更新日:2019/11/22
ノーカウント事故とは?等級が下がらずノーカウントになる特約がある?
車両保険には等級制度が用意され、状況に応じ等級が変化します。ノーカウント事故とは等級が下がらず翌年の保険料があがらない事故のことで、車両保険では車両への補償が発生しない事故をノーカウント事故と扱う場合が多く、どのような場合にノーカウント事故なのかを解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
車両保険のノーカウント事故とはどんな事故を表すのか
事故や飛び石による傷、いたずらなどによる損害も補償してくれる車両保険。
様々な損害にも適用される車両保険ですが、車両保険を使って修理をすると等級が下がり翌年からの保険料が上がってしまいます。
等級は基本的に3等級ダウン、1等級ダウン、ノーカウントの3種類があり、事故の種類によって下がる等級の数が変わります。
そこで今回は、
- ノーカウント事故とは
- 飛び石やいたずらはノーカウント扱いになるのか
- ノーカウント事故になる特約
等級が据え置き?ノーカウント事故はどのような事故か
ノーカウント事故とは保険金の支払いをうけても等級が下がらず、翌年の保険の更新のときには1等級あがる事故のことを言います。
ノーカウント事故の一例として
- 人身傷害補償保険で保険金のみ支払われた
- 弁護士費用補償特約で保険金のみ支払われた
- バイクでの事故でファミリーバイク事故補償特約の保険金のみ支払われた
などの事故が挙げられます。
人身傷害補償保険では保険金のみ支払われるのは通常の事故ではあまりなく、特殊なケースが多くなっています。弁護士費用補償特約では日常生活で弁護士が必要になるケースです。
例えば、飼い犬に噛まれて慰謝料請求する際に弁護士にお願いする場合や、ご家族のバイクでの事故で保険金の支払いがあったなど、契約者の車の事故とは違う場合です。
3等級ダウン事故や1等級ダウン事故についても確認しよう
ノーカウント事故は保険契約者にとっては保険金をうけとれるにも関わらず、等級ダウンしない嬉しいものですが、該当することは少ないのです。
車同士の事故や自損事故など、一般的に事故と思われているものは3等級ダウン事故にあたります。
また1等級ダウン事故は、車が盗難に遭い車両保険が支払われる場合や、車がいたずらされ修理しなくてはならない時に車両保険を使って補償をうけることです。
自分が全く悪くないにもかかわらず、保険を使わなければならない場合でも1等級ダウン事故になります。
飛び石やいたずらはノーカウント扱いになるのか
飛び石やいたずらも残念ながらノーカウント扱いにはなりません。先ほど説明したとおり、飛び石やいたずらや盗難など自分で防ぎようがない事故ですが、1等級ダウン事故となるのです。
1等級ダウン事故といえば、ノンフリートの等級が1ランク下がり保険料が上がりますが、それだけではありません。
他にも等級には事故有係数が適用されます。事故有係数とは事故を起こした契約者は事故有とされ保険の割引率が低くなり、事故を起こしていない契約者の保険料は安くなるように設定されるものです。
事故有係数は1等級ダウン事故の場合、事故を起こした翌年の契約から1年間、3等級ダウン事故の場合は事故を起こした翌年の契約から3年間事故有とされ、保険料の割引率が下がります。
ノーカウント事故扱いにしてくれる特約がある?
どのようなケースがノーカウント事故として扱われるのか気になりますよね。
以下で取り上げている保険や特約の保険金の請求、またはそれらの組み合わせの保険金の請求の場合はノーカウント事故して扱われ、等級がダウンしません。
- 車両保険の応急処置費用、運搬費用または引取費用の各費用保険金
- 人身傷害保険
- 人身車外補償特約
- 人身家族おもいやり特約
- ファミリーバイク特約(人身・自損)
- 搭乗者傷害特約(死亡・後遺障害・入通院一時金補償型)
- 弁護士費用特約
- 個人賠償責任特約
- 無保険車傷害特約
- ロードアシスタンス特約
- 事故時代車費用特約
- 自転車傷害特約
- 車両無過失事故に関する特約により無事故として取扱う事故
ノーカウント事故になるとどのようなメリットがあるのか
ノーカウント事故の最大のメリットは、保険金を受け取りながらも等級を下げることなく、翌年からの保険料が上がらないことです。
等級を下げず現状を維持し、翌年になれば1等級アップするのは保険料を下げるためにはとても重要です。
一度3等級ダウン事故を起こしてしまうと、元の等級と無事故係数に戻るためには4年かかります。1等級ダウン事故であっても元に戻るためには2年かかるのです。
その先の等級へいくために何年もかかり、多い保険料を払い続けなければなりません。
保険制度改定で等級据え置き事故は廃止された?
