更新日:2023/02/28
一人暮らしの生活費はどのくらい?毎月の費用を年齢別に解説
総務省統計局の家計調査によると一人暮らしの生活費は1ヶ月約16万円です。一人暮らしの生活費16万円の内訳にはどのようなものがあるのでしょうか。今回の記事では、一人暮らしにかかる費用を年齢別に紹介し、生活費を抑える方法や節約術を解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 一人暮らしの生活費はどのくらいかかる?
- 一人暮らしの生活費平均は約16万円!毎月の出費項目とは
- 一人暮らしなら最低いくら必要?
- 一人暮らしの生活費平均は実際どのくらい?年齢別に紹介
- 20代の一人暮らしの生活費
- 30代の一人暮らしの生活費
- 40代の一人暮らしの生活費
- 50代の一人暮らしの生活費
- 高齢者の一人暮らしの生活費
- 大学生の一人暮らしの生活費
- 一人暮らしの生活費を節約する方法とは?
- 一人暮らしなら家賃を抑えるのが最優先
- 一人暮らしの食費は健康バランスを意識して節約
- 水道光熱費も節約すれば生活費をさらに減らせる
- 参考①:一人暮らしをする際に役立つ都道府県別の家賃表
- 参考②:生活費を抑えるために専門家にライフプラン相談する
- まとめ:一人暮らしの生活費について
目次
一人暮らしの生活費はどのくらいかかる?
私たちの人生の至るところに現れる、一人暮らしのきっかけ。進学、社会人デビュー、実家からの自立……そこで避けて通れないのが、お金の心配です。
今回は、
- 世代別・ライフスタイル別の一人暮らしにかかるお金の目安
- 一人暮らしの費用を抑える方法
をまとめました。
いくらあれば、一人で暮らしていけるのか。実家暮らしが長かった方や無職の方、仕送りなしの大学生なら、特に気がかりではないでしょうか。
給料日前の貧乏に毎月悩む、一人暮らしの社会人の方もいます。節約の余地はないのか、一度自分の生活を、見直してみませんか?
本記事を読めば、生活費の不安が解消し、単身ライフを満喫することのできるきっかけとなると思うので、是非最後までご覧ください。
一人暮らしの生活費平均は約16万円!毎月の出費項目とは
国が調査した、一人暮らしで毎月かかる生活費の平均が、こちらです。
費目 | 金額 | 何の費用? |
---|---|---|
食費 | 44,263円 | 一人暮らしだと、外食やお惣菜に頼ることも多くなりがち。 |
住居費 | 20,854円 | 賃貸マンションやアパートの家賃。 持ち家で一人暮らしをしている人の、家の修繕費も含みます。 |
水道光熱費 | 11,652円 | 水道・電気・ガス代。 寒いエリアでストーブを使う人は、冬の灯油代もかかります。 |
家具 ・ 日用品費 | 5,443円 | トイレットペーパーやゴミ袋などの、日用品や消耗品 |
被服費 | 5,985円 | 服や下着、靴。社会人だと、スーツやワイシャツのクリーニング代も。 |
保険医療費 | 7,712円 | 病院代や薬代、コンタクトレンズ代など。 |
通信交通費 | 21,068円 | ・電車やバス代 ・スマホの利用料金やネット代 ・車のガソリン代 |
教養娯楽費 | 19,426円 | 本や音楽、スポーツ用品、習い事の月謝など、趣味全般にかかるお金 |
その他 | 27,359円 | ・女性なら、化粧品や美容室のお金も必須 ・貯蓄や保険の加入も忘れずに。 |
合計 | 163,762円 |
一人暮らしなら最低いくら必要?
- 荷物は少なめ。家賃3.5万円の小さな1Kの部屋で十分
- 買い物は最低限に。食費は月2万
- 健康のためにも自転車移動。通信交通費は月5千円
- 新しい服を買うのは、年に数回。月あたりの被服費は2〜3千円
- 本やCDも持たないので、教養娯楽費は月3千円程度
- アイドルオタクで、ライブやグッズ代の教養娯楽費に月5万
- 遠征のための交通費・月2万も削れない!
