更新日:2022/01/31
一番得する年収はいくら?税金を考えた最もコスパ最強な年収
一番得する年収はどれくらいでしょうか?年収からは税金などが引かれ手取りは少ないものになりますが、その割合は年収が多くなると低くなってしまうのです。そのため、一番得する年収を知っておくことで税金を減らすことが可能と言えます。一番得する年収をご紹介します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 一番得する年収はいくら?コスパの良い年収について
- 年収から引かれるもの
- 年収別に税金と手取りを一括比較!
- 実際に500万円・900万円・1200万円の手取りを比較
- 年収500万円の場合
- 年収900万円の場合
- 年収1200万円の場合
- ライフスタイル別の一番得する年収
- ①共働きで子供が2人いる場合
- ②独身で個人事業主の場合
- 年収が高い人が使えなくなる公的制度
- ①給与所得控除
- ②配偶者控除
- ③児童手当
- ④住宅ローン控除
- その他の公的制度
- 年収が高い人が必ず抑えておくべき節税できる制度
- ①ふるさと納税
- ②保険料控除
- ③iDeCo
- そのほかの税金対策方法
- 手取り割合がいくらかよりもライフプランから逆算して資産形成をすることが重要!
- 参考:2021年からの住民税変更について
- まとめ:一番得する職業はライフプランによって異なる!
目次
一番得する年収はいくら?コスパの良い年収について
年収を増やせば手取りも増え、生活が豊かになると考える方は多いと思います。しかし、手取り額と年収の増える割合が違うことはご存じでしょうか?
「税金」で引かれる割合が増えて行くのです。コスパが悪くなっていくとも言えます。
そのため、一番得する年収としては、
- 完全非課税
- 所得税率10%
がコスパが良い年収と言えるのです。
一番得する年収と言うと、税金のかからない範囲で働くことを思い浮かべるかもしれません。しかし、この範囲の給料では生活費には足りないと言えます。生活もできてコスパの良い年収は家族構成やライフプランによって変わってくるとも言えるのです。
年収から引かれるもの
年収は税金などが引かれる前の金額です。そのため、支給される金額は年収よりも少なくなっています。
何がどれくらい引かれるのか知っておきたいですよね?
項目 | 割合 |
---|---|
所得税 | 5~45% |
復興特別所得税 | 所得税額の2.1% |
住民税 | 10% |
健康保険 | 標準報酬月額の4.95% |
厚生年金 | 標準報酬月額の9.15% |
介護保険(40歳以上) | 0.895% |
雇用保険 | 0.3%(職種による) |
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
1,000円~194.9万円 | 5% | - |
195万円~329.9万円 | 10% | 97,500円 |
330万円~694.9万円 | 20% | 427,500円 |
695万円~899.9万円 | 23% | 636,000円 |
900万円~1799.9万円 | 33% | 1,536,000円 |
1800万円~3999.9万円 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円以上 | 45% | 4,796,000円 |
年収別に税金と手取りを一括比較!
