親への仕送りをする際に知っておきたいことを徹底解説します!

親への仕送りが大変、他の人はどのくらい親に仕送りをしているの?仕送りに税金がかかることもある?など悩みはつきないでしょう。この記事では親への仕送りで知っておきたいこと、親との付き合い方について徹底解説します。ぜひ最後までご覧ください。

親への仕送りをする際に知っておきたいこととは?



親への仕送りに必要な金額はどのくらいなのか。仕送りするお金に税金はかかるのか。親を自分の扶養に入れると節税できるか。


実際に親への仕送りを始める前に、きちんと理解しておきたい事があります。これから説明していくいくつかの点を理解しておくことによって、自分たちも親も安定した生活を送れるようになるかもしれません。


自分が社会人になり、ある程度の年齢になると、当然自分を育ててくれた親もその分歳をとります。


韓国では、就職したら親に仕送りをすると言われていますが、韓国でなくても親の老後の生活を心配して仕送りを考える人がいることでしょう。


一人暮らしの学生の頃に、親から食べ物の仕送りをしてもらうことはありますよね。

これは、食べ物ではなくお金に関することですので、トラブルが起きないよう、是非最後までご覧ください。


この記事では、


  • 親への仕送りをしている人の意見
  • 親への仕送りしている人のデータの内訳
  • その仕送り額を節約する方法
以上のことについて詳しく説明していきます!



親への仕送りが大変・やめたいという方も多い

就職をして社会人になったからといって、全員が全員親へ生活費の仕送りをすることが当たり前ではありません。仕送りをするには、当然その分のお金が必要になるのです。


親への仕送りについて、こんな意見もあがっています。


  • 家のローンも組み、子どもも大きくなったことでお金がかかるようになり、自分たちの生活費用がぎりぎりできついのに、親へ仕送りを続けるのは負担が大きいのでそろそろやめたい。

  • 一人暮らしをしている親の老後が心配だから仕送りをしてあげたいけど、今の自分の収入では、同居している家族を養うことで精いっぱいだ。

  • そもそもはじめから親へ仕送りをすることなど考えたことがなかった。
  • 仕送りはいつからするものなのか分からない。

  • いつまで今の金額で仕送りを続けるべきなのか。


こういった意見を持つ人が沢山います。私たちは、一人ひとり生活スタイルが違うのが当然ですから、考え方も人それぞれです。


自分に必要な生活費が、仕送りを始めた当初の生活費とは変わってくる可能性もありますし、親が介護状態になって仕送りが多くなったという場合もあるようです。


「ここまで育ててくれたお礼に、少しでも楽な生活を送らせてあげたい。」という恩返しの気持ちで仕送りを始める方は、是非改めて自分の家計を見直して、無理のない仕送りをすることが大切です。

そもそも親への仕送りをしている人はどのくらいいる?

親への仕送りをしている人は約1.4%程度といわれています。この数値から分かるように、実際に親への仕送りをしている人はほんの一部の人なのです。仕送りをしないという人が多くいます。


中には仕送りをしたいけれど、親が子どもの生活費を心配して受け取らないという例もあるようです。


ここで疑問に思うのが、就職をして親へ仕送りをしている人はどれくらいの金額を仕送りしているのだろう?ということです。


内閣府の調査によると、仕送りの平均額は月額約64,000円とされています。(これは平成22年度の調査結果です。)


この金額はあくまでも全体の平均額ですので、それぞれ自分の生活に合った金額を仕送りするということが大切です。

親への仕送りは適性額?一度専門家にライフプラン相談する



仕送りに必要な適性額を知ることは非常に大切です。その金額は、一人ひとり違うものですから、本当に必要な金額を見直してみましょう。


とは言っても、自分たちだけで計算するのはなかなか難しいものです。一度自分たちの家計を整理して、ファイナンシャルプランナー等の専門家に相談してみるのも良いでしょう。


そうすることによって、これからの自分のライフプランが見えてきて、そこに必要になってくるお金を前もって、ある程度知ることができます。


また、親の家計を専門家に見てもらうことで、仕送りに本当に必要な金額を知ることができますので、本来不要な分の多い仕送りで、子どもの生活の負担になるということがなくなります。

