更新日:2022/06/04
がん保険の払込期間は終身払いだけではない!60歳払込の注意点も解説
がん保険料の払込方法には、終身払いだけではなく、60歳払込や65歳払込といった短期払い方法もとれます。60歳払込とは60歳までにがん保険の終身分保険料を払い終えてしまうやり方です。保障は生涯続きますが払込終了後は保険料の負担はありません。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 終身がん保険の払込期間は終身払いと短期払いの2種類ある
- がん保険の終身払いの2つのメリット
- メリット①:短期払いより月々の保険料が安い
- メリット②:現状に合わせて保険の見直しをすることができる
- がん保険の終身払いの2つのデメリット
- デメリット①:老後も保険料を支払い続ける必要がある
- デメリット②:長生きするほど保険料支払い総額は高くなる
- がん保険の短期払いの2つのメリット
- メリット①:老後は保険料の支払いをしなくてよい
- メリット②:長生きすれば終身払いより保険料支払い総額が安く済む
- がん保険の短期払いの3つのデメリット
- デメリット①:終身払いより月々の保険料が高い
- デメリット②:保険の見直しが困難になる
- デメリット③:払込免除特約の恩恵を受けられない可能性がある
- 60歳払済がん保険の払込期間は満60歳誕生月までではないため注意しよう
- 終身払いと短期払いはどっちがおすすめか?
- がん保険はいつまで加入するべき?
- 終身型がん保険の選び方|絶対に押さえておくべき4つのポイント
- ポイント①診断給付金の有無と支払い回数
- ポイント②上皮内がん(上皮内新生物)も保障されるか
- ポイント③月々の保険料と保障の手厚さのバランスを考慮する
- ポイント④がん保険の免責期間には注意
- がん保険の払込期間の違いによるメリット・デメリットに関するまとめ
目次
終身がん保険の払込期間は終身払いと短期払いの2種類ある
終身がん保険といえば終身すなわち死ぬまでがんに対しての保障はあるけれど、その反面保険料も一生涯支払わなくてはなりません。退職した後の老後も保険料を支払い続けることを考えると、不安な面もあるはずです。
がん保険の終身払いの2つのメリット
がん保険の保険料を払込む期間を終身払いにすればどのようなメリットがあるのでしょうか。終身払いとなれば保険を掛けている間はずっと払込を続けていかなければなりません。一生涯払込むことに不安を感じている方は多くいらっしゃるでしょう。
- 月々の保険料が安い
- 保険の見直しをすることができる
メリット①:短期払いより月々の保険料が安い
がん保険の保険料を終身払いで払いこむメリットとして、短期払いで支払うよりも月々の保険料が安いということです。
保険料が安ければ月々の家計の負担が少ないということなので、終身で払い込んでもそれほど影響がないでしょう。もしも途中で保険の見直しを行って解約することとなっても、その時点までの保険料は短期払いと比べると少ないはずです。
がん保険に加入する際には、月額の保険料を比較して終身払いを選択する方は多いのではないでしょうか。確かに掛捨て保険の場合、どれだけ保険料が安くてお得かということを重視している方は多いはずです。
メリット②:現状に合わせて保険の見直しをすることができる
がん保険の保険料を終身払いで払込むメリットとして、現状に合わせて保険の見直しをすることができるということです。
がん保険の場合掛捨て保険となっていますので、保障が同じなら少しでも安い保険に乗り換えたいと考えられている方は多くいらっしゃるはずです。実際に元気なうちに少しでも安い保険を探している方もいらっしゃるでしょう。
終身払いを選択している方の場合は、新しく保険料の安いがん保険を見つけるとすぐに乗り換えることができるはずです。なぜなら安い保険料で毎月支払うのであれば、いつ辞めても損をした気分にはならないからです。こうして生活環境などに合わせて保険の見直しができるのも終身払いだからこそかもしれません。
自分の今加入の保険が高いのか、もっと安いところがあるのか迷ったらぜひマネーキャリアの無料保険相談を活用してみてください。保険料の比較などもしてもらえますので、自分が必要な保障でお得な保険料のがん保険を見つけることもできるはずです。
がん保険の終身払いの2つのデメリット
もちろんがん保険の終身払いにはデメリットもあるはずです。一生涯払い続けることがすでにデメリットだと思いますが、他にもデメリットはあるのでしょうか。
- 老後も支払い続けなければならない
- 長生きすればするほど保険料の支払総額は高くなる
デメリット①:老後も保険料を支払い続ける必要がある
がん保険の保険料を終身払いで払いこむ大きなデメリットとしては、老後も保険料を払い続ける必要があるということです。
