更新日:2024/04/10
個人年金保険とは?損をしないためにデメリットを理解しよう!
老後の資金を計画的に準備できる個人年金保険。便利な一方で少なからずデメリットもあります。デメリットを見極めて加入しないと、損をするかもしれません。本記事では個人年金保険のデメリットを中心に、種類や注意点、その他の資産形成方法などを解説します。
内容をまとめると
- 個人年金保険のデメリット①インフレに弱い!
- 個人年金保険のデメリット②返戻率や解約返戻金、予定利率などの面でリスクがある
- 所得控除を受けるには「個人年金保険料税制適格特約」が必須
- 個人年金保険とは別に分散投資を行うことが重要
- 個人年金保険を選ぶときは経済状況などを踏まえてポイントを押さえて選ぶ
- 個人年金保険選びは保険のプロへの相談がおすすめ!
- マネーキャリアなら保険のプロに無料相談ができる!
- 予約から面談まで全てオンラインだから、スマホひとつで利用可能
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 個人年金保険の基礎知識
- 個人年金保険の種類は主に3つ
- 個人年金保険の3つの年金受取形式
- 個人年金保険のデメリット |損をしないために知っておくべきこと
- 個人年金保険のデメリット①インフレに弱い
- 個人年金保険のデメリット②返戻率が100%を下回る可能性がある
- 個人年金保険のデメリット③年金の受取時に課税される
- 個人年金保険のデメリット④途中解約すると元本割れする
- 個人年金保険のデメリット⑤変額型出なければ大きいリターンはない
- 個人年金保険のデメリット⑥保険会社の破綻で予定利率が減額される可能性
- 個人年金保険のメリット
- 個人年金保険のメリット①老後に備えた資産形成が簡単にできる
- 個人年金保険のメリット②所得控除で節税効果がある
- 個人年金保険のメリット③万が一のために死亡給付金がある
- 個人年金保険を検討する際の注意点
- 注意点①保険商品の種類や契約形態を全て見極めて比較する必要がある
- 注意点②所得控除には個人年金保険料税制適格特約が必要
- 注意点③手数料がかかる
- 個人年金保険を検討するならまずなマネーキャリアで専門家に無料相談!
- 個人年金保険をおすすめできる人
- 個人年金保険を含めた分散投資が重要!
- 分散投資をするべき理由
- 個人年金保険以外の資産形成方法
- 参考:実際にあった個人年金保険の失敗談
- まとめ:個人年金がデメリットを見極めて加入することが重要!
目次
個人年金保険の基礎知識
個人年金保険とは、公的年金とは別に個人で準備ができる年金です。
主に老後の生活資金として用いられます。
「人生100年時代」「老後2,000万円問題」などの言葉を耳にすることの多い昨今、個人年金保険は老後の安定した生活を支える、貴重な資金源です。
本章ではそんな個人年金保険について、種類と受取形式を中心に解説します。
個人年金の種類や受取形式の違いによる、目的や課税方法の違いなどを確認しましょう。
個人年金保険の種類は主に3つ
個人年金保険の主な種類は以下の3つです。
- 確定年金
- 有期年金
- 終身年金
個人年金保険を期間で分けると、受け取り期間が決まっているものが確定年金と有期年金、受け取り期間が一生涯のものが終身年金です。
確定年金は死亡しても残存分か一時金が支払われるため、解約をした場合を除き、元本割れすることはありません。
自分の老後資金としてはもちろんのこと、遺族の生活費としても利用可能です。
一方有期年金は死亡後に支払われなくなるため、受け取り期間の満了前に死亡すると、元本割れを起こす可能性があります。
そのためあくまで自分の老後資金が目的であり、遺族の生活資金は別で用意する必要があります。
確定年金と比べると、保険料は割安です。
終身保険は年金の支払いが一生涯にわたり続くため、長生きするほど受け取り金額が多くなります。
反対に受け取り開始から早々に死亡した場合は、元本割れ起こす可能性があります。
また、保険期間が長いため、期間が決まっているものと比べると保険料が割高です。
上記で挙げた3種類以外にも、夫婦年金や変額保険など様々な個人年金保険があります。
- 何のために利用するか
- どのくらいの期間利用するか
などを踏まえ、目的やライフステージに合った、適切な個人年金保険を選びましょう。
個人年金保険の3つの年金受取形式
個人年金保険の受取形式は以下の3通りです。
