更新日:2018/08/03
自賠責保険での被害者請求の書式について!必要書類を揃えるのは大変
自賠責保険の保険金を自分で請求するなら、被害者請求を行います。その場合、必要書類を書式に沿って記入し揃えなければなりません。この記事では、自賠責の被害者請求をする場合の、書式やそれに関する注意点までを解説しています。
目次を使って気になるところから読みましょう!
自賠責保険の被害者請求に必要な書類とは?
自動車事故に遭った場合、治療費の請求は加害者が加入している任意保険会社に対して行うことが多いと思います。
しかし、加害者が任意保険に加入していなかった場合には自賠責保険に治療費の請求を行わなければなりません。
その際、加害者側で治療費等を立て替えてくれればよいのですが、それが難しい場合には、被害者側が、直接自賠責保険に請求する必要があります。
このように、被害者側が自賠責保険に治療費等の請求を行うやり方を被害者請求と呼びます。
そこで、この記事では「自賠責保険の被害者請求」手続きについて
- 被害者請求に必要な書類の種類
- 被害者請求について弁護士に相談するメリット
- 被害者請求の必要書類を収集する場合の注意点
是非最後までご覧ください。
自賠責保険の被害者請求での必要書類をダウンロードできる
自賠責保険で被害者請求をするための必用書類は、加害者が加入している自賠責保険会社に請求して取得します。
加害者が加入している自賠責保険会社は、自動車安全運転センターが発行する交通事故証明書に記載されているので、そちらを参照してください。
通常は、加害者の自賠責保険を引き受けている保険会社に電話をかけ、必要書類一式を郵送してもらいます。
しかし、インターネット上には必要書類をダウンロードすることができるサイトがいくつかあります。
そこで、それらのサイトからダウンロードして入手する方法もあります。
ただし、すべての保険会社の請求書類が網羅されているわけではなく、また、アップされている書式が古い可能性もあるので、利用には注意が必要です。
自賠責保険の被害者請求での必要書類の一覧
自賠責保険の被害者請求手続きに必要な書類は、次の通りです。
- 保険金支払請求書
- 交通事故証明書(人身事故扱いになっているもの)
- 事故発生状況報告書
- 医師の診断書(死亡の場合には死体検案書もしくは死亡診断書)
- 診療報酬明細書
- 通院交通費明細書(後遺障害保険金の請求の場合には不要)
- 付添看護自認書もしくは看護料領収書(医師によって付添看護の必要性が認められた場合に使用)
- 休業損害証明書(給与所得者は事業主による証明書。自営業者は確定申告書等)
- 印鑑証明書(損害賠償金の受遺者が、保険金請求者本人であることを証明するために必要。被害者が未成年者の場合には、請求を行う親権者の印鑑証明書および当該未成年者の戸籍謄本もしくは住民票が必要)
- 委任状(保険金請求手続きを他者に委任する場合に必要)
- 戸籍謄本(被害者が死亡した場合に必要)
- 後遺障害診断書(被害者に後遺障害が残った場合に必要)
- レントゲン写真等(ケガの状況によって必要)
被害者請求に必要なものは自分で集めなければならない
被害者請求の手続きを行う場合、請求に必要な書類は自分で集める必要があります。
自賠責保険には、被害者請求の他に加害者請求と呼ばれる請求手続きがあります。
通常、加害者請求の場合には、加害者が加入している任意保険会社が保険金請求に関するすべての手続きを行います。
そのため、加害者請求による場合には、加害者、被害者ともに集めなければならない書類はほとんどありません。
しかし、被害者請求の場合、請求書類の収集および書式への記載は被害者が行い、作成した書類を保険会社に提出することとなります。
被害者請求の書式がわからない場合は弁護士に相談!
