がん保険の複数加入で、保障を上手に組み合わせて良いとこどりって可能?

がん保険は複数加入することが可能で、保障も複数の保険から全て受けられます。保険会社によって保障内容は多種多様なので、二社の保険会社を組み合わせた加入ももちろんできます。ただし、がん保険に複数加入すると保険料もその分かかるので注意しましょう。

がん保険に複数社と契約することって可能?

ストレスの多い現代社会で、日本人に2人に1人ががんを発症すると言われています。その治療費も高額と言われ、対策としてがん保険の契約をされている方が多いと思います。

その中で、このがん保険の保障とあのがん保険の保障をあわせて二社同時に加入できればいいな、と思うことがあるかもしれません。

先に結論を言うと、がん保険は複数社加入してもその分保障を受けることが可能です。

この記事ではがん保険の複数契約に際して、
  • 複数の保険会社と契約することのメリットとデメリット
  • 複数の保険会社と契約するときに注意すべきポイント
以上のことを中心に解説していきます。

最後までお読みいただければ、あなたの希望にそったがん保険を契約するために大いに役立つと思います。

がん保険に複数社で入るメリットとは


がん保険の場合、複数の保険会社で入るメリットは以下の3つがあります。

  1. それぞれのがん保険のいいとこ取りができる
  2. それぞれの保険会社の担当者がつく
  3. 保険会社の破綻リスクの軽減

まず一つ目についてですが、それぞれのがん保険ごとに特徴や特化した部分が異なります。うまく組み合わせることにより、それぞれのがん保険のメリットの良いとこ取りができるわけです。


次に、二つ目のメリットについてです。大抵の場合、保険契約をすると担当者が付きます。


1人の担当者の話ではなく、複数のそれぞれの保険会社の立場から意見を聞くことができます。様々な視点を得ることで、これまで気がつかなかった良い発見があるかもしれません。


三つ目ですが、保険会社の破綻は2008年10月の大和生命を最後に起きていませんが、保険会社の破たんはいつ起こるかわかりません。


保険会社が破綻しても保険金が保障される制度はありますが、破綻以降にそのがん保険を引き継いでもらえる保険会社が見つからないかもしれません。


そのような事態を回避するために、1つの会社で契約するのではなく、あえて複数に分けて契約するのも良いでしょう。

がん保険に複数加入する時のデメリット

がん保険に複数加入する場合、必ずしもメリットだけではなく、デメリットもあります。

大きなデメリットは以下の二つです。

  1. 保険料が高くなる場合がある
  2. 保険金請求時の手間と費用

一つ目についてですが、それぞれのがん保険の良いとこ取りができるとは言っても、どこかで保障内容が重複することが多くなります。


例えば、A社のがん保険では入院保障が手厚く、B社のがん保険では診断時の給付金が手厚かったとします。しかしA社のがん保険の中にも診断時の給付金が多少なりともあり、一方でB社のがん保険の中にも入院保障が多少なりともあることが多いです。


その結果必要以上の保障内容になる可能性があります。そしてその分保険料も必要以上に高くなってしまう可能性があるわけです。


二つ目についてですが、実際にがんと診断され保険金を請求しようとなると、それぞれの保険会社へ請求の手続きが必要です。


そのため、契約する保険会社が増えれば増えるほど、手続きの手間は多くなっていきます。


また、それぞれの保険会社への提出用に主治医の診断書が必要となります。多くの場合診断書1通につき数千円の費用がかかります。


がん保険は、単純にがんに備えるだけでなく、生命保険や医療保険との保障のバランスを考える必要もあり、自分だけで選ぶのが非常に難しい保険なので、まずは保険のプロに相談するのがおすすめです。 

どのがん保険がいいのか、自分にあったがん保険はどれかを納得できるまで無料で何度も相談できるので、大変おすすめです。

複数のがん保険に入るなら押さえておきたい保障の5つのポイント


これらのポイントをふまえて効率的に複数の保険会社でがん保険に加入する方法があるのでしょうか。各社のがん保険を調べてみると様々な形の保障があります。

その中でも特に「ここは押さえておきたい」という保障がいくつかあります。

これらポイントを押さえて上手く活用することで効率的に複数のがん保険を契約することができるのです。

この章では、複数のがん保険と契約するときの押さえるべき保障とそれぞれの注意点ついて解説します。

複数加入のポイント①:診断給付金(一時金)