- 契約者=受取人、年金受け取り
- 契約者=受取人、一括受け取り
- 契約者≠受取人
どの受取形式を選択するかによって、課税方法が異なります。
契約者=受取人で、年金受け取りの場合に発生する税金は所得税です。
この場合、受け取った年金は雑所得として扱われ、その他の雑所得と合算して課税されます。
雑所得の算出方法は以下の通りです。
収入(年金の金額) - 必要経費(払込済み保険料)
税額は1年ごとに計算するため、終身年金の場合は特に、長生きするほど累計の税負担額が大きくなる点には注意しましょう。
契約者=受取人で、一括受け取りの場合に発生する税金も所得税です。
ただしこちらのケースでは、保険金が一時所得として扱われます。
一時所得の算出方法は以下の通りです。
収入(一括で受け取る金額) - 必要経費(払込済み保険料) - 特別控除(50万円)
特別控除を引いた後の金額がマイナスの場合は、課税されません。
契約者≠受取人の場合に発生する税金は贈与税と所得税です。
契約者と受取人が異なる場合は、契約者から受取人の贈与とみなされます。
贈与税が発生し、年金受取開始と同時に雑所得・一時所得として所得税も課されるため、税負担が重くなる点は大きなデメリットです。
例えば専業主婦家庭で、妻契約の個人年金の保険料を配偶者が負担する場合は、税制上配偶者が契約者とみなされるため、贈与税の対象となります。
受取時の税負担を減らしたいのであれば、妻名義の口座から支払いを行いましょう。
個人年金保険のデメリット |損をしないために知っておくべきこと
個人年金保険は老後の貴重な生活資金です。
一方で知っておくべきデメリットがいくつかあります。
デメリットを知らずに利用すると、損をする可能性があるため注意が必要です。
個人年金保険のデメリットは以下の6つです。
- インフレに弱い
- 返戻率が100%を下回る可能性がある
- 年金の受取時に課税される
- 途中解約すると元本割れする
- 変額型でなければ大きいリターンはない
- 保険会社の破綻で予定利率が減額される可能性
本章では上記についてそれぞれ解説します。
デメリットを把握し、最適な形で運用しましょう。
個人年金保険のデメリット①インフレに弱い
個人年金保険のデメリット1つ目は、インフレに弱いことです。
インフレとは、物価が上昇し通貨の価値が下がることを指します。
日本銀行では「物価の安定目標」として、年2%ずつのインフレを目指しています。
この目標が実現したら、10年後の物価はどうなるのでしょうか。
年率2%のインフレが実現した場合、現在の価値で100万円の物を購入するために、10年後はおよそ120万円が必要です。
個人年金保険は、契約時に決めた金額を老後に受け取ります。
そのため実際に受け取るときには、インフレが起こり年金が目減りしているかもしれません。
個人年金保険に加入する際は、インフレリスクを考慮しましょう。
インフレリスクが軽減できる商品としては、変額個人年金保険や外貨建ての個人年金保険が挙げられます。
また保険以外にもつみたてNISAやiDeCoなどを活用し、老後資金に備えるのも良いでしょう。
どの手法もメリット・デメリットがあるため、リスク許容度に合った商品を選ぶことが大切です。
個人年金保険のデメリット②返戻率が100%を下回る可能性がある
個人年金保険のデメリット2つ目は、返戻率が100%を下回る可能性があることです。
個人年金保険における返戻率とは、払込済み保険料に対し、年金を総額でどのくらい受け取れるかの割合を指します。
算出方法は以下の通りです。
受け取る年金の総額 ÷ 払込済み保険料の総額 × 100
基本的に年金形式で受け取るため、受け取る期間が長期になるほど、返戻率は高くなります。
一方で有期年金や保証なしの終身年金の場合は、死亡により100%を下回る可能性があります。
高い返戻率を実現したい場合は、以下の3つを用いることが多いです。
- 変額個人年金保険
- 外貨建ての個人年金保険
- 一時払いの個人年金保険
変額個人年金保険は保険会社の運用成績により受取金額が変動するため、運用成績が良ければ返戻率が大幅に上がります。
ただし運用成績が悪ければ金額が減り、100%を下回るため注意が必要です。
外貨建ての個人年金保険は金利が高めのため、返戻率が高くなりやすいです。
しかし為替相場の影響を大きく受けるため、相場次第では100%を下回る点には注意しましょう。
一時払いの個人年金保険は、保険料の支払い総額が毎月支払う場合よりも少ないため、同額の年金総額で比較すると相対的に返戻率が上がります。
