終身医療保険の払込期間は60歳払済がお得?終身払いや65歳払い済みと比較

終身医療保険に加入する際、保険料の払込期間を悩む方も多いでしょう。今回終身医療保険は60歳払済(60歳払込満了)にするとどんなメリット・デメリットがあるのか、終身払いや65歳払い済みと比較します。またどの払込期間を選ぶべきかシミュレーションを通して解説します。

終身医療保険の払込期間、60歳払済・終身払い・65歳払い済みを比較


20代後半または30代になって一生涯続く終身医療保険を検討していることと思います。


「払込方法はどうしよう…」

「働いているうちに保険料を払い込んでおきたい」


定年を迎えた後の年金は実際どのくらい貰えるかどうかわからない時代だからこそ、老後の生活資金から保険料を払うのは嫌だなと考えている方も多いと思います。


一方で、医療の急速な発達で医療保険は見直しできることが重要だとファイナンシャルプランナーや保険の営業マンに言われ、終身払も考えておきたいと悩んでいると思います。


この記事では、こういった時代の背景に基づき、60歳払済終身医療保険とは何か?を確認したのちに、

  • 終身医療保険の60歳払済や65歳払い済みとは?終身払いとの違いは?
  • 60歳払済と終身払の保険料シュミレーションの比較
  • 60歳払済と終身払の払込方法の各メリットとデメリットの比較
  • 医療保険の60歳払済・65歳払い済み・終身払いがおすすめな人はどんな人?

について解説していきます。


この記事が後悔しない医療保険選びのサポートになればと思います。

終身医療保険の60歳払済や65歳払い済みとは?終身払いとの違いは?

まずは、終身医療保険の60歳払済タイプについて改めて理解を深めましょう。


そもそも、終身医療保険の特徴としては

  • 加入年齢時の算出された保険料から変わらない
    (⇆定期医療保険では更新毎に保険料が上がっていく)
  • 解約しない限り、一生涯保障が続く
  • 定期医療保険に比べて相対的に保険料が割高である

の3点が挙げられます。


終身医療保険は、収入に余裕がではじめる、30代の男性女性の方が検討を始めることかと思います。


では、60歳払済タイプの終身医療保険の特徴は何があるでしょうか?

主に下記の2点があります。

  • 払済期間(60歳・65歳など)までで保険料の支払いが終わ
  • 終身払に比べて月々の支払い保険料がやや割高である

終身払とは、文字通り、一生涯死ぬまで払い続ける払込の方法なので、大きく異なります。

60歳払済、65歳払い済み、終身払いの払込期間で保険料シュミレーション

ここで気になるのが、何歳の時点でどの払込期間がお得になるのか、ということかと思います。 


ここでは、オリックス生命の医療保険新キュアを例にとり、28歳男性と32歳男性を例にシュミレーションをしてみます。

28歳男性の場合

今回加入する条件としては下記のものとします。(一般的な医療保険かと思います。)

  • 入院給付金日額:10,000円 
  • 手術給付金:200,000円(入院中) 
  • 先進医療特約:あり 
  • がん一時金特約:1,000,000円

それでは、シュミレーションを見ていきましょう。

払込期間月額保険料払込総額
(60歳時点)
払込総額
(65歳時点)
払込総額
 (70歳時点)
払込総額
(75歳時点)
払込総額
 (80歳時点)
終身払い4,212円1,617,408円1,870,128円2,122,848円2,375,568円2,628,288円
65歳払い済み5,265円2,021,760円2,337,660円
2,337,660円2,337,660円2,337,660円
60歳払済5,873円2,255,232円
2,255,232円2,255,232円2,255,232円2,255,232円

28歳男性の場合、72歳と8ヶ月で60歳払済の医療保険の方がお得であるということがわかります。


また、分かりやすいように以上の表をグラフで表してみました。


80歳まで生存した場合、保険料の払い込み増額が最も安いのは60歳払済であることが分かります。

32歳男性の場合

加入する医療保険の保障内容は同じですが、保険料やや高くなります。

それでは、シュミレーションを見ていきましょう。

払込期間月額保険料払込総額
(60歳時点)
払込総額
(65歳時点)
払込総額
(70歳時点)
払込総額
(75歳時点)
払込総額
(80歳時点)
終身払い4,842円1,626,912円1,917,432円2,207,952円2,498,472円2,788,992円
65歳払い済み6,269円2,106,384円2,482,524円2,482,524円
2,482,524円
2,482,524円
60歳払済7,140円2,399,040円2,399,040円
2,399,040円
2,399,040円
2,399,040円

32歳男性の場合、73歳と4ヶ月で60歳払済の医療保険の方がお得であるということがわかります。


また、こちらも分かりやすいようにグラフで表してみました。


やはりこちらも80歳まで生存した場合に最もお得なのは60歳払済ということがわかります。


また、以上2つの比較から気づくこととして、60歳払済みの保険は28歳と32歳で1300円弱もの保険料が違うことです。


すなわち、年齢が上がれば上がるほど、払込期間が短くなり、払い込む総額もやや高くなるので、若ければ若い方が60歳払込の方がおすすめなように思えます


しかし、実際にはどうなのでしょうか?


