
更新日:2022/10/27
がんになってからも加入できる保険はある?がんでも諦めない保険選び
がん患者や経験者だと加入できない医療保険やがん保険は多く、保険加入を諦めてはいませんか?実はいうとがん患者や経験者でも加入できる保険はきちんとあるんです!この記事では、がんになってから入れる保険の種類や特徴、実際の商品説明などを解説していきます。
内容をまとめると
- 必ずしも治らない病気ではないため、がん患者・経験者でも入れる保険はある
- 「引受基準緩和型」「限定告知型」「無選択型」の3種類
- 一般の保険より保険料が割高傾向
- 免責期間、保障範囲には注意
- スマホやパソコンで簡単に無料オンライン相談ができるので、この機会にお金や保険の悩みを解決しましょう!


目次を使って気になるところから読みましょう!
がん保険はがん患者になってからでも加入することができる?
先日、親戚の女性からこのような相談を受けました。
「昔がんをわずらっていたのですが、入れるがん保険や医療保険はありますか?」
国立がん研究センター「最新がん統計」によると、日本では2人に1人が生涯のうちに一度はがんと診断される一方、がんで死亡する確率は男性で26.7%、女性で17.8%とされています。
がんと聞くと死をイメージする方が多いと思いますが、医療が発達した近年、がんは治るケースもたくさん存在するのです。
それゆえに、がん患者やがん経験者でも入れる保険というものもあります。
今回は
- がんになってからも入れる保険の種類
- がんになってからも入れる保険の注意点
- がん保険加入時の注意点と商品の選び方
について解説していきましょう。
がん患者や経験者の方のお金と不安の悩みを解決する手助けになれば幸いです。
がん患者でも加入可能な保険はある!3つの保険タイプを紹介
「病気やけが、既往歴などを気にせず入れる保険はありますか?」
と聞かれれば、答えは「あります」です。
がん患者の方の場合、一般的な保険に加入することはできません。
しかし、がんになってからでも加入できる保険というものは存在するので、諦めるのはもう少し商品探しを行ってからにしましょう。
これから紹介する
- 引受基準緩和型保険
- 限定告知型
- 無選択型
という3つの保険タイプは、がん患者の方でも加入することが可能なので、ぜひ参考にしてください。
がんになってからでも入れる保険①:引受基準緩和型
持病のある方や、過去に病気をしていた方などでも入りやすいように、申込時の審査基準が緩い保険を引受基準緩和型保険と言います。
一般的な保険では加入時に、現在と過去の健康状態や身長・体重、障害や妊娠の有無などさまざまな情報を伝えておく必要があり、保険会社は、告知内容を元に契約が可能かどうかを決めます。
これにより、多くのがん患者の方は保険に入ることができず大きな不安を抱えることとなりますが、引受基準緩和型保険はこの限りではありません。
よくある告知内容は
- 現在入院中or入院や手術を医師にすすめられているか
- 2年内に入院や手術を受けたことがあるか
- 5年以内にがんor肝硬変などの治療を受けたことがあるか
の3項目で、全て「いいえ」なら保険に入ることが可能です。
あいにく、現在がんの方は加入できませんが、5年より前にがんをわずらっていた方であれば保険に入ることが可能なので、興味のある方は「引受基準緩和型保険」の商品を探してみましょう。
がんになってからでも入れる保険②:限定告知型
引受基準緩和型保険の説明を読んで落ち込んでしまった方も、ご安心ください。
一般的な保険に入れなかった方向けの保険に、限定告知型保険というものも存在します。
限定告知型保険とは、告知する項目数を少なくし、病気の方などでも加入しやすくした保険のことです。
よくある告知内容は
- 3ヶ月以内に入院や手術の予定があるか
- 過去2年以内に入院や手術をしたことがあるか
などです。
この場合、入院や手術歴のないがん患者であれば保険に加入できることになりますね。
告知内容は保険会社によって違ううえ、限定告知型保険と引受基準緩和型保険に厳密な差はありません。
引受基準緩和型保険で探して良い商品が見つからなかった方は、こちらの「限定告知型保険」で探して見ると良いでしょう。
がんになってからでも入れる保険③:無選択型
本当に誰でも入れる保険をお探しの方におすすめなのが無選択型保険です。
無選択型保険とは、病気や入院・通院歴の有無にかかわらず加入が可能な保険のことで、がん患者の方でも入れるのが一般です。
しかし、医療費が高くなるリスクのある人でも利用できる分、他の商品と比較すると保険料が高かったり、加入対象となる年齢や払込期間などの制限がある可能性があるので注意しましょう。
