厚生年金の満額は?受給の条件や支払額・振り込み期間について

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会社員や公務員の人は自分の厚生年金が一体いくらになるのか気になりますよね。この記事では厚生年金の満額がいくらか、計算方法や支払いの開始時期などを解説します。おおよその年金額が事前にわかると資産形成がしやすくなりますので、ぜひ最後までご覧ください。

厚生年金の満額は?受給の条件や支払額・振り込み期間について

いざ結婚や定年退職のタイミングが近づくと老後の生活が気になってきます。なかでも生活に不可欠な国民年金厚生年金がいくらもらえるか心配ですよね。


何も考えずに保険料を払っていたけど、どんな制度なのかを詳しく知らない人も多いはず。若い段階で老後資金について考えている人は年金を満額もらう方法が気になるのではないでしょうか。


そこで、本記事では年金に関して、

  • 国民年金や厚生年金の概要
  • 年金の平均受給額
  • 年金を満額もらうといくらになるか
  • 年金受給額の計算方法
  • 受給額の早見表
  • 保険料の振込期間
  • 厚生年金の受け取り開始時期
  • 年金以外に老後資金を貯める方法

を解説します。ご自身の年金額がいくらになるのかを知ることで、十分な金額か、不足しているのかがわかりますのでぜひ最後までご覧ください。

厚生年金とは会社員や公務員が加入している年金


厚生年金は給与をもらう会社員や公的機関で働く公務員のための年金です。よく対比されるのは国民年金ですが、会社員や個人事業主、専業主婦などにかかわらず20~60歳の人に加入義務があります。


つまり、厚生年金は、誰もが入る国民年金に追加してもらえる年金です。会社側が給与から保険料を差し引いてくれるので、自身で振込や支払いをする手間がかかりません。


厚生年金の保険料は会社が半額を負担するのも特徴です。日本では老後2000万円問題という言葉がありますが、国民年金だけではまかないきれない金額を厚生年金で負担してくれる仕組みになっています。


厚生年金の受給資格を得るには原則として以下の要件を満たすのが必須です。

  • 国民年金や厚生年金、共済に加入した期間が合計で10年以上
  • 保険料を1か月分以上収めている
  • 65歳以上である

ところで、上記の年金にはさまざまな呼び名があるのをご存知でしょうか。国民年金はすべての人が入る基本的な年金なので基礎年金と呼ばれることもあります。


そして国民年金と厚生年金は老後の資金として割り当てられますので、老齢年金と呼びます。自分がどの年金に入っているかを知っておくのは大切ですので確認してみましょう。

厚生年金の満額はいくら?年金を多くもらうには

厚生年金額の決定には収めた保険料の多さが大きくかかわっています。しかし、厚生年金額が多いか少ないかを判断するには、まず平均的な支給額を知っておくことが大切です。


ここからは以下の順番で年金の受給金額について解説します。

  • 国民年金の平均受給額
  • 厚生年金の平均受給額
  • 国民年金を満額でもらう方法
  • 厚生年金を満額でもらう方法

平均額と自分がもらえる推定年金額を比較して、十分なお金がもらえるか、老後の資金に足りないのはいくらかを判断する指標にしてみましょう。

国民年金の満額や厚生年金の平均的な年金額は?

厚生労働省の2019年度調査では、国民年金の平均受給額が月に約56,000円となっています。2020年時点での国民年金満額は約65,000円ですので、単純計算をすると34年間保険料を払い続けて得られる金額です。


対して厚生年金ですが、夫婦で受給する場合の国民年金を含む平均受給額は2020年時点で約220,000円となっています。(日本年金機構による情報)



厚生年金が加わることで、200,000円を超えるため、老後でも現実的な暮らしができそうですね。次に年齢別に厚生年金の平均受給額を見てみます。

年齢受給額
60代前半約85,000円
60代後半約146,000円
70代前半約148,000円
70代後半約156,000円
80代前半約162,000円
80代後半約167,000円

支給年齢に60代前半が入っているのは、60歳から特別に年金を受け取れる制度があるためです。表の金額に国民年金が加わるため、やはり200,000円を受給できるかどうかが平均額を上回る基準になると言えます。

年金満額はどうやったらもらえる?

