給付型奨学金を利用するための年収基準とよくある疑問を解決!

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返済義務のない給付型の奨学金。利用できるのであればぜひとも申し込みたいですよね。今回はそんな魅力的な奨学金制度についての解説をしていきます。年収はいくらまで大丈夫なのか?そもそも利用できる基準はなんなのか?よくある質問なども解説していきます。



▼この記事を読んで欲しい人
  • 大学進学したいけれど家計が苦しい人
  • 大学在学中に家計が苦しくなった人
  • 給付型奨学金の審査基準が知りたい人

▼この記事を読んでわかること
  • 返済義務のない給付型奨学金制度
  • 給付型奨学金の審査基準
  • 給付型奨学金の柔軟性

給付型奨学金の家計基準


給付型奨学金を利用するにはご家庭内での収入と資産のそれぞれの金額が基準値を下回っていることが必要です。


給付型奨学金の会計基準には収入基準資産基準があります。

まずはそれぞれの基準値を確認していきましょう。


収入基準については収入別に3つの区分に分かれます。

  • 第1区分…ご家族全員が市町村民税所得割が非課税
  • 第2区分…ご家族全員の支給額算定基準額(※)の合計が100円以上25,600円未満
  • 第3区分…ご家族全員の支給額算定基準額(※)の合計が25,600円以上51,300円未満
※支給額算定基準額とは「課税標準額×6%-調整控除額」のことです。

課税標準額と調整控除額についてはマイナポータルで調べることができますので、マイナンバーカードをお持ちの方はぜひ確認してみてください。


資金基準については申込日時点でのご家庭内の資産額が合計で2,000万円未満であることが必要です。またひとり親のご家庭で親御さんのみ収入がある場合は1,250万円未満でなければなりません。

その他の給付型奨学金を利用する際の審査条件

給付型奨学金を利用する際の金銭面での必要事項は確認できましたでしょうか。
先ほど確認した会計基準を見ていただくと分かるように、ご家庭内の年収と資産の金額が低い方が対象になっています。

そもそもこの給付型奨学金は進学するのに必要な資金調達が困難である方を対象にしたものであり、進学資金が調達できないけれど学びたい意思がしっかりとある学生に学修の機会を設けるための制度です。

会計基準の他にもいくつかの審査条件がありますので確認していきましょう。

①成績

学力面についての条件は以下の学修成績で判断されます。
  • 高校の全履修科目の評定平均値が5段階評価で3.5以上
  • 専修学校の高等課程の生徒はこの評価と同じ学修成績
もしも評価が基準よりも低い場合でも、給付型奨学金の目的である学びたい気持ちが伝われば条件を満たすことができます。
具体的には面談の実施かレポートの提出などをして学修意欲の確認を行います。  

大学などへ進学し学んだことを、社会へ出て活躍するためにはどのように活かしていくのかという目標を伝えることが大切です。

成績の基準がありながらもその基準値を満たしていない学生に対してもチャンスを設けているところにこの制度の柔軟性を感じさせられました。

しっかりとした目標を持って進学することで今後の学修意欲の向上も期待できますので、成績の基準値をクリアしている方も改めて目標の確認をしてみましょう。

②保証人の有無

貸与型奨学金は卒業後に返済義務がありますので保証人が必要になります。

しかし今回紹介している給付型奨学金については返済義務がないので保証人は必要ありません


保証人には連帯保証人保証人の2種類があります。

  • 連帯保証人とは奨学金を学生本人と一緒に返済する義務を負う人のこと。
  • 保証人とは学生本人と連帯保証人が奨学金返済ができない場合に代わりになって返済する人のこと。

つまり保証人とは返済義務がある場合に必要になってきます。


そもそも給付型奨学金を利用する対象は経済的に余裕のない方になっていますので、その点を考慮して返済義務のない制度となっています。

③募集人数の条件

ここまでは給付型奨学金を利用する際の審査基準を確認してきました。

最後に募集人数について説明させていただきます。


学費を用意する余裕のないご家庭の学生であり、大学などへの進学に対する意欲が認められた方のみが利用することができるこちらの制度ですが、募集人数が少ないと元も子もありません。


ですので給付型奨学金の審査基準を満たした方は全員が利用可能になっています。


学びたい気持ちを最優先に考えて募集人数の制限も設けずに受け入れている制度なのです。

アルバイトの稼ぎすぎに注意!本人の収入も含まれる?