被害者が書かなければならない被害者請求の書式には、保険金請求書のほかに、交通事故発生状況報告書があります。
また、後遺障害等級の認定のため、医療機関に書いてもらう診断書とは別に陳述書や報告書などの書式を書かなければならないこともあります。
これらの書式には決まったものはないのですが、記載の仕方によっては後遺障害の等級認定に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、被害者請求の書式の記載方法でわからない点があれば、交通事故に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に依頼すると、手間のかかる手続きを代行してくれる
弁護士に依頼すれば、手間のかかる手続き全般を代行して行ってもらうことができるので、被害者の負担が大幅に軽減されます。
被害者請求手続きには集めなければならない書類が多く、手間がかかります。
書式の記載だけでも大変なうえ、複数の病院で治療を受けた場合には、そのすべての病院から診断書、診療報酬明細書などを集めなければなりません。
治療の途中で手続きを行わなければならない場合にはかなりの負担となります。
そのため、費用はかかりますが、弁護士に依頼するメリットは大きいといえるでしょう。
等級認定が受けやすい
弁護士に被害者請求手続きを依頼することで被害者が得られるメリットとして、納得のいく等級認定を受けやすくなることがあげられます。
被害者請求手続きを利用する目的のひとつに、後遺障害が残る事故について納得できる等級認定を受けたい、ということがあります。
交通事故によって後遺障害が残ってしまうと、生活していくうえでの支障がでるため、被害者にとって、社会的精神的に酷な結果となります。
そのため、被害者の負う社会的精神的苦痛に対する賠償が当然なされなければなりません。
その具体的内容として、逸失利益と慰謝料があり、それらの金額を認定する基準が後遺障害の等級になるのです。
等級の認定は、加害者が加入している保険会社による保険金支払い手続きのなかで行われることが一般的です。
この場合、等級認定に伴う書類の収集および書式の作成は保険会社がすべて行うため、被害者の負担が軽減されるメリットがあります。
しかし、このやり方だと、等級認定に使用した資料の内容によっては、被害者が納得できない等級が認定される可能性がでてくるのです。
そこで、等級認定に使用する資料の的確性を担保するために被害者請求手続きを行うわけですが、その際の被害者側の事務負担が大きいことが難点です。
また、被害者が納得できる等級認定を受けるためには提出する資料の内容が適切である必要があります。
しかし、素人がそれを行う場合には適切な資料の提出が難しいことが考えられます。
この点、交通事故にくわしい弁護士に依頼することで、それらの問題をクリアすることができ、納得のいく等級認定が受けやすくなるのです。
被害者請求に必要な書式を揃えるときの注意点
加害者が任意保険に加入している場合、被害者請求を行うための必要な書式のなかには必ずしも自分で揃えなくてもよいものがあることに注意してください。
保険会社は保険金支払い手続きを行うため、事故証明書、診断書、診療報酬明細書などの必要書類を取得しています。
被害者側で被害者請求を行う場合には、それらの書類のコピーをもらうことができるのです。
さらに、後遺障害認定に必要なレントゲン写真なども借りることができる可能性もあります。
このように、被害者がすべての書式を揃えなくてもよいことがあるわけです。
被害者請求を行う場合、保険会社にこれらの書類のコピーをもらえるか否か、また借りることができるか否かについて相談してみることをおすすめします。
記載ミスがあると、的確な等級認定や賠償金がおりない
被害者請求手続きを行うために提出する書類は、等級認定の根拠となるものですから、書式の記載にミスがあると的確な保険金の支払いができません。
自賠責保険では、損害保険料算出機構が損害額の認定をしています。
損害保険料算出機構では、提出された書類をもとに損害調査を行い、加害者の加入している自賠責保険会社にその結果を報告。
損害保険会社は、その結果に基づいて保険金を支払います。
そのため、損害保険料算出機構に提出された書式に記載ミスがあると、損害調査の結果が的確なものでなくなる可能性があるのです。
被害者請求手続きを行う際には、書式の記載ミスに注意しましょう。
参考:被害者請求を事前認定で行うと書式は不要
自賠責保険への保険金請求手続きを保険会社に任せる事前認定で行うと、面倒な書式の記載は不要となります。
保険会社は、加害者が建て替えなければならない損害賠償金を一時立て替え、示談終了後に自賠責保険に求償します。
これを保険会社による一括払いと呼びます。
一括払いの特徴は、後遺障害等級の事前認定という仕組みを利用している点にあります。
事前認定とは、保険会社が被害者に賠償金を支払う前に、損害保険料算出機構に対して後遺障害等級の確認を行う仕組みです。
この仕組みを利用することで保険会社は、加害者に代わって立て替える賠償金の額を知ることができます。
そのうえで、自賠責保険では担保されない損害があれば、その部分を含めた金額を賠償金として一括して被害者に支払うわけです。
この方法だと、必要な書類の収集から書式の記載まですべての事務を保険会社が行います。
そのため、被害者は面倒な書式の記載を行う必要がありません。
高すぎるバイク保険に加入していませんか?
バイクに乗っている方であれば、自賠責保険だけではなく、バイク保険(任意保険)にも加入しているのではないでしょうか。
自賠責保険だけでは賄えないたくさんの補償をしてくれるので、必ず入るべきですよね。
ただ、その保険料について見直したことはありますか?バイクを購入する時のショップで言われるがままに加入していたりしませんか?
実は、バイク保険は少し条件を見直すだけで年間の保険料が1万円近く安くなることがあるのです。
ただ、自分で多くの保険会社で見積もりをして比較するのは大変ですよね。
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まとめ
自賠責保険の被害者請求に必要な書類について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回のこの記事のポイントは
- 被害者請求に必要な書類の収集および書式への記載はすべて自分で行わなければならない
- 被害者請求に関するすべての手続きを弁護士に依頼することで、事務負担がなくなるだけでなく、納得のいく等級認定を受けることができる
- 書式の記載ミスによっては、的確な等級認定が受けられない可能性がある