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個人年金保険の注意すべきデメリットを7点に分けて平易に解説!

個人年金保険を理解するには、まずそのメリット・デメリットについて知ることが必要です。個人年金保険には、低リスク型と高リスク型とがあり、それぞれ長短あることをご承知ください。デメリットは7種に分類され、とりわけ中途解約とリスク管理の部分が重要です。

個人年金保険のデメリットについて全て解説します



個人年金保険とは、国民年金や厚生年金といった公的年金を補てんする目的で作られた保険のことです。

個人年金保険を理解するためには、最低限以下の3つの概念をまず覚えましょう。


  1. 払込期間(保険料)
  2. 受け取り期間
  3. 受け取り額

払込期間では、保険料を毎月払い込みます。

いわゆる「若いとき」の期間です。


受け取り期間とは、年金保険を受け取る期間のことです。

その期間は、契約時に決まっているものもあれば(期間的な意味での確定型)、保険者の生存に依存することもの(終身型、有期型)もあります。


※終身型と有期型の違い

 どちらも、死亡すると年金の給付はストップします。

 ただ、有期型はたとえ生存していても一定期間(例、10年)経過すると給付がストップします。


また、毎月の受け取り金額も、契約時に決まっているものもあります(金額的な意味での確定型)し、運用結果によって変動するもの(変額型)もあります。


このように、さまざまなバリエーションを選べる個人年金保険ですが、デメリットも多く指摘されています。

一般的に個人年金保険の7つのデメリット

個人年金保険のデメリットについて、7点に分けてご説明します。


  1. 中途解約時の元本割れのリスク
  2. ローリスク・ローリターン(変額型除く)
  3. インフレリスクに対応できない(変額型除く)
  4. 保険会社の破たんリスク
  5. 長生きリスクとの関係
  6. 為替変動リスク(固定型→外貨建ての場合)
  7. ハイリスク・ハイリターン(変額型)

ただ、私の考えとして、デメリットはメリットの裏返しです。


デメリットも、見方を変えればメリットになることもあり得ますが、他方で1から7は目をそらすわけにはいかない個人年金保険の「現実」です。


これらを正しく踏まえて、ご自身に最適な老後計画を立てられることを希望します。

デメリット1:中途解約すると元本割れして損をすることが多い

中途解約が可能なのは、別に悪いことではありません。

※個人年金保険とは対照的に、個人型確定拠出年金は中途解約はできません。


ただ、中途解約をしてしまった場合、今までふつうに貯金してきたほうがまし(要するに元本割れ)なことが多いのです。


具体的に、「何年まで損になるのか」という問題は、返戻率(年齢によって変動します。通常は年数経過に従って上昇)や運用結果(変額型)、為替レート(外貨建て)、税金(保険料の支払い時と返戻金の受け取り時)などの多くの事情によって決定されるため、一概には言えません。


ただ、ごくごく一般的な話をしますと、変額型を契約していて、運用結果が好調な場合には、10年ほど加入していれば、中途解約でもプラスになる場合はあります。


しかし、いずれにしても、中途解約はしなかった場合と比較して、損をすることがほとんどです。

※最後に、個人年金保険において中途解約を避けるための3つの手段について述べていますので、ご参照ください。

デメリット2:大きなリターンは得にくい

(金額的意味での)固定型個人年金保険の特徴です。

変額型と比較し、安定感があるため安定志向の方に好まれていますが、他方で返戻率は低めです。


例えば、30年支払って返戻率が107%の個人年金保険で、シミュレーションしますと、年間利回りは、年金受取開始までの積立期間は約0.098%、年金受取期間は約0.957%となります。

出典: https://www.lifull-fintech.com/media/life-insurance/kojin-nenkin-demerit/


ほかの類似の低リスク投資と比較しますと、定期預金よりは高いですが、低リスクの投資信託の中には、もっと利回りが期待できるものも多くあります。

デメリット3:インフレリスクがある



インフレリスクとは、物価が上昇することによって、それに伴ってお金が増えていない場合、実質的に損をするというものです。

インフレに関する理論は、踏み込んでいくと複雑ですが、個人年金保険に関していえば、とりわけ(金額的な意味での)固定型のデメリットとなります。


固定型の個人年金保険では、契約時にすでに受け取り金額まで決まっており、その金額は現在の金利水準(≒インフレ状況)によって定まります。


したがって、将来的にインフレになり、金利もそれに伴って上昇していかなくてはならない場合になっても、対応できず、実質的に損をしてしまうことになるのです。

デメリット4:加入した生命保険会社が破綻する可能性も

経済が安定している日本では考えづらいかもしれませんが、超長期的な目線で見た場合には、生命保険会社の破たん可能性も考慮し、より安全な運用方法(国債など)を選択することも可能です。

