場合の生活費の内訳を見てみましょう。

費目
金額
住居費
70,000円
食費
48,000円
水道光熱費
11,500円
通信費
20,000円
日用雑貨5,000円
教育費5,000円
娯楽費・交際費
15,000円
保険料20,000円
車両関係費25,000円
その他10,000円
手取り25万円であれば、車を維持していくことも可能です。

また、この生活費は二人暮らしが想定されているため、独身であれば各費用も少なくなり、生活にゆとりも出るでしょう。

二人暮らしでも貯蓄は可能であり、三人暮らしでも子どもが生まれたばかりであれば教育費もさほどかからず、やり繰りは可能です。

し、その場合はいずれ教育費がかかってくることを考えると、収入の底上げを図っておいたほうが良いでしょう。

手取り30万円の場合の生活費内訳

続いて、年収600万円(月々の手取額が30万円程度)の場合の生活費の内訳を見てみましょう。    
費目
金額
住居費
80,000円
食費
56,000円
水道光熱費
16,000円
通信費
15,000円
日用雑貨5,000円
教育費15,000円
娯楽費・交際費 20,000円
保険料20,000円
車両関係費30,000円
その他25,000円
手取り25万円と比べると、全体的に少し費用は大きくなりますが、思ったほど大きく変わるわけではありません。

年収600万円というと、それなりの生活ができるというイメージですが、実際にはそこまでゆとりがあるわけではありません。

特に子どもが一人以上いる家庭の場合は、教育費に思ったよりもお金がかかるため、思うように貯蓄はできないかもしれません。

家計をしっかりと引き締め、ボーナスなどで貯蓄を絶やさないようにすることが重要です。

手取り40万円の場合の生活費内訳

次に、年収800万円(月々の手取額が40万円程度)の場合の生活費の内訳を見てみましょう。    
費目
金額
住居費
90,000円
食費
64,000円
水道光熱費
20,000円
通信費
20,000円
日用雑貨8,000円
教育費30,000円
娯楽費・交際費30,000円
保険料25,000円
車両関係費
35,000円
その他35,000円
このように、手取り40万円であればそれなりに生活にゆとりのある生活費の内訳になります。

しかし、子どもがいる場合は3人家族と同様に教育費が大きくなるため、やはり油断はできません。

また子どもを養育している間は、どうしても保険料などの支出も必要になってきます。

不必要な保険には加入しないようにし、節約を意識していきましよう。

絞れる費用は絞り、必要なところにお金を回していくようにしないと、やはり貯蓄は難しいでしょう。

生活費の理想の割合は?

生活費は、理想的な割合というものがあります。


その割合に従えば必ずお金が貯まるというわけではありませんが、収入に対する理想的な生活費の割合を知っておくことは重要です。


なぜなら、それを知ることで生活のレベルを具体的にイメージでき、支出して良い金額と無駄遣いの金額を知ることができるからです。


その無駄遣いの部分を削ることで、無理のない家計を作り上げることができるのです。


以下に、生活費の理想的な割合をご紹介します。

生活費の理想割合

生活費の中には、大きなものとして住居費、食費、水道光熱費、通信費などが挙げられます。


また、子どものいる家庭では学校の授業料や習い事など、教育費がかなりの割合を占めるでしょう。


しかし、生活費の理想的な割合はどのような世帯でも大きく変わるものではありません。


生活費の理想的な割合は、おおむね以下のようになります。

費目割合
住居費25%
食費15%
水道光熱費6%
通信費6%
日用雑貨2%
教育費10%
娯楽費・交際費3%
保険料5%
車両関係費5%
その他3%
貯蓄20%

これが、理想的な生活費の割合です。


費目の中で大きなポイントは3つあり、特に割合の大きい項目でもある貯蓄、住居費、食費が重要です。


まず貯蓄に何%を回すかですが、一般的には収入金額の20%を貯蓄に回していれば良い家計と言われます。


また、住居費も25%程度が理想的とされていますが、可能ならば20%程度を目指すと良いでしょう。


住居費は必ず支出する必要のある費目で、なおかつ毎月固定の金額であるため、ここを削るのが最も節約においては効果が高いからです。


逆に、食費は無理をしてまで削る費目ではありません。


確かに食費も生活費の中では割合の高い費目ですが、あまり無理をして食費を削っても健康を損なうことになり、意味がありません。


節約を目指すのであれば、他の項目での節約を目指しましょう。

旦那からもらう金額はいくら?妻に渡す金額はどう決める?

近年は共働き夫婦の世帯も多くなり、財布を別々にしている夫婦も増えてきています。


また、小遣い制ではなく一家で家計をまとめている家庭もあるでしょう。


しかし、それでも旦那が稼いだ給料から妻にいくらかを渡すという形をとっている家庭も多いものです。


そんな家庭では、妻が旦那からもらう金額はいくらで、妻に渡す金額はどう決めているのでしょうか。


統計上では、妻の小遣いとして渡す金額は、平均で3万5千円程度のようです。


この中には、日々のランチ代や洋服代、化粧品など妻が自由に使えるお金が含まれています。


金額の決め方は家庭によってさまざまですが、よく話し合って決めることが重要です。


もしどうしても金額の決め方に悩むようであれば、収入の〇〇%といったふうに、割合で決めましょう。


一般的な割合としては、収入金額の5%~10%程度を目安にすると良いでしょう。

生活費を節約するにはどうしたらいい?

