年金制度が破綻するって本当?日本の年金制度の現状と見通しを解説!

最近話題になっている年金ですが、実は年金制度が破綻することはありません。しかし、若者世代のなかには「年金の保険料を払ったら損しそう!」という気持ちがある人も少なくないようです。そこで今回は、年金が破綻しない理由と、これからの年金制度の見通しを解説していきます。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

目次を使って気になるところから読みましょう!

年金制度が破綻することってあるの?

最近、年金についてのニュースが連日取り上げられています。「老後のためには2000万円の貯蓄が必要」と聞けば、だれしも不安になってしまいますよね。


年金については「近い将来、破綻する」と耳にすることもあります。そのため、若者世代のなかには「将来年金がもらえないならば、保険料は支払わない方が得なのでは?」という疑問を持つ人も少なくないでしょう。


しかし実際のところ、年金制度が破綻したり、将来年金がもらえなくなったりすることはありません。とはいえ、ここまで問題視され、様々な情報や噂が流れている中で、簡単に信じることはできないですよね。


そこで本記事では、

  • 年金制度が破綻しない理由
  • 「老後2000万円」の本当の意味
  • 年金は払わないと得する?損する?
  • 今からできる老後への資金準備
について詳しく見ていきたいと思います。


様々なニュースによって年金に不安な気持ちを抱えている人はもちろん、年金について理解したい人や今からできる老後への準備を知りたい人は、ぜひ最後までご覧ください!

年金制度は破綻しない!3つの理由を解説!

年金制度が破綻することはありませんが、なぜそう言えるのかという理由が気になりますよね。


年金制度が破綻しないのには、次の3つの理由があります。

  1. 年金債の存在
  2. 生活保護の存在
  3. 政府として年金制度を継続させるための施策を行っている

簡単に言えば、年金制度を破綻させる方が、国にとっても国民にとってもデメリットが大きいため、そうならないような施策を取っているから「年金制度は破綻しない」で済んでいるのです。


専門用語も多くなるため一見難しそうに感じますが、年金制度を正しく理解することが正しい制度の活用には不可欠です。ここでは、ひとつずつ丁寧に解説していきます。

破綻しない理由①:年金債務があるから破綻させられない

年金債務とはあまり聞きなれない言葉かもしれません。そこで、年金債務について解説していく前に、そもそも「年金制度とは何か」について見ていきましょう。


年金はどのように支払われている?


そもそも年金制度とは、

  • 年金納付者が支払う保険料
  • 年金積立金
  • 国民が支払っている税金
の3つによって成り立っています。


年金積立金というのは、年金積立金管理運用独立行政法人が管理・運用する年金の積立金のことを言います。これは、保険料のうち年金として支給されなかったものを積み立て、資産運用していくことで、将来の保険料納付世代の保険料負担額が大きくならないことを目的としています。


このように、年金制度とは今の保険料納付者が年金受給者を支える仕組みになっています。言い換えれば、現在自分が支払っている保険料が積み立てられて、将来の年金として戻ってくる仕組みではありません。


では、いつになったら年金を受け取ることができるのでしょうか。これには、

  1. 年齢
  2. 保険料の支払い年数
という2つの要件が存在しています。


現在の制度では、年金を10年間支払った人が65歳になると年金を受け取ることができるとされています。つまり、年金を10年間支払えば、年金を受け取る権利があるということになります。


現在の年金債務は700兆円


この将来年金を受け取る権利を持っている人が受給できる年金額を「年金債務」と言います。この額が現段階で700兆円に上ると言われています。


仮に年金制度が破綻しこの700兆円が支払えないとなった場合、国は国民から訴訟を起こされてしまう可能性があります。この訴訟に敗訴した場合、事実上の国家破綻が生じます。


つまり、この年金債務がある限り、政府としては年金制度を続行せざるをえません。そのため、なんとかして年金制度を続けるための施策を講じることとなり、結果として年金制度が破綻することはないと言えます。