退職した後も毎月保険料を支払い続けていかなくてはなりませんから、一生涯固定費として考える必要があります。たとえ遠い将来のこととはいえ、自分が働けなくなって収入が減ってしまっても一定の出費があると考えた場合、不安になってくるのではないでしょうか。
そして老後はがんになるリスクも大きくなってくるため、保険は必要不可欠であると考えると、負担も大きくなってしまいます。
デメリット②:長生きするほど保険料支払い総額は高くなる
終身払いを選択するとがん保険の契約を続けている限り保険料の支払いは続きます。そして人生100年時代とも言われていますから、長生きをしてしまえば保険料の支払い総額は高くなってしまい、結局デメリットとなってしまいます。
契約の際に保険料が安いからと終身払いを選択していて、長生きをした場合に一生涯保険料を支払うとなれば、合計の保険料は短期払いよりも高くなってしまうこととなってしまいます。毎月の保険料が安いからお得と思って終身払いを選択したのに、最終的には終身払いの方が多くの保険料を支払う羽目になってしまう可能性もあるのです。
そう考えると老後の負担をなるべく減らしたいという方には、がん保険の保険料を終身払いで支払うことを選択することは避けておくことをおすすめします。
がん保険の短期払いの2つのメリット
ではがん保険の短期払いを選択した場合のメリットをみていきましょう。終身払いのメリットは何よりも保険料が安いということでしたが、短期払いにはどういったメリットがあるのでしょうか。
- 老後は保険料を払わなくても良い
- 長生きしたとしても保険料の支払総額は変わらない
メリット①:老後は保険料の支払いをしなくてよい
がん保険の保険料を短期払いを選択する大きなメリットとして、老後は保険料の支払いをしなくても良いということです。
短期払いは、払込期間が終われば保険料を支払わずに保障だけが続くことになります。そのため退職後収入が減ったとしても保険料の支払いが無くなるわけですから、固定費が一つでも減少することとなります。
老後のことを考えると不安という方も多くいらっしゃるでしょう。病気になる確率も高くなってしまいますし、働いている時のように安定した収入が年金だけになってしまいますので、当然生活も今まで通りというわけにはいかなくなってしまうでしょう。
そうしたときに、毎月の家計費から保険料を除けるとなると、気持ちも楽になるのではないでしょうか。
メリット②:長生きすれば終身払いより保険料支払い総額が安く済む
がん保険の保険料を短期払いを選択するメリットとして、長生きすれば終身払いより保険料の支払い総額が安く済むということです。
たとえ長生きをしたとしても短期払いの場合は、払込期間が終わってしまったあとは保険料の負担が無くなります。終身払いの場合は、先ほど述べたように一生涯支払わなくてはなりませんので、長生きをすれば最終的には保険料の総額は短期払いの方が安く済むこととなり、経済的だということになります。
たとえがん保険の加入の際に、短期払いの毎月の金額は終身払いと比べて高くなっていますが、長生きした後には結局保険料は安く済んだという結果になります。
がん保険の短期払いの3つのデメリット
がん保険の短期払いにもデメリットは当然あるはずです。ここでは短期払いで払い込んだ場合のデメリットをみていきましょう。
- 月々の保険料が高い
- 保険の見直しが困難になる
- 払込免除特約の恩恵を受けられない可能性がある
デメリット①:終身払いより月々の保険料が高い
がん保険の保険料を短期払いで支払うデメリットの1つ目は、終身払いよりも月々の保険料が高いということです。
短期払いは払込の期間を60歳や65歳に設定している場合が多いですから、期間を短くするということは当然終身払いよりも毎月の保険料が高くなってしまいます。
たとえ働いている間だけと思っていても、毎月の保険料が家計の負担になるようでは長年の保険を継続していくことも困難になってくるでしょう。
がん保険のような掛捨保険の場合、少しでも安い保険料で継続していくことが望ましいはずです。そう考えると同じ保障で高い保険料を払いたくないという人には短期払いはおすすめできません。
デメリット②:保険の見直しが困難になる
がん保険の保険料を短期払いで支払うデメリットの2つ目は、保険の見直しの際にすぐに解約したり乗り換えたりすることができないことです。
保険の見直しなどを検討したときに、短期払いの場合もしも途中で解約してしまうと一生涯分の保険料をある程度の短い期間で払い込んでしまうために、払い込んだ保険料を計算すると損をしてしまうことになり、保険の見直しには躊躇してしまうでしょう。
今後生活環境が変化したとしても、すでに加入している保険はそのままにしておくというのであれば、トータルで考えれば短期払いでも全然問題はないと思いますが、何年かに一度の見直しを検討される方には短期払いはおすすめできません。
デメリット③:払込免除特約の恩恵を受けられない可能性がある
60歳払済がん保険の払込期間は満60歳誕生月までではないため注意しよう
終身払いと短期払いはどっちがおすすめか?