- オタク活動費捻出のため、家賃1.5万円の古い社宅住まいで我慢
- 自炊中心で、食費を月2.5万に節約
- 駅近の新築1DKの家賃は、月10万
- グルメ大好き。外食やお取り寄せで、食費月6万
- 自分磨きを怠らない。ジムや英会話通いで、教養娯楽費は月3万
- 服も、コスメも、エステも、合コンも…被服費やその他出費が、月4万
一人暮らしの生活費平均は実際どのくらい?年齢別に紹介
一人暮らしで毎月かかる費用の、全体の平均は16万でした。ただし、人によって必要な額は変わります。
では、世代ごとに必要な差はあるのでしょうか?
先ほどの家計調査報告の年齢別データおよび、家賃については住宅・土地統計調査を参考に、年代別に必要となる、おおよその生活費を算出してみました。
一人暮らしは、学生や若者がするものというイメージがありますが、そうともいえません。
単身赴任が決まり、40代で始めて一人暮らしをするお父さんもいます。障害者雇用を利用して、働きながら自立を目指す方も増えています。熟年離婚で、想定外だった一人暮らし生活の現実に驚く方も。
一人暮らしにいくらかかるかを知っておくことは、どの世代の人にも役立ちます。
一人暮らし準備中の方は、自分がどんな一人暮らしを送れそうか、シュミレーションしてみましょう。
20代の一人暮らしの生活費
はじめての一人暮らしが多い20代。
費目 | 金額 |
---|---|
食費 | 4万3千円 |
住居費 | 4万9千円 |
水道光熱費 | 7千円 |
家具・日用品費 | 4千円 |
被服費 | 8千円 |
保険医療費 | 5千円 |
通信交通費 | 2万7千円 |
教養娯楽費 | 2万円 |
その他 | 2万4千円 |
合計 | 18万8千円 |
30代の一人暮らしの生活費
20代よりお給料も増え、生活レベルが上がります。
費目 | 金額 |
---|---|
食費 | 4万4千円 |
住居費 | 5万6千円 |
水道光熱費 | 9千円 |
家具・日用品費 | 5千円 |
被服費 | 8千円 |
保険医療費 | 6千円 |
通信交通費 | 2万8千円 |
教養娯楽費 | 2万1千円 |
その他 | 3万円 |
合計 | 20万7千円 |
40代の一人暮らしの生活費
ひとりひとりの生き方が多様化してくるのが、40代です。
費目 | 金額 |
---|---|
食費 | 4万4千円 |
住居費 | 5万6千円 |
水道光熱費 | 1万1千円 |
家具・日用品費 | 5千円 |
被服費 | 7千円 |
保険医療費 | 7千円 |
通信交通費 | 2万9千円 |
教養娯楽費 | 2万1千円 |
その他 | 3万7千円 |
合計 | 21万7千円 |
50代の一人暮らしの生活費
50代ともなると、一人暮らしはもうすっかりプロという方も。
費目 | 金額 |
---|---|
食費 | 4万4千円 |
住居費 | 5万4千円 |
水道光熱費 | 1万1千円 |
家具・日用品費 | 5千円 |
被服費 | 7千円 |
保険医療費 | 7千円 |
通信交通費 | 2万9千円 |
教養娯楽費 | 2万1千円 |
その他 | 3万7千円 |
合計 | 21万5千円 |
50代になったからといって、他の世代より、生活費が大幅に増えることはありません。食費の平均は、実は全世代でほぼ同じぐらいなのです。
ただし、支出の中身は変わります。親の介護費用など、自分の生活以外にお金を使うことが増えてきます。
60代以降の年金生活をどう暮らすかも、視野に入ってくる世代です。「働いていて、収入があるから」といって、むやみに生活水準を上げすぎるのも考えもの。
老後も維持し続けられるような生活スタイルを、意識しながら暮らすことも重要です。
高齢者の一人暮らしの生活費