診断給付金(一時金)とは、がんと診断されたときに一時金として保険金が受け取れる保障です。多くのの場合、50万円や100万円など高額の給付金が設定されています。


この給付金について、いくつか注意しなければならないポイントがあります。


受け取りは初診の1回のみか、複数回か

がん保険には、初回だけ支払われるものと複数回受け取られるものがあります。


ただし複数回受け取れるがん保険でも条件が設定されているものがあります。


例えば

  • 初診から2年以上経過しているがんに限る
  • 前回とは別の部位のがんに限る

といったものです。これらの条件によって2回目以降の保険金を受け取れない場合もあります。


上皮内新生物でも受け取り可能か

上皮内新生物とは病名としては「がん」ですが生命保険で言われる「がん」とは異なります。生命保険で言われる「がん」とは悪性新生物のことを指します


では、上皮内新生物と悪性新生物はおなじがんでもどのように違うのでしょうか。


がんには2種類ある

上皮内新生物は「上皮内がん」とも呼ばれ、上皮細胞のみに留まっているがんのことを言います。そのため、適切な治療を行えば転移や再発の可能性はほとんどないと言われています。


一方、悪性新生物は上皮細胞だけでなく基底膜を超えて浸潤しているがんを言います。血液などにがん細胞がのって運ばれ、他の臓器へ転移している可能性があります。


がん保険によっては悪性新生物のみ保障の対象としていることがあるので、加入する前にはチェックしておく必要があります。


支払い条件

がん保険によっては給付金の支払い条件が「医者の診断確定」のみの場合もあれば、「医者の診断確定後入院すること」が条件の場合もあります。


後者の場合、たとえがんの診断を受けたとしても、通院治療を選択したら、保険金が受け取れない可能性があります。


これらのポイントは必ずチェックしておきましょう。

複数加入のポイント②:通院給付金と入院給付金


がん保険の多くは診断後の治療期間もしくは日数に対して保険金を支払っています。

通院給付金

通院給付金はがん治療を目的として通院した際に支払われる給付金です。


通常1日当たりの給付金額が設定されており、通院した日数に応じて保険金が支払われます。


入院給付金

入院給付金はがん治療を目的として入院した際に支払われる給付金です。


こちらも通常1日当たりの給付金額が設定されており、入院した日数に応じて保険金が支払われます。


どちらも、がん治療の際には重要な給付金ですが、最近ではがん治療による入院日数は減ってきていると言われています。


公益社団法人全日本病院協会が公表している平均在院日数の資料では以下のようになっています。


【胃・結腸・直腸・肺の悪性新生物の平均在院日数の推移】


平均在院日数
2005年1月~3月
27.0日~39.0日
2013年1月~3月14.1日~18.8日

このように近年は、がんの入院であっても日数が短くなっている傾向があります。


したがってがん保険の契約では入院給付金よりも通院給付金を重視することをお勧めします。

複数加入のポイント③:先進医療に対する給付

がんの治療は日々進化しており、新薬や新しい治療法が出てきています。

しかし、現状の日本の医療では最先端の治療は保険適用とならず自由診療となる場合があります。自由診療ではいわゆる3割負担制度も高額療養費制度も使用できません。


そのため最先端の治療を希望すると治療費が高額になる場合があります。


したがってがん保険を契約するときに先進医療技術を利用した場合の治療費をサポートするための給付があるかどうかも確認しておくことをお勧めします。

複数加入のポイント④:健康サポートなどのオプション

がんの治療は大きな副作用が伴うことがあります。また精神的な苦痛も受けることが多くあると言われています。

そのためこれらの苦痛を緩和するための疼痛緩和の治療や代替療法の使用、そしてカウンセリングなどを受けることがあります。

がん保険によってはがんによる疼痛などを緩和するケアに対して給付金が出るものがあります。

がんとの闘病は長期間に及ぶため、このようなケアが健康的な生活には必要なことも多くあるでしょう。それらのサポートに対して給付金が出るのであれば、非常にうれしい保険金と言えます。

複数加入のポイント⑤:女性のがんへの保障の充実度【女性限定】


がん保険によっては、女性特有のがんに特化した保険があります。例えば乳がんの場合、がんの進行具合によっては乳房の摘出を行わなければならないことがあります。

乳房の摘出は女性にとっては非常にショックなことです。

乳房を再建手術をするという選択肢があるのですが、費用が高額になると言われています。

このような場合、乳房の再建手術費用も保障してくれるがん保険があります。女性の方はこのような保障があるかどうかも確認されることをお勧めします。

まとめ:がん保険の複数加入について

がん保険の複数契約とその時に注意すべきポイントについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

今回のこの記事のポイントは
  • がん保険(生命保険)は複数の保険会社で契約でき保険金も全額支払われる
  • 複数の保険会社で契約すると欲しい保障を幅広くカバーできる
  • 複数の保険会社で契約するとき保障の重複に注意する
  • がん保険の契約では保障内容に細かい規定があるため確認が必要な
  • 近年のがん治療でも入院日数が短くなっている
です。

これらのポイントに注意しながらがん保険を契約することで、皆さんやご家族の万が一の事態にも慌てなく対処できるようになると思います。

ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。
がん保険の選び方が知りたい方はこちらの記事もご覧ください
この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

ランキング