2013年に保険制度改定で、等級据え置き事故が廃止されました。今まで説明していたノーカウント事故のことではないかと勘違いされる方がいるかと思いますが、以前の等級据え置き事故とは内容が変わっています。
以前の等級据え置き事故は廃止になっており、その廃止の際に今までになかったノンフリート等級料率制度が導入されました。
これは前に説明した無事故係数と事故有係数のことで、これにより等級は同じでも、事故なしの方と事故ありの方では保険料の負担が変わるようなりました。
保険料は事故をおこすと保険会社の支払いが増え、保険金が上がります。事故を起こした人になるだけその負担を増やすことで、保険料の支払いが公平になるようになっています。
廃止前はノーカウント扱いだった事故も1等級ダウンに
等級据え置き制度があった時は、飛び石やいたずらなどで修理するものや盗難に遭った場合も等級据え置きの扱いの事故になり等級を下げることなく保険を使うことができていました。
しかし、等級据え置きは1等級ダウン事故の扱いに変わったのです。
等級据え置きが廃止のため、台風などで瓦などや飛来物で破損した場合でも、1等級ダウン事故の扱いになります。そうなると、ちょっとした修理だと保険を使って直すのをためらいってしまいますよね。
自分が悪くない事故であっても保険を使って修理しようと考えた時は、保険会社に相談してその後の保険料がどのぐらい上がるかと修理代がいくらになるのかを比較して、よりお得な選択をしたいものです。
同じ保険会社で継続しないとノーカウント事故扱いにならない?
ノンフリート等級料率制度が導入されてから、等級と無事故係数と事故有係数は保険会社が違っていても継続されるようになりました。
しかし、ノーカウント事故の扱いは保険会社によって違います。ノーカウント事故は特約のみを使うことが多く、特約自体保険会社によって違いがあるため、ある保険会社ではノーカウント事故になる場合でも保険会社が違うとノーカウント事故になるとは限りません。
そのため、契約を同じ保険会社で継続しないと、保険の更新の際等級が下がってしまうことがあります。
保険会社を変えようかと検討されている方は注意をしてください。
1万円以上保険料を節約する方法をご存知ですか?
皆さんは自動車保険をどの頻度で見直していますか?
もしかしたら、加入してから一度も見直していない人も多いのではないでしょうか。
- 加入してから一度も自動車保険を見直していない
- 車を購入する代理店で加入した
- 会社の団体割引で自動車保険に加入している
が1つでも当てはまる方は要注意!
高すぎる保険料を払っている可能性が高いです。
心当たりのある方は、一度保険料をシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。
以下のボタンから簡単にシミュレーションできるので、ぜひどうぞ!
まとめ
これまでノーカウント事故について見てきました。
今回の記事のポイントはこちらです。
- ノーカウント事故は等級変わらず、翌年更新時に1等級アップする
- 飛び石やいたずらは1等級ダウン事故
- ノーカウント事故になる保険・特約一覧
- 同じ保険会社で継続しないとノーカウント事故にならない場合がある
ノーカウント事故は保険金を受け取りながらも等級が下がらないお得な事故ですが、当てはまることが少ないです。
ロードアシスタント特約は、等級を下げずに車の故障時にロードサービスが受けられるなど、特約をつけているのに等級が下がらないことを知らずに保険を使わない方が多くいますので、これを機に加入している保険や特約を見直してみてはいかがでしょうか。
ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。