親への仕送りが大変という際は、家計を一度まとめてみる

一度、自分たちの家計をまとめてみるという方法もあります。実際に今、自分たちの家庭の家計がどれくらいなのかを明確に知ることができます。


本当は自分たちの家計に余裕がないのに、夫が自分の親へ仕送りをしている。自分にとっては義理の親に当たる為、おかしいと思いながらも彼になかなか言い出せずにいる。


このような悩みは、家計も気持ちもきついですよね。そんな時は、自分たちの家計をパートナーに知ってもらうために、一度家計をまとまてみましょう。


その際、正確な家計を知るために、ファイナンシャルプランナー等の専門家に相談することがおすすめです。


パートナーに今の自分たちの家計を見てもらうことによって、自分たちが生活していくうえで必要なお金と、親への仕送りとして充てることができるお金。この二つについてきちんと話し合うことができ、お互いに納得することができます。

理想の家計の内訳とは?

ここで、参考までに「理想の家計の内訳」の例を2パターンあげてみますので、是非「現在の自分の家庭の家計」と比較をしてみてください。


【一人暮らしの単身者】

家計費内訳理想割合理想の金額
手取り  
   100%20万円
食費    18%3万6000円
住居費    28%5万6000円
水道光熱費     6%1万2000円
通信費     6%1万2000円
保険料     4%  8000円
趣味・娯楽費     4%  8000円
被服費     3%
  6000円
交際費     5%    1万円
日用雑費     3%
  6000円
その他     6%1万2000円
家へ     0%     0円
貯蓄    17%3万4000円
  支出計  
   100%    20万円


【夫婦と小学生以下の子どもがいる】

家計費内訳  理想割合理想の金額
手取り
   100%25万円
食費    14%3万5000円
居住費    25%6万2000円
水道光熱費     6%1万5000円
通信費     5%1万2000円
こづかい    10%2万5000円
教育費    10%2万5000円
保険料     6%1万5000円
趣味・娯楽費     2%
  5000円
被服費     3%  7500円
交際費     2%  5000円
日用雑費     2%  5000円
その他     3%  7500円
貯蓄    12%    3万円
支出計   100%   25万円


比較することによって、現在の自分の家計が理想とどこで差があるのかが分かり、改めてお金の使い方を見直すことができます。

親への仕送りに関してどう付き合えば良いのか

親への仕送りは、必ずしもしなくてはいけないことではありません。親への仕送りを考えている人は、自分たちの家庭の家計をよく把握し、親への仕送りをする余裕があることが確認できてから、どうするか検討しましょう。


自分が無理をして、自分の親や義理の親へ仕送りをするのはおかしい。いう方や、反対に、自分たちの生活がカツカツなのに、親から仕送りをしてほしいと言われて困っている。という話もあります。


仕送りをしないからといって、冷たい人間と思われてしまっては困りますよね。この問題は、お金というとてもデリケートなものですので、仕送りをするにしてもしないにしても、お互いに不平不満のないようにしていきましょう。

親に仕送りをしなくてはいけない義務はない

社会人になり、親が職場を退職して年金のみでの生活となったからといって、自分の給料から必ず親に仕送りをしなくてはいけないという義務はありません。


例えば、毎月仕送りをしているのは良いが、自分の貯蓄が全然できていない。足りなくなると、また仕送りをお願いされることもある。おかしいと思い、親は一体仕送りされたお金を何に使っているのだろう…。


何に使っているのか思い当たらず確認をしたところ、旅行や趣味などの娯楽の為に使っていた。


という話があります。更に、足りなくなると彼女の兄弟にも連絡をして、兄弟からも仕送りを貰っていたのです。  


この例の場合では、最終的にファイナンシャルプランナーに相談をして、実際にこのままの金額で仕送りを続けた場合のシミュレーションをしてもらい、毎月の仕送りの金額がこれまでより大幅に下がったそうです。