デメリット5:終身年金は早死にリスクがあり、確定年金は長生きリスクがある

言葉がややこしくなってきましたね。

個人年金保険のうち、終身年金と(期間的な意味での)確定年金の特徴に起因することです。


終身年金は、生存している間ずっと年金がもらえますが、逆に早死にしてしまうと、そこで年金の支払いはストップしてしまいます。

したがって、長生きリスクには対応できる反面、早死にして「払い損」になってしまうこともあるのです。


他方で、確定年金は生死にかかわらず、一定の期間、受け取ることが可能(死亡した場合、遺族が受け取れます)ですが、逆に言うと長生きリスクには対応していません。

デメリット6:外貨建て年金は為替リスクがある

外貨建て年金の仕組みについてまずご説明します。

外貨建て年金は、(金額的な意味での)固定型個人年金保険の一種です。


ただし、外貨での金額が固定ということなので、外貨から円貨に戻すときの、為替レート(および手数料)によって実質的な受取額が変動するという意味で、変額型の特徴も兼ね備えています。


要するに、受け取り時に円高が進行していると、仮に外貨による高利回りを享受できていたとしても、損をすることがあるのです。

デメリット7:変額年金は運用実績によっては元本割れするリスクがある

変額型個人年金保険の特徴です。

変額型は、運用による高利回りを期待できる反面、運用に失敗した場合のリスクを負担しなければなりません。

つまり、ハイリスクハイリターンなのです。

中途解約しないようにするために3つの手段があります

中途解約はデメリットが多いので、できるだけこれを避けましょう。

払い込み期間中に、保険料が用意できない場合に備えて、次の3つの制度が利用できます。



  1. 払い済み保険
  2. 自動貸付制度
  3. 契約者貸付制度


1の払い済み保険とは、解約返戻金を利用して、残りの期間の保険料を払い済みにする、というものです。

今後の保険料の支払いがなくなる一方で、将来的な受取金額は減少します。


2の自動貸付制度とは、保険料が支払えないときに解約返戻金の範囲内で自動的に保険会社から借金をして保険料を支払う制度のことです。当然返済義務はあり、金利も付きます。


3の契約者貸付制度とは、お金が足りないときに解約返戻金の範囲内で保険会社から借金をする制度のことです。お金は、保険料の支払い以外にも使えます。


※2と3は、返済が遅れた(できなかった)場合には、保険が失効する恐れがあります。

インフレリスクが気になる人には変額年金や外貨建て年金で分散投資

インフレリスクに強いのは、変額年金や外貨建て年金です。

もちろん、元本割れのリスクは伴いますが、実はそのリスク量は保険商品によって異なります。

変額年金では、通常国内債券・株式、外国債券・株式、そのほか不動産投資など様々な種類の投資を分散して行っています。


また、外貨建ての場合も必ずしも米ドルに限定されるわけではなく、ほかの通貨も含めた複数の通貨で運用している場合がほとんどです。


したがって、インフレによる影響に対処したいならば、ある程度のデメリットは承知のうえで変額年金や外貨建て個人年金保険を選択することもあり得ます。

大きなリターンを得たいなら個人年金保険よりも個人型確定拠出年金(iDeCo)へ

個人型確定拠出年金(iDeCo)では、主に定期預金・保険商品・投資信託などから選択して資金を運用することができます。

したがって、選択によってはよりハイリスクハイリターンの運用が可能です。ただし、個人型確定拠出年金(iDeCo)は税制面でメリットが大きい反面、中途解約はできないなど、固有のデメリットがありますので、注意が必要です。

まとめ



いかがだったでしょうか。

基本的にリスクとリターンは表裏一体の関係にあります。

無理して個人年金保険を選択する必要もありませんが、反面そのデメリットを理解したうえでのご利用も十分あり得ます。


誰にでも訪れる老後を、安心して過ごせるように、今後ともご参考になる情報を発信してまいります。

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