更新日:2020/05/31
物損事故で車両保険は使える?物損事故の事故処理と具体例も紹介!
物損事故で車両保険は使えることをご存知ですか?物損事故の時は他にどんな保険が使えるのでしょうか。また、もし物損事故を起こしてしまったら事故処理等はどうなるんでしょうか。この記事では、物損事故で車両保険が使えるかどうかや物損事故の事故処理と具体例を紹介します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 物損事故で車両保険が使える?事故処理と具体例も紹介!
- 物損事故の時に使える保険は車両保険と対物賠償保険!
- 自損事故等での自分の車の修理代に役立つのが車両保険
- 交通事故等での相手の車等の補償には対物賠償保険
- 注意:保険を使うと等級が下がって保険料が上がる!
- 物損事故を起こしてしまった際の事故処理の流れについて
- 警察と保険会社に連絡するのが大事!自分や周囲の安全確認も!
- 補足:事故証明書と違反点数について
- 物損事故の具体例と対物賠償保険の補償額を紹介!
- 例1:車対車の事故で、自分と相手の過失割合が3:7の場合
- 例2:お店の建物を壊してしまい、休業せざるを得ない場合
- 補足:物損事故における保険会社の評価損について
- まとめ:物損事故で車両保険は使える?
目次
物損事故で車両保険が使える?事故処理と具体例も紹介!
車を運転している誰もが起こす可能性のある物損事故。事故を起こした際に保険を利用しますが、物損事故で車両保険は利用できるのでしょうか?
利用できるのはどの保険なのか、いまいち分からない、といった方もいるかと思います。また、物損事故を起こした後の事故処理の流れが気になりますよね。警察や保険会社などへの報告はどのタイミングで行うのがいいのでしょうか?
ここでは、
- 物損事故の際に利用できる保険
- 事故処理の流れについて
- 事故証明書とは?
- 物損事故の具体例
についてご紹介します。
この記事をお読みいただければ、物損事故時に使える保険や、事故後の処理の流れについて詳しくお分かりになるかと思います。ぜひ最後までお読みください。
物損事故の時に使える保険は車両保険と対物賠償保険!
相手がいない車での事故のことを自損事故と言いますが、その中でも電柱やガードレールなど物を壊してしまった場合の事故は物損事故と呼ばれます。
相手がいない事故のため、相手への賠償は発生しませんが、物を壊してしまった場合は壊したものの賠償が必要となりますよね。
このような場合に利用できる任意保険は、
- 車両保険
- 対物賠償保険
になります。
それぞれどのような状況で利用できるのでしょうか?以下で詳しくご紹介します。
自損事故等での自分の車の修理代に役立つのが車両保険
物損のうち、自分の車の修理に関するものであれば車両保険が役立ちます。
交通事故の場合には過失割合がありますので相手がある場合には相手の保険でなおすこともありますが、自損事故の場合には自分で修理するしかありません。
そのような物損の問題解決に役立つのが車両保険が持っている仕組みです。
交通事故等での相手の車等の補償には対物賠償保険
車の損害を補償するなら車両保険と考えている人が少なくありません。確かに自分の車の補償を考えるのであれば大きな間違いであるとは言えません。
ただし自分の車以外のところに損害を出した物損がある場合には車両保険ではカバーできません。
車両保険はあくまでも自分の車への補償に特化しており、物損事故に対しては対物賠償保険が必要になります。
自賠責保険は対人補償なので、自賠責保険だけでは物損には対応できませんので、任意保険に入っておくことが重要です。
注意:保険を使うと等級が下がって保険料が上がる!
自損事故の際にも利用できる任意保険ですが、使うときは翌年の等級に注目しましょう。
車対車の事故では3等級ダウンしてしまう事は有名ですが、自損事故や物損事故の場合、相手がいないので等級の変化はどうなるのでしょうか?
物損事故や自損事故でも任意保険を利用することで等級が3下がるのです。
等級ダウン時に注意したいのが、翌年の保険料です。保険料は等級によって割引率に差があり、等級が高いほど保険料は安くなるのです。
物損事故で任意保険を利用することで、3等級ダウン、さらに事故有係数も3年となります。今までの保険料よりもかなり高額になってしまう可能性が高いため、任意保険を利用する際は、翌年の保険料がどれくらい上がるのかを事前に確認しておくことをおすすめします。
物損事故を起こしてしまった際の事故処理の流れについて
もし物損事故を起こしてしまった場合、事故処理はどの様にすればいいのでしょうか?
事故処理の流れとしては、
- 落ち着いて周囲にけが人がいないか確認
- 危険防止措置のため、車を安全な場所に移動したり、発炎筒などを使用する
- 警察へ連絡する
- 事故の状況や車の損傷を確認する
- 保険会社へ連絡する
となります。
もしけが人がいた場合は救護などをし、救急車を呼ぶなどの対応をしてください。
事故を起こしてしまうとパニックを起こしてしまう場合もあるかと思いますが、まずは落ち着いてけが人がいないか、自分に怪我は無いかを確認するようにしましょう。
警察と保険会社に連絡するのが大事!自分や周囲の安全確認も!
