介護保険料が日本一安いのはどこ?最大で3倍以上の差がある地域も!

介護保険料の月額は、全国平均でおよそ5500円ほどですが、最も高い自治体では8700円近くにもなります。最も安い自治体の介護保険料は月額2800円であり、その差は3倍以上にもなります。介護保険料が安い自治体でも、今後値上がりしていく可能性は大いにあります。

最も介護保険料の安い自治体はどこなの?

介護保険料は、健康保険料と一緒に徴収されます。


健康保険料がまちまちであるように、介護保険料の額も人によってさまざまです。


個人の所得の額に大きく影響されるのはもちろんですが、自治体による差も大きく、最も介護保険料が高いところは、安いところの3倍にもなっています。



最も介護保険料が安い自治体は鹿児島県三島村!

介護保険料が高い自治体と安い自治体では、3倍もの開きがあります。

最も安い自治体である鹿児島県三島村は、3つの島から成る自治体です。


介護保険料が安いということとは関係なしに、人気のある場所です。


海外から移住希望者が殺到していると、テレビで紹介されたこともあります。


介護保険制度は3年ごとに市町村が保険料を改定します。

簡単に言うと、介護サービスを利用する高齢者の方が多ければ多いほど、介護サービスにかかる利用額は増え、利用額が増えれば増えるほど住民から引き上げる介護保険料が値上がりする傾向にあり、地域によって保険料の差が生まれてしまうのです。


厚生労働省が公表している全国の保険者別の介護保険料や給付額についてはこちらで確認ができます。


全国の地域別介護保険料額と給付水準の公表


介護保険の安い自治体が多い地域は北海道である

介護保険料が安い自治体は、北海道に集中しています。


2015年から2017年にかけての介護保険料が特に安い自治体10のうち、7つが北海道の自治体です。


最も安い自治体は、鹿児島県三島村で月額2,800円です。


これは、第1号である65歳以上の高齢者の支払い基準額です。


保険料を安いままにできるか

保険料は安いに越したことはありませんが、今後は更に高齢化が進みますから、現在、保険料が安い自治体であっても値上げせざるを得なくなるのは確実であると見られます。


介護保険は、1割という安い自己負担額で利用できるのが大きなメリットでしたが、高収入の高齢者が使う場合は、3割負担にすることも検討されています。


安い介護保険料はもはや難しく、値上がりが一貫して続く

介護保険料が最も安い自治体は、人口がおよそ400人ほどです。


人口が多い千葉県四街道市が3,700円と安い自治体の10位にランクインしていますから、介護保険料が安い自治体はどこも人口が少ないとは言えませんが、介護保険の安い自治体には人口の少ないところが多いのは事実です。


値上がりが続く介護保険料

介護保険制度が始まったのは、介護の負担を社会全体で担うためです。


それまでは、ごく一部の人だけに負担がのしかかるという状況でした。


そうした人々が救いを求める必要なく、制度として当然の権利として自動的に援助がなされるための制度です。


つまり、高収入で自己負担が難なくできる人にもという主旨ではありません。


第1号保険料基準額は、介護保険制度がスタートした2000年には2,911円でした。


それから一貫して保険料の値上がりが続き、2012年には4,972円になり2015年には5,514円となりました。


これには高齢化が進み、75歳以上の人口が900万人から1,500万人に増えたことが影響しています。


最も高い介護保険料の自治体は奈良県天川村!

介護保険料が最も高いのは奈良県天川村で月額8,686円です。


奈良県天川村では50%以上の方が高齢者である村であり、介護施設への入居が増加したことから介護保険料が大幅に値上がりしました。


2014年では4,849円だった介護保険料が、現在では8,686円まで値上がりしたことには驚きです。


保険料が年金の1割を占めるという場合も多そうですから、かなりの負担感があると見られます。


高い自治体10にランクインしているのは、9つが村や町です。


小規模な自治体ほど、対応に苦労している様子がうかがえます。


安い介護保険料と介護サービスの利用のしやすさどちらを選ぶか?

介護保険料は、65歳以上の高齢者も支払っており年金から天引きされています。


今後も値上がりが続くようであれば、年金額がさほど多くない高齢者の負担がきつくなりそうです。


保険料を抑えるためには、サービスの利用条件を厳しくするという方法が考えられますが、賛同は得にくいでしょう。


制度維持のために自己負担割合が多様化

利用制限によって、介護保険料の増加を抑えるというのは、制度の主旨に反するという見方もあります。


そうであれば、現在1割となっている自己負担率を高収入の利用者には変えていくということが考えられます。


小規模の自治体の場合は、ひとりの要介護者が出るだけで大きな影響を受けます。


高収入の利用者の自己負担率の増加

介護サービスを利用した場合の自己負担率は1割ですが、高収入の利用者の場合は、2割となっています。


2018年度からは、3割にするという方向で調整が進んでいます。


高収入の場合は、保険料も高くその上自己負担率も高いということで不満も出そうです。


しかし、制度の主旨からすると避けられないという見方があります。

40歳未満からの徴収か

介護保険料の増加を抑えるために、40歳未満の世代からも保険料を徴収しようとする意見もあります。


ただ、若い世代は子育てにお金がかかりますし、富が高齢者に偏在しているという指摘もなされているため、若い世代への負担という方向に向かう前に、高収入の高齢者の負担率から、という動きもあります。


まとめ

いかがでしたでしょうか?

介護保険料の値上げが止まらない一方で、各自治体によって試行錯誤されている介護保険料。


全国規模で考えたときに最大3倍もの格差があるとなると、介護保険料の安い地域に移住したくなる気持ちも出てくることは間違いありません。


現役で働いている人にとっては、給料から支払いする能力があっても年金暮らしの人にとっては重大な話。


決して多いとは言えない年金額から天引きされ、支払われた年金の中で生活をして行かなければならないため、決して豊かな生活を送ることは難しいでしょう。


さらに、自分が介護を必要としたときに1割でサービスの利用ができると言っても、その利用料も年金から支払わなければなりません。


介護が必要となる人が増えてくるこれからの高齢化社会において、40歳未満の人から徴収する可能性もあるかもしれませんね。


この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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