万が一に備えることは大切なことですが、保険に入るのもただ(無料)ではありません。
本当に保険加入を必要としているのか、必要だった場合、どんな保険が自分に合っているのかを見極め、損のない選択をとりましょう。
保険選びに迷った時は、無料でできる保険相談もあるので、そういったものの利用がおすすめです。
がんになってからでも入れる保険の問題点
どんなことにもメリットとデメリットは存在するもので、保険もその例外ではありません。
先ほど紹介した「引受基準緩和型」「限定告知型保険」「無選択型保険」にもまた、加入の際に注意しなければならない問題が存在します。
こちらの項目では、加入条件がゆるい保険の問題点を
- 保険料と保障内容
- 保障範囲
という2つの面から解説していきます。
一般的に、がんの病歴があると入れない保険の方が多いのは確かですが、必ずしも「がん=先に紹介した3タイプの保険」しか選択肢が無いわけではありません。
医療が発達し、がんの治療も通院で行えるケースや5年生存率なども増えています。
そのため、がん治療を終了してから5年、10年などの歳月が経過している場合には入れる保険もあるので、できるだけ多くの保険商品をチェックすると良いでしょう。
一般の保険よりも「保険料が高く」「保障内容が薄い」
引受基準緩和型などの保険の最大のデメリットは、一般の保険と比較すると保険料が高く、保障内容が薄いという部分にあります。
「高いお金を払っているのに、受けられる保障が少ないなんて納得がいかない!」
と感じる方もいると思いますが、これには理由があります。
がんは、再発や転移する可能性があるため、治療後5年などの期間を経てようやく完治(治癒)と診断される病気です。
保険金は、みんなで納めた保険料を元に支払われるものなので、支給対象となるケースが多い場合、保険会社は保険料を上げたりするに他なりません。
保障内容も診断給付金がもらえなかったり、特約が少なかったりと支給のタイミングが一般より少なく設定されています。
全ての保険に言えることですが
- 保険料が無理なく支払える金額か
- 自分の求める保障内容(支給額や支給ケース)か
の2点に注目して保険選びを行いましょう。
誰でも加入できる保険でも「治療中のがんは保障外」の可能性も
誰でも加入できる保険=誰でもお金がもらえる保険ではないので注意しましょう。
「無選択型保険」は、現在や過去の病気の有無に限らず加入が可能だとお話しましたが、全ての病気の治療に対してお金が支払われるわけではありません。
一般的に
- 契約前に発病した病気を今も継続して治療を受けている
- 免責期間(90日程度)中に診断を受けた病気に対する治療を受けた
- 過去に患(わずら)った病気が再発したり、悪化した
などの場合、保険金は支給対象外です。
あくまでも保険は、万が一に備えるものであり、お金をもらうために入るものではないと覚えておきましょう。
給付金の請求には、医師の診断書を必要としたり、請求書ににその病気の発症年月や初診日を書く必要があります。
加入時には申告の必要はなくても、請求時に嘘をつくことは許されないので注意してください。
がん保険の加入条件などのポイントを解説
医療技術や研究が進み、がんという病気は必ずしも死を招く病気ではなくなってきました。
国立がん研究センター「年次推移」 によると、がんの生存率は多くの部位で上昇傾向で、特に前立腺がんや乳房がんの5年相対生存率は90%以上とされています。
※5年相対生存率…がんと診断された人が5年後に生存している確率
こういったことより普通のがん保険の中には、がんが治癒(完治)した場合や、治癒後の10年以上経過している場合などであれば加入できる商品があります。
がんの病歴があると、ついついがん経験者向けの保険はないか探してしまいがちです。
しかし、先に述べた通り「引受基準緩和型保険」など、審査が緩い保険にはそれなりの欠点も存在します。
せっかく保険料を支払って保険に入るのだから、それに対する保障はできるだけ手厚い商品を選びたいところです。
過去にがんを患(わずら)った経験があっても、まずは一度普通のがん保険に加入できないかを探してみるのが良いでしょう。
続いては、普通のがん保険の加入の際のポイント、選ぶ時の注意点などを紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
①免責期間がある
一般的ながん保険には免責期間というものが設定されているので注意しましょう。