親御さんの収入だけなくお子さんもアルバイトで収入を得ているご家庭も少なくはないかと思います。


学生のうちからアルバイトをして労働に対する賃金を稼ぐことは、将来、社会に出て活躍するうえでもいい経験になるかと思います。

ただし、お子さん本人が得た収入もしっかりとご家庭の収入に含まれるため注意が必要です


収入基準でも確認した通りご家族全員の年収と資産の合計金額で判断されるためです。


ここで気を付けていただきたいことはご家族全員の収入が最大でも378万円(※)を超えないようにしていただくことです。

※4人世帯で申込者本人と給与所得者の親1人と無職の親1人と中学生の場合の年収目安です。


例としてひとり親のご家庭でお子さんと2人暮らしの場合で確認してみましょう。

2人世帯で申込者本人と親1人の場合の年収目安は373万円です。

親御さんがパート勤めで週5日間を1日8時間労働で時給1,500円で働いているとして計算すると以下の月収になります。

8時間×時給1,500円=日給12,000円×5日間×4週間=月収240,000円

12カ月を掛けて年収として計算すると年間288万円稼いでいることになります。

例のようなご家庭の年収目安である373万円から288万円を引くと残り85万円になります。

言い換えるとお子さんの稼いでいい年収が85万円ということです。


85万円と聞いてみてどうでしょう。

12カ月で割って月収として計算すると月収約7万円と言えます。

お子さんがアルバイト勤めで土日のみ出勤して1日6時間労働で時給1,500円で働いているとして計算すると以下の月収になります。

6時間×時給1,500円=日給9,000円×2日間×4週間=月収72,000円

お子さんの稼いでいい月収が約70,000円なので月収72,000円稼いでしまうと月々2,000円ずつ超える計算になります。

お休みの日にしっかり働いてしまうと簡単に超えてしまう金額かと思います。


ご家庭の負担を減らしたいがために頑張りすぎてしまい逆に利用できるはずだった制度を利用できなくなっては意味がなくなってしまうのでご家族全員の年収の把握はしておきましょう。

給付型奨学金に関するよくある質問


基本的な給付型奨学金の審査基準は確認できましたでしょうか。

ここからは給付型奨学金に関するよくある質問について説明していきます。


  • 所得が基準を超えていたらどうなの?
  • 年金は収入になるのかな?
  • 急に必要になったけど申し込めるのかな?


こんな疑問について確認していきましょう。

①所得が基準を超えてたら絶対利用できない?

ご家族全員の所得が基準を超えていても利用できる場合があります
以下の特別な支出に当てはまる方はそれぞれ決まった金額を所得から控除して審査基準をクリアできるかもしれないので確認してみてください。

①被扶養者控除

申込者本人に被扶養者がいる場合、被扶養者1人につき38万円を控除できます。

②親への生活費援助

申込者本人の被扶養者でない親へ生活費を渡している場合、1世帯につき年間38万円を上限として実際に渡している金額を控除できます。

③医療費控除

申込者本人にかかる医療費を全治6か月以上の傷病に限り年間96万円(月額8万円)を上限として、領収書などで証明できる実際に支払った金額を控除できます。

④被扶養者への医療費補助

申込者本人の被扶養者にかかる医療費を全治2週間以上の傷病に限り年間96万円(月額8万円)を上限として、領収書などで証明できる実際に支払った金額を控除できます。

⑤「災害」事由で願い出る場合の控除経費

申込者本人が被災し、住宅取得費・自宅修理費・車購入経費など、災害にかかる経費がある場合に、申込者本人のみが実際に支払った経費をローン明細や領収書などで証明できる金額を控除できます。

②遺族年金や障害年金も家計基準に含まれる?

さまざまなご家庭の事情により、ご家族の中で遺族年金や障害年金を受けている方もいらっしゃるかと思います。

そんな公的年金である遺族年金や障害年金も会計基準に含まれるのです

給付型奨学金の申し込みをする時にこれらの公的年金をご家族の方が受け取っている場合は年金収入として報告する必要があります。

また申し込みの際に提出書類として年金振込通知書などが必要になりますので確認を忘れないようにしましょう。

③家計急変などで急に給付型奨学金が必要になっても申請できる?

給付型奨学金の申し込みをする時期は基本的に大学進学前の予約採用と、大学進学後の在学採用のみですが、以下の家計急変の事由に当てはまれば随時申し込むことができます
  • 生計維持者の一方または両方が死亡した場合
  • 生計維持者の一方または両方が事故か病気により半年以上、就労困難な場合
  • 生計維持者の一方または両方が自らの意志ではなく失職した場合
  • 生計維持者が災害にあって、生計維持者の一方または両方が生死不明、行方不明、就労困難などにより世帯収入が多く減った場合
ご家族の方に不幸があることはあまり考えたくはありませんが、こういった予測できない事態の時に利用できる制度を知っておくことも大切です。

給付型奨学金に関するまとめ


今回は給付型奨学金の審査基準などについてご紹介しました。
少しでも不明な点などは解消できましたでしょうか。

最後に給付型奨学金を利用できる方を簡単に説明していきます。
  1. 世帯収入が378万円を超えないご家庭の方
  2. 学びたい気持ちがしっかりとある方
  3. 上記2点に当てはまる全員の方
給付型奨学金は学びたい気持ちを持っている方に手を差し伸べる制度です。
お子さんが自分の進みたい道を見つけたときに背中を押してあげられるように、利用できる制度には積極的に挑戦してみましょう。

今回ご家族全員の年収を把握することで、給付型奨学金の審査基準を満たせるか確認できたと思います。また基準をクリアできなかった方でも、現在の年収と資産を改めて意識するいいきっかけになったのではないかと思います。

マネーキャリア相談では無料相談を実施していますので、現在の家計的な不安を一度相談してみてはいかがでしょうか。

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