メリットとデメリットを見ていきましょう。

終身払いと比較した60歳払済と65歳払い済みのメリット

終身払と60歳・65歳払込のメリットを考える上では、「平均寿命」「老後の安心」がキーワードになってきます。

メリット1:保険料払込総額が少なくなる可能性が高い

高齢社会である日本の平均寿命は、女性が87.14歳男性が80.98歳となっています。


上記に見た通り、平均寿命に達する前に60歳払済の場合の払込金額を超えています。

さらに、どんどん高齢化が進んでいるので、平均寿命はさらに上がっていくことと思われます。


いつまで生きるかは誰にもわかりませんが、仮に平均寿命以上生きてしまうと、60歳に払込満了ならば払込が終わっている一方で、終身払の場合は、仮に90歳になっても、まだ支払い続けなければなりません。


これは「平均寿命以上生存したら」になるかもしれませんが、支払うことができるならば60歳払済を選択したほうが人生を通して、金銭的にお得なのは間違いなさそうです。

メリット2:稼ぎのなくなる老後に保険料の支払いをしなくて済む

60歳か65歳で定年退職を迎える方が多いと思います。


現在では定年退職を迎えた後も、どこかに働きに出かける方が多いかと思いますが、少しでも支払いが少ないほうが老後の生活安心できるとおもいます。


今後、国民年金制度がどうなるのか、介護の自己負担額がどうなるのか、医療費の自己負担額がどうなるのか、あまり明るいニュースを聞かない中で、老後に負担を持ってくるのは少し不安な面があるかと思います。


60歳払済終身医療保険は老後の安心を保障することができるかもしれません。

終身払いと比較した60歳払済と65歳払い済みのデメリット

終身払と60歳払込のデメリットを考える上では、「保険料負担額」「保険の見直しのしにくさ」がキーワードになってきます。 

デメリット1:月々の保険料が高く家計を圧迫する可能性も

終身払いに比べると60歳払済は割高となります。

割高になった分、家計を圧迫するようでは本末転倒です。


一般的に、若い方のお金の価値が高く、未来のお金の価値の方が割り引かれて相対的に安く感じることに関しては間違いありません。


少し家計にとって厳しいとお考えなら、60歳払済はやめておいた方が良いと思います。

デメリット2:後から終身医療保険の見直しがしにくい

終身医療保険の終身払いのメリットは長い保険料の支払のため、相対的に保険料が安いというところです。


医療の現場は日々進歩しており、入院日数が短くなったり、通院日数が多くなったりと、医療保険は毎年目まぐるしく新商品が発売されています。


事実、10年前の医療保険は今の医療現場と全くそぐわない保障内容になっています。


相対的に保険料が安いという事は後から後から発売される最新の終身医療保険に見直すことも可能です。


自分のライフスタイルに合った終身医療保険に出会えるとむしろ老後も安心になるという場合もあります。

備考ポイント:終身払から払済保険への変更の見直しも可能!

さらに、保険会社によっては、終身払を払済保険に変更することが可能な場合もあります。

すなわち、ボーナスや昇給、一時所得などで、大きなお金が入ったタイミングで払済保険に変更するということです。


こうすれば、こういったデメリットのリスクを負うことなく、60歳払済を検討することができます。

医療保険の60歳払済・65歳払い済み・終身払いがおすすめな人はどんな人?

医療保険の払込期間について、それぞれのメリット・デメリットは理解できたけれども、自分はどれを選べばいいのか悩んでいる方は、ぜひ次項以降をチェックしてみてください。

  • 60歳払込済み
  • 65歳払込済み
  • 終身払い

の3種類について、おすすめしたい方をタイプごとに解説します。


具体的な悩み、考え方でおすすめの払込期間を解説しますので、自分に近いものを参考にしてみてください。

医療保険の60歳払済がおすすめな人はこんな人

60歳払込済み保険は、以下のような方におすすめです。

  • 老後に保険料の支払いをしたくない人
  • 長生きする自信がある人
  • 高い解約返戻金率を期待する人(貯蓄目的の場合)