年収 | 手取り | 割合 |
---|---|---|
100万円 | 83.4万円 | 83.4% |
200万円 | 160.2万円 | 80.1% |
300万円 | 235.6万円 | 78.5% |
400万円 | 312万円 | 78% |
500万円 | 387万円 | 77.4% |
600万円 | 457.7万円 | 76.3% |
700万円 | 524.2万円 | 74.9% |
800万円 | 589.9万円 | 73.7% |
900万円 | 657.4万円 | 73% |
1,000万円 | 722.9万円 | 72.3% |
1,500万円 | 1016.1万円 | 67.7% |
2,000万円 | 1292.1万円 | 64.6% |
2,500万円 | 1536.6万円 | 61.5% |
3,000万円 | 1773.4万円 | 59.1% |
年収が増えれば手取りも増えて行くのですが、その増える割合は徐々に減っていくことが分かります。割合が高いものが一番得する年収と言えるのではないでしょうか。
年収が3,000万円あったとしても、手取りの割合は60%を切ってしまっています。
割合を見ていただければ分かるように、年収が上がるほど手取り額となる割合が減っていくのです。これではコスパが悪いと感じるのもうなずけますよね。
実際に500万円・900万円・1200万円の手取りを比較
年収が増えても税金などで引かれる金額の割合が大きくなるため、手取り額は思ったよりも増えない状況となっていきます。
実際に年収500万円・900万円・1200万円の手取りを比較してみましょう。
年収 | 手取り | 割合 |
---|---|---|
500万円 | 387万円 | 77.4% |
900万円 | 660万円 | 73.3% |
1200万円 | 854万円 | 71.2% |
なぜこのように割合が低くなっていくのでしょうか?所得税の税率が違うことはご紹介しましたが、これほど影響があるものなのでしょうか?それぞれ詳しくみていきましょう。
年収500万円の場合
年収500万円から計算していきましょう。
- 社会保険料:76万円
- 所得税:13万円
- 住民税:24万円
- 合計:113万円
が引かれることになります。税金としてはそこまで多いとは感じないと思いますが、どのように計算しているのかを見ていきましょう。
社会保険料は厚生年金や健康保険を合わせた金額です。約76万円です。
所得税を計算します。年収をそのまま計算するのではなく、課税対象となる金額を出していく必要があります。
- 基礎控除:48万円
- 給与所得控除:144万円
- 社会保険料控除:76万円
控除を引くと232万円になるため、税率も10%と判明しました。
232万円×10%-97,500円=134,500円
所得税は約13万円となりました。意外と少ないと感じる方も多いかもしれませんね。
住民税を計算します。
- 基礎控除:43万円
- 給与所得控除:144万円
- 社会保険料控除:76万円
全て引くと237万円です。
237万円×10%+5,000円‐2500円=約24万円
約24万円となります。
天引きされる金額は合計113万円となるため、手取りは387万円となります。
年収900万円の場合
年収900万円の場合の手取り額はどうなるのでしょうか?
- 社会保険料:123万円
- 所得税:64万円
- 住民税:54万円
- 合計241万円
が引かれてしまう計算となります。先ほどの年収500万円では、所得税が住民税よりも少なくなっていましたが、こちらでは上回っている事が分かります。税金がかなり増えたと言えます。
社会保険料はそれぞれの割合が決っているため、割合が大幅に変化することはありません。
所得税を計算してみましょう。
- 基礎控除:48万円
- 給与所得控除:195万円
- 社会保険料控除:123万円
これらを引くと、課税対象となるのは534万円です。税率は20%と上がっています。
534万円×20%-427,500円=64万円
となるため、所得税として約64万円が引かれます。税率が倍になるため、税金も大きな金額となってしまうのです。
住民税も計算します。
- 基礎控除:43万円
- 給与所得控除:195万円
- 社会保険料控除:123万円
これらを引くと539万円です。
539万円×10%+5,000円-2,500円=約54万円
約54万円がひかれることがわかりました。
このように計算できるため、年収900万円の手取り額は約660万円となるのです。所得税の税率がかなり高くなってきているため、年収が増えてもそこまで手取りが増えない、という状況になってしまっています。
年収1200万円の場合
では、年収1200万円ではどれほどの手取りとなるのでしょうか?
- 社会保険料:140万円
- 所得税:124万円
- 住民税:82万円
- 合計:346万円
が引かれることになります。
では所得税を計算してみましょう。
- 基礎控除:48万円
- 給与所得控除:195万円
- 社会保険料控除:140万円
これらを引くと課税対象額は817万円です。税率が23%となります。給与所得控除が年収900万円と同じことに気付いた方もいらっしゃるかもしれません。850万円以上では一律になってしまうためです。
引かれる割合が減ってしまうため、税率がそこまで変わらなくても税金は大きく増えてしまう事になります。
817万円×23%-636,000円=約124万円
所得税は124万円と計算できました。
続いて住民税です。
- 基礎控除:43万円
- 給与所得控除:195万円
- 社会保険料控除:140万円
課税対象額は822万円です。
822万円×10%+5,000円-2,500円=約82万円
約82万円と計算できます。
346万円が引かれるため、手取り額は854万円となるのです。
ライフスタイル別の一番得する年収
先ほど3つの年収を詳しくご紹介しました。その中でも年収500万円が一番税金も低くお得なのではと感じた方は多いと思います。3つの中では一番得する年収と言えるのです。
しかし、一番得する年収かどうかはライフスタイルごとに違うと言えます。扶養家族が多いとその分控除額も増えることになります。子供がいる際には児童手当が受け取れますが、年収に上限があるためどの年収ならば受け取れるのかも考えなくてはいけません。
さらに個人事業主であった場合はどうなるのでしょうか?
