更新日:2022/01/04
がん保険と医療保険は「セット加入」「別々加入」おすすめは?具体例で紹介
がん保険と医療保険、「別々加入」と「セット加入」どちらの方がおすすめなのでしょうか?がん特約を付けられる医療保険も多くなってきました。今回は、医療保険をがん保険とセットで契約することのメリットやデメリットを解説します。各保険の加入率に関してもまとめました。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- がん保険と医療保険は「セット加入」「別々加入」どちらが良い?
- 「がん保険と医療保険のセット」で加入するメリットは?
- メリット①別々に加入するよりも費用を抑えられる
- メリット②もしもの際の安心感がある
- 「がん保険と医療保険のセット」のデメリット
- デメリット①がんに対する必要な保障内容が足りない場合も
- デメリット②医療保険を解約した場合には、がん特約も解約に
- 「がん保険と医療保険を別々」のメリット
- メリット①保障内容が充実している
- メリット②がんに特化した保障を受けられる
- 「がん保険と医療保険を別々」のデメリット
- デメリット①セットで加入するよりも費用がかかる
- デメリット②がん保険はがんの際にしか保険金が下りない
- がん保険と医療保険セットでの加入がおすすめな人
- がん保険と医療保険別々での加入がおすすめな人
- がん保険と医療保険、別々に加入する際に注意してほしいこと
- 医療保険・がん保険の「セット加入」と「別々加入」の費用の紹介
- 【セット加入】医療保険+がん特約のシミュレーション
- 【別々加入】医療保険・がん保険に別々加入のシミュレーション
- 古い医療保険・がん特約では給付金が支払われないケースに注意
- 医療保険・がん保険の加入率をチェックしよう
- 医療保険の加入率
- がん保険の加入率
- まとめ:医療保険・がん保険はセット加入か別々に加入か
目次
がん保険と医療保険は「セット加入」「別々加入」どちらが良い?
医療保険とがん保険はセット加入するべきか、別々に加入するべきかと、どっちにするか迷うこともあると思います。
- 求める保障範囲・保障内容によって比較検討
- 医療保険のがん特約をセットでつける時の注意点
- 医療保険・がん保険の加入率
「がん保険と医療保険のセット」で加入するメリットは?
最近の医療保険には、がん保険にある保障を特約という形で選べるタイプが増えています。そのため、あえてがん保険に入らなくてもいいと考える人も多いようです。
では、2つを一緒にした保険の魅力は何でしょうか。
まずは、これらの保険を一緒にしたほうがいい点を解説します。
メリット①別々に加入するよりも費用を抑えられる
一般の医療保険とがん特約をセットにすると、がん保険と医療保険に別々に申し込むより費用を安くできます。
ここ数年でがん治療は、目覚ましく発達しています。手術や入院をしなくてもよくなっており、通院治療が主になっています。
一般的に医療保険は入院に対する保障に比重を置いていますが、がんが見つかった時の「診断給付金」や「通院による保障」などの特約を追加すると、がん保険に新規加入せずとも十分といえます。
メリット②もしもの際の安心感がある
医療保険に入っているけれど、もしがんになったら、という不安を抱えている人にとっては、がん特約などをつけておくと、安心感がありますね。
がんに特化した保障までは必要ないけれど、がんにかかったときに何らかの保障があれば、治療方法や経済的な問題などで不安に感じることはありません。
医療保険に特約をセットして、もしもに備えておくといいでしょう。
「がん保険と医療保険のセット」のデメリット
デメリット①がんに対する必要な保障内容が足りない場合も
デメリット②医療保険を解約した場合には、がん特約も解約に
「がん保険と医療保険を別々」のメリット
がん保険と医療保険を別々にすると、個々の保険の保障内容が充実するので、どんな病気になっても、不安がありません。
またがんは、高額で保険のきかない治療方法も多く、医療保険でも保障されないこともあります。
次は、2つの保険を別々にしたほうがいい点を解説します。
メリット①保障内容が充実している
医療保険は、健康不安や、病気になったときのための貯蓄がない場合など、総合的に保障してくれます。
一方で、がん保険はがんに応じた保障が充実しているので、治療が長引いたときや再発したときの保障も手厚くなっています。
がんだけでなく、どんな病気になるかわかりません。医療保険で守られる範囲、がん保険で保障される範囲を、それぞれ充実させておくことができます。
メリット②がんに特化した保障を受けられる
がん保険は、いわばがんに対するプロの保険です。先進医療や通院治療など、常に進化するがんの治療に合わせてあるところが大きな魅力。
普通の医療保険だけでは、自分に合った先進医療を受けたくても保障されなかったり、治療費をまかなえないこともあります。
がんの治療に対する不安がある人は、がん保険にも加入しておくほうが安心です。
「がん保険と医療保険を別々」のデメリット
がん保険と医療保険を別々に加入すると、個々の保障は充実していますが、費用面では割高なります。
また、医療保険はがんだとわかっても保障されますが、がん保険はがんだと診断された時に効果のある保険です。
それぞれの内容をきちんと確認しておかないと、意外なところで無駄が発生してしまいます。
ここでは、2つの保険を別々にした時の注意点を、より詳しく解説します。
デメリット①セットで加入するよりも費用がかかる
がん保険と医療保険を別々にして申し込むと、特約などを使ってセットにするよりも費用がかかります。
医療保険は、病気、ケガ、がんも含めて全般的が保障が特徴なので、保障範囲ががん保険と重なってしまったりと、無駄が生じてしまいます。
