ボーナス払いが年3回ある場合とは?賞与の平均支給額や支給月を解説

ボーナス(賞与)は通常年2回払いですが、年3回の会社も存在し、理由は大きく分けて3つの場合が存在するためです。また、必ずしも年2回の場合よりボーナスの額が多くなるわけではありません。この記事では、ボーナスが年3回払いの理由と、年2回との違いを解説します。

ボーナスが年3回ある場合とは?ボーナスの平均金額はどれほど?

就職活動や転職活動をするとき、求人広告で「賞与年3回支給」と書かれている会社を目にしたことがある人も多いと思います。


しかしなぜ年2回ではなく年3回なのか、不思議に思う人もいるはずです。「2回よりも3回のほうが多くお金をもらえるとうことなのか?」と疑問に感じている人もいるでしょう。


果たして支給回数が年3回だと得なのでしょうか?


 そこで今回のこの記事では 「ボーナスが年3回支給されるケース」について

  • ボーナスが年3回になっている理由
  • 支給回数が年2回と年3回の場合の違い
  • 職業ごとのボーナス平均額の違い
  • ボーナスから引かれる社会保険料
以上のことを中心に説明します。

この記事を読んでいただけたら、ボーナスの支給回数が年2回ではなく年3回となっている場合に気を付けなければいけない点を理解することができることと思います。

また「賞与年3回支給」となっている場合に確認すべきポイントを理解することで、就職活動や転職活動の際にも役立つはずです。

ぜひ最後までご覧ください。

ボーナスが3回ある3つの場合とその理由

そもそもボーナスとは「定期又は臨時に、原則として労働者の勤務成績に応じて支給されるものであつて、その支給額が予め確定されていないもの」のことを指します。


労働基準法上は企業にボーナスの支給義務はないので、あくまで会社がボーナス制度を設けて就業規則や労働契約書に定めた場合にのみ支給されます。そのため金額支給回数も会社次第です。


なお健康保険法や厚生年金保険法では「労働の対償として受けるすべてのもののうち、3月を超える期間ごとに受けるもの」がボーナスとされています。


あくまで4か月以上の期間を置いて支払われるもの、つまり年間での支給回数が3回以内のものをボーナスと言います。


4か月の期間を置かずに支払われて支給回数が年4回以上の場合は健康保険法や厚生年金保険法ではボーナスには該当しません。その場合には一般の賃金の扱いとなるので、保険料の計算が変わってくることになります。


またボーナスの支給額は「基本給の何か月分」のような形で、毎月の給料に対する倍率で規定している会社が多くなっています。


例えば「基本給20万円・ボーナスは基本給2.5か月分」という会社であれば

20×2.5=50

となり、ボーナスの支給額は50万円です。ボーナス支給月の月収という意味では、基本給20万円と合わせて70万円を受け取ることができます。


支給する回数時期は会社次第ですが、一般的には年2回6月12月に支給する会社が多くなっています


しかし次の理由から年3回にしている会社もあります。

  • 通常の2回のボーナスに決算賞与も加えて3回の扱いにしているケース
  • 会社の事業スケジュール上、収入がある時期にあわせて年3回支給しているケース
  • 年間のボーナス支給総額を単に年3回に分けて支給しているケース


つまり「賞与年3回支給」となっている場合でも、年3回になっている理由支給内容が異なる場合があるということです。


どのような違いがあるのか、それぞれのケースについて見ていきましょう。

決算賞与を含めて年3回としている場合

通常のボーナスとは別に決算賞与を支給する会社があります。


通常のボーナスは6月と12月、年2回支給されることが一般的ですが、これとは別に決算直後に会社の利益を社員に還元するために決算賞与を支給する会社があります。


仮に求人広告などで「賞与年3回支給」と書かれていたとしても、この3回の中に決算賞与が含まれていることがあり、この場合には注意が必要です。


決算賞与は業績が良かった時には支払われますが、悪かった場合にはそもそも支給されない可能性があるからです。


つまり年3回のうちに決算賞与が含まれていた場合、必ずしも毎年3回ボーナスを受け取れるとは限らないということです。


また決算賞与の金額も決算次第で変わってくる点には注意が必要です。


そして決算賞与の支給時期も会社によって異なります。会社の決算終了後1か月以内に支給されるのが一般的なので、その会社の決算の時期がいつなのか次第で決算賞与の支給時期も変わってくることになります。


このように「賞与年3回支給」となっている場合でも、決算賞与が含まれている場合には注意が必要であり、事前に確認することが大切です。

経理的事情から賞与を年3回に分けている場合

会社の事業スケジュールの都合上、入金が多くて現金が手元にある時期にボーナスを支払うようにしている場合があり、そのような時期にあわせる形で年3回支給している場合もあります。


このように経理的事情から年3回に分けて支給している場合、支給時期はあくまでその会社の事業スケジュールによるので、一般的な支給月である6月や12月ではない可能性があります。支給月については事前に確認するようにしましょう。

年2回と同じ金額を年3回に分けている場合

東京都23区の職員に支給されるボーナスのように、過去の経緯から支給回数が単に年3回となっているケースもあります。


公務員はかつては3月・6月・12月の年3回ボーナスが支給されていましたが、平成14年に規則が改正されて3月の支給が廃止されました。


その後ほとんどの自治体では年3回から年2回に支給回数が変更されましたが、東京都23区の職員のように今でも年3回ボーナスを支給している自治体があります。


ただし公務員の場合、年2回でも年3回でも年間のボーナス総支給額は変わりません。そのため年2回の場合に比べて多く支給される訳ではありません

賞与が2回と3回では受け取る金額に差はある?メリットは?