さて、がん保険の終身払いと短期払いはどちらがおすすめでしょうか?
結論から言うと、その人の考え方、状況によってどちらにもメリット、デメリットがあるので一概にはどちらとは言えません。
しかし、自分にとってどちらが良いのか明確な理由を持って決めたいですよね。おすすめを見極めるには、次の3つのポイントを押さえることが大切です。
- 保険料の安さ
- 高齢になってからの保険料負担
- フットワークの軽さ
終身払いは若い世代から高齢になってまでの一生涯の保険料を按分して支払うため保険料が安いのが魅力です。一方、短期払いは、一定期間(一例:60歳)までに一生涯の保険料を払ってしまわなければならないため保険料は高くなります。
ですから、若い人には終身払いがおすすめであるといえます。
また、短期払いは現役世代である60歳(65歳)までに支払いが終了するので老後の生活に影響がでません。一方、終身払いは、年金世代である高齢になってもずっと保険料を支払い続けなければなりません。
そのため、将来の年金に不安がある場合は短期払がおすすめです。
保険は長期契約です。その間保障の見直しの必要性がでてくるでしょう。先々の保険料を支払っている短期払いは見直しがしづらく、終身払いの方が見直しがしやすいです。
また、途中で万が一死亡した場合、以降の保険料を支払わなくてもよい特約(保険料払込免除特約)をつけている場合、短期払いで保険料を払い込んでいると、その恩恵にあずかることができなくなるケースもでてきます。
そのように、保険契約のフットワークの軽さで選ぶなら終身払いがおすすめです。
保険料が将来的に負担にならないか、動きが取りやすい保険かなど、あなたのライフラークや状況に合わせて考えるのがよいでしょう。
がん保険はいつまで加入するべき?
では、がん保険はいつまで加入する必要があるのか累積罹患リスクで見て行きます。
これは、年齢を重ねてどのくらいがんにかかるかを表しています。
【0歳の人の累積罹患リスク】
0歳から | 男性 | 女性 |
---|---|---|
10年後 | 0.2% | 0.1% |
20年後 | 0.3% | 0.3% |
30年後 | 0.6% | 0.7% |
40年後 | 1.2% | 2.3% |
50年後 | 2.7% | 6.3% |
60年後 | 7.8% | 12.4% |
70年後 | 21.9% | 21.2% |
80年後 | 43.6% | 32.8% |
生涯 | 65.0% | 50.2% |
上記表を見ると、若い年代の頃はとても少ないのですが、高齢者の確率が高いです。
現在0歳の人が80年後にがんにかかる確率は男性43.6% 女性32.8%となっています。
これを一生涯でみると男性65.%、女性50.2%と、男性の方がやや多くなりますが実に2人に1人が罹患する確率です。
また厚生労働省の調査結果を見ると、女性の乳がんは40代から増え、男性の前立腺がんは70代が多く、胃がんは80代の高齢者がかかりやすいがんとなっています。
参考:平成30年全国がん登録 罹患数・率報告/厚生労働省健康局がん・疾病対策課
つまりがんは珍しい病気ではなく、誰もが何歳になってもがんになる可能性があるということになります。このことから、がん保険は生涯必要であることがわかります。
終身型がん保険の選び方|絶対に押さえておくべき4つのポイント
がんは何歳になってもかかるため、一生涯がん保険は必要だとわかりました。
保険の払込期間を終身にするか否かは自身の状況やニーズを考えて決めると良いですが、 いずれは途中で保障が切れてしまう定期型よりも、終身型を選ぶのが良いと思われます。
しかし、終身型保険を選ぶ際でも、各保険会社の商品によって内容は異なっているため、どれにしたらよいのか迷われると思います。
そこで、加入の際に抑えておくべき次の4つのポイント
- ①診断給付金の有無と支払い回数
- ②上皮内がん(上皮内新生物)も保障されるか
- ③月々の保険料と保障の手厚さのバランスを考慮する
- ④がん保険の免責期間には注意
以上についてひとつずつ解説していきます。
ポイント①診断給付金の有無と支払い回数
1つ目のポイントは診断給付金があるかないかです。
診断給付金は、初めてがんにかかったと診断確定されたときに一時金が支払われます。
これは入院の有無にかかわらずにまとまった金額(100万円~200万円程度)が受け取れますので、精神的なショックが大きいときにせめて経済的な負担の心配を減らす意味でも大変有効な給付金です。
この診断給付金は、初回のみ該当の場合もありますし、複数回支払われるものもあります。
がんは再発しやすく、転移や新たながんになるなど繰り返す性質があるので、複数回の支払いがあるものを選択するのが良いと思われます。