ここまでは具体的な生活費の金額やその内訳を見てきました。


生活費を節約するためには、まずこのような数値を知り、自身の収入や家計と比較して理想的な数値に近づけることが必要です。


ここからは、実際に生活費を節約するためにはどう考えていけばいいのか、具体的にはどこを削ればいいのかをご紹介していきます。

まずは理想の割合と比較してみる

生活費を節約したいと思ったときは、まず現状を把握することが最も大切です。


今いくら家賃を支払っているのか、食費にどれぐらいかかっているのか、教育費がかかりすぎていないか…など、支出の金額を数字で書き出します。


端的に言えば、家計簿をつけることです。まずは1か月だけでも良いので家計簿をつけてみましょう。


そして、家計のデータがまとまったら、理想の割合と比較します。


例えば住居費が30%を超えているようだと、収入に対して住んでいる家の家賃が高すぎるといったことが言えます。


節約をするためには身の丈に合った生活が大事ですので、まずは数字を洗い出し、無理な支出をしていないかを確認してみましょう。

食費は買い物と調理が大事

食費はあまり削るべきではないと言いましたが、食費の中でも節約できる項目があります。


まずは、外食中食が多くなっていないかを確認してみましょう。


やはり外食をしたり、よく中食を買っていたりすると、自炊したときに比べて食費が大きく上がってしまいます。


また、食材などはなるべく一か所でまとめて買うことで、支出の金額を把握しやすくなります。


例えば卵はAという店が安い、野菜はBという店が安い…というふうにあちこち回ってしまうと、かえって無駄なものを買ってしまいます。


またそこまで労力をかけても、削れる費用はせいぜい数十円から数百円です。


買い物にはなるべく時間と手間をかけないようにしましょう。

ネット通信費は格安SIMで節約

近年、固定費の中で大きな割合を占めるのが携帯電話などの通信費です。


と言っても電話代が上がっているわけではなく、その原因はスマートフォンのインターネット通信費が大半を占めます。


特にdocomo、ソフトバンク、auの俗に言う三大キャリアは、通信量にもよりますが月々のインターネット通信費が5,000円をゆうに超える金額です。


電話料金と合わせると、月々1万円を超えている人も多いのではないでしょうか。


そこで、インターネット通信費を節約する方法として格安SIMを利用する方法があります。


格安SIMは三大キャリアの回線を借り受けて提供されている他社の通信契約ができ、インターネット通信費も月々900円程度からとかなり安く利用することができます。


家に一本固定回線を引き、通信量の多い動画やゲームなどは家でやるようにして、外では極力通信量の少ない契約で安く済ませるというふうにすると良いでしょう。


インターネット通信費は毎月の支出なので、ここが安くなればかなりの節約に繋がります。

【参考】年間の生活費平均はどのくらい?

生活費を見るときは月間で見ることも大事ですが、年間の支出も重要です。


年単位で見ると、旅行や税金、車検費用の支払いなど、1年に1回の支払もあり、それを含めないと正確な家計の把握はできません。


参考までに、年間の生活費平均も表で見てみましょう。

費目
金額
住居費
840,000円
食費
965,000円
水道光熱費
263,000円
通信費
163,000円
日用雑貨140,000円
教育費138,000円
保険料168,000円
車両関係費360,000円
娯楽費・交際費368,000円
その他75,000円
合計3,480,000円
このように、月平均で29万円の生活費の場合、年間では上記のような支出となります。

生活費について専門家にライフプラン相談する

このように、生活費は個々の資産状況や収入の多寡によって適正な状態が全く変わってきます。


年収が1,000万円以上と高くとも貯蓄が少ない人がいる一方で、年収500万円程度のそれほど収入が多くない人でも資産総額が1,000万円を超えている人もたくさんいます。


なかなか貯蓄が貯まらないという人は、適正な家計を把握することができておらず、また自分で考えるのも難しいという人も多いでしょう。


そこで、家計や生活費に関してはライフプランの専門家であるファイナンシャル・プランナーに相談するのが一番です。


ファイナンシャル・プランナーは、お金や保険、資産運用に関するプロで、個人個人に合った最適な家計の診断や、アドバイスをしてくれます。


ほけんROOMでは、生活費について専門のファイナンシャル・プランナーが相談に乗ってくれますので、是非活用してください。

まとめ:生活費の月々の平均額について

生活費の月々の平均額やその内訳について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のこの記事のポイントは、

  • 全世帯の生活費の平均は約29万円である
  • 生活費の理想的な割合は収入のうち2割を貯蓄に回すことだが、無理をしない範囲で金額を決めることが大事
  • 生活費は固定費を節約することで効率よく減らすことができる

です。


他人の生活費は気になるものですが、まずは自分の収入と相談して、目標となる家計を設定しましょう。


そうすれば、自然と支出に目が行き、やがて大きな節約に繋がることになります。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

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