更新日:2020/06/30
ボーナスの仕組みってどうなってる?平均支給額や支払い基準を解説!
そもそもボーナスとは一体何を指し、どのような仕組みや査定基準で支給されるのでしょうか?この記事ではボーナスの仕組みや支給額、支給月、基本給との関係を解説します。さらに、一般企業と公務員との賞与額の違いやボーナス関連のトラブル対処法についても紹介しています。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- ボーナス(賞与)の仕組みってどうなってるの?
- ボーナスの仕組みを4つに分けて紹介!
- そもそもボーナスとは?
- ボーナスが支払われる時期は?
- ボーナスは必ず支払われる?
- 補足:公務員は必ずボーナスが払われる
- ボーナス額はどのように決まる?
- 基本は給料の1.5~2ヶ月分計算
- 経験・スキルの査定
- 会社員と公務員のボーナス平均支給額
- 大企業で支給されるボーナス平均額
- 中小企業で支給されるボーナス平均額
- 公務員で支給されるボーナス平均額
- ボーナスが貰えない?ボーナスのトラブルとその対処方法
- 参考:ボーナス支給額は社会景気や経営状態に左右される
- まとめ:ボーナスの仕組みや有無は会社によって異なる
目次
ボーナス(賞与)の仕組みってどうなってるの?
社会人になると平均で年2回もらえるボーナスですが、就活生やまだ社会人経験が浅い20代の方は仕組みをよく理解できずに受け取っている方も多いと思います。
またボーナスをたくさんもらえると思っていたら、想像していたよりも少なくてがっかりしているかもしれませんね。
そもそもボーナスは、どのような仕組みで支給されているのか気になっているでしょう。
ボーナスは会社の業績によって金額が左右するものなので、景気が良い時には上がるものの、悪くなると金額が下がってしまったり支給自体がされないこともあります。
さらに職種によっても金額に差があるので他業種の人と一概に比較をすることは難しく、また新入社員や若手社員ほどもらえる金額が少ないことが一般的です。
そのため、現在のボーナス金額に不満があっても、年次が浅い社員であれば仕方のないことかもしれませんね。
しかしボーナスの仕組みを知っておくことで、仕事への取り組み具合や将来転職する際の知識として役立てられる部分が多いので、金額に不満がある方もこの記事を読んでお勉強してみましょう。
そこでこの記事では「ボーナスはどのような仕組みと査定基準なのか?」について
- ボーナスの仕組み
- 査定額の決め方
- 公務員と民間のボーナス平均支給額
- ボーナスがもらえない時の対処法
ボーナスの仕組みを4つに分けて紹介!
現在就活をしている学生にとって、社会人になることの楽しみの一つにボーナスが挙げられると思います。
毎月のお給料とは別にお金が入ってくるので、今からどのように使おうかとわくわくしているのではないでしょうか。
しかしボーナスについて学ぶ機会は少ないため、どのような仕組みでいつ頃支払われるのかについて分からない部分が多いと思います。
そもそもボーナスはどの企業に勤めても必ず支払われるわけではなく、会社の業績や雇用形態によっては支払われない場合もあります。
万が一入社してからボーナスの支給が無いことに気づいて困らないように、事前に調べておく必要がありますね。
最初に、ボーナスの仕組みについて
- ボーナスとは何か
- 支払われる時期
- 必ず支払われるのか
- 公務員のボーナス支給
そもそもボーナスとは?
まず最初に、ボーナスの仕組みについて学んでおきましょう。
ボーナスとは、毎月の固定給とは別に年に数回支払われる特別な給与のことです。
企業によっては「賞与」や「期末手当」などの呼称を用いる場合がありますが、これらとボーナスは同意味の言葉として考えて差し支えありません。
つまり、求人広告を見て「賞与あり」などと書いてあれば、ボーナスが支給されると認識してください。
ボーナスは基本的に、固定給が支払われる正社員や契約社員を対象に支給されるものです。
その企業と雇用契約がある社員に対して、企業への貢献度への対価が支払われています。
なお、企業によっては時給制のパート等の社員に対しても、ボーナスのような形で特別な給与が支払われるので、企業によって形態が異なります。
具体的にはパート社員に対して「寸志」の形で、ボーナスよりは少ない額になるものの、臨時的な給与を支払っている企業もあります。
毎月の給与とは異なり、給与の1~2ヶ月分以上の金額が支給されるため、社会人にとっては一種のご褒美として嬉しく思っている方が多いと思います。
社会人はボーナスをもらうと、欲しかった商品を購入したり、海外旅行に行ったりと思い思いに使用しています。
学生の皆さんは、早く働いてボーナスが支給されることがよりいっそう楽しみになったのではないでしょうか。
ボーナスが支払われる時期は?