いずれの手法も返戻率が100%を下回る可能性は0ではありません。
むしろ失敗した場合の損失は、一般的な個人年金保険の場合よりも大きいです。
そのため安定した老後資金だけを目的とする場合は、一般的な個人年金保険を選択した方が良いでしょう。
個人年金保険のデメリット③年金の受取時に課税される
個人年金保険のデメリット3つ目は、年金の受取時に課税されることです。
前章で述べた通り、個人年金保険は受取形式に応じて税金が課されます。
そのため額面通りの金額を受け取れるわけではありません。
受取時にかかる税金をまとめると以下の通りです。
受取形式 | |
---|---|
所得税(雑所得) | 契約者=受取人、年金受け取り |
所得税(一時所得) | 契約者=受取人、一括受け取り |
贈与税 | 契約者≠受取人 |
この中で最も税負担が大きいのは、契約者≠受取人のときです。
契約者≠受取人の場合、契約者から受取人への贈与とみなされるため、贈与税が課されます。
加えて受け取りの際は所得税もかかるため、税負担が重くなります。
ただし贈与税には110万円の基礎控除があるため、110万円までなら非課税です。
途中で契約者=受取人に変更はできますが、途中まで前契約者が支払った保険料に対しては、贈与税が発生するため注意しましょう。
個人年金保険のデメリット④途中解約すると元本割れする
個人年金保険のデメリット4つ目は、途中解約すると元本割れすることです。
個人年金保険を解約すると、契約内容や加入期間に応じて解約返戻金が受け取れます。
ただしこの解約返戻金は、一般的に払込済みの保険料よりも少ないです。
特に早期解約の場合は、ごく僅かか全くない可能性もあります。
そのためできるだけ途中解約は避けた方が良いでしょう。
万が一解約をする場合は、解約返戻率の高いタイミングでの解約をおすすめします。
一般的に解約返戻率は加入期間に応じて変動します。
解約返戻率がピークのタイミングで解約をすれば、損失が最小限で済むことでしょう。
当然ながら、途中解約をすると保障は受けられません。
せっかく準備してきた老後資金がなくなってしまうのは、もったいないですよね。
もし保険料の支払いが困難なのであれば、払済保険にするという手段があります。
払済保険にすれば、その時点で保険料の支払いは終わり、支払い済みの金額に応じた保障が受けられます。
当初よりも受け取り金額は減りますが、元本割れのリスクを回避するためにも、検討してみてください。
個人年金保険のデメリット⑤変額型出なければ大きいリターンはない
個人年金保険のデメリット5つ目は、変額型でなければ大きいリターンはないことです。
一般的な定額の個人年金保険の場合、受け取れる年金は一定です。
そのため契約時に決めた金額以上のリターンは望めません。
変額型の個人年金保険は、支払った保険料を保険会社が運用するため、運用成績によって受け取る年金の金額が変動するタイプの個人年金保険です。
運用成績次第では大きなリターンが望めます。
定額の個人年金保険は、前述の通りインフレリスクに弱いです。
一方変額型の場合は、金利の変動に影響を受けることから、インフレリスクにも対応できる可能性があります。
そのため大きなリターンが欲しい人や、インフレリスクに対応したい人には、変額型がおすすめです。
ただし反対に運用成績が悪いと、元本割れを起こす可能性がある点には注意してください。
商品によっては最低保証がある場合もあるため、変額型を選択する場合は最低保証のある商品を選んだ方が良いでしょう。
個人年金保険のデメリット⑥保険会社の破綻で予定利率が減額される可能性
個人年金保険のデメリット6つ目は、保険会社の破綻で予定利率が減額される可能性があることです。
予定利率とは、保険会社が契約者に対して約束する、運用利回りを指します。
予定利率が高いほど毎月の積立金額が低くなるため、予定利率の高い個人年金保険の方が、低いものよりも保険料を安く抑えられます。
保険会社の財務状況が悪化すると、契約状況が変更されるかもしれません。
その際に予定利率が引き下げられる可能性があるため注意が必要です。
途中で予定利率が下がると、どのような影響があるのでしょうか。
予定利率が下がると、年金を支払うための原資が減ることから、契約通りの年金を受け取りたい場合は保険料が上がります。
従来通りの保険料のまま払い込みを続ける場合は、受け取れる年金が減少するでしょう。