破綻しない理由②:生活保護があるから破綻させられない

また、国が年金制度を破綻させられないのにはもうひとつの理由があります。それが生活保護です。


万が一年金制度が崩壊した場合、収入のない高齢者の最低限の生活を維持するために、国は生活保護を支給しなければなりません。


平成29年度の厚生年金保険・国民年金事業の概況によると、平成29年度の国民年金受給者数は約4000万人となっており、その年金支給額は約54兆円となっています。


万が一、全年金受給者を生活保護でまかなうとすると、そのすべてが国税によることになります。


このように、生活保護によって高齢者を支えることは、年金制度を破綻させる以上のデメリットが大きくなるため、以下の施策を取るなどして年金制度崩壊を防いでいるのです。

破綻しない理由③:破綻させると国としても損をするから

更に、国が年金制度を破綻させられない理由として、破綻させると国としても損をするからです。


今や日本の公的年金の積立金は164兆円にも上っていて、万が一保険料収入が途絶えたとしても、もしも税金からの負担ができなくなったとしても、年金を現状のまま払い続けられるぐらいの金額となっています。


日本はこの積立金で運用も行っていて、将来の給付の増加や支払いが行えないリスクに備えています。


実際、東日本大震災後、この年金積立金の財源の一部から復興支援費用に回していくとの政策が行われましたが、年金給付に支障がでるほどでもなかったと言います。


もしもこの年金制度が破綻してしまえばこの積立金で賄えていたことができなくなり、結果的に税金を投入することとなり、国としても損をしてしまいます。

補足:金融庁の「老後2000万円」報告書の本当の意味

先日ニュースでも取り上げられた金融庁の報告書問題ですが、このように見ていくと年金制度が破綻するとは言えませんが、年金受給年齢が引き上げられたり、もらえる年金額が少なくなる可能性は大いにあるでしょう。ある意味「老後に2000万円」というのは嘘ではないということです。

そもそも年金は、現役世代の所得のうちの約50%が給付額となるように設定されています。また、元大蔵官僚の高橋洋一氏は「年金は社会福祉ではなく保険だ」と述べています。

高橋氏は「年金は福祉ではなく、あくまで払った金額しかもらうことができない保険と同じ。給付額を引き上げたいなら保険料を上げるしかない」とも言っています。

なかには、現状の年金制度に対して「ネズミ講詐欺と同じではないか」という疑問を呈する人もいるようです。確かに、年金制度が始まった昭和時代にはベビーブームもあり、年金の支え手である若者がたくさんいる時代だったので、年金制度はネズミ講と称されることもなく機能していました。

しかし、時間が経つにつれて少子化が進むようになると、当時の年金制度では維持できなくなってしまいました。そのため一見したところ「詐欺」のように感じざるを得ませんが、これは時代背景の変化に伴うものであり、時代に適する形で制度も私たち国民自身も変化していかなければならないと言えます。

これらのことを考えれば、年金制度によって最低限度の年金給付は保障されているが、一定以上の水準を維持したいならば自助努力をしなければならない、と言うことができます。

実際、金融庁の報告書「高齢社会における資産形成・管理」では、
  • 長寿化を前提とした、現役世代からの長期的な資産形成が必要
  • 自分にふさわしいマネープランをお金のプロに相談することが重要
といった内容を盛り込んでいます。

政府だけに頼らないライフプラン・マネープランを立てていくことが、今の若者世代には重要と言えるでしょう。

政府は年金制度が破綻しないための政策も行っている



日本国の政府としては、年金制度が破綻しないための政策を行っていると言うのは本当なのでしょうか。


実際に日本の年金制度が破綻すれば、どうなってしまうのでしょうか。


国民全体が一斉に年金の受給権を求めて国を相手取って訴訟を起こしてしまうかもしれません。


けれどもその可能性は充分に考られるでしょう。


そうなれば、国は賠償金の支払いだけで700兆円もの大金を超える債務を抱えることになってしまい、それだけで日本国は破綻してしまうことになってしまいます。


そうならないために国は色々と政策を行っています。

  • 政府の政策①:保険料を上げる
  • 政府の政策②:支給額を減らす
  • 政府の政策③:支給開始年齢を上げる
このような政策をすることで、日本の年金制度を支えているのです。

政府の政策①:保険料を上げる

政府の政策の1つ目は、保険料上げることです。

保険料を支払っている国民からすると、これだけ上げれば十分なのではと思ってしまいますが、少子高齢化の日本ですから仕方がないのかもしれません。

厚生年金

厚生年金は2004年から2017年まで毎年0.354%ずつ保険料が引き上げられました。

実際2004年の9月の13.934%から2017年の9月まで18.3%に上げられ、その後は18.3%のまま据え置きされています。

国民年金

国民年金も2005年から2017年まで毎年上がっています。

2005年に月13,300円だった保険料が2017年には16,900円となりましたが、その後は経済状況や賃金や物価の伸び率を基準にしながら、毎年改定されています。

