更新日:2020/05/23
中小企業のボーナスを大手と比較!差額は数十万円?ボーナスなしも?
中小企業に勤めている方でボーナスが少ないと感じる方もいると思います。実際に統計で中小企業と大手企業とではボーナス支給額が大きく異なることが明らかになっています。ここでは、中小企業のボーナスの平均支給額、支給時期や新卒でもらえる額を大手企業と比較して紹介します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
ボーナスなしも?中小企業の賞与形態を大企業と比較!
これから就職活動を始める学生や転職を考えている方はできるだけボーナスや年収が多い企業で働きたいと考えていることでしょう。
特にどの程度中小企業と大企業でボーナス金額に差があるのか、気になる部分ではないでしょうか。
平均年収にも影響するボーナスは中小企業と大企業では大きな差があり、具体的な金額も交えてご紹介します。
この記事では中小企業に関連するボーナスについて、下記の点をご紹介します。
- 中小企業でのボーナス金額の一例
- 中小企業と大手企業でボーナスには差がある
- 新卒のボーナスは少ない
この記事を最後まで読んでいただくと、新卒や起業規模によってボーナスがどのように異なるのか、金額も含めてわかるようになっています。
大手企業との違いは年間100万円以上
ボーナスは中小企業と大手企業でどの程度金額が異なるのかを比較してみましょう。
平均支給額 | |
---|---|
大手企業 | 956,744円 |
中小企業 | 276,486円 |
引用:2018年年末賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況(日本経済団体連合会)、中小企業の冬季ボーナス支給予定 (大阪シティ信用金庫)
なお、この大企業の金額は過去最高を記録しています。
956,744円-276,486円=680,258円
中小企業との金額差は約68万円です。
68万円×2回=136万円
年2回だと136万円近く年収に差が広がってしまうのです。
中小企業のボーナスの内情:2018年の平均支給額、支給時期
中小企業のボーナス金額は大企業と比較すると数十万円ほど少ないのが現状です。大企業では2018年のボーナスが過去最高でしたが、中小企業とは差があります。
中小企業の場合何か月分ではなくて一律20万円などのように定額を設定をしていたり、利益を従業員でわけて金額を決める利益分配というケースもあります。
いずれにしても、企業自体に大きな資産や売上がないと従業員にも賞与の金額をあげることも難しくなってしまうので、中小企業と大手企業で差額が発生しやすくなってしまうのです。
一例として、2018年の大阪シティ信用金庫が調査した内容をご紹介します。大阪シティ信用金庫の取引先からの聞き取り調査で、回答している企業の約9割が50人未満の企業です。
2018年の平均支給額
2018年夏の平均支給金額は下記のとおりです。
業種 | 夏 | 冬 |
---|---|---|
製造業 | 256,866円 | 281,027円 |
卸売業 | 273,809円 | 265,278円 |
小売業 | 288,368円 | 235,938円 |
建設業 | 270,691円 | 284,488円 |
運輸業 | 231,036円 | 273,050円 |
サービス業 | 258,814円 | 285,484円 |
全体 | 262,570円 | 276,486円 |
引用:
中小企業の夏季ボーナス支給状況 (大阪シティ信用金庫)、 中小企業の冬季ボーナス支給予定 (大阪シティ信用金庫)
なお統計では1998年以降夏のボーナスで平均支給額が30万円を超えた記録はなく、冬のボーナスでは2004年以降30万円を超えたのは1回しかありません。夏よりも冬のボーナスの金額が高い傾向にありますが、年間合わせても60万円に満たないことになります。
支給時期は大体決まっている
ボーナスがいつもらえるのか、就職前の方であれば知らないかもしれません。一般的に夏と冬のボーナスとして年2回支給されるのが一般的で、そのなかでも時期がおおよそ決まっています。
民間企業では夏が7月10日かそれに近い金曜日が多い傾向にあり、次いで6月や8月の15日もしくは25日などです。冬のボーナスは12月の10日か近い金曜日が多い傾向にあります。
本来の給与支給日によっても細かい日程がいつかは異なりますが、しっかりボーナスを支給する企業であれば、7月と12月頃に支給されると認識しておきましょう。
ボーナスがない中小企業も少なくない
上記でしっかりボーナスを支給する企業と記載しましたが、企業によってはボーナスなしのケースもあることを注意しなければいけません。
