国家公務員の生涯年収(賃金)の平均はいくら?地方や民間企業と比較

国家公務員は給与が安定しているイメージだけど、生涯年収はいくらになるの?と気になる人も多いと思います。実際、民間や地方公務員と比較して違いはあります。そこで今回は、国家公務員の生涯年収の平均や手取りを一般職と総合職にわけ、地方や民間との比較も入れて紹介します。

国家公務員の生涯年収(賃金)の平均はいくら?

就職先を考えるうえで気になるのが生涯年収だと思います。


「これから40年近く働いて自分はどのくらいの金額をもらうことになるのだろう?」

「公務員とサラリーマン、どっちに就職したほうが将来的に安定かな?」


そんなことを考えている方はぜひこの記事を読んでください。


この記事では

  • 国家公務員が生涯もらえる金額
  • 地方公務員サラリーマンどちらの生涯年収が多いのか
について説明していきたいと思います。

自分がどういったキャリアを積んでいきたいのか、お金の面で考える参考になればうれしいです。

将来設計の一助にしていただければと思っておりますので、ぜひ最後までお読みください。

国家公務員の生涯年収の平均や手取り額を紹介

まず国家公務員の生涯年収についてご説明したいと思います。


国家公務員には一般職と総合職の二つがあります


国家公務員一般職とは総合職が決めた政策に則って実際に業務を進めていく仕事になります。


事務処理などの定型業務を主に担当し、日々の仕事がスムーズに運ぶように仕事をこなしていきます。


生涯年収は2億8000万ほどで、手取りにすると2億2000万円ほどになります。


国家公務員総合職は、いわゆる「キャリア官僚」と呼ばれる人たちによって担われており、様々な政策の企画・立案をしていく仕事になります。


国の重要な政策を決めていく仕事なので高度な知識や技術を身につけた行政のプロフェッショナルとして働いている人たちが担当しています。


生涯年収は3億8000万ほどで、手取りにすると3億円ほどになります。


ちなみに、公務員のボーナスについて詳しく取り上げた記事がほけんROOMにあるので、是非そちらの記事も合わせて参考にしてみて下さい。

国家公務員一般職(二種)の平均生涯年収は約2億8,000万円

国家公務員一般職ですと、出世しても最高で課長クラスになります。


課長クラスの年収は1000万円程度で、内訳は以下の表のようになります。

項目金額
月給722,632円
賞与3,137,416円
年収11,809,000円


係長クラスだと年収500万円程度で、以下の内訳になります。

項目金額
月給320,500円
賞与1,337,000円
年収5,163,000円

課長になるか係長で止まってしまうかで生涯年収は大きく変わってしまいますが、国家公務員の平均生涯年収は2億8000万円になっています。


この金額は民間の大企業とほぼ同じか少し少ない程度なので、一般職といえど大分もらっているのですね。


では、続いて国家公務員総合職について見ていきたいと思います。

国家公務員総合職(一種)の場合は一般職を上回る

国家公務員総合職、いわゆるキャリア官僚はどのくらいもらっているのか見ていきたいと思います。


東大など高い学歴をもって入ってくるキャリア組の方たちは、一般職とは出世スピードが異なっており、それにともなって生涯年収も高くなる傾向があるようです。


ここでは官僚のトップである事務次官の年収を見てみたいと思います。

項目金額
月給1,385,320円
賞与5,867,160円
年収22,491,000円

事務次官になれる人はほんの一握りで、局長や課長どまりの方もいるとは思いますが、平均すると国家公務員総合職の生涯年収は3億8000万円ほどになっております。


一般職と比べると大分高い年収をもらっていますが、その分求められる知識やスキルもハイレベルなものになってくるようですので、このくらいは貰っても妥当なのかもしれませんね。

国家公務員の平均生涯年収の手取り額は?

ここでは国家公務員の平均生涯年収の手取りについて見ていきたいと思います。


手取りの金額は支給される金額から社会保険料や所得税などの税金を引いた金額になり、大体支給金額の8割程度の金額です。


しかし年収に対する税率は額や時代によって異なってきますので、これはあくまで概算になります。


それでは一般職と総合職の生涯年収手取り金額について計算してみたいと思います。


国家公務員一般職の場合

生涯年収が2億8000万円としてその2割が社会保障費・税金として計算します。

280,000,000円×0.2=56,000,000

社会保障費・税金は約56,000,000円となります。


そして生涯年収から社会保障費・所得税を引いた金額が手取り金額です。

280,000,000-56,000,000=224,000,000

国家公務員一般職の平均生涯年収の手取り額は約2億2400万円になります。


続いて国家公務員総合職の手取り金額について見ていきましょう。


国家公務員総合職

生涯年収が3億8000万円として同じように計算していきます。

380,000,000×0.2=76,000,000

社会保障費・税金は約76,000,000円になります。
そして生涯年収から社会保障費・税金を引きます。

380,000,000-76,000,000=304,000,000

国家公務員総合職の平均生涯年収の手取りは3億400万円になります。

社会保障費・税金もかなり引かれてしまうのですね。

地方公務員やサラリーマンとの生涯年収の比較は?