以上のように、保険料の払い込みや年金の受け取りに大きな影響が生じます。
したがって、個人年金保険を選ぶ際は、保険会社の財務状況が良好かを確認しておきましょう。
個人年金保険のメリット
これまで個人年金保険のデメリットを解説してきましたが、個人年金保険にはもちろんメリットも存在します。
個人年金保険のメリットは以下の通りです。
- 老後に備えた資産形成が簡単にできる
- 所得控除で節税効果がある
- 万が一のために死亡給付金がある
本章では上記のメリットについてそれぞれ解説します。
老後の生活を安定させるために、上手な活用を目指しましょう。
個人年金保険のメリット①老後に備えた資産形成が簡単にできる
個人年金保険のメリット1つ目は、老後に備えた資産形成が簡単にできることです。
「老後2,000万円問題」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「老後2,000万円問題」とは、金融庁の「市場ワーキング・グループ」で報告された、老後30年間を生活する上で、およそ2,000万円が不足するとした試算です。
2,000万円という金額を準備するには、長期的な資産形成が重要になります。
資産形成をする場合に、最初に考えるのは貯蓄でしょう。
しかし貯蓄では準備に時間がかかる上に、自力で毎月コツコツと積み立てていく必要があります。
自力での貯蓄はつい何かと引き落としてしまい、なかなか貯まらない人もいることでしょう。
個人年金保険であれば、毎月保険料が自動で口座から引き落とされる上に、解約以外で引き落としはできません。
そのため着実にお金の積立ができます。
金融知識がない人でも活用できるため、その他の資産運用と比べても簡単な方法です。
そのため老後に備えた資産形成を、手軽にしたい人は活用してみてください。
個人年金保険のメリット②所得控除で節税効果がある
個人年金保険のメリット2つ目は、所得控除で節税効果があることです。
個人年金保険の保険料は、生命保険料控除、あるいは個人年金保険料控除が受けられます。
利用することで所得控除が受けられ、所得税や住民税の節税が可能です。
控除を利用する際は、毎年保険会社から送られてくる「生命保険料控除証明書」をもとに、年末調整や確定申告で申告を行ってください。
個人年金保険は基本的に生命保険料控除の対象として扱われます。
この場合はその他の生命保険と合算になるため、既に枠を使い切っている場合はそれ以上の控除が受けられません。
個人年金保険料控除には、条件があります。
対象となるのは以下の全てに該当し、「個人年金保険料税制適格特約」の付いた個人年金保険のみです。
- 受取人が契約者・その配偶者のどちらか
- 受取人は被保険者と同じ
- 払い込み期間が10年以上
- 確定年金・有期年金は、受取開始が60歳以降で、受取期間が10年以上
節税を考えている場合は、契約内容が上記の条件に合っているか、確認しておきましょう。
個人年金保険のメリット③万が一のために死亡給付金がある
個人年金保険のメリット3つ目は、万が一のために死亡給付金があることです。
個人年金保険は、年金の受取期間前に死亡した場合、死亡給付金が支払われます。
ただし死亡保険とは違い、積み立てた保険料が返ってくるようなイメージです。
そのため多くの商品で、以下のような金額になります。
- 払込済み保険料の総額と同程度
- 払込済み保険料の総額の7割程度
以上の通り、死亡保険のように大きなリターンがあるわけではありません。
死亡後の遺族の生活資金となる死亡保険と違い、個人年金保険はあくまで老後資金の積み立てを目的としているため、その点は仕方ないといえるでしょう。
しかし受取期間前に死亡しても、保険料が無駄にならないのは個人年金保険の大きなメリットです。
死亡給付金が払込済み保険料の総額を上回る商品もあるため、死亡保障も充実させたい場合は検討してみてください。
個人年金保険を検討する際の注意点
個人年金保険を検討する際は、デメリットを踏まえた注意点を押さえておくことが重要です。
注意点を押さえずに加入すると、思ったような運用ができないかもしれません。
本章では個人年金保険を検討する際の注意点を3つ解説します。
適切な個人年金保険を選び、安定した老後を迎えましょう。
注意点①保険商品の種類や契約形態を全て見極めて比較する必要がある
個人年金保険は、商品の種類によって受取方法が異なります。
期間を限定するなら確定年金や有期年金、一生涯受け取るなら終身年金に加入します。