政府の政策②:支給額を減らす

政府の政策の2つ目は、支給額を減らすことです。

2004年の法律改正により、この15年間で2つの方法が取り入れられました。

マクロ経済スライド


2004年までの年金の支給額は、物価によって変動されていましたが、法改正によりたとえ物価が上がったとしても、年金の支給額はそれほど上がらなくなり、インフレに対応しにくい状況となっています。

年金カット法案


これはいわば、年金支給を賃金や物価の変動の低い方に合わせていく仕組みです。

例えばたとえ物価が上がったとしても、賃金が下がったのなら下がった賃金に合わせて年金の支給額も下げるということになります。

こうなれば、年金受給者とすれば、国の経済が上手く回っていなければ、年金受給者は年金だけでは厳しいということになります。

政府の政策③:支給開始年齢を上げる

政府の政策の3つ目は、支給開始年齢を上げることです。

年金の支給年齢は、これまで段階的に引き上げられてきましたが、1994年の改正で男女とも年金の支給開始年齢が65歳となり今に至っています。

会社員の方は特別支給の老齢厚生年金があるため、65歳より前に受給できる方もいらっしゃいますが、今後はこれも引き上げられて、男性は2025年、女性は2030年には全てが65歳からの支給となります。

ただ、年金の支給開始年齢に関して政府は、今後も上げたい意向を示しています。

人生100年時代と言われる日本ですが、仕事ができるのは何歳までなのでしょうか。

今後は、定年退職の年齢が延びていけば、年金受給の年齢も上がっていくことでしょう。

年金制度が破綻しなくても安心は出来ない!その理由は?



日本の政府が年金制度が破綻しない為に様々な政策を投じていることはわかりましたが、では、年金制度が破綻しなかったとしても国民が安心できないのは何故なのでしょうか。


その理由として、次のようなことが考えられます。

  • 給付金は減額される予定であるため
  • 高齢になるほど頼れる相手が少なくなるため
  • 制度改正などが遅れると年金制度が不安定になる可能性があるため
このようなことは誰もが感じていることですが、これらの不安を安心な材料に変えて行く為にも、私たち国民はきちんと年金制度を理解していく必要があります。


こうした不安理由を解消するために、今の年金制度を理解しながら向き合っていき、将来のことを一人一人が考えていくことが大切です。

給付金は減額される予定であるため

不安理由の1つ目は、給付金は減額される予定であるということです。


毎年引き上げられる年金の保険料が、将来の自分の老後生活に役立つということで、日本の年金制度を理解している部分はあるでしょう。


けれども、給付金が減額されるのであれば、自分たちの老後生活への不安はいっそう高まってしまい、豊かな老後がどんどん遠のいてしまいます。


今の年金受給者の中で64%が、年金のみの生活を送っています。


今後将来に向けて給付金が減額されるとなれば、年金のみの生活では成り立たなくなってしまうのは目に見えています。


そこで、これからの世代の方には国の年金は半分程度頼るぐらいというように考え方をシフトさせて、若い頃から自分で老後計画を立てていく必要があります。

高齢になるほど頼れる相手が少なくなるため

不安理由の2つ目は、高齢になるほど頼れる相手が少なくなるということです。


医療の発達から日本人もかなり長生きできるようになり、今では老後の期間が随分長くなっています。


とはいえ、今現在老後生活を送っている人は、まだ結婚している人がほとんどの上、子供の数もそこまで少なくない世代の方々ですから、まだまだ親戚づきあいもあるでしょう。


ところが、これからの世代の方にとっては、今よりももっと高齢化が進むとも言われていて、更に結婚している人も少ない上に、子供の数も少ない、そして親戚づきあいをほとんどしていないとなれば、頼る相手が身近にいない方が多くなるでしょう。


また、たとえ子供がいたとしても、子供の経済状況が親よりも豊かでなければ頼ることもできませんから、長生きをすればするほど孤独になると覚悟して、備えておくことをおすすめします。

制度改正などが遅れると年金制度が不安定になる可能性があるため

不安理由の3つ目は、制度改正などが遅れると年金制度が不安定になる可能性があるということです。


現在の日本では年金制度の改正が順調に進んでいない状態です。


政府としては、高齢化に伴って受給年齢を延ばしたいけれど、反対意見などでまだまだ確定的ではありません。


このように宙ぶらりんな状態で放置されていると、たぶん破綻はしないにしてもこのままいけばどうなるのかわからないといったことで、国民の不安を煽ってしまうのです。


それならば何年後からは年金受給は70歳と早く決断して決めてくれた方が、私たち国民も破綻はしないけれど、自分の将来への予測がつき今後の計画を立てることができるでしょう。


国の年金制度で足らない分については、自分できちんと備えておく必要があるということを考えましょう。

将来の年金額が少なくなるなら年金は払わなくてもいいの?