定年に入る前までに確実に保険料を支払うことができるので、老後の保険料負担を心配する必要がありません。


特に60~65歳までの定年後年金がもらえるまでの空白期間や、長生きすることで生活資金が不足するリスクを考えると、60歳までに全て支払い終えているというのは安心です。


また、短期間で大きなお金を貯められるので、一般的に終身払いと比較すると解約返戻金率も高くなり、途中解約をする場合も戻ってくるお金は大きくなります。


子供の教育資金としたり、住宅ローンの返済資金に充てたりと、途中解約を前提として保険に加入する場合も短期で支払を終えるのがいいでしょう。

医療保険の65歳払い済みがおすすめな人はこんな人

65歳払い済みの保険は、以下のような方におすすめです。

  • 定年までに保険料支払いを終えたい人
  • 60歳払い済みよりも月額保険料を抑えたい人

60歳払い込み済と終身払いの良いとこ取りをしているので、どちらのメリットも受けることができます。


老後に保険料払いをしたくはないが、月額保険料を負担に感じる方は、65歳払い込み済保険が良いでしょう。


また、高齢化社会の現代においては、定年は60歳・65歳を超えてさらに長くなる可能性もありますし、定年後も別の形で仕事を続ける方も増えていくことでしょう。


60歳から年金受給年齢である65歳までの期間を心配される方は、予め保険料支払いを考慮に入れてライフプランを設定し、生活資金の準備をしておくのが安心です。

医療保険の終身払いがおすすめな人はこんな人

医療保険の終身払いは、以下のような方におすすめです。

  • 月額保険料をなるべく押さえたい人
  • 将来的に医療保険の見直しも考慮に入れている人

終身払いの最大のメリットは、保険料負担を抑えられることです。


60歳や65歳までの期間は現役世代として働いてはいるものの、保障内容によっては月額保険料負担が家計を圧迫してしまうことも考えられます。


生きている期間で保険料を均すことで負担を軽くすることができるのは大きな利点でしょう。


また、終身払いをする場合は払込免除特約を付加するのが大切です。


条件に該当した場合は、以降の保険料支払いが免除されるので、万が一のリスクに備えることもできます。

60歳払済の場合は医療保険の払込免除特約が無駄になることも

まず、払込免除特約とは、医療保険に特約として付けつことのできる保障になります。


どのような特約になるかというと通常は三大疾病(がん(悪性新生物)・急性心筋梗塞・脳卒中)や高度障害になった場合、この「保険料払込免除特約」をオプションとして付加しておくと、それ以降の保険料の払込が全て免除される特約です。


これは特約となりますので、特約を付けるとなると保険料は上がります。


終身払いでこの払込免除特約を付加しておくととても心強いと言えます。


金額にもよりますが終身払いならば付加したほうが良いですが60歳払済ならば悩むところです。


参考:医療保険は終身医療保険と定期医療保険のどちらがいい?

補償が一生涯続く(終身型)のか、一定期間だけ(定期型)なのかは、それぞれメリット・デメリットがあります。


参考までに、それぞれおすすめポイントを紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。


まずは、終身型の保険は、

  • 死ぬまで保障が続く
  • 長生きする自身がある方は、一生涯の保障が安心

がおすすめポイントです。生涯医療費を心配することなく過ごせるのが魅力です。


次に、定額型の保険は、

  • 保険料は終身型と比較すると安くなる
  • 子どもが成人するまでの間だけなど、期間限定で保障が欲しい方

がメリットです。特に老後の医療費は公的制度が利用出来るので現役世代に比べると小さいので、医療保険ではなく預貯金で備えるという選択肢もあるでしょう。

まとめ:終身医療保険の払込期間。60歳払済は老後が安心

いかがでしたか?終身医療保険の払込期間についてまとめてみました。


この記事のポイントは、
  • 保険料払込総額を重視するなら払込済みがベスト
  • 月々の保険料負担を軽減するためには、終身払いがおすすめ
  • 60歳・65歳払込済み保険のメリットは、老後の保険料負担がないことや、解約返戻金率が高くなりやすいこと
  • 終身払いのメリットは、月額保険料負担が少ないことや、契約途中で契約内容見直しが簡単
でした。被保険者の生活スタイルや考え方に応じて60歳・65歳払済と、終身払いを選択するのが良いでしょう。

年齢が若い方は、将来的な医療技術の発展や国の社会保障制度の変更を考慮して終身払いで定期的に見直し出来るようにするのがおすすめです。

対して、50代で加入する場合は、60歳や65歳で保険料払込が完了するものの方がおすすめです。

営業担当者や代理店担当者の言われるままではなく、きちんと納得できる決定ができるようにしましょう。

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この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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