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自賠責保険と労災保険で後遺障害等級認定が違う?慰謝料アップの方法

業務中に交通事故で後遺障害を患ってしまった場合は、自賠責または労災に申請して保険金を受け取ります。しかし、自賠責と労災で後遺障害の等級認定が異なっていたり、評価が甘かったりすることがあります。そのとき、どのように対処するべきか解説をしていきます。

自賠責と労災における後遺障害の等級認定について徹底解説!

業務中の交通事故にあった場合、自賠責や労災から保険金を受け取ることができます。

しかし後遺障害を患うようなけがをした場合、どちらの方から保険金を受け取るのが良いのでしょうか?

自賠責でも労災でも後遺障害等級の認定基準は同じです。

なので、どちらに請求しても同じ金額の保険金を受け取れるはずですが、実際はどうなのでしょうか。

この記事では、自賠責と労災の保険金と後遺障害認定について以下の3点を紹介していきます。
  1. 業務中の交通事故の場合は自賠責か労災に保険金を請求することができる
  2. 自賠責と労災の後遺障害等級認定について
  3. 正しく後遺障害等級認定をしてもらうために
この記事を読んで少しでも自賠責と労災の後遺障害の等級認定について理解が深められるかと思います。

ぜひ最後まで記事をご覧ください。

自賠責と労災の両方から保険金を受け取れるの?業務中の交通事故の場合!

自賠責保険とは交通事故が起こった場合に、保険金が支払われる保険のことです。

また、労災は業務中のけがや事故が起こったときに支払われる保険のことです。

では、業務中に交通事故に遭遇した場合の保険金の受け取りはどのようになるのでしょうか?

この疑問について詳しく解説していきます。

自賠責と労災の重複は基本的に不可能!

基本的に自賠責と労災から、保険金を重複して受け取ることはできません

しかし自賠責と労災の両方に申請することはできるので、保険金を多く受け取れる保険に請求した方がお得です。

交通事故を起こした場合を例に考えてみます。

自賠責と労災を両方申請したとき、自賠責の方では30万円、労災では40万円支払われるとします。

この場合、合わせて70万円のように重複して受け取ることはできません。

基本的にどちらか一方から保険金を受け取ることになるので、この場合は労災の方から保険金を受け取るべきです。

後遺障害の認定等級に左右!?両方から保険金を受け取れる場合とは?

業務中の交通事故にあってしまった場合は、自賠責と労災の両方に請求をしておくことをお勧めします。

理由は、同じ交通事故にもかかわらず、自賠責と労災で後遺障害の認定等級に違いが出る場合があるからです。

その場合は、当然もらえる保険金の額が異なってきます。

また場合によっては両方から保険金を受け取れる場合があります。

しかし、その場合は保険金の重複金額が控除される支給調整」が行われます。

つまり両方から保険金を受け取れたとしても、合わせた金額を受け取ることはできません。

自賠責と労災で後遺障害の等級認定に違いはあるの?

自賠責と労災で後遺障害の等級認定基準に違いはありません。

しかし、各保険の認定機関やその認定機関の考え方により後遺障害の等級認定が異なる場合があります。

なぜ、このようなことが起こるのかについて以下の観点から解説していきます。
  • 自賠責と労災の認定の方法が異なっている点
  • 自賠責と労災の認定機関の考え方に違いがある点

自賠責と労災の認定基準は同じ(自賠責は労災に準ずる)

