介護保険の住宅改修で床材を変更したい!対象となる変更理由に注意!

歩きにくい床材を介護保険を利用した住宅改修で変更することができます。介護保険を利用した住宅改修で床材を変更する場合は、工事金額の上限が決められています。その金額までは介護保険が使え、それを越える部分は、自己負担により工事を行う必要があります。

介護保険制度で住宅改修:床材の変更は対応しているの?

介護保険利用者は、介護保険を使って住宅改修を行うことができます。  

その支給限度基準額は、総額で生涯20万円まで。 


しかし要介護状態区分が3段階以上重くなったときや転居した場合は、再度20万円までの支給上限が設定されます。 


つまり転居がなかったなら最大で、要支援1→要介護2→要介護5の3回行えるのですね。 


ですから要支援1のうちに改修しておくのは、お得な使い方といえます。 


住宅改修には以下の種類があります。 


  1. 手すりの取付け 
  2. 段差の解消 
  3. 滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更 
  4. 引き戸等への扉の取替え 
  5. 洋式便器等への便器の取替え 
  6. その他前各号の住宅改修に付帯して必要となる住宅改修  

3にあるように、介護保険は床材の変更にも対応しているのです。


介護保険制度で住宅改修:床材の変更をすることも”可能”

例としては、次のような変更が想定されます。 

  • 居室を畳から板製やビニール系床材へ変更する 
  • 浴室の床材を滑りにくいものに変更する 
  • 通路の床を滑りにくい舗装材へ変更する  


すべての住宅改修にいえることですが、市区町村の窓口に事前相談を行ってからでなければ工事することはできません。 


また、改修前後の日付入りの写真も必要となります。 


そして珍しいケースではありますが、被保険者や家族が住宅改修のための材料を購入して自ら改修を行う場合も支給が可能です。 


この場合には材料の購入費のみが支給対象となります。 


「住宅改修に要した費用に係る領収証」は、材料を販売した者が発行した領収書です。 


工事費内訳書には、使用した材料の内訳を本人または家族が記入してください。 


なおこの場合であっても、事前相談や事後相談はもちろん必要です。 


材料は事前相談後に購入しましょう。  


ただし、変更理由によっては”介護保険制度が効かない”ので注意!

住宅改修には、申請書だけではなく理由書の提出も必要です。 

「なぜ住宅改修が必要か」という理由を記載する書類です。 


この住宅改修理由書には、


  • 利用者と家族の生活状況と希望について、具体的に記述 
  • 改善しようとする生活動作を明確にし、具体的に困っていることを記述 
  • 住宅改修によりどのような点が改善されるのかを具体的に記述 

などの細かなルールがあります。 


けっこうな長文が必要であるため、作成するケアマネジャーも頭を痛めているようです。 


床材の変更理由として認められるのは、滑りの防止および移動の円滑化のための床または通路面の材料の変更のような理由に限られます。


つまり、次のような変更は認められます。 


  • 車いすの運びが重く、畳・カーペットからフローリングに変更する 
  • 滑り止め防止マットを床に貼りつける
  • 階段に滑り防止素材を取付ける 

そして以下のような変更理由は認められません。 


  • ベッドを置くからという理由でフローリングに変更する 
  • 畳やカーペットが汚れた・古くなったという理由でフローリングに変更する 
  • 浴室の床や浴槽内に滑り防止マットを単に敷く



介護保険を使った住宅改修で床材を変更するための基礎知識

介護保険を利用した住宅改修においては、介護保険の基礎知識が必要です。


床材を変更する場合も、介護保険についての知識を得ておくことが大切です。 


介護保険は国が定めた法律により運営されているので、一定の決まりに従う必要があります。


床材を変更するために一定の手続きを経ることで円滑な利用が可能となります。 

介護保険を使った住宅改修の概要

介護保険を使った住宅改修を受けるためには、介護認定を受ける必要があります。


これから介護認定を受ける方は、申請中でも住宅改修を申し込むことができます。 


床材を変更する場合は、介護の実務を統括するケアマネージャーの指導を受けて内容を決めていきます。


工事は定められた工事金額の範囲内のみについて、介護保険が適用になります。

住宅改修で必要となる介護認定

介護保険の住宅改修を行うためには、介護認定を受けておく必要があります。


介護認定には要介護1〜5、要支援1・2があります。


いずれの認定区分でも、介護保険を利用した床材の変更が可能です。 


介護保険でサービスを利用したときには、自己負担の割合は1割または2割です。 


もちろん床材変更の費用も同様です。

介護保険制度を利用した床材変更でかかる費用は”9割も支給される”

介護保険を使った住宅改修の金額には、上限が定められています。


床材変更の工事費が定められた上限を超える場合は、上限までが保険適用となります。 


それ以上の部分はすべて自己負担となりますのでご注意ください。 


上限金額における1割または2割の自己負担分を除く部分、つまり9割または8割が介護保険より支給されます。 


下記リンクは厚生労働省の社会審議会が公表する福祉用具、住宅改修の資料です。 


ご参考になさってください。


厚生労働省参考資料「福祉用具・住宅改修」

介護保険を使った住宅改修をするために必要となる床材変更の手続き

床材の変更では発注前に見積書などの書類を整えて事前申請を行い、市区町村の承認を受ける必要があります。 


その後に正式に発注して工事を進め、工事が完了したら再度支給の申請を出します。 

まとめ

介護が必要な方がいる家庭では、自宅の床材にも神経を使うことでしょう。 


介護生活に不適切な床材である場合は、介護保険を使って変更することが可能です。 


介護保険の住宅改修は、本人が自立した生活を送る助けとなります。


床材を変更するだけで、転倒事故の予防はもちろん家族の負担軽減にもつながります


そのことはもちろん、本人の自信にもつながることでしょう。 


「勝手に歩かないで!」 


「またトイレ?さっきも行ったじゃない」


こんなふうに、ご家族がつい叱ってしまうということも少なくなるに違いありません。 


ご本人とご家族が穏やかな生活を送るため、床材の変更を検討してみてはいかがでしょうか。 

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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