もし、経済的に両方の保険を維持するのが難しいなら、総合的な保障が期待できる医療保険のほうに加入してください。
デメリット②がん保険はがんの際にしか保険金が下りない
がん保険は、がんの診断を受けた時の保障は手厚く、経済的なリスクや再発にも対応しています。
しかし、それ以外の病気には有効ではありません。
がん保険は、がんの時にしか保険金がおりません。
その点、医療保険はがんを含め、ほとんどの病気を総合的に保障していますから、いろんな状況に応じて保険金が下ります。
がんになる心配もあるけれど、一般的な病気に対する不安もある人や、がんの保障は医療保険の範囲でいい人は、別途がん保険に加入する必要はないでしょう。
がん保険と医療保険セットでの加入がおすすめな人
医療保険に、がんに対する保障を特約やオプションで加入するほうがいい人は、以下のような人です。
- 費用を低く抑えつつ、がんにかかった時の保障もある程度欲しい
- もしがんになったら、という心配がある
- 期間を決めて、がんに備えたい
がん保険と医療保険別々での加入がおすすめな人
がん保険と医療保険を別々で加入するのがおすすめな人は、次のような人です。
- 病気に対する保障と、がんへの備えを両方とも手厚くしたい
- 遺伝や家系の関係で、がんにかかる可能性がある
- 長期の治療や、再発した時のリスクを回避したい
経済的な問題がクリアできるのなら、別々に加入したほうが保障は充実します。
特にがん治療は医療保険だけの保障では心許ないかもしれません。がん保険はがんになった時に強い効果を発揮するため、がんにかかる可能性がある人は、別々で加入しておくのが賢明です。
全般的な病気は医療保険でまかない、がんの診断を受けた時もがん保険なら、長期の治療や再発にも備えることができます。
加えて、通常の医療保険では特約扱いの通院保障も、がん保険だと安心です。特にがんは通院治療が主流で、1日単位から給付金がもらえる通院保障は欠かせません。
また、保険のきかない先進医療を使う時にも、がん保険なら費用を気にしなくてすみます。
治療の選択肢を広げたい人は、別々で加入するといいですね。
ですが、自分が別々で加入したらいいのか分からない方も多くいると思います。
そんな方は、専門家に保険の相談をしてみるのも1つの手です。
がん保険と医療保険、別々に加入する際に注意してほしいこと
がん保険と医療保険を別々に加入する際には注意してほしいことがあります。
それは、別々に加入するとがん保険の場合、契約してから3ヶ月以内は猶予期間が発生してしまうとういうことです。
つまり、がん保険に加入してから3ヶ月以内に「がん」と宣告された場合に契約が無効になってしまうのです。
理由としましては「がん」が自覚症状のない病気だからです。
こういったことがよく分からないのであれば、1度専門家に相談してみるのもおすすめです。
医療保険・がん保険の「セット加入」と「別々加入」の費用の紹介
【セット加入】医療保険+がん特約のシミュレーション
契約と保障内容:【医療保険(終身)のみ】
- 対象保険会社:A社
- 加入契約者:30歳男性
- 保険料払込期間:65歳払済
- 入院給付金(日額):10,000円
- 手術給付金(1回):入院中20万円・外来5万円
- 特約:なし
- 対象保険会社:A社
- 加入契約者:30歳男性
- 保険料払込期間:65歳払済
- 入院給付金(日額):10,000円
- 手術給付金(1回につき):入院中20万円・外来5万円
- 特約1:がん一時金特約(1回につき)100万円
- 特約2:がん通院特約(1日)10,000円
【別々加入】医療保険・がん保険に別々加入のシミュレーション
- 対象保険会社:A社
- 加入契約者:30歳男性
- 保険料払込期間:65歳払済
- 入院給付金(日額):10,000円
- がん初回診断一時金:100万円
- がん治療給付金(1回につき):50万円
- がん手術給付金(1回につき):20万円
- がん退院一時金(1回につき):10万円
- 特約:通院特約(1日)10,000円
- がん保険の最大の特徴は「診断給付金」です。「診断給付金」とは、がんと診断されたときに給付される給付金のことです。
- 医療保険とがん保険を違う保険会社のもので契約できます。
当然、会社ごとに得意な保険(売りにしている保険)とそうでない保険があるので、別々加入のメリットは大きいです。 - セット加入に比べて保険料が高くなります。
- 重複した保障内容になっていないかチェックする必要があります。
古い医療保険・がん特約では給付金が支払われないケースに注意
医療保険・がん保険の加入率をチェックしよう
- 医療保険だけの加入率
- がん保険・がん特約の加入率
医療保険の加入率
年度 | 加入率 |
---|---|
平成28年度 | 72.1% |
平成25年度 | 74.0% |
平成22年度 | 72.3% |
平成19年度 | 71.1% |
平成16年度 | 69.3% |
平成13年度 | 73.0% |
平成10年度 | 72.4% |
平成8年度 | 71.7% |
平成5年度 | 73.3% |
平成3年度 | 68.5% |
がん保険の加入率
年度 | 加入率 |
---|---|
平成28年度 | 37.8% |
平成25年度 | 37.3% |
平成22年度 | 33.1% |
平成19年度 | 31.2% |
平成16年度 | 25.3% |
平成13年度 | 21.2% |
まとめ:医療保険・がん保険はセット加入か別々に加入か
- 医療保険+がん特約にセット加入した場合、別々に加入した場合よりも支払保険料は安くなるが、がん特約の保障内容は豊富ではない
- 医療保険のがん特約をセットでつける時は、主契約の医療保険を解約してしまