退職して主婦になる、個人型確定拠出年金(iDeCo)はどうしよう

個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入できる対象が大幅に広がり、主婦でも加入できるようになりました。しかし女性が出産や育児により退職し主婦になった場合、個人型確定拠出年金(iDeCo)はどうすればいいのでしょう。退職してもメリットはあるのでしょうか。

個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入、退職して主婦になるメリットは?

女性の社会進出が進む中、結婚したから主婦になるという女性は減ってきています。しかし、出産や育児となると話は違い、やはりいったん退職し主婦になるという女性は多いでしょう。


しかし、個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入している場合、退職して主婦になることで、収入がなくなり、掛け金の捻出が難しくなるという人もいます。

出産・育児=退職という考え方はもう古い

個人型確定拠出年金(iDeCo)はいったん加入すると、よほどの条件でない限り脱退することが出来ません。しかし退職して主婦になると、月の掛け金の負担は大きく感じるでしょう。しかし、退職の理由が出産・育児である場合、本当に退職して主婦になることがメリットになるのでしょうか。



出産・育児には公的援助がある

せっかく働いてキャリアを積んできたのであれば、そのキャリアを退職によって捨ててしまうことはもったいないとも言えます。出産や子育てをゆっくりしたいと考えるのであれば、国の援助を最大限利用することで、退職ではなく休職にし、かつ個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛け金をねん出することも可能となるのです。

退職せずに主婦になり、個人型確定拠出年金(iDeCo)掛け金を捻出

自分が会社員であった場合、妊娠中問題がなければ仕事を続けることで受けられるメリットがあります。それが出産手当金です。


出産前後は、とうぜん仕事をすることが出来ませんから、会社を休む必要があります。その間、給与の支払いがなくなってしまっても、出産手当金を受け取ることで個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛け金をねん出することが出来ます。

育児休業給付金を受け取ることが出来る

会社に籍が残っており、育児休業する前の2年間雇用保険に加入していたのであれば、育児休業給付金を受け取ることが出来ます。休業中は給与の受け取りがないため、この制度は大変ありがたいものです。子どもが1歳まで受け取ることが出来、その間は育児に専念することが出来ます。


給与に変わって育児休業給付金を受け取ることが出来るため、個人型確定拠出年金(iDeCo)を安心して続けていくこともできます。

築いたキャリアを捨てるのはもったいない

出産手当金も育児休業給付金も、給与と比較すると減額になります。しかし、どちらも社会保険料は全額免除となり、給付金は非課税扱いとなりかなり優遇されています。


退職して主婦になった場合、ブランクを開けての仕事探しはかなり困難を極めることも予想されます。今まで築き上げたキャリアがあるのであれば、専業主婦になる道を選ばずに、休職という選択肢を考えてみるといいでしょう。

退職し、専業主婦になった場合の個人型確定拠出年金(iDeCo)

いくら国が女性の社会進出を後押しして、出産・育児に関する公的援助をしてくれていても、事情によっては退職し専業主婦になることを選ぶ人もいるでしょう。そうした場合は、個人型確定拠出年金(iDeCo)はどうするのがいいのでしょうか。続けるための最適の方法はあるのでしょうか。

月々の掛け金を変えるという方法

個人型確定拠出年金(iDeCo)は条件が揃わない限り止めることは出来ません。しかし、退職して専業主婦になっても、続けていく方法としていくつかの選択肢があります。


まずは月々の掛け金を下げるという方法です。共働きであるうちは、ご主人の収入があるために、掛け金を高めに設定しているという人も多いでしょう。会社員が加入できる個人型確定拠出年金(iDeCo)の月々の掛け金は、最大で2万3千円です。

最低5000円から設定できる

さすがに、月に2万円を超える掛け金は、退職して収入が減った家計のことを考えた場合、苦しいという人もいるでしょう。その場合は、月の掛け金を減額することが出来ます。


個人型確定拠出年金(iDeCo)は月の掛け金は最低5千円からとなっています。1年に1回のみ、掛け金の変更が可能ですから、主婦である間は掛け金を下げてみることがおすすめです。

個人型確定拠出年金(iDeCo)の運用指図者

それでも、退職して主婦になった場合、個人型確定拠出年金(iDeCo)を払い続けることは難しいという人は、いったん掛け金をストップするという方法があります。それが運用指図者になることです。


個人型確定拠出年金(iDeCo)はいったん加入してしまうと、条件が揃わない限り脱退することはできず、60歳まで年金を引き出すことも出来ません。しかし掛け金をストップしても運用を続けることは出来るのです。

運用指図者になるための手続き

退職し主婦になって、個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛け金を止めたい場合、運用指図者になるための手続きをとる必要があります。


まずは加入者資格損失届を取り寄せます。記入後、運営管理機関に提出するだけです。脱退しているわけではありませんから、再び掛け金を払って加入者になることも可能です。

運用指図者であっても、手数料はかかる

個人型確定拠出年金(iDeCo)というのは、掛け金がストップし運用指図者になったとしても、月々手数料はかかってしまいます。そのため、退職し専業主婦でそのままいくとしても、なるべく掛け金を払った方が得になります。


月5千円の目途がついたら、早めに加入者に切り替えた方がいいでしょう。個人型確定拠出年金(iDeCo)は主婦でも加入できるため、専業主婦のまま老後の準備を続けていくことがおすすめです。

まとめ

退職し主婦になると、掛け金の捻出が難しくなる個人型確定拠出年金(iDeCo)、まずは休職し、出産手当金や育児休業給付金を貰いながら個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛け金を払い、復職を目指す方がキャリアを生かすことが出来ます。また退職し専業主婦になるのであれば、掛け金を減額することがいいでしょう。どうしても掛け金が払えない場合は、運用指図者になることで掛け金をストップすることも可能です。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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