多くのお金がもらえるので楽しみなボーナスですが、いつの時期に支払われるのでしょうか。
ボーナスが支払われる時期は、一般的には夏と冬に1回ずつ支給している企業が多いです。
しかし、時期や回数に制限はないため、夏と冬以外のイレギュラーな時期に支給される場合もあり、場合によっては年2回以上支給されることもあります。
夏と冬に1回ずつ支払われるケースを例に挙げると、夏は例年6月30日から7月10日の間、冬は12月5日から12月25日の間に振り込まれることが一般的です。
したがって、この時期に普段よりも多めの給与の支給があったらボーナスが振り込まれたと思ってください。
なお、民間の中小企業では冬のボーナスが12月下旬に支給される企業もあるので、入社した企業の体質で支給時期は変わることを覚えておきましょう。
多くの企業が半年に一回ずつボーナスを支払っていますが、タイミング的にもちょうど良いですし、半年後の楽しみのためにやりがいを持って働くことへの意味を見いだせますね。
また、多くの社会人はボーナスを楽しみにしているので、6~7月と12月近辺は、なんだか周囲がソワソワしはじめるかもしれません。
ボーナスは必ず支払われる?
正社員や契約社員など雇用契約があれば、ボーナスは支払われるものであると述べてきました。
しかし、そうはいっても必ず支払われるのか気になると思います。
結論から述べると、ボーナスには法律上支払いの義務はないので必ず支払われるわけではありません。
具体的には、企業の規則のなかに「ボーナスを支払う」と決めている場合に限って支払われるため、支給されない企業ももちろん存在します。
つまり、正社員であってもその企業にボーナスの支給が規定されていなければ、せっかく楽しみにしていたボーナスも支払われることはありません。
なお、ボーナスは業績によって金額が左右されるので、従来は支給されていても業績悪化で金額が下がることや、場合によっては支給が停止されてしまうことも考えられるので注意が必要です。
この他、派遣社員は一般的にボーナスの支払いはありませんので、雇用形態を決める際にはこの点も踏まえて選びたいですね。
就職で企業を選ぶ際には、仕事内容と同じぐらいお給料が気になると思います。
通常は、毎月の支払額を重視してしまいがちですが、年に1~2回のボーナスの支給の有無を確認することも大切です。
志望度の高い企業に入社できてボーナスを楽しみにしていても、支給自体がなければ働き甲斐を失ってしまいますよね。
入社してから後悔しないように、ボーナスのことも事前に把握しておきましょう。
なお多くの企業では、採用時の募集要項にボーナス支払いの有無が記載されているため、参考にしてみてください。
補足:公務員は必ずボーナスが払われる
民間企業では、従業員へのボーナスの支払い義務があるときに限って一定額が支給されますが、公務員はボーナスをもらえるのでしょうか。
実は、公務員は必ずボーナスが支給されることが定められています。
つまりボーナスが支払われないことがないので、金銭面では民間企業に勤めている方よりも安定しているといえるでしょう。
国家公務員の場合「国家公務員の給与を増額する改正給与法」で期末・勤勉手当(公務員のボーナス)は「月給の4.45カ月分」と定められています。
なお、国家公務員の期末・勤勉手当は5年以上毎年増額されているため、順調にいけば今後も支給額が上がることが予想されます。
民間企業のボーナスが業績に左右されることに比べると、公務員は必ずボーナスがもらえる点はメリットでもあります。
また、地方公務員の場合は地域によって金額に差はありますが、必ずボーナスが支給されるので安心してください。
たとえば、平成30年度における東京都職員の期末・勤勉手当は月給の4.50カ月分でした。
金額は各自治体によって異なるので、気になる方は自治体のホームページを参照してみてください。
ボーナス額はどのように決まる?