大阪シティ信用金庫の調査でご紹介した平均金額というのはボーナスを支給している企業のみの集計なので、支給なしの企業を0円として計算すればもっと金額は低くなってしまいます。
中小企業のボーナスなしの割合
先程と同じ大阪シティ信用金庫の調査結果で支給するかどうかの割合を見てみましょう。
2018年夏のボーナスは下記のとおりです。
規模 | 支給する | 支給しない(少額含む) |
---|---|---|
20人未満 | 53.7% | 46.3% |
20~49人 | 77.8% | 22.2% |
50人以上 | 89.3% | 10.7% |
全体 | 59.6% | 40.4% |
※引用:中小企業の夏季ボーナス支給状況 (大阪シティ信用金庫)
2018年冬のボーナスは下記のとおりです。
規模 | 支給する | 支給しない(少額含む) |
---|---|---|
20人未満 | 54.8% | 45.2% |
20~49人 | 80.1% | 19.9% |
50人以上 | 87.5% | 12.5% |
全体 | 60.8% | 28.3% |
※引用:中小企業の冬季ボーナス支給予定 (大阪シティ信用金庫)
夏と冬、半数とはいかないまでも約4割はボーナスを支給していないのが中小企業での現状です。
ボーナスは基本給何か月分かが大きく異なる
ボーナスの金額の決め方にはいくつかありますが、日本で古くからあるのは、通常の給料何ヶ月分を支給するという設定です。月給とボーナスの金額を比較すると、大手企業は平均2.5か月分、対して中小企業は平均1か月分です。
中小企業の場合何か月分ではなくて一律20万円などのように定額を設定をしていたり、利益を従業員でわけて金額を決める利益分配というケースもあります。
いずれにしても、企業自体に大きな資産や売上がないと従業員にも賞与の金額をあげることも難しくなってしまうので、中小企業と大手企業で差額が発生しやすくなってしまうのです。
ベンチャー系の中小企業なら数か月分もらえることも
中小企業だと必ずボーナスの金額が少ないかというと、そうではありません。企業人数が少なくても、売上や利益を出している企業であればボーナスも数か月分もらえるケースもあります。
特に少人数ながらも能力が高い人を求めるベンチャー企業であれば、大手のボーナスを超えた割合をもらえることもあるのです。ベンチャー企業であれば、社員数が少ないために大企業と比較するとキャリアアップも早くなることもあります。
役職などがついて月給が増えれば、それだけボーナスの金額が大きくなってきます。できるだけ年収を増やすためにベンチャー企業を狙うのであれば、今後成長が期待できる企業を狙うのがよいでしょう。
新卒だといくらボーナスを貰えるのか
中小企業でも大企業でも貰える額は少ない
新卒の場合、中小企業や大企業など規模にかかわらずボーナスの金額は少ないです。
新入社員の場合いつごろからボーナスがもらえるのかと気になる方もいると思います。ボーナスの支給規定が入社1年以降と定められているケースもあるため、夏だけでなく冬ももらえないこともあります。
他にもボーナスの差額がでる条件は能力や実績など会社への貢献度などです。まだ教えてもらうことばかりで実績を積めないこともあるためボーナスをもらえても金額が少ない可能性もあります。
入社後数年間は期待しすぎないようにしましょう。
参考:ボーナスが少ないと思う方へ
この記事をご覧になっている方で既に就職をしている方は、ボーナスが少ないと感じているのではないでしょうか。
入社したばかりではないのにボーナスが少ないのであれば、今後ボーナスが大きく増加することは難しいかもしれません。
解決するために提案できる方法をご紹介します。
転職して別の職場へ
転職が無理なら副業も視野に
転職が難しいのであれば、勤め先のボーナスではなく副業としての収入を得る方法もあります。現在はさまざまな形式の副業があり、月10万円以上稼ぐ方もいるのです。
安定して月10万円稼ぐことができるのであれば年間で120万円と、中小企業のボーナス平均よりも多くなります。
ただし、勤務している場所以外から年間20万円以上の収入を得た場合には確定申告が必要となるので注意しましょう。
まとめ:中小企業のボーナスについて
ここまでボーナスは中小企業と大企業でどのように異なるのか、解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは、
- 中小企業でのボーナス金額平均は30万円以下
- 中小企業と大手企業でボーナスには68万円ほどの差がある
- 新卒のボーナスは少ない
でした。
中小企業は確かに大企業と比べて、ボーナスの支給額が少ない傾向があります。
しかし、ボーナスがすべてではないので、それが理由で今の職を離れると後悔するかもしれないので、よく検討しましょう。
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