更新日:2024/01/15
車両保険の保険金で修理しないで買い替え・補償金(現金)支給も可能?
交通事故や台風で車が全損・分損になり車両保険を使う場合、車を修理しないで買い替えのために車両保険金を受け取ることは可能だと思いますか?この記事では、車両保険を修理しないときに自動車保険金を請求する流れと注意点を解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
修理しないで車両保険金を受け取ることは可能
交通事故に遭い、自動車を修理しなければならないというときに役立つ車両保険。
車の修理費は高くつくことが多いため、保険金がもらえるのは大変助かりますよね。
ただ車が大破・全損してしまった場合は、新車に買い替える選択をする方が多いのではないでしょうか。
この場合、保険金は受け取れないと思っている方もいると思いますが、実は車両を修理せずに新車に買い替える場合でも保険金は受け取ることが可能なのです!
ただし、保険金を受け取ると等級は下がり、翌年からの自動車保険料が上がってしまうので利用するタイミングには気をつける必要があります。
この記事では
- 修理せずに車両保険金を請求する際の流れや注意点
- 車両保険を使わない方がお得な場合
上記を詳しく解説していきます。
この記事を読んでいただけたら、交通事故に遭った際、修理しないで保険金のみ受け取る場合の流れや注意点について把握することができます。
事故で車が損傷を受けたが修理しないで保険金を受け取ろうと思っている方や、修理しない時にも保険金を受け取れるということを知らない方の参考になると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
修理することは車両保険を利用する条件には入っていない
車両保険とは車に損害があった場合に、その損害金額を補償するものです。
車両保険金の支払い条件には「必ず修理をし、修理後の確認をしなければならない」とは書かれていません。
そのため事故で車が損害を受けた際は修理の有無に関わらず保険金を請求することができるのです。
例えば交通事故や台風などで車が全損し廃車にする場合、保険金は支払い限度額まで支給されます。支払い限度額は時価相当額で保険会社によって設定されます。
また、全損時諸費用は保険金額の10%まで上乗せされますので、それを次に乗り換える車の資金に充てることもできます。
修理しないで車両保険金を請求するときの流れと注意点
車両保険は修理をしない場合でも、保険金を受け取ることが可能であることは説明しましたが、事故にあった際に実際どのような流れで保険金請求をすればよいのか分からない方も多いと思います。
また、修理をせずに保険金だけを受け取る場合には、注意してほしいこともあります。
ここからは、事故にあったが車の修理をせず保険金のみ受け取る場合の流れと注意点について解説していきます。
事故発生から保険金を受け取るまでの流れ
事故にあったが修理しない場合には、車両保険金を請求し受け取るまでの流れが修理する場合と若干異なります。
事故で車が損害を受けた場合に、修理しない際の保険金請求から受け取りまでの流れは以下の通りです。
- 警察に連絡
- 保険会社に連絡
- 保険会社の調査員による見積もりを受ける
- 保険金額の決定後、保険金請求したい旨を伝える
- 保険会社へ必要書類の提出
- 保険金支給
2.保険会社へ連絡する
5.必要書類の提出
- 保険金請求書
- 事故証明書
- 事故車両の写真
【注意点】実際に修理するよりも受け取れる補償金額が少なくなる
ただ、ここで注意が必要なのは修理をしないで車両保険金を請求することにより、受け取れる保険金が修理する際よりも少なくなることがあるということです。
修理しない場合の補償金額が低くなってしまう原因として以下の理由が挙げられます。
- 調査員は概算で見積もりするため保険金額が少なくなる
- 保険会社の調査費用分が保険金額から差し引かれる
- 見積書に記載されている消費税分は受け取れない
事故で保険金を受け取る場合、通常は修理工場と保険会社とのやり取りで見積もり金額が決まるのですが、修理をしないで保険金を受け取る際は調査員(アジャスター)が見積もりをします。
保険会社の調査員が判断する見積もりは、概算重視の必要最低限の見積もりになります。ここで、支払われる保険金額が決まります。
そのため、万が一個人で修理をした場合、見積もりより高い部品代が掛かったとしても、差額は自己負担をしなければなりません。