- 元気な時期の活動資金として確定年金や有期年金を利用
- 公的年金だけでは不安だから生活の支えとして終身年金を利用
など、目的に応じた商品選択が大切です。
死亡時に残存分の支払いがあるかも、種類によって違いがあるため、契約前に確認しましょう。
また個人年金保険は、契約形態によって課税方法が異なります。
- 所得税(雑所得):契約者=受取人、年金受取り
- 所得税(一時所得):契約者=受取人、一括受取り
- 贈与税:契約者≠受取人
特に契約者≠受取人の場合は税負担が重くなるため、専業主婦家庭などで配偶者が保険料を負担する場合は注意が必要です。
そのため想定している契約形態で、どの程度の税負担があるか見極めることも重要です。
注意点②所得控除には個人年金保険料税制適格特約が必要
個人年金保険料控除を受けるためには、個人年金保険料税制適格特約が必要です。
この特約は全ての個人年金保険が対象ではありません。
条件は以下の通りです。
- 受取人が契約者・その配偶者のどちらか
- 受取人は被保険者と同じ
- 払い込み期間10年以上
- 確定年金・有期年金は、受取開始60歳以降で、受取期間10年以上
個人年金保険の場合は、退職金などを利用して一括で保険料を支払う「一時払い」を利用することも多いでしょう。
しかし一時払いは払い込み期間の条件に反するため、特約の対象外になります。
このように、利用する場合は契約内容の自由度が減るため注意しましょう。
個人年金保険料税制適格特約がない場合は、生命保険料控除の対象になります。
生命保険料控除はその他の生命保険と合算されるため、既に控除枠を使い切っている場合はそれ以上利用できません。
節税効果を期待している場合は忘れずに特約を付けましょう。
注意点③手数料がかかる
個人年金保険の保険料を大きく分けると、積み立て分と手数料分に分けられます。
これを純保険料(積み立て分)と付加保険料(手数料分)と呼びます。
例えば1万円の保険料に対し、3割が手数料として引かれる場合、
- 純保険料:7,000円
- 付加保険料:3,000円
となるイメージです。
そのため全額を積み立てに回せる貯蓄などと比べると、積み立て効率が悪い可能性があります。
利率の高さを謳っている商品であっても、あくまで純保険料がその利率で運用されるため、事前に試算を行う際には注意が必要です。
運用方法や経済情勢によっては、同額で運用した場合に投資信託などの方がリターンが良い可能性もあります。
できれば個人年金保険だけに頼るのではなく、貯蓄や投資信託など、その他の資産形成も並行して行いましょう。
個人年金保険を検討するならまずなマネーキャリアで専門家に無料相談!
老後資金を簡単に準備ができる点が魅力的な個人年金保険ですが、契約時や利用にあったっては、多くのデメリットや注意点があります。
ポイントを押さえて検討しないと、結果的に損をすることになるかもしれません。
しかし様々な注意点を考慮した上で、複数の商品から選択するのは、専門知識がないと困難でしょう。
そこでおすすめなのが、保険のプロへの相談です。
保険のプロであれば、個人年金保険のメリット・デメリットを押さえつつ、個人の経済状況やライフステージに合った商品が提案できます。
マネーキャリアなら、保険のプロに無料相談が可能です。
予約から面談まで全てオンラインでできるため、時間や場所を選びません。
スマホひとつで気軽に利用できるため、個人年金保険を検討中の人はぜひご相談ください。
個人年金保険をおすすめできる人
個人年金保険への加入がおすすめなのは、貯蓄が苦手な人です。
貯蓄の場合は自分でコツコツ積み立てる必要があります。
しかし途中で引き落としてしまったり、入金を忘れてしまったりして、なかなか貯まらない人もいるのではないでしょうか。
個人年金保険は保険料として口座から自動で引き落とされるため、入金を忘れる心配がありません。
途中で引き落とす=解約のため、着実にお金が積み立てられていきます。
そのため貯蓄が苦手な人でも無理なく老後に向けた資金形成が可能です。
反対に公的年金と貯蓄で十分老後資金を賄える人には、あまり必要ないでしょう。
他にも所得控除による節税をしたい人にもおすすめです。
個人年金保険は生命保険料控除や個人年金保険料控除の対象となり、所得税や住民税の節税ができます。
老後の資金形成と節税を同時に行えることから、普通に貯蓄を行うよりもお得です。
iDeCoと同時に利用すれば、さらに大きな所得控除が受けられるでしょう。
個人年金保険を含めた分散投資が重要!
