更新日:2020/11/09
ボーナスが年1回は少ない?平均回数や金額、税金や支給時期も紹介!
自分の会社のボーナスが年1回で不満に思っている方も多いと思います。一般的には年2回と聞きますが、その場合と比較して妥当なのか?と疑問に思いますよね。今回は、ボーナスが年1回であることを平均回数や金額と比較して考え、さらに税金や転職などに関する情報も紹介します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
ボーナスが年1回の場合支給額は平均より少ない?妥当?
企業に勤めている場合楽しみなのが、給与とは別に支払われる「ボーナス」ですよね。
ボーナスといえば、年に2回支給されるイメージが一般的ですが、最近は必ずしもそうではなく、年1回支給というケースも増えているようです。
また、ボーナスをもらっていないというケースも存在します。
ボーナスが年1回の場合、2回もらっている人に比べ、損をしているような気がして不満に思っている方もいらっしゃるはずです。
しかし、実際には、「自分の貰っているボーナスの額が妥当なのかわからない」「年1回の支給と2回の支給はどちらがお得なの?」といった疑問をお持ちの方も多いはず。
そこで、この記事では
- 最近のボーナスの平均支給額はどれくらい?
- ボーナスが年1回だと税金が減るって本当?
- 転職するとボーナスが増える?
2018年のボーナスの平均支給金額はいくらか?
ボーナスといえば、夏と冬の年2回支給され、それに合わせて大きな買い物や、旅行の計画を立てているという方も多いはずです。
しかし、最近ではボーナス支給が年1回になっている企業も多くなっています。
これは、企業の決算が年1回であり、その決算の成績に応じてボーナスの額が決められる(決算賞与)といった側面もあるからです。
「年1回の支給では、2回支給の企業に比べ、何となく損をしているように思える」という方も多いのではないでしょうか?
しかし、損をしているかどうかというのは、年1回か2回かという回数だけで決められるものではなく、ボーナスの総支給額が問題となってきます。
ここからは、ご自身のボーナスの額が平均に比べて少ないかどうかを確かめる意味で、ボーナスの平均支給額について解説していきます。
夏冬合わせて平均は約77万円
自分のボーナスの額が、多いのか少ないのかを考える場合、全国的な平均との比較を見てみることも一つの方法と言えます。
次の表は2018年のボーナスの平均値を企業の形態別(製造業か非製造業か)に見たものです。
夏のボーナス支給額 | 一人平均支給額 | 支給労働者数 |
---|---|---|
民間企業全体 | 371,010円 | 4172万人 |
製造業 | 509,931円 | 712万人 |
非製造業 | 342,442円 | 3460万人 |
*三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)「2018年夏のボーナス見通し」より引用
冬のボーナス支給額 | 一人平均支給額 | 支給労働者数 |
---|---|---|
民間企業全体 | 392,103円 | 4217万人 |
製造業 | 532,858円 | 724万人 |
非製造業 | 362,437円 | 3483万人 |
*三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)「2018年冬のボーナス見通し」より引用
この2つの表から、民間企業全体の夏のボーナス見通しと冬のボーナス見通しの一人平均支給額を合計すると、1年間のボーナス合計が約77万円であることがわかります。
ですので、年1回のボーナスであっても、この77万円よりも多いという方は、平均よりも多く受け取っているということが言えます。
ボーナスを貰っていない人も少なくない
ボーナスについては、企業に勤めていれば当たり前のように支給されるものと思われている方も多いかもしれません。
たしかに、ボーナスは年2回支給する企業が一般的ではあるのですが、ボーナスは定期給のように法的に義務付けされたものではありません。
つまり、ボーナス(賞与)とは、定期給の労働者に対して、定期給とは別に支払われる、特別な給与のことということになります。
ですので、もともと制度として導入していない企業もあり、実際ここ数年のデータを見てみると、正社員でも約3割がボーナスをもらっていないという事実があります。
額面支給額は月給何ヶ月分か
前項では、ボーナスは定期給とは別に支払われる、特別な給与であることをご紹介しました。
それでは、そんなボーナスの額については何か決まりがあるのでしょうか?
決まりがあるとすれば、どのようにして調べればよいのでしょうか?