自賠責の後遺障害認定基準は労災に準じているため、認定基準は同じです。

どちらの保険についても後遺障害の等級は1級から14級まで分けられています。

後遺障害1級は交通事故によるけがの症状が最も重い時に認定されます。

例えば、寝たきりになっている状態や、行動できても自宅内でしか移動できない状態のことを指します。

逆に後遺障害14級はけがの程度が軽い時に認定されます。

交通事故の時にもっともよく起こる「むち打ち」は14級に認定されます。

自賠責と労災における後遺障害の認定の流れ!認定機関の違い等を解説

自賠責保険と労災の認定までの流れと認定機関は異なっています。

まず自賠責保険の認定機関は損害保険料率算定機構です。

請求方法には2つあり、事前認定と被害者請求があります。

事前認定は、任意保険会社が自賠責保険会社に請求を行います。

手続きは簡単ですが、医師の診断書のみで認定されるため、被害者側が納得をするような認定をされないケースもあります。

一方、被害者請求は任意保険会社を通じて被害者側が主体となって申請を行います。

手続きは煩雑で、申請が通るまで長期間を要しますが、被害者側が納得をする認定を受ける場合が多いです。

次に、労災の認定機関は労働基準監督署です。

労災の保険金を請求する場合は、被害者本人が保険金の請求書と後遺障害診断書を提出する必要があります。

同じ認定基準でも各認定機関で独自の考え方がある

後遺障害の等級認定の基準は同じであるのに、なぜ認定等級が自賠責と労災で異なるのでしょうか?

それは、自賠責・労災のそれぞれの認定機関による経験的な判断基準があるからです。

それぞれの認定機関が受け取る医師の診断書には、後遺障害の認定基準に沿うようなことが書かれていないことが多いです。

そのため、診断書の内容が認定基準の何級に当てはまるかをそれぞれの認定機関が判断することになります。

保険金の申請書や医師の診断書の書き方、それを判断をする認定機関の受け取り方によって結果は異なるのです。

自賠責と労災で後遺障害の認定等級が違う!適切な慰謝料を受け取るには?

ここまで自賠責と労災で、後遺障害の認定等級が異なる可能性があることを述べてきました。

では、どうすれば適切な慰謝料や保険金を受け取ることができるのでしょうか?

この疑問について解決方法を紹介していきます。

後遺障害の認定等級を高く調整する方法を2つ解説

後遺障害の認定等級を高くする方法として、以下の2つが考えられます。
  1. 自賠責では異議申立て、労災では審査請求をして認定等級が正しいか再審査してもらう。
  2. 紛争処理機構へ申し立てを行う。
順を追って説明いたします。

1:自賠責では異議申立て・労災では審査請求

自賠責保険の後遺障害等級認定に納得がいかない場合は異議申立書を提出します。

この時、新たな添付資料(主治医の診断書など)を合わせて提出する必要があるので注意が必要です。

労災の後遺障害等級認定に納得が行かない場合は審査請求を行うために、申請請求書を提出します。

審査請求を行う場合は、通知が届いてから3か月以内に請求する必要があります。

異議申し立てや審査請求することで希望している認定等級が通ったり、場合によっては等級が高くなる可能性があります。

しかしデメリットもあり、期間については異議申し立て・審査請求が結審するまでに一般的に3~6か月かかります

また、医学的根拠を集める必要があるため、弁護士などの専門家に依頼する必要もあります。

2:紛争処理機構への申立

異議申立て・審査請求でも納得がいかない場合は、紛争処理機構への申立を行います。

紛争処理機構は、弁護士等の専門家からなる紛争処理委員で構成される機構のことです。

後遺障害等級認定について紛争処理機構に申立を行うと、第三者の立場から認定等級が妥当であるか判断・審査してもらうことができます。

申立が通れば、等級認定を高くすることができます。

しかし、この申立も同様に結果が出るまでに約3か月かかります

また、同じ案件については1度しか申請できないため、思うような認定を受けれない場合でも再度申請することはできません

まとめ

自賠責と労災の後遺障害等級認定について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

この記事のポイントをまとめると以下のようになります。
  • 自賠責と労災は重複請求できない。
  • 自賠責と労災の後遺障害の等級認定が異なる理由について
  • 後遺障害等級の認定を高くする2つの方法について
ご自身または家族が、万が一、交通事故で後遺障害の等級認定を受けるような事態になったときは、弁護士等の専門家に相談する必要があります。

この記事について少しでも覚えていると弁護士の説明も少しは聞きやすくなるのかなと思います。

最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。

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