一生シングルを選ぶ人や、熟年離婚の増加により、高齢者の一人暮らしも増えています。
こちらは、高齢・無職の単身世帯の生活費の平均です。
費目 | 金額 |
---|---|
食費 | 3万6千円 |
住居費 | 1万3千円 |
水道光熱費 | 1万3千円 |
家具・日用品費 | 6千円 |
被服費 | 4千円 |
保険医療費 | 8千円 |
通信交通費 | 1万3千円 |
教養娯楽費 | 1万7千円 |
その他 | 3万円 |
合計 | 14万円 |
「家計調査報告〔家計収支編〕2019年(令和元年)平均結果の概要」より
一人暮らしをする高齢者のほとんどが、年金暮らしです。60代以降は、現役世代に比べ、どうしてもつつましい暮らしになります。
大半の方が、持ち家に住み、住居費を抑えています。
高齢の一人暮らしでは、身近に頼れる家族もおらず、日常生活や病気の際に困ることも。困ったときは、高齢者・障害者向けの福祉サービスを利用することになり、そこにもお金がかかります。
大学生の一人暮らしの生活費
大学生は、教科書など、学生ならではの出費があります。
学生生活調査の結果を基に、一人暮らし大学生のリアルな生活費を算出しました。
費目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 2万3千円 | おやつなどは除く |
住居・光熱費 | 3万9千円 | |
保険衛生費 | 3千円 | |
娯楽・し好費 | 1万3千円 | |
その他の日常費 | 1万4千円 | 被服費や携帯代 |
修学費 | 4千円 | 教科書代など |
課外活動費 | 3千円 | 部活・サークルの費用 |
通学費 | 2千円 | 交通費 |
合計 | 10万1千円 |
この他、半期ごとの授業料がかかります。仕送りなしだと、奨学金を借りながらなんとか、という額ですね。
この表では、住居・光熱費がセットになっています。学生向けのマンションやシェアハウスには、家賃に水道光熱費が含まれているところもあります。節約したい学生さんは、検討に入れてみてください。
一人暮らしの生活費を節約する方法とは?
一人暮らしなら家賃を抑えるのが最優先
一人暮らしの生活費のうち、一番金額が大きいのが、家賃です。金額が大きい分、節約で得られる効果も絶大。家賃が1万円安い部屋を選ぶだけで、月1万、年間12万もの節約になります。
家賃の安い部屋を探すポイントは、以下の3つです。
- 場所
- 築年数
- 部屋の広さや設備
場所:最寄り駅からの距離が遠いほど、家賃は下がります。また、快速や急行が停まる駅周辺も、家賃相場が高い傾向に。住みたいエリアの一駅隣に、安くていい物件があるかもしれません。
築年数:古い部屋は、新築よりも安く住めます。建物は古くても、部屋の中はリフォーム済みという物件も増えていますので、狙い目です。
部屋の広さや設備:同じ間取りでも、部屋の面積が狭い方が家賃が安いです。また、バス・トイレ別、独立洗面台、室内洗濯機置き場といった設備面の条件を外すと、安い物件が見つかります。
家探しでは、この3つのうち、妥協できそうなポイントをどれか決めましょう。
一人暮らしの食費は健康バランスを意識して節約
家賃の次に節約の余地があるのが、食費です。ただし、減らしすぎには注意。不規則な食生活は、病気や肥満の元です。
栄養バランスの良い節約生活の基本は、”外食より自炊”です。
しかし、料理に慣れていない一人暮らしの方は、意気込んで食材を買い込んでも、余らせて逆に無駄になることも。最初は、”安い食材に、栄養をちょい足し”からはじめましょう。
ごはんに、卵や納豆をかける。これだけでも、タンパク質やビタミンが補えます。味付けのサバ缶も、種類豊富でおすすめです。特売のラーメンに、コンビニのカット野菜を足して一緒に茹でるだけでも、立派な自炊です。