修理しない場合は保険会社の調査費用が見積金額から差し引かれる場合もあります。
全損の場合、保険金は全額支給となります。その際、支給された保険金額が限度額に達していた場合は破損した車を保険会社が引き取ることになっています。
これは、保険会社が引き取った車の部品を売り、保険金の回収に充てるためです。
また、見積もりの際に記載されている消費税は支払いの対象にはならないので注意が必要です。
あくまでも修理しないことが前提の見積もりであるため、部品代や工場での修理費用が発生しない、つまり消費税も発生しないとみなされるからです。
【注意点】本当に走行に影響がないか車両内部の損傷もチェック
事故にあった車を修理しない場合でも、その車が安全に走行できるか確認する必要があります。
外観的な箇所で軽いキズがあるだけならばよいのですが、そのキズの見た目が大きくなくても、骨格部分やエンジン部分などの内部に損傷をきたしていることがあるからです。
万が一車両に不備があっては、公道を走行する際に第二、第三の事故を引き起こしかねません。
このような危険な事態を避けるためにも、修理しない場合でも念のため修理工場で点検されることをお勧めします。
車両保険金を受け取らないほうがお得になることも
- 免責金額を設定している
- 支給される保険金が少ない
免責金額によって受け取れる保険金額が少なくなる
契約中の保険に免責金額を設定していると、事故で車に損害が出た際に受け取れる保険金が少なくなってしまいます。
例えば免責金額10万円で、修理にかかる費用は15万円だったとします。この場合、保険金はたったの5万円しか支給されないにも関わらず、翌年からの保険料は高くなってしまうのです。
免責金額を設定してある方は、受け取れる額がどの程度なのか把握したうえで、受け取るかどうか検討することが大切です。
車両保険を利用すると等級がダウンし翌年の自動車保険料があがる
2つの違いは保険料に影響が出る期間です。1等級ダウンでは1年間、3等級ダウンでは3年間保険料が値上がりすることになります。
ここで例として、現在14等級の方が1等級ダウンの事故を起こした際、自動車保険の使用の有無で、1年後の等級と保険料がどのように変わるのか見ていきたいと思います。
条件は以下の通りです。
- プリウス
- ゴールド免許
- 家族限定
- 年齢条件:26歳以上
- 使用目的:通勤通学
- 車両保険:免責あり
- 保険会社:ソニー損保
上記の場合の保険料は4万4千円です。
では実際に、保険の使用有無による等級・保険料の違いを下記の表で見ていきましょう。
車両保険 | 等級 | 翌年の保険料 |
---|---|---|
使わなかった場合 | 15等級に上がる | 43,000円 |
使った場合(事故有係数1年) | 13等級に下がる | 57,000円 |
修理しないで保険金を受け取る際は、受け取れる保険金額と翌年からの保険料の値上がりを考慮した上で決めるようにしましょう。
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皆さんは自動車保険をどの頻度で見直していますか?
もしかしたら、加入してから一度も見直していない人も多いのではないでしょうか。
- 加入してから一度も自動車保険を見直していない
- 車を購入する代理店で加入した
- 会社の団体割引で自動車保険に加入している
が1つでも当てはまる方は要注意!
高すぎる保険料を払っている可能性が高いです。
心当たりのある方は、一度保険料をシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。
以下のボタンから簡単にシミュレーションできるので、ぜひどうぞ!
まとめ:車両保険金は修理せずとも受け取れるが注意点もある
ここまで、事故で車に損害が出た際に修理しないで車両保険金を受け取る方法や、その際の注意点について解説していきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは
- 車に損害が出た際、修理しない時でも保険金の受け取りは可能
- 保険会社に修理しない旨を必ず伝える
- 修理しない時は保険会社の調査員が見積もりを出す
- 保険金額は修理する場合に比べ低くなる可能性が高い
- 修理しないで保険金を受け取る場合、翌年の等級や保険料に影響が出る
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