以下では
- 共働きで子供が2人いる場合
- 独身の個人事業主
の一番得する年収を考えていきたいと思います。
①共働きで子供が2人いる場合
共働きで子供が2人いる場合としては、
- 夫:年収600万円
- 妻:年収100万円
が一番得する年収と言えます。この年収ならば児童手当や様々な控除を受けることができるためです。
妻の年収は100万円に抑えることで、税金などが全くかからない状態となります。
夫の年収は600万円の場合、所得税・住民税共に10%に納まる範囲となります。配偶者控除などを含めるため、手取りは470万円程度になります。
また、年収600万円ならば子供の児童手当も受け取ることができます。どちらも小学生だった場合には月に2万円ずつ、年間24万円が受け取れることになるのです。
それぞれの収入を合計してみましょう。
項目 | 収入 |
---|---|
夫・手取り | 470万円 |
妻 | 100万円 |
児童手当 | 24万円 |
合計 | 594万円 |
このように、様々な控除や児童手当を受け取ることのできる年収600万円はかなりコスパの良い年収と言えるのです。
②独身で個人事業主の場合
個人事業主の場合、売り上げから経費を引いた金額が290万円以上となる場合には個人事業税がかかることになります。
そのため、経費を抜いた売り上げが年間290万円以内となる場合が一番コスパが良い状態と言えます。一番得する年収です。
事業に必要となるスマホ代や飲食代金もある程度経費にすることができるため、290万円でも独身ならば生活できるレベルと言えます。
290万円を超える場合には、やはり所得税の上昇に気をつける必要があります。通常の会社員と同様に、課税対象額が330万円を超えると税率が20%に上がってしまうため、この範囲に収まるようにした方がコスパが良いと言えるのです。
年収が高い人が使えなくなる公的制度
一番得する年収は様々な控除などの公的制度が利用できる金額と言えます。では、どの項目がどの程度の年収で使えなくなってしまうのでしょうか?
基準を知っておけば上手く調節することができるかもしれませんよね?
以下では、
- 給与所得控除
- 配偶者控除
- 児童手当
- 住宅ローン控除
のそれぞれの上限額などをご紹介していきたいと思います。
①給与所得控除
給与所得控除は年収ごとに設定されています。最終的に一律となってしまうため、収入が上がるほど軽減率が低くなってしまう事になるのです。
収入金額 | 控除額 |
---|---|
162.5万円まで | 55万円 |
180万円まで | 収入金額×40%-10万円 |
360万円まで | 収入金額×30%+8万円 |
660万円まで | 収入金額×20%+44万円 |
850万円まで | 収入金額×10%+110万円 |
850万円超 | 195万円 |
- 200万円:70万円
- 400万円:124万円
②配偶者控除
配偶者控除は条件に所得が挙げられています。収入が多いと受けられないことは知っている、という方は多いかもしれません。この場合の収入は配偶者側のことだと考える方がほとんどではないでしょうか?