自分の怪我や周囲にけが人がいないかを確認したら、危険防止措置を取ります。後続車がぶつかってしまう危険もあるため、車に問題が無いようならば安全な場所に移動し、さらに発炎筒などを使用し、周囲の安全を確保するようにしましょう。
周囲の安全が確保できたら、警察に連絡します。事故の規模が小さくても、必ず警察へ連絡することが必要になります。道路交通法で決められているため、必ず連絡するようにしましょう。
警察への対応などが終わり、落ち着いた状況になってきたら保険会社に連絡をします。車が動かない場合、レッカーの利用や、帰りの手段など相談することになります。
補足:事故証明書と違反点数について
物損事故で任意保険を利用する際に必要になるのが、事故証明書になります。一般的には保険会社が申請手続きを行ってくれるのですが、自分で申請することもできます。
申請する方法は、
- 自動車安全運転センターのサイトから
- 自動車安全運転センターの窓口から
- 郵便局で郵便振替で
などになります。
物損事故を起こした際に、免許の違反点数がどれくらい減点されるのか気になる方もいるかと思います。物損事故の場合違反点数で減点されることは基本的にはありません。
飲酒運転など違反をした状態での物損事故では減点されるため、注意しましょう。
物損事故の具体例と対物賠償保険の補償額を紹介!
対物賠償保険は、だいたい補償額が1,000万円としている方が多いでしょう。
対物賠償保険を1億円としているケースもあるかと思いますが、1億円とするくらいなら、補償額が無制限の対物賠償保険がおすすめです。
では、具体的な例をあげつつ、どのくらいお金がかかるのかも確認しておきましょう。
例1:車対車の事故で、自分と相手の過失割合が3:7の場合
自分の車が100万円の損害、相手の車が50万円の損害の場合に、自分と相手の過失割合が3:7だと、
自分が負担すべき金額が、(100万円+50万円)× 3割 = 45万円となるという計算方法となります。
もらい事故、つまり自分と相手の過失割合が0:10の場合は、全額相手が補償することになりますが、もし相手が無保険車であったりなど支払い能力がない場合は、自己負担となるリスクもあります。
例2:お店の建物を壊してしまい、休業せざるを得ない場合
この場合も対物賠償保険から保険金を請求することができます。
また休業することになった場合は、もし営業していたときに比べてどのくらい損失が生まれたかを計算し、その分だけ補償する必要があります。
1日の売り上げが10万円、1日にかかる必要金額が3万円だった場合、1日あたり7万円の利益が出ていたのにもかからわず、修理するために、10日間休業することになった場合は、7万円*10=70万円の補償をしなければなりません。
なお、慰謝料などは物損事故では発生しないことも知っておきましょう。
人身事故においては慰謝料は発生しますが、物損事故ではその分を補填する損害補償分を支払った以上、慰謝料は発生しないと考えられているためです。
補足:物損事故における保険会社の評価損について
物損事故がおきた場合、その分の修理費用などは車両保険や相手の対物補償保険からおりますが、この評価損の損失は補償されません。
そして保険会社もこの評価損の損失部分は補償しません。
もし、物損事故において、補償金額に不平不満がある場合は、弁護士などにお願いをしてみましょう。
裁判で認められた場合は、修理費用の1~3割が評価損として考慮されることもあります。
1万円以上保険料を節約する方法をご存知ですか?
皆さんは自動車保険をどの頻度で見直していますか?
もしかしたら、加入してから一度も見直していない人も多いのではないでしょうか。
- 加入してから一度も自動車保険を見直していない
- 車を購入する代理店で加入した
- 会社の団体割引で自動車保険に加入している
が1つでも当てはまる方は要注意!
高すぎる保険料を払っている可能性が高いです。
心当たりのある方は、一度保険料をシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。
以下のボタンから簡単にシミュレーションできるので、ぜひどうぞ!
まとめ:物損事故で車両保険は使える?
いかがでしたか?ここでは物損事故を起こした際に利用できる保険についてご紹介しました。
ここでご紹介したことは、
- 物損事故で利用できるのは、車両保険・対物賠償保険
- 任意保険を利用すると等級が下がり、保険料が上がるので注意
- 物損事故の事故処理、まずはけが人がいないかの確認を!
- 周囲の安全が確認出来たら、警察・保険会社へ連絡
- 物損事故で任意保険を利用する場合、事故証明書が必要
- 車の評価損の損失は保険で補償されない
になります。
物損事故を起こした場合、任意保険に加入していれば車両保険や対物賠償保険などを利用することができます。
事故後は小さな事故でも警察へ連絡する必要があります。周囲の安全が確認出来たら、早めに警察へ連絡するようにしましょう。違反点数が引かれることは基本的には無いので、安心してください。
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