普段の買い物は、コンビニよりスーパーを優先に。食材もお惣菜も、スーパーの方が安いです。
また、買い物に行くときは、買う物を決めてから行きましょう。なんとなくお店をウロウロしていると、お菓子やアイスが目に止まり、つい……なんてことも。
水道光熱費も節約すれば生活費をさらに減らせる
水道代
洗濯は、週に1〜2度まとめて行いましょう。食器洗いは、つけ置きで汚れを落としてから1日分をまとめて洗う方が、水や洗剤の使用量が少なく済みます。節水機能付きのお風呂のシャワーヘッドを使う方法もあります。
電気代
炊飯ジャーの保温機能は、待機電力を消費します。ごはんはまとめて炊いて冷凍し、食べる分だけチンします。
家電の消費電力も、要チェックです。暖房器具は、小さなヒーターより、最新型のエアコンの方が安い場合もあります。冷房は、クーラーと扇風機の併用で、設定温度を下げすぎないように。
ガス代
給湯器の設定温度は、季節によって下げましょう。夏場は、37〜38℃のお湯でも大丈夫です。
調理は、ガスよりも電気の方が安く済みます。お湯は、電気ケトルで必要なときだけ沸かし、レンジ調理も活用しましょう。レンジだけでできる簡単料理のレシピは、キッチンが狭くて、自炊が難しい人にもぴったりです。
また、プロパンガスは、都市ガスに比べて料金が割高です。物件探しの際は、都市ガスやオール電化の物件を選ぶとベストです。
参考①:一人暮らしをする際に役立つ都道府県別の家賃表
- 各都道府県の、県庁所在地にある
- 駅から徒歩10分
- 間取り:1K・1DK
都道府県 | 家賃相場 (単位:万) | 県庁所在地 |
---|---|---|
北海道 | 3.71 | 札幌市 |
青森 | 3.39 | 青森市 |
宮城 | 4.21 | 仙台市 |
栃木 | 3.49 | 宇都宮市 |
埼玉 | 5.55 | さいたま市 |
千葉 | 4.41 | 千葉市 |
神奈川 | 6.95 | 横浜市 |
東京(都内) | 8.01 | 23区平均 |
新潟 | 4.22 | 新潟市 |
静岡 | 4.43 | 静岡市 |
愛知 | 5.2 | 名古屋市 |
京都 | 4.86 | 京都市 |
大阪 | 7.31 | 大阪市 |
兵庫 | 5.51 | 神戸市 |
広島 | 4.86 | 広島市 |
香川 | 3.62 | 高松市 |
高知 | 3.61 | 高知市 |
福岡 | 4.55 | 福岡市 |
佐賀 | 3.54 | 佐賀市 |
鹿児島 | 3.53 | 鹿児島市 |
長崎 | 3.99 | 長崎市 |
熊本 | 3.13 | 福岡市 |
沖縄については、上記の相場に掲載がないのですが、SUUMOの独自調査によると、那覇市で約4.3万とされています。沖縄は移住人気もあり、物件の種類や単身者のライフスタイルも様々です。
関東は全体的に高めで、特に都内は突出しています。都内への通勤圏内である、埼玉や神奈川も、人気です。宇都宮でやっと、3万円台というところです。
関東以外でも、仙台・新潟・大阪・広島・福岡といった全国各エリアの大都市は、やはり相場が高めです。
しかし、札幌や、四国の主要都市である香川は、主要都市の割には家賃が安めです。そして全国の中でも特に安いのが、熊本。
家賃が安い地域は、物価も安い傾向にあります。暮らし方次第では、都会にはない、のびのびとした生活が楽しめます。
参考②:生活費を抑えるために専門家にライフプラン相談する
まとめ:一人暮らしの生活費について
- 一人暮らしにかかる平均の生活費は、16万〜18万。
- 個人のライフスタイル次第で、一人暮らしの費用や中身は大幅に変わる。
- 一人暮らしの節約のポイントは、家賃・食費・光熱費。