しかし、配偶者側が条件を満たしていても、利用することができない場合があるのです。
控除を受ける方の合計所得金額 | 控除額(一般) |
---|---|
900万円以下 | 38万円 |
900万円超950万円以下 | 26万円 |
950万円超1,000万円以下 | 13万円 |
1,000万円超 | 0 |
③児童手当
児童手当も年収が高いと受け取ることができなくなってしまいます。これが受けられないと一番得する年収とは言えませんよね。
児童手当は子供が中学卒業まで受け取ることができる手当です。子供が多い家庭にとってはとてもありがたい制度ですが、年収が上がると支給されなくなってしまうのです。
年収 | 児童手当 |
---|---|
960万円未満 | 0~2歳:15,000円 3歳以降:1万円 (第三子以降15,000円) |
960万円~1,200万円未満 | 一律5,000円 |
1,200万円以上 | 0 |
この年収は世帯年収ではなく夫婦どちらかの多い方となっています。これほど多く稼いでいる方は少数派と言えますが、年収が高くなると児童手当が無くなってしまう事を覚えておきましょう。
④住宅ローン控除
住宅ローン控除も年収が高くなると受けられなくなる可能性が出てきます。
受託ローン控除を利用することで、一般的な住宅を購入した場合には最大で40万円を10年間受けることができるのです。
しかし、利用者の条件として「年収3,000万円以下」が挙げられています。そのため、年収が3,000万円を超える方は利用ができないということになるのです。
さらにこの控除を受けるための年収は、副業なども合算されます。本業の年収が3,000万円いかであっても、副業を合わせると超えてしまう、という方も対象外となることに注意しましょう。
その他の公的制度
その他に高収入になると受けられなくなる可能性がある公的制度としては、
- 乳児医療
- 幼児教育・保育料無償化
- 高校無償化
などが挙げられます。
乳児医療は自治体によって無料となる期間が違っていたりしますが、子供の就学前や小学校卒業までなど医療が無料で受けられる制度です。0歳での所得制限は無い場合が多いのですが、1歳以降は児童手当と同じ制限が設けられている場合が多くなります。
幼保無償化では3歳児クラス以降では所得などに制限はありません。しかし、0~2歳児クラスを利用したい場合には、年収360万未満で第二子が半額、第三子が無料と制限があるのです。
高校無償化も所得制限があります。両親が共働きで子供が1人の場合には、約1,030万円が収入の上限となっています。さらに私立で39.6万円の支給を受けたい場合には、約660万円までと少なくなっているのです。
このように、年収が高くなると利用できなくなる公的制度がいくつもあることを覚えておきましょう。
年収が高い人が必ず抑えておくべき節税できる制度
年収が高いと税金も高いことはお分かりいただけたと思います。では、個人でも節税を行うことはできるのでしょうか?一番得する年収ではなくても、自身で節税などを行うことでお得にすることはできます。
年種が高い人が抑えておきたい節税対策として、
- ふるさと納税
- 保険料控除
- iDeCo
などが挙げられます。
さらに特定の場合に限りますが、他にも税金を軽減・免除する方法があります。それぞれどのような方法なのかをご紹介していきます。
①ふるさと納税
高収入でもふるさと納税を利用して、お得に節税対策を行うことをおすすめします。
ふるさと納税は好きな自治体に寄付として納税を行う制度です。その自治体からお礼として返戻品が受け取ることができるのが特徴です。
この寄付した金額から2,000円を引いたものが、翌年の所得税や住民税から控除されるため、実質2,000円の負担で高価な返戻品が受け取れることになるのです。とってもお得な制度ですよね。
しかし、節税というよりも税金を前払いという形で支払っている状態に近いと言えます。結局は払っていることになるので、そこまで節税効果は期待できませんが、返戻品をもらえるためにお得度は高いと言えるのです。
まだ試したことが無い方は、ぜひこの機会に利用してみてください。
②保険料控除
保険料控除もしっかりと利用しておきたい節税制度です。
保険には生命保険や介護保険など様々な種類があります。保険料の支払いを行っていると、その金額に応じた控除を受けることができるのです。
- 一般生命保険:死亡保険や収入保障保険、学資保険など
- 介護医療保険:医療保険やがん保険、介護保険など
- 個人年金保険:個人年金保険
このように、3種類別々の枠が設けられています。最大限に活用すること考えた場合には、それぞれの枠に分かれるように契約する必要があるのです。