これらについては、基本的には就業規則という、企業それぞれが定めている、就労規定や給与規定などの労働条件が記載されている書類に記載されていることが一般的です。
この就業規則の項目を調べてみると、賞与についての項目があり、「給与の〇か月分」というように記載されています。
しかし、最近では、成果主義賃金制の導入等により、その成果等に応じたボーナス支給額の計算を行うケースなども多くなっています。
社会保険料や所得税などの計算方法
ボーナスが銀行口座に振り込まれた際に、その額がボーナスの額面に比べ少なく振り込まれていることに戸惑ったことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
これは、ボーナスからも社会保険料や所得税などの税金が差し引かれて振り込まれることによるものなのです。
社会保険料とは、年金や介護・失業等に備えて事前に給与や賞与から差し引かれるもので、年金保険料や介護保険等が含まれます。
また、所得税とは、国や自治体がそこに住んでいる人へ提供するザービスやインフラのための費用として、そこに住む人から徴収する税金になります。
そのような費用が差し引かれるため、ボーナスから手取り額として手元に入る額は、額面のおおよそ75~80%となります。
ボーナスを年1回にすることで税金が減る?
ボーナスを受け取るにあたっては、その額面から社会保険料等が引き去られて支給されることをご紹介しました。
この場合、ボーナスの回数が年1回であるの場合と年2回である場合でその手取り額に差が出る場合があるという事実をご存知でしょうか?
実はボーナスの総額が額がある一定以上の額を超えると、2回以上に分けてもらうよりも、年1回で貰った方が手取り額が多くなるのです。
その額というのが150万円という額になります。
これは、社会保険料である「厚生年金保険料」の対象額が、ボーナスの場合150万円までとされています。
つまり、それ以上の額に関しては厚生年金保険料の対象外となっているのです。
ですので、例えば1年間のボーナス合計が300万円である場合、150万円ずつ2回に分けてもらうよりも、年1回で300万円を受け取った方が、手取り金額が多くなるというわけです。
転職を考えているあなたへ
「今のボーナスの額に満足していない」「これ以上長く勤めても、ボーナス額のアップが期待できない」という場合にはどうすればよいのでしょうか?
その場合の一つの方法として「転職」するという方法があるかと思われます。
もちろん、転職に関してはリスクが伴うのも事実ですが、もし、転職して年収が30万円アップすると考えた場合、30年あれば約9000万円収入がアップするということになります。
転職に関しては、専用の情報サイトなども多く存在しますので、さまざまな情報を集め、しっかり吟味したうえで、効率的に進めることが重要なポイントといえます。
公務員ならボーナスは年二回で安定
もし、転職の理由が「年収をあげるというより確実にボーナスを貰いたい」ということであれば、公務員を視野に入れるという方法もあります。
公務員の場合、ボーナスは年2回と決められており、確実にボーナスを受け取ることができます。
また、退職後の年金等も一般的には安定しているといわれています。
トータルでの安定を求めるのであれば、公務員試験に合格する必要はありますが、公務員への転職を視野に入れてみるという方法も考えられます。
転職日に注意
転職を決めた際、今の会社は退職することになるわけですが、退職日によって前の職場からもらうボーナスの手取り額が変わることはご存知でしょうか?
実は、ボーナスの支払い日と退職日の関係で、社会保険料がボーナスから差し引かれるかどうかが変わってくるのです。
ちなみに、社会保険料は、退職日の翌日が資格喪失日とされていて、ボーナスが支払われた月の最終日に退職した場合、ボーナスから社会保険料が差し引かれることになります。
しかし、ボーナスが支払われた月の途中で退職した場合は、資格喪失月はその前の月となり、ボーナスからは社会保険料が差し引かれないことになるのです。
まとめ:ボーナス年1回の実態
ここまで、「ボーナス年1回の実態」をテーマに解説してきましたが、いかがでしたか?
この記事のポイントは、
- 2018年のボーナスの平均支給額は約77万円
- ボーナスが年1回の場合、その額が150万円を超えていれば、2回に分けてもらうよりも社会保険料が少なくて済む
- ボーナスや年収を増やすための転職は、情報をしっかり集めて効率的に進めることがポイント