免責期間とは「保険会社が支払いの責任を免除される期間」のことで、契約者側から見ると待機期間のような存在です。
がん保険は、契約をした後に90日程度の免責期間が発生し、この間がん治療などをしても保険金の給付を受けることはできません。
何故このようなものが存在するかというと、がんは2人に1人が経験する病気であることが原因だと言われています。
本人が自覚していないだけで、実は加入時からがんをわずらっている可能性は否定できないため、免責期間がないと保険金を支給される人が増加し、保険の仕組みが成り立たなくなる恐れがあります。
がん保険に限ったものではありませんが、保険加入は元気な時期に行うのがポイントです。
②がんと診断確定されても給付金が受け取れないことがある
がん保険には、医療保険にはない診断給付金というものが存在します。
診断給付金とは、病院で医師にがんだと診断された時点で給付を受けることができる保障で、50万円から100万円程度のお金が入るのが一般です。
使い道が自由なのがこちらの給付金最大の特徴で、医療費はもちろん、当面の生活費、趣味や旅行などに使用することもできます。
がんは再発したり、治療が長期化する可能性があるため、こちらの診断給付金の存在は非常に有効と言えます。
しかし、中には
- 診断給付金が設定されていない保険
- 「はじめて」診断されたのみ保障される保険
- 上皮内新生物は対象外の保険
もあるので、注意しましょう。
上皮内新生物とは、簡単にいえばがんの予備軍のようなもので、この時点では転移や死亡する確率は極めて低いものを示します。
その多くががんを取り除くことが可能なため、給付金がもらえない場合もあるので覚えておきましょう。
③がんの既往歴があると加入できないことがある
残念ながら、がん保険はがんの既往歴(きおうれき)があると加入できないものが多く存在します。
既往歴とは、あなたがこれまでにかかった病気のことです。
今現在治療中の病気ではなく過去の病気の話なのですが、がん保険の場合「がんにかかったことがある」と加入できない商品もあるので注意しましょう。
保険会社の商品ページなどを見ていると、加入対象となる年齢は大きく書かれていることはありますが、既往歴などの加入条件が分かりにくくなっているケースがほとんどです。
「良い保険だと思って契約しようと思ったら審査に落ちた…」
という事態を避けるためにも、過去にがんをわずらった方は特に、保険会社への告知内容などを事前に確認しておくようにしましょう。
④通院や上皮内新生物まで保障しているか確認
支払う保険料は安いに越したことはありませんが、他社と比較して安い保険料の保険に加入をする場合は、その保障内容が充実しているかをよく確認してからにしましょう。
下記2点は特に注意したいところです。
- 通院給付金の有無
- 上皮内新生物も対象か
厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況」によると、がん患者が入院治療する日数は年々減少傾向にあり、平成8年の段階では46日もあった数値は、平成29年では17日と半分以下になったとされています。
入院日数が伸びる反面、がん治療は通院で行うケースが増えているため、通院に対する保障がないがん保険では心もとないでしょう。
上皮内新生物に対する保障も同じで、転移しないがんだからといっても、その治療には医療費がかかってきます。
皮内新生物も支給対象となる保険を選ぶのがおすすめです。
まとめ:がん保険や医療保険はがんになってからでも加入できる
この記事では、がんになってからでも入れる保険について解説してきました。
「がんをわずらうと保険に入れない」と諦めるのはまだ早いことが分かりましたね!
今回のポイントは以下の通りです。
- がん患者やがん経験者向けの保険は存在する
- がんになってから入れる保険には「引受基準緩和型」「限定告知型」「無選択型」がある
- がんになってから入れる保険は保険料が高く、保障内容が薄い傾向にある
- がん経験者でも一定期間を経過していると一般的な保険に入れる場合がある
- がん保険には免責期間があるので注意が必要
がん患者や経験者向けの保険は、保険料の料金設定が高めだったりとやや難点があります。
可能な限り専用の保険ではなく一般的な保険に加入することをおすすめしますが、さまざまな保険商品の内容を確認していくのは意外と労力が必要です。
そんな時は、無料の保険相談などを利用してみるのも手です。
一人で悩まず、プロの力を借りて手早く自分に合った商品を見つけ出しましょう!
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