ここまでボーナスの仕組みについて解説してきましたが、いかがでしたか。
毎月の給与よりも多くの金額が支給されるメリットがある反面、必ずしも支払われるものではないことをご理解いただけたと思います。
ここで疑問に思うことは「ボーナスはどのぐらい支給されるのだろう?」ということだと思います。
ボーナスの支給額は、企業のルールや業績によって異なるので一概には言えません。
たとえば、年次ごとに金額が決まっている企業もあれば、営業職のなかには期間内での成績によって金額が変わってくる場合もあるので、各自の頑張りがボーナスに反映されることもあるのです。
このような独自の決め方があるので、入社した企業ではどのようにボーナス金額を決めているかを事前に把握しておきたいですね。
下記では、ボーナス額の決め方について
- 基本の計算方法
- 経験・スキルの査定
基本は給料の1.5~2ヶ月分計算
ボーナスは毎月の給料よりも多くのお金が支給されるものですが、平均の基本給が知りたいですよね。
厚生労働省の調査結果によると、平成26年度のボーナス平均支給額について、毎月の給料額の
- 大企業 2.5ヶ月分/回
- 中小企業 1ヶ月分/回
基本給×○ヶ月分
です。
たとえば、2.5ヶ月分のボーナスが支給される企業では、基本給×2.5ヶ月分として支給されます。
さらに、企業の業績が好調しているなど場合によってはボーナスが増額されることもあるので、金額は時世によって変わることを覚えておきましょう。
このように、大企業と中小企業のどちらに入社するかによって、ボーナスの基本給が変わっていきます。
中小企業は大企業よりも支払われる額が少なめですが、企業の業績が安定して給料が増額されることに伴いボーナスも増額される可能性があります。
したがって、将来的にはボーナス収入が上がる可能性が否めないため、頑張って働くことは決して無駄にはなりません。
経験・スキルの査定
ボーナスは、個人の経験やスキルを査定されて金額が決まることもあります。
査定時には
- 業績評価
- 能力評価
- 行動評価(勤務態度など)
会社員と公務員のボーナス平均支給額
社会人になると、ボーナスをもらえることが働き甲斐になる方が多いと思われます。
普段のお給料よりも大きなお金が一気に手に入るので、買い物や旅行に使用するなどやりたいことを実現したいですよね。
ボーナスの仕組みや査定方法については、上記で解説してきたところですが、業種によってボーナスの平均支給額に差があるのか気になりますよね。
結論から述べると、会社員と公務員、大企業と中小企業を比較してもボーナスの平均支給額は異なるので、あなたが所属する企業はどのぐらいのボーナスが出るのかを事前に知っておくと役立ちますね。
規模が大きい企業ほど、業績も高いことが予測されるのでボーナスの平均額も高いのか気になるところでしょう。
また、公務員は必ずボーナスが支給されますが国家公務員と地方公務員で平均支給額にはどのぐらい差があるのでしょうか。
下記で詳しく解説していきます。
大企業で支給されるボーナス平均額
まずは、大企業で支給されるボーナス平均額は何ヶ月分なのでしょうか。
一般的な大企業で支給されるボーナスの平均額は、基本給の1.5~2.5ヶ月分です。
規模が大きく業績が安定している企業が多いため、ボーナス金額も高めに設定されています。
たとえば、従業員500人以上の大企業では、中堅社員で約67万円のボーナスが支給されている結果が出ています。
しかし、新入社員や若手社員はこの金額よりも少なく支給される企業もあるため、一概には言えないことが事実です。
大企業では、ボーナスの支給額に個人の業績が評価されるパターンが多いので、一人一人の頑張り具合によってボーナス額に差があることが一般的です。
とくに大企業の営業職は、目標の達成度合いがボーナスに反映されることが多く、逆に言うと若くても成績が良ければ同期よりも多くボーナスをもらえる方もいます。
平均的には基本給の1.5~2.5ヶ月分が支給されますが、個人の成績や企業の業績によって高低差があることが特徴です。
就活をしている方でボーナスを多くもらうことを希望していれば、大企業に入ることを目指すのが得策です。