老後の資金形成をする際は、個人年金保険だけに頼るのではなく、分散投資を行いましょう。
分散投資とは投資を行う銘柄や地域、時間などを分散させ、リスクを減らす投資の手法です。
本章では分散投資について、以下の2点を解説します。
- 分散投資をするべき理由
- 個人年金保険以外の資金形成方法
安定した老後を過ごすためにも、様々な資金形成方法を検討してみましょう。
分散投資をするべき理由
分散投資はリスクを分散させるために用いる、投資の王道的な手法です。
それではなぜ分散投資をするべきなのでしょうか。
投資には「卵はひとつのカゴに盛るな」という格言があります。
ひとつのカゴに盛っていると、万が一カゴを落とした場合に、全ての卵が割れてしまいますよね。
しかし複数のカゴに盛っていれば、ひとつのカゴを落としても、残りのカゴに盛られた卵は無事です。
投資でも同様で、ひとつの銘柄だけに資金を集中させるのは、高リスクとされています。
その銘柄で値下がりが発生した場合に、損失が極めて大きくなるためです。
そのため投資において、分散投資は非常に重要になります。
分散投資の方法として主に挙げられるのは、
- 銘柄
- 地域
- 通貨
- 時間
以上の4つの方法です。
全てを網羅する必要はありませんが、銘柄や時間の分散を行い、資金を一気に集中させることを避けることをおすすめします。
本記事では個人年金保険のデメリットを中心に伝えてきました。
デメリットからも分かるとおり、個人年金保険はインフレや予定利率の引き下げなど、様々なリスクを抱えています。
そのため、その他の資金形成方法を用いてリスク分散をさせることが重要です。
個人年金保険以外の資産形成方法
個人年金保険以外の資金形成方法としては、
- つみたてNISA
- iDeCo(個人型確定拠出年金)
以上の2つが代表的です。
つみたてNISAとは、2018年からスタートした、長期・積立・分散投資を支援するための制度です。
利用すると最長20年にわたり、毎年40万円までの運用益・分配金が非課税になります。
少額からの投資ができるため、手軽に利用しやすい点が特徴的です。
また、毎月決められたタイミングで自動で積立が行われるため、貯蓄が苦手な人でも着実に積み立てられます。
急にまとまった資金が必要になった場合も、比較的手軽に引き出しが可能です。
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、公的年金とは別に準備する私的年金制度です。
- 積立金の非課税
- 運用益の非課税
- 年金として受け取り:公的保険料控除
- 一時金として受け取り:退職所得控除
以上の税制優遇が受けられます。
個人年金保険の控除と組み合わせることで、大きな所得控除が受けられます。
ただし、原則として60歳までは引き出せない点には注意しましょう。
以上のような資産形成方法と個人年金保険を組み合わせて利用すれば、低リスクかつ着実に老後の資金形成ができます。
参考:実際にあった個人年金保険の失敗談
実際にあった個人年金保険の失敗談を紹介します。
外貨建ての個人年金保険を月3万円で運用していましたが、途中で1万円で十分だったと後悔しました。
理由は個人年金保険料控除の上限額です。
個人年金保険料控除では、年間8万円を超える保険料は一律4万円が控除されます。
8万円 ÷ 12ヶ月 = 6,666円
以上の月額となるため、月3万円の保険料では上限を大幅に超えてしまいます。
控除の効果を最大限に活かすには、7千〜1万円程度の保険料で十分です。
そのため保険料を1万円にし、残りの2万円を投資信託などに回せば良かったと後悔したのでした。
商品によっては保険料の減額もできますが、最終的な利回りが落ちることから、あまり好ましくはありません。
個人年金保険に加入する際は、最初から高い保険料で契約するのは避け、少ない保険料からスタートして、必要に応じて増額する方が良いでしょう。
分散投資を行うことは、リスク軽減の面からも非常に重要です。
そのため全ての資金を個人年金保険だけに投入するのではなく、その他の資産形成方法にも分散して資金を投入しましょう。
まとめ:個人年金がデメリットを見極めて加入することが重要!
個人年金保険のデメリットを中心に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
個人年金保険は老後の生活資金を準備できる、簡単な資金形成方法です。
一方でリスクもあるため、デメリットを知らずに加入すると損をする可能性があります。
リスクを軽減するためにも、つみたてNISAやiDeCoなどを用いた分散投資をしましょう。
個人年金保険を選ぶ際はデメリットを踏まえた上での加入が重要です。
しかし沢山ある商品の中から、適切な商品を見極めるのは難しいと感じるのではないでしょうか。
そんなときは保険のプロに相談しましょう。
保険のプロであればデメリットや注意点を押さえつつ、ひとりひとりの経済状況やライフステージに合った個人年金保険が提案できます。
マネーキャリアでは、保険のプロへの無料相談が可能です。
予約から面談まで全てオンラインのため、場所や時間を選ばず利用できます。
お手持ちのスマホから、ぜひお気軽にご相談ください。