更新日:2020/03/28
自動車保険は所有者がディーラーでも加入できる?所有者と使用者の違いは?
ローンで車を購入した場合、車の所有者、車検証の名義人がディーラーやローン会社になっています。そこで今回は、所有者がディーラーでも自動車保険に加入できるのか、なぜ所有者がディーラーになっているのかについて詳しく解説します。また、所有者と使用者の違いについても紹介します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
ローン購入すると所有者がディーラーやローン会社になる?
ローンを組んで車を購入すると、分割払いができるメリットがあります。しかし、車検証に記載されている所有者が、ディーラーやローン会社になっている場合があります。
また、その場合、所有者がディーラーのままで自動車保険に加入できるのでしょうか。また、なぜ所有者がディーラーやローン会社になっているのかも気になりますよね。
そこで今回は、
- 所有者がディーラーになる理由
- 所有者がディーラーでも自動車保険に加入できるか
- 所有者と使用者の違い
車の所有者がディーラーやローン会社になる理由は?
ローンで車を購入すると、なぜか所有者がディーラーやローン会社となってしまうと疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
その理由は「所有権留保」があるからです。あまり聞いたことがない名称ですよね。所有権留保があると、車を購入したドライバーは完全な所有者と言えないことになります。
つまりローンで車を購入したドライバーは、車の使用が認められているだけで、ローンの支払いが終了しない間は100%ご自分の車とは言えないのです。
車のローンは、購入者であるご自分と、ディーラーまたは信販会社とで契約を交わすことになります。
そのため、ご自分がローン返済を完了まで、車の所有者がディーラーまたはローン会社となってしまうのです。
ローンの返済が完了すれば所有権を自分に変更できる
しかし、自動車の所有者は永遠にローン会社というわけではなく、ローンの返済が完了すれば、自動車の所有権が購入者であるご自分へ移り、はれて所有者になります。
ローンを返済している間は、ローン会社は自動車を担保にしてローンを組んでいる状態なのです。
したがって、ローンの返済が完了すれば担保は必要なくなるので、自動車の所有権は購入者に移ります。
車の所有者と使用者の違いはなに?
所有者・使用者、似たような言葉のようにも思えますが、車に関する扱いで大きな違いはあります。
いわゆる車の「所有者」とは、車の売買・名義変更・廃車、車検証の記載(使用者等)の変更の権限を持つ人物を指します。一方、「使用者」は車を運転する人を指します。
ただし、使用者は運転できる以上、安全運転はもとより日ごろから車を管理する義務・責任もあります。
つまり、交通事故や車両トラブル等が起きた場合の責任は、使用者がとらなくてはいけません。
そのため、自動車保険の契約の際は、実際の車の使用者(記名被保険者)を必ず明記する必要があります。
所有者がディーラーのままでも自動車保険に加入できるのか
所有者がディーラーのままだと、自動車保険に加入できないのではないか?と不安になりますよね。自動車保険に加入が難しいと満足な補償を備えられなくなります。
しかし、所有者がディーラー等であっても、次の条件をクリアすれば自動車保険に加入することはできるのです。
- 自動車保険の契約車両を主に運転する人が「記名被保険者」となる
- 契約車両を自由に支配・使用する「正当な権利を有する人」であること
なお「2」の正当な権利を有する人とは、契約車両の車検証の「所有者の氏名又は名称」欄、「使用者の氏名又は名称」欄に記載されている人等が該当します。
ローンを組んで購入した車は、ローンの返済が完了するまではローン会社が所有者になっています。
上記の条件を満たしていない場合、自動車保険に加入できなくなってしまいます。必要な条件を満たしているかよく確認する必要があります。
所有者がディーラーの場合、車両保険金は誰が受け取る?
事故やいたずらによって、自動車の修理や買い替えが必要になった場合に、車両保険に加入していれば、自動車の修理代を補償されます。
通常、自動車の所有権が使用者にある場合は、車両保険の保険金は使用者が受け取れます。
しかし、ローン会社でローンを組んだ自動車は、ローンの返済が完了するまではローン会社が所有権を持っています。
そのため、ディーラー系ローン会社でローンを組んだ自動車で、車両保険の保険金を受け取る場合は、必ずしも使用者が受け取れるとは限りません。
保険金を受け取れるかは、全損なのか修理で済むのかという点が重要になります。
全損と全損ではない場合
ディーラー系ローン会社でローンを組んだ場合は、自動車を担保にしてローンを組んでいる状態なので、自動車が全損してしまうと、ローンの担保がなくなってしまうことになります。
そのため、全損の場合に車両保険の保険金を請求できるのはローン会社です。しかし、全損ではない場合でも、事故等で自動車を修理する必要があります。
「所有権留保条件付売買契約」を結んでいる場合、自動車の使用者は所有者のため自動車を適切に管理する義務を負っているので、使用者が自動車の修理をしなければいけません。
この所有権留保条件付売買契約とは、ローンを組んだ自動車の代金をすべて回収するまで、自動車の所有権を購入者に移さずに、ローン会社に所有権がある状態にしておく売買契約のことです。
したがって、修理が必要な場合に車両保険の保険金を請求できるのは使用者となります。
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まとめ
車をローン購入すると、なぜ所有者がディーラーやローン会社になるのかについて解説してきました。
今回の記事では
- 所有者名義がディーラーやローン会社となるは、「所有権留保」が付されているから
- ローンの返済が完了すれば、自動車の所有権はディーラーまたはローン会社から購入者に移る
- 所有者名義がディーラー等なら、自動車保険の契約では記名被保険者を必ず明記する
- ローンを組んだ自動車の車両保険では、全損と全損ではない場合とで保険金受取り人が異なる