このように、なぜ年金制度が破綻しないのか、その理由について見てきましたが、それでも「将来もらえる年金が少なくならば、今払わなくてもいいのではないか」と感じてしまう人も少なくないのでしょうか?


結論から言えば、年金はしっかりと払った方が「得になる」と言えます。


もちろん、何歳まで生きることができるのかがわからないだけでなく、受け取れる年金受給額も低いため、「年金を支払うと損をする」という気持ちが生まれてしまうかもしれません。また、年金は自らの意志で加入するのではなく国民の義務として強制的に加入することになるのだからなおさらでしょう。


しかし、実際のところ平均寿命まで生きれば、年金は支払った方が得になるのです。国民が得をするということは、政府が損をしていることになります。


先日、「年金を返金しろ!」というデモが起こりましたが、これは政府としてはむしろありがたい話と言えるでしょう。今の年金資金が苦しくなっても、その人に将来税金による年金を支払う必要がないと考えれば、政府としても保険料を返金したい気持ちかもしれませんね。

依然として年金は十分魅力的な「保険」である

年金は保険、と言われてもピンと来る人は少ないかもしれませんが、実は年金制度は「老齢年金をもらえる」だけの制度ではありません。障害状態に陥って仕事ができなくなった際の生活保障や、万が一死亡した際の遺族の生活保障としての役割を担っています。


支払った保険料分を年金として受け取るのにかかる年数


まず気になるのが、現役時代に支払った保険料分を年金として受け取ると、何年かかるのかですよね。実は、平均寿命まで生きれば、確実に年金を支払った方がお得になります。


現役世代の時に毎月支払っている年金の保険料は、現在1万6410円(月額)です。これを20歳~60歳までの40年間満期で支払うと、その支払い総額は787万6800円となります。


1万6410円×12か月×40年=787万6800円


では実際に年金として受け取ることができる支給額はいくらでしょうか。国民年金の支給額は満額で納付していた場合、毎月6万4941円になります。


支払った納付額の総額をこの毎月の支給額で割ることで、支払った保険料分を年金として受け取るのにかかる年数がわかります。


787万6800円÷6万4941円=約121.2か月


つまり、支払った年金の保険料分を全額受け取るのにかかるのは約121か月、約10年ということになります。例えば年金支給が開始される65歳から受け取りを開始したとすれば、75歳で元が取れるということになります。


厚生労働省が発表している平均寿命によれば、2017年時点で男性が81.09歳、女性が87.26歳となっています。つまり、平均寿命まで生きることになったとすれば、男性で約1.5倍、女性で約2倍のリターンが望めるということになります。


医療技術の進歩等により、平均寿命はさらに伸びていくことが予想されますから、年金保険料をしっかり払い込んでおくことは、老後の安心材料のひとつになると言えます。


障害年金と遺族年金


障害年金とは、年金加入者(保険料を納付している人)が一定の障害状態になってしまった際に支給される年金です。障害年金は、年金支給開始年齢である65歳未満の場合でも受け取ることができます。


遺族年金とは、年金加入者(保険料を納付している人)が亡くなってしまった際に、その遺族に支払われる年金です。遺族基礎年金と遺族厚生年金で受給対象者や受給額が異なります。


このように、年金制度は納付者に起きた万が一の際に対応する生命保険のような役割を果たしています。


税制上の優遇も


納付している年金の保険料は所得控除の対象になります。そのため、還付金として節税効果を受けることができます。


さらに、将来給付される年金の半分は税金によって成り立っています。つまり、将来年金を受け取るならば、支払っていた税金を取り戻すことにもなります。


このように、年金をしっかり納めることは、節税効果につながると言えます。

そもそも年金を払わないのは違法

では、年金の保険料を払わなかった場合、どうなるのでしょうか。そもそも年金は、国民の義務として20歳になると強制的に加入することになります。


そのため、年金の保険料を支払わないのは「違法」となります。保険料を滞納すると、支払いの督促があり、延滞金が発生したり、最悪の場合は強制徴収で財産が差し押さえされる可能性もあります。