このようにボーナスの支給回数が年3回であっても、必ずしも年2回の場合に比べてメリットがある訳ではありません。


決算賞与が含まれている場合には必ずしも年3回支給されるとは限りませんし、会社の事業スケジュールにあわせる形で年3回となっている場合には、そもそもいつ支給されるのかを確認すべきです。


また年間の総支給額は変わらなくて単に年3回に分けて支給しているだけという場合もあり、この場合には年3回だからと言って多く支給される訳ではありません。


もちろん支給回数が多いことで支給額も増えてメリットがある場合もありますが、「賞与年3回支給」となっている場合には、ボーナスの具体的な内容について事前に確認することが大切です。

職業ごとにもらえるボーナス金額は異なる?

ボーナスの金額は会社ごとに異なるため、一概にいくらもらえると言えるものではありません。


しかしその一方で国が公表しているデータ等から、一般企業国家公務員地方公務員ボーナスの平均的な金額を知ることはできます。


それぞれの金額について確認してみましょう。

一般企業のボーナス平均金額

厚生労働省の発表(毎月勤労統計調査)によると、一般企業のボーナス支給額の平均値は以下のようになっています。

ボーナス
支給額
平成30年773,805円
平成29年747,156円
平成28年735,170円
平成27年727,158円
平成26年745,981円

※各年の夏季賞与と年末賞与の支給額を合計して算出


平成26年から平成27年にかけては減少したものの、それ以降はボーナスの支給額が増加していることが分かります。


ただしこれはあくまで平均値です。会社によって異なる点には注意が必要です。

国家公務員のボーナス平均金額

人事院の発表した資料(国家公務員の給与)から推計すると、国家公務員のボーナス支給額は以下のようになっています。
ボーナス
支給額
平成30年約171万円
平成29年約169万円
平成28年約165万円
平成27年約161万円
平成26年約158万円
※「給料」「地域手当」「扶養手当」の合計額に支給月数を掛けて算出した推計値(行政職俸給表(一)職員)

近年は国家公務員のボーナス支給額が増加していることが分かります。

地方公務員のボーナス平均金額

総務省の発表した資料(地方公務員給与実態調査結果)から推計すると、地方公務員のボーナス支給額は以下のようになっています。

ボーナス
支給額
平成29年約153万円
平成28年約150万円
平成27年約148万円
平成26年約145万円

※「給料」「地域手当」「扶養手当」の合計額に支給月数を掛けて算出した推計値(一般行政職)


近年は地方公務員のボーナス支給額が増加していることが分かります。


ただし上記の数値はあくまで平均値であり、自治体によって金額に差がある点には注意が必要です。

参考:ボーナスにかかる社会保険料の算出方法と必要な手続き

ボーナスが支給された時には社会保険料が控除されます。


実際に受け取る手取り額は社会保険料が差し引かれた後の金額になりますが、この社会保険料とは健康保険料厚生年金保険料雇用保険料の3つです。


まず健康保険の保険料率は、加入している健康保険制度や地域、そして年齢が40歳未満か40歳以上なのかによって変わります。


例えば東京都の協会けんぽに加入している40歳未満の人であれば、平成31年度の健康保険料率は9.90%、労使折半のためご自身の負担は4.95%です。これに賞与額(千円未満切捨)を掛けた金額が保険料として控除されることになります。


次に厚生年金の保険料ですが、これも加入している健康保険制度や地域によって変わります。


例えば東京都の協会けんぽ加入者の場合、平成31年度は18.3%、労使折半のためご自身の負担は9.15%となります。これに賞与額(千円未満切捨)を掛けた金額が保険料として控除されることになります。


そして雇用保険の保険料は業種によって異なりますが、一般の業種であれば平成31年度は賞与額に0.3%を掛けた金額が控除されることになります。


これらの社会保険料は、ボーナスが支給される段階で天引きされて会社が納付してくれます。年金事務所や労働基準監督署への届け出も、あくまでボーナスを支払った会社が行ってくれるので、ご自身で何らかの手続きをする必要は基本的にはありません。

まとめ:ボーナスが年3回の理由や支払い月は会社によって様々

「ボーナスが年3回支給されるケース」について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは

  • 年3回ボーナスが支給される異なる3つのケース
  • 支給回数の違いによる差異
  • 職業ごとのボーナスの平均額
  • ボーナスから控除される社会保険料

でした。


ボーナスの支給回数が年3回であったとしても、様々なケースがあることが分かっていただけたかと思います。


年2回よりも支給回数が多いからと言って、必ずしもメリットがある訳ではないことも理解していただけたことと思います。


就職活動や転職活動の際に「賞与年3回支給」といった求人広告を見た場合でも、決算賞与が含まれていないかどうか、支給時期がいつなのか、事前に会社に確認をすることをおすすめします。


そうすることで、就職活動や転職活動の際にも役立つはずですし、ご自身に適した会社を探す上でもきっと役に立つはずです。


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この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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