では、国民年金と厚生年金はそれぞれどうしたら満額の受給ができるのでしょうか。簡単に言うと、国民年金は保険料の支払い年数、厚生年金は給与の多さで決定します。



まず国民年金の満額ですが、前述のとおり月65,000円です。では何年払えば満額になるかというと、加入義務がある20歳から満期の60歳まで国民年金保険料を支払い続けるだけで満額がもらえます。


しかし、学生時代に保険料納付の猶予を申請していた場合は在学期間の支払いがされていおらず、満額にはなりません。もし在学中に保険料を支払っていた記憶がないのであれば、10年間は追納ができますので申請してみましょう。


続いて厚生年金を満額でもらうには一定以上の給与を受け取っているのが大前提です。国民年金と同じ原理ですが、支払った保険料が多ければ多いほど年金額は高くなります。


厚生年金の保険料額は標準報酬月額標準賞与額の多さで決まります。

  • 標準報酬月額:通勤手当や住宅手当なども含めた4月~6月の給与の平均額で、金額ごとに32段階に分けられる
  • 標準賞与額:1年間に受け取った賞与(ボーナス)を12か月で割った金額(1,000円以下は切り捨て)

標準報酬月額の一覧表は以下のとおりです。

等級保険料算定の金額(円)標準報酬月額(円)
15220,000
210,000~230,000
16240,000230,000~250,000
17260,000250,000~270,000
18280,000270,000~290,000
19300,000290,000~310,000
20320,000310,000~330,000
21340,000330,000~350,000
22360,000350,000~370,000
23380,000370,000~395,000
24410,000395,000~425,000
25440,000425,000~455,000
26470,000455,000~485,000
27500,000485,000~515,000
28530,000515,000~545,000
29560,000545,000~575,000
30590,000 575,000~605,000
31620,000605,000~635,000
32650,000635,000~

また、標準賞与額は150万円を年に3回もらう場合の月額換算で375,000円が最大となります。つまり、老齢年金を満額でもらうには、以下の4つの条件を満たせばいいというわけです。

  • 国民年金保険料を20~60歳まで払い続ける(会社に所属しない場合)
  • 16歳から44年間働き続ける
  • 4~6月の平均給与(標準報酬月)が635,000円以上である
  • 賞与150万円を年に3回もらう

ご覧のとおりですが、入社初年度からこの条件を満たして満額をもらうのは現実的に無理があります。ですので、ご自身の現在の状況から予測して年金額がいくらになるかを計算した方が現実的というわけです。

厚生年金の年金額の計算方法を紹介


厚生年金の計算方法は2003年前後で以下のように違います。

  • 2003年3月以前:保険料算定の金額×0.007125×2003年3月までの加入月数
  • 2003年4月以降:(保険料算定の金額+標準賞与額)×0.005481×2003年4月以降の加入月数 

2003年をまたがって保険料を納付した人はそれぞれの期間を別々で計算します。また、小数は加入者の生年月日で変わるため、一例として計算してください。


今回は以下の条件で実際に計算をします。

  • 加入時期:1982年4月
  • 加入期間:38年
  • 退職時期:2020年3月
  • 4~6月の給与平均:580,000円
  • 賞与:1,020,000円×年2回

この場合、先ほどの一覧表から保険料算定の金額は30等級の590,000円になることが分かります。標準賞与額は以下のとおりです。

1,020,000×2×1/12=170,000円

それでは2003年3月以前の計算をしてみましょう。

590,000×0.007125×252=1,059,345円

次に、2003年4月以降の計算です。

(590,000+170,000)×0.005481×204=約849,774円

2つを合わせた金額が受給可能な厚生年金額になります。

1,059,345+849,774=約1,900,000円

月額換算にすると約158,000円もらえることになりますね。少ないと思われるかもしれませんが、満額の国民年金を支払うと65,000円が加わり223,000円です。


さらに主婦が扶養に入っているとその分の国民年金が65,000円プラスされますので平均額より多くなります。今回の計算は給与や賞与が一定の場合でしたが、実際には年々増えていくため面倒です。


ほけんROOMの無料相談では複雑な厚生年金のシミュレーションをFPと一緒に確認できるので一度試してはいかがでしょうか。

いくら受給できる?厚生年金の受給金額早見表

厚生年金の加入年数とそのときの平均収入だけでおおよその受給額が分かる早見表です。

加入年数受給額の基準実際の受給額(円)
10.7万円左の金額×収入平均×1/100,000
53.5万円左の金額×収入平均×1/100,000
106.9万円左の金額×収入平均×1/100,000
1510.4万円左の金額×収入平均×1/100,000
2013.8万円左の金額×収入平均×1/100,000
2517.3万円左の金額×収入平均×1/100,000
3020.8万円
左の金額×収入平均×1/100,000
3524.2万円左の金額×収入平均×1/100,000

4027.7万円左の金額×収入平均×1/100,000

たとえば、加入年数20年・収入平均40万円のとき、以下の計算で受給額が決まります。

13.8万×40万×1/100,000=55.2万円

早見表を使えば先ほどの複雑な計算より早く厚生年金受給額の確認が可能です。

厚生年金の振り込み期間


厚生年金では入れる年齢に制限をしているので、払い込み期間は最長でも70歳です。一般的に60歳が定年退職の年齢ですが、高齢化の影響でその後も働く人が増えています。
 
しかし、厚生年金がもらえるのは65歳から。70歳になるまで働き続けてしまうともらえるお金が5年分減ってしまうのではないでしょうか。
 
あとで詳しくお話しますが、70歳から年金をもらったときでも損をしない仕組みになっています。
 
また、70歳の段階で受給資格が無かったときでも条件を満たすまで保険料を支払えます。厚生年金の受給資格は以下のとおりでしたね。
  • 国民年金や厚生年金の加入期間が合計で10年以上
  • 保険料を1か月分以上収めている
  • 65歳以上である
レアなケースですが、すべての条件をクリアするまでは保険料を支払えることになっています。以下2つをクリアすると、70歳後の保険料支払いが可能です。
  • 会社側の許可が出ること
  • 厚生労働大臣の許可が出ること

厚生年金の受給開始年齢・いつからもらえる?