受けられる控除はそれぞれ最大で4万円までです。合計で12万円までの控除が受けられるようになるため、個人年金保険なども利用することがおすすめと言えます。
③iDeCo
iDeCoも高収入の方にはおすすめの節税対策となります。
iDeCoは自分で老後資金を確保しておくために利用します。そのため、高収入の方のなかには貯蓄で十分と利用を検討しない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、iDeCoの掛け金は全額控除の対象となります。金額を多くすればその分節税効果が大きくなるのです。
ただし、掛け金には上限があります。
- 個人事業主:月6.8万円
- 専業主婦・勤務先に企業年金の無い会社員:2.3万円
- 公務員:1.2万円
などと決まっているのです。
月々に2.3万円積み立てれば、年間で27.6万円が控除の対象となります。高収入で税金が多いことに悩んでいる場合には利用がおすすめと言えます。
そのほかの税金対策方法
ご紹介した以外にも、
- 寡婦控除
- 雑損控除
- 災害免除法による税金の免除・軽減
- 損益通算
などを利用できる場合には、これらも節税に効果があると言えます。
寡婦控除は寡婦(夫)となった場合に受けられる控除で、対象となるのは合計所得が500万円以下の方です。27万円の控除が受けられます。
雑損控除は災害や盗難に遭った際に適用される制度です。
- 損失額-総所得金額×10%
- 損失額のうち災害関連支出の額-5万円
これらの多い方が控除されます。その年で全て適用できない場合には、3年間繰越が可能となっています。
所得が1000万円以下の場合には、雑損控除ではなく災害免除法による税金の免除や軽減を利用することも可能です。
所得 | 控除対象 |
---|---|
500万円以下 | 所得税全額免除 |
500万円超750万円以下 | 所得税1/2軽減 |
750万円超1,000万円以下 | 所得税1/4軽減 |
損益通算は不動産投資などの資産運用を行っている際に赤字が出てしまった場合に活用できます。赤字分が本業の所得から控除されるため、高収入の方は資産運用を行いつつ節税対策にも効果が期待できることになるのです。
手取り割合がいくらかよりもライフプランから逆算して資産形成をすることが重要!
手取り割合は高収入になるほど低くなってしまうため、損をしていると感じてしまう方も多いと思います。しかし、一番お得な年収で生活したいと思っても、それで足りるのかという不安も出てきてしまいます。
そのため、割合を気にするよりも、ライフプランから逆算して資産形成をすることが重要と言えます。
資産運用で資金を準備しておくことで、老後資金などの不安が解消できるのです。
しかし、資産形成と聞いても手が出しにくい方もいらっしゃると思います。あまり知識が無いため、どの資産運用を行えばよいのか、そこから悩んでしまいますよね?
もし資産形成に興味がある場合には、マネーキャリアで無料相談を行うことがおすすめです。お金のプロであるFPにアドバイスがもらえるため、自分にぴったりの資産運用方法を探すことができます。
参考:2021年からの住民税変更について
住民税に対する控除は2021年に変更になっています。以前の比べて高収入になるほど上がってしまっているのが現状です。
今までの給与所得控除は1,000万円超で220万円の一律とでした。現在と比べると850万円以上になる方は増税の対象となっているのです。
これだけでも大きく住民税が上がることになりますが、さらに基礎控除も変わりました。
- 以前:33万円(一律)
- 現在:43万円(所得による)
となったのです。これだけを見ると控除額が上がるため、税金が減ることを期待するかもしれません。しかし、先給与所得控除が10万円ずつ減少しているため、控除合計としての変化は無いのです。
また、金額が一律では無くなってしまったことにより、さらなる増税の対象となってしまう方も出ています。基礎控除額を見てみましょう。
合計所得金額 | 控除額 |
---|---|
2,400万円以下 | 43万円 |
2,400万円超2,450万円以下 | 29万円 |
2,450万円超2,500万円以下 | 15万円 |
2,500万円超 | 0 |
当てはまる方は稀と言えるほどの所得額ですが、最終的には控除を受けられなくなってしまうのです。
給与所得控除・住民税の基礎控除のダブルで増税してしまうことになるため、かなりの額が増税されることが予想されます。
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