親にとって、子どもからの仕送りは嬉しいものです。しかし、不要だと思えば親からのお願いを拒否をすることができます。


本当にその仕送りは必要なのか、実際どこに使う予定のお金なのか、不要な仕送りではないか、きちんと話し合いをすることはとても重要です。


きちんとお互いに理解をして安定した生活をおくるために、本当に必要なことは何なのかを見定めていかなければいけません。

本当に大変な場合は第三者に相談することも必要

親へ仕送りするのを断ったり、仕送りの金額を減らすことが、話し合いをしてもなかなか理解し合えないといった場合は、ファイナンシャルプランナーや弁護士、カウンセラーなどの専門家に相談してみましょう。


子どもの生活に負担をかけたくないので仕送りは受け取らない。という親ばがりではないのが現実です。ましてや、義理の親ですとますます自分の気持ちを正直に打ち明けることが難しいうえに、血縁関係でもないので伝わりにくいこともあるかと思います。


今のままの生活で十分なはずなのに、子どもからの仕送りを毎月もらえる嬉しいものとして、娯楽をする為のあてにしている。更に仕送りをしても、なんのお礼もないなんていう話もあります。


親からのお願いを拒否できず、このようなことが起きないために、当人同士の話し合いがスムーズにいかない場合や、話し合いを進めていく中で不安なことがある場合、第三者の意見を聞くことも大切になってきます。

親への仕送りは贈与税の対象にならない

親への仕送りは、課税対象外となっています。気になるのが、「贈与税」の対象になるのではないか、ということだと思います。


贈与税について詳しくはこちらをご覧ください→【贈与税】


仕送りに関しては、相互扶養義務というものがあります。親子間での生活に必要な生活費や介護サービスに必要なお金の仕送りについては、この「贈与税」としてみなされないことになっているのです。


ただ、注意しなければいけないのが、あくまでも生活に必要な金の仕送りは非課税」ということです。


親の収入や資産が、仕送りがなくても充分にあるのに「生活費」として仕送りをすることは、法律で認められていません。


この場合、「生活の為の仕送り」ではなく「贈与」とみなされ、「贈与税」の課税対象になりますので覚えておいてください。

別居中の親を扶養にいれた場合の税金控除は?

別居中の親でも、親の所得が38万円以下である事と、子どもと生計を共にしているという条件を満たせば、子どもの扶養に入れることができます。


親の所得が38万円以下である事とありますが、親が年金で生活をしている場合はこの金額と異なります。


【子供の扶養に入れることが可能な年金暮らしをしている親の条件】

年金暮らしをしている親の年齢
年金暮らしをしている親の所得
65歳以下108万円以下
65歳以上158万円以下




一定の期間、定期的に親へ仕送りをしているというのは、この「生計を共にしている」に当てはまり、確定申告の際、扶養控除の対象となるのです。


【税金控除】


所得税の控除額住民税の控除額
親が70歳未満38万円33万円
親が70歳以上48万円38万円


確定申告をする際には、別居の親を被扶養者と証明するために、仕送り証明が必要です。仕送りは手渡しではなく、送金の実績が残る方法で行ってください。手渡しだと、仕送りを証明することができません。

まとめ:親への仕送りの際に知りたいことについて



これまであげてきたように、親への仕送りをする際は以下のポイントを思いだしてみてください。

  • 自分にとっても親にとっても、本当に必要な生活費はどれくらいなのか
  • いつからいつまで仕送りが必要になるのかライフプランを立てる
  • 仕送りをする場合、適切な金額は月々いくらなのか
  • 別居であっても生計を共にしていれば、生活費の仕送りに関しては「贈与税」の対象にならない
  • 親を子の扶養に入れて、節税することができる

親へ仕送りをする際は、自分たちにとっても、生活の質を落とすことがないようにすることが大事です。また、パートナーや親との間にトラブルが起きないよう、正確な判断が必要になります。


家計を見直す際は、ファイナンシャルプランナー等の専門家に相談をし、第三者であるプロの意見を取り入れるということも、是非参考にしてみてください。

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