現在、3割程度の保険料未納者がいることから、未納に対する厳格化が進んでいます。万が一未納になってしまっていても、分割払い等にすることもできますので、未納にならないのはもちろんのこと、万が一支払えていなかった場合は必ず地方自治体にて相談するようにしましょう。

ただし、年金だけでは足りないので自分で貯蓄が必要

このように、年金には様々なメリットがありますが、老後資金として年金のみでは心もとないのが現実です。金融庁の報告書による「老後資金2000万円」もあながち嘘であるとは言えない状況です。


実際は、2000万円以上の老後資金が必要であるという試算がなされていることもあり、年金の給付だけに頼るのではなく自ら計画立てて老後資金を貯蓄してくことが重要になります。


とはいえ、実際自分にとって必要な老後資金がいくらなのか、またそれをどのように貯蓄していけばよいのかはよくわからないですよね。そのような場合はまず、お金のプロであるファイナンシャル・プランナー(FP)に相談するようにしましょう。



老後への準備を今から始める方法

ここまで見てきたように、年金制度が破綻することはなくとも、老後に向けて自ら備えていくことは重要であると言えます。では実際、現役世代の今からできる老後への準備とは何なのでしょうか。


ここでは主に、

  • 家計の見直し
  • iDeCoや個人年金の検討
  • 資産運用のプロの活用
という3つの観点から見ていきたいと思います。


老後への蓄えは早い時期から始めることに越したことはありません。今日から活用できる方法もありますので、ぜひ最後までご覧ください!

まずは家計の見直し

まず一番に挙げられるのは「家計の見直し」です。これは老後だけでなく、後々にかかるライフイベントに備えた貯蓄の手段としても非常に重要になります。


とはいえ、自分で家計の見直しをするのは簡単ではありません。そこで力を借りるのが「お金のプロ」であるファイナンシャル・プランナー(FP)です。


実際、先日話題となった金融庁の報告書でもお金のプロに家計の見直しをお願いすることの重要性が記述されていました。


貯蓄をするにしろ投資を始めるにしろ、元手となる資金が必要になります。そのため、まずは家計を見直して、不必要な出費を洗い出すことから始めましょう。

iDeCoや個人年金保険を検討してみる

金融庁の報告書では、長期・積立・分散投資などの資産形成が必要と書かれています。しかしいきなり「投資」と言われてもハードルが高いですよね。


そこでまず、安心して自ら老後資金を蓄えるのに向いているのが「iDeCo(イデコ)」や「個人年金保険」です。これらは長期的な積立分散投資として分類され、また税制上の優遇も受けられる非常にメリットの強い資産運用です。


様々な銀行や証券会社、またインターネットで情報収集することができますが、このような資産運用を始める際は自分だけで決めるのではなくまずお金のプロに相談することが大切です。

資産運用のプロにお金の相談をする

最後に、自らのマネープランを資産運用のプロに相談することが、長期的な貯蓄には重要になります。特に、金融会社の営業マンが信頼できる人かどうかを判断しておくと、長期的な資産運用の際には安心です。


心配であれば、「セカンドオピニオン」としてファイナンシャル・プランナーなどのお金のプロに合わせて相談すると良いでしょう。日本ではお金に関する話をすることを避ける傾向にありますが、正しい知識・正しい判断が大切になるので、プロの力を最大限借りることが効率的と言えます。



まとめ:年金は破綻しないが、自身でも老後への備えを

最近話題となっている年金制度について、年金が破綻しない理由や年金の支払い、今からできる老後への貯蓄について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは

  • 年金制度は破綻しない
  • 年金制度維持のための政策を行っている
  • 年金制度は破綻しなくても安心はできない
  • 年金は保険料をしっかり納付したほうがお得になる
  • 年金支給額は多くないので自分で老後資金を蓄えることも必要
  • 今から老後への貯蓄を始めるならまずお金のプロに相談してみる
でした。


政府としても破綻させられない年金制度ですが、そもそも年金制度は「福祉」ではなく「社会保険」のため、自分が払い込んだ納付分しか戻ってこないのは当然と言えます。つまり、毎月の納付額が少なく済んでいる分、将来もらえる年金も少ないということです。


そのため、将来の年金支給額に不安があるならば、自ら貯蓄しておくことが必要になります。効率的な貯蓄には、お金のプロに相談することが一番でしょう。


このように、不安になってしまうような情報に惑わされることなく、日本の年金制度は破綻はしないが安心はできないということを肝に銘じて、自らがしっかり老後にむけて計画を立て準備をしていきましょう!


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、是非ご覧ください。

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