しかし、大企業ほど査定時の評価は厳しく見られ、難しい目標を課せられます。
ボーナスは、普段の勤務に対する対価なので、多くのお金を得る分それだけ責任が重くなることを知っておきたいですね。
中小企業で支給されるボーナス平均額
中小企業で支給されるボーナス平均額が何ヶ月分なのか知りたいですよね。
一般的な中小企業で支払われるボーナスは、基本給の1~1.3ヶ月分です。
額に換算すると、26万円から45万円の間で推移すると考えて良いでしょう。
大企業に比べるとボーナス支給額が下がりますが、これは会社の業績や設立されてからの年数が浅く、十分な給料を支払える余裕がない場合が影響されています。
なお、中小企業のボーナス支給割合は従業員数が少なくなるほど低くなっており、従業員5~29人の職場では68.5%の支給割合となっています。
このことから、中小企業のなかにはボーナスが支給されない企業が40%近くあることがわかるでしょう。
中小企業のなかには、ボーナスの規定自体を設けていない企業も多く、一概にすべての企業で必ず支給されるとも限りません。
目安としては、1~1.3万円のボーナスがもらえることを覚えておきましょう。
また、現在はボーナスが支給されていなくても、業績が上がり始めるといくらかの支給が始まる可能性があるので、諦めずに頑張ってみることも良い方法です。
公務員で支給されるボーナス平均額
ボーナスが貰えない?ボーナスのトラブルとその対処方法
有給休暇や育児休業を取得したらボーナスが減額された!
有給休暇や育児休業など、正当な休業を取得したことを理由に、ボーナス額を減らすことは不当です。
育児休業の期間がボーナスの対象外になることは、仕組み上問題ありませんが、休業期間以外の期間まで減額やカットの対象となることには、問題があります。
このような不利な扱いを受けた場合は、会社の人事部へ相談してください。
もし、会社から納得できる対応をしてもらえない場合、労働基準監督署に相談することも可能です。
求人条件と支給内容が違う!
就職活動中に見た求人票に記載されていた内容と、実際のボーナス支給条件が異なっているケースがあるかもしれません。
求人票に書かれているだけでは、その条件通りにボーナスの支給があるかは約束されていないのです。
こうしたトラブルを避けるためには、入社するときに、必ず労働条件を書面で確認しておきましょう。
自分だけボーナスが貰えない!
小規模の会社では、経営者の判断でボーナス額が決定されても良い仕組みですが、だからといって、個人的な感情で決定していいわけではありません。
もし、「休みが多い」などの思い当たる理由がないのにボーナスが貰えない、あるいは極端に自分だけボーナス額が少ない等の場合は、まずは会社にその理由を聞いてください。
納得がいく理由がない場合は、労働基準監督署に相談しましょう。
いずれのケースでも、最終的な相談先としては、弁護士ということも考えられますが、裁判になると訴訟費用がかかります。
まずは、冷静に話し合い、納得がいく解決策を探ることも大切かもしれません。
参考:ボーナス支給額は社会景気や経営状態に左右される
ボーナスの有無や支給回数、金額は、その時の会社の業績によって大きく左右される仕組み。ボーナス額が高い時もあれば低い時もあるでしょう。
今のボーナスの状況だけを見て、就職先を選んでも、あまり意味がありません。
ボーナス額が下がったときに「こんなはずじゃなかった...」ということにもなりかねませんから、他の部分で魅力的な会社を選んでください。
まとめ:ボーナスの仕組みや有無は会社によって異なる
この記事では「ボーナスはどのような仕組みと査定基準なのか?」について解説してきましたが、いかがでしたか。
記事のポイントは
- ボーナスとは、毎月の給料とは別に平均して年2回支払われる特別な仕組みを持つ。なお、法律にボーナスの支給義務は定められていないため、支給がない企業も存在する
- ボーナスは、個人の能力や業績によって年2回の査定期間が設けられ、支給額が定められる
- 公務員と会社員など、業種によってもボーナスの支給金額は異なる。大企業の平均は、基本給の1.5~2.5ヶ月分となる