ここまで国家公務員の生涯年収について見てきました。


では、地方公務員やサラリーマンと比べた場合はどうでしょうか。


地方公務員は働く場所によって、民間企業のサラリーマンは働く会社の企業規模によって生涯年収が変わってくるようです。


国家公務員と比べた場合、やはりキャリア官僚の生涯年収が魅力的に感じられます。


なかなかなるのが難しいキャリア官僚ですが、なってしまえば安定した生活が送れそうです。


それでは地方公務員とサラリーマンの平均生涯年収の具体的な数字について説明していきたいと思います。

地方公務員は勤務地によって大きく異なる

まず地方公務員の生涯年収について見ていきたいと思います。


地方公務員は都道府県庁、政令指定都市、市役所、町村役場とで生涯年収が変わってくるようです。 


以下がそれぞれの生涯年収になります。
 

種類金額
都道府県庁 261,385,681円
政令指定都市281,451,920円
市役所254,880,386円
町村役場231,086,137円

政令指定都市は国家公務員一般職と同じくらいもらっているようです。


公務員に就職する際はこの金額も目安にして働く場所を選ぶといいかもしれませんね。

サラリーマンは大卒だと平均生涯年収は2億9,000万円

続いて民間企業のサラリーマンはどのくらいもらっているのか見ていきたいと思います。


サラリーマンの生涯年収は約2億9000万円ほどです。  


しかし、学歴、性別によって金額に差があるようです。

以下の表は学歴・性別ごとに生涯年収をまとめたものです。

男性女性
高卒221,500,000円160,600,000円
大卒288,000,000円235,500,000円

女性の生涯年収は男性よりも低い傾向があります。


また学歴による生涯年収の差もかなりあるようですね。


民間企業だとその会社規模によって生涯年収の差がでてくると思いますので、就職する会社を決める際にはその会社の評価制度や賃金制度を聞いてみるといいかもしれません。

参考:国家公務員の給与の特徴

国家公務員には一般職と総合職があり、総合職の方が年収は高く、学歴によっても年収が変わるということがわかりましたね。 


これらの内容は、概ね一般の企業の会社員の給与の傾向とほぼ同じであると思われます。 


また民間企業の会社員と比べると、民間企業の生涯年収の平均が2億9,000万円であるのに対し、国家公務員一般職が、2億8,000万円、国家公務員総合職が3億8,000万でした。 


一般職の方は民間企業とほぼ同じ、総合職の場合は9,000万円ほど多いということがわかります。 


その他に、国家公務員の給与には何か特徴があるのでしょうか。
以下で、見ていきましょう。

国家公務員の給与体系は安定的な年功序列型

国家公務員の給与の最も典型的な特徴は、年功序列型、つまり経験年数が上がるほど給与も高くなるということです。 


年功序列型の給与は、一昔前の日本ではごく当たり前でしたが、最近では民間企業では成果主義による給与体系が浸透しつつあるようです。 


民間企業では成果主義による給与体系が一般的になりつつあるのに対し、なぜ国家公務員の給与体系は年功序列型のままなのでしょうか。 


それは、公務員は民間企業と違って、「売り上げ・利益」という概念は一部の部署を除いて存在しません。そのため、売り上げなどの明確な数値目標を達成することが評価につながる民間企業とは異なり、評価の基準があいまいになりがちな部分があります。 


従って、どうしても評価の基準が経験による年数に偏ってしまい、年功序列型の給与体系が続いているということがいえるのかもしれません。

国家公務員の魅力の一つは手厚い「手当」

国家公務員の給与のもうひとつの大きな特徴は、手当が充実していることです。 


まず、国家公務員の給与には以下のような手当があります。
 

  • 【生活補助給手当】
    扶養手当、住居手当、通勤手当、単身赴任手当 
  • 【地域給的手当】
    地域手当、広域異動手当、特地勤務手当(へき地手当)、寒冷地手当 
  • 【職務の特殊性に基づく手当】
    俸給の特別調整額、管理職員特別勤務手当、特殊勤務手当 
  • 【時間外勤務等特別の勤務に対して支給する手当】
    超過勤務手当、休日給、夜勤手当、宿日直手当

この他にも、期末手当(ボーナス)や勤勉手当、管理職手当や専門スタッフ職・研究員調整手当てなどもあり、非常に種類が多く多岐にわたっています。 


また、人事院による平成31年の「国家公務員給与の実態」によると、それぞれの手当の平均受給額も、地域手当:49,723円、扶養手当:20,152円、住居手当:25,416円、単身赴任手当:45,999円、特地勤務手当:44,093円と、比較的充実していることがわかります。

まとめ:国家公務員の生涯年収について

国家公務員の生涯年収について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは

  • 国家公務員一般職総合職では1億円ほどの差がある。
  • 国家公務員地方公務員サラリーマンの生涯年収にそれほど差はない
  • 地方公務員では学歴よる生涯年収に差はないがキャリア志望の場合は大卒は必須
  • 国家公務員の給与体系は年功序列型なので安定している
でした。

自分の将来設計をするうえで生涯年収は重要なポイントの一つだと思います。

あとは自分がどんな仕事をしていきたいかとのバランスではないでしょうか。

お金とやりがいのバランスを考えて自分のキャリアを決めていくのがベストだと思いますので、お金の面で安定している公務員も魅力的な選択肢だと思います。

ほけんROOMでは、他にも読んでおきたいマネーライフに関する記事を多数掲載しています。ぜひご覧になってください。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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