原則として厚生年金が受け取れるのは65歳からですが、法改正により60~70歳の範囲で受け取り期間を伸び縮みできます。高齢化社会に応じて、長く働き続けてもいいように制度が変わりつつあるのです。

今まではこの増額が70歳まででしたが、2022年4月の段階で75歳まで引き延ばされることになりました。

さて、先ほど70歳で厚生年金をもらっても損をしない仕組みになっているとお話ししました。65歳を過ぎても受け取らなかったときには、年数に応じて1か月ごとに0.7%ずつ増額されます。

仮に70歳まで年金を受け取らない場合は12×5×0.7=42%増額された金額がもらえるのです。働くことが好きな人や家計が厳しい人でも損をしない仕組みが増額制度になっています。

老後の資金は年金でまかなえる?その他の備えは必要?


厚生年金を平均額受け取る場合、夫婦2人生活で最低限必要と言われている22万円をまかなうことができます。しかし、ゆとりのある生活をしたいとなると34万円程度必要です。

では一体何をすれば年金以外で備えができるのでしょう。ここではゆとりある生活に足りない12万円の資金を集める以下4つの方法について解説していきます。
  • iDeCo(イデコ)
  • 企業型確定拠出年金
  • 積み立てNISA
  • 国民・厚生年金基金

上乗せで老後資金を準備していくのもおすすめ!

iDeCo企業型確定拠出年金は自分で資産運用の商品を選んで老後資金を貯める方法です。会社に所属していない人はiDeCoのみ利用できます。

2つのメリットは運用で得た利益に課税がされないことです。通常の株式投資やFXは運用益に対して税金がかかりますが、iDeCoと確定拠出年金にはかかりません。

デメリットは60歳になるまで引き出しができないことです。銀行の定期預金に似ていますが、きちんとした運用をすれば年利は高くなります。

積み立てNISAは毎月の上限を約33,000円としてお金を積み立てて、20年間運用資金にする制度です。前述の2つと同様に商品を選んで資産運用しますが、こちらは運用途中でもお金を引き出せます。

また、運用益が非課税なのも同じです。もしものために引き出せる資産を作っておきたいという人におすすめですよ。

国民年金基金厚生年金基金はiDeCoと同じ枠で利用できる視度です。iDeCoとの明確な違いは運用を任せられる点と年利の差になります。

年金基金に運用を任せられるので、自身が無い人はこちらの方が安心できます。しかし、2020年の年利を見てみると1.5%と低め。3~5%の年利で運用したい人はiDeCoの方が適しているでしょう。

老後の不安はマネーキャリアで相談しよう

老後の資金を年金以外で貯める方法を説明しましたが、ほとんどの方法は自分で運用商品を選ぶものです。株式投資をしたことがない人にとっては商品ごとの違いや内容がどんなものかが分からず不安ですよね。

訳もわからず適当に商品選びをしてしまうと、せっかくの資産がマイナスになってしまいかねません。

一人で老後資金を考えるのが厳しいと感じた人は、ほけんROOMマネーキャリアで相談するのはいかがですか。老後の資金だけでなく、保険の加入や相続に関することまですべて無料で相談できます。

まとめ

いかがでしたか。この記事では国民年金や厚生年金について、以下のことを解説しました。

  • 厚生年金は公務員や会社員が入る年金
  • 国民年金額は納付期間の長さ、厚生年金額は給与の多さで決まる
  • 国民年金の満額は月65,000円
  • 厚生年金の満額には平均月収635,000以上、賞与1,500,000円×3回が必要
  • 厚生年金の振込期間は原則70歳まで
  • 厚生年金は60~70歳の好きな時期に受給開始できる
  • 足りない資金は便利な制度を使って準備する

厚生年金の計算は複雑なので、給与が多いともらえる年金額も多くなると簡単に覚えておくのがいいかもしれません。


現在20~50代で家計に余裕がある人は早いうちから確定拠出年金や積み立てNISAを利用すると運用益が大きくなっていくのでぜひ活用してみてください。


ほけんROOMでは他にも年金や貯金、投資についての知識を無料で公開しています。気になる人はぜひチェックしてみてください。

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