また、2回目以降の支払いについては、期間を開けての支払い限度が条件(2年に1回など)だったり、1回目よりも金額が減少して支払われるなどがありますので、確認の必要があります。
ポイント②上皮内がん(上皮内新生物)も保障されるか
2つ目のポイントは上皮内がんの保障があるかどうかです。
上皮内がんも悪性腫瘍には間違いないのですが、「上皮」と呼ばれる部分にがんがとどまっているためほとんど転移や再発の心配がないいわゆる「安全ながん」です。
そのため、がん保険の中では上皮内がんについては保障外だったり、通常のがんで受け取れる金額の10%~半額まで少ない金額になる保険もあるのです。
国立がんセンターの調査によると、上皮内がんはがん全体の1割の人が該当しています。
また、子宮がんや子宮頸がんという女性特有のがんは、上皮内がんの割合が何と約5割となっています。
参考:国立がん研究センター「全国がん罹患モニタリング集計 2015 年罹患数・率報告」
つまり、上皮内がんに対する備えの必要性が非常に高いことがわかります。ですから、上皮内がんで給付金や一時金がでるかどうかは大切なポイントです。
パンフレットなどにはかなり小さな文字で書いていることが多いので、しっかりと確認しましょう。
ポイント③月々の保険料と保障の手厚さのバランスを考慮する
3つ目のポイントはバランスの大切さです。
保障が手厚い方が良いのはわかりますが、保障を手厚くするということは保険料がそれだけ高くなることになります。
商品には、主契約のみで自分に必要な保障の特約を自由につけられるタイプと、あらかじめ特約がセットになっているタイプがあります。
セットタイプは自分で考えなくても必要な保障がパックされているので便利な反面、本来不要な特約まで重複して加入してしまう可能性もあります。
そのため、不必要な保険料を支払うことにもなりかねません。
自分で特約を選んでつけるタイプのものは、現時点で必要な保障のみつけられるので、保険料を抑えることができます。
そして、後で必要性を感じたときに特約を中途付加するなど利便性が高いです。
ただし、どれが必要かなど考える手間がかかります。
このように、毎月支払う保険料に無理がないか、保障の手厚さとのバランスを考えて加入することが大切です。
ポイント④がん保険の免責期間には注意
4つ目のポイントは、がん保険は特殊な保険で、免責期間に注意をして欲しいということです。
一般的な保険は、保険の申し込み・診査(告知)・1回目の保険料を入金すると保障が開始となります。
しかし、がん保険の場合は90日間の待ち期間(免責期間)があります。ですから申し込み受付が完了しても免責期間中は保障されません。
これは、例えば胸にしこりを感じて慌ててがん保険に加入してから病院へ行ってがんと診断された場合、健康体の人との間に不公平がおこるからです。
そのようなことがおこらないため免責期間が設けられています。
がん保険には免責期間があるということを覚えておきましょう。
なお、がん保険についているがん以外の特約(普通の入院など)は免責期間がなく支払われる商品もありますので、その点も合わせて確認するとよいでしょう。
がん保険の選び方についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
がん保険の払込期間の違いによるメリット・デメリットに関するまとめ
がん保険の払込期間は終身払いだけではないことがわかりましたし、払込期間によってメリットやデメリットがあることもわかりました。
終身がん保険は終身で払込むことで安い保険料が実現できていますが、保険料の高い短期払いにもメリットがあることもわかりました。
払込方法を選択する際には、家計から負担できる保険料はいくらぐらいなのかということを考えておく必要があります。そしてその負担できる保険料は、一生涯払い続けていけるのかどうかということです。無理のない範囲であれば終身払いを選択しておきましょう。
けれども退職した後に少しでも生活費の負担を減らしたいと思うのであれば、短期払いを選択した方が良いでしょう。
とはいえまだまだ先の話だからそこまで考えられないとか、どちらを選択したらよいかわからないという方もいらっしゃるはずです。
そんな方は、ぜひマネーキャリアの無料保険相談を活用して、家計からどの程度の保険料なら払えるのか、さらには将来に渡って自分にとってどちらを選択すればよいのかなど、あらゆる保険の悩みを相談することをおすすめします。
がん保険の選び方が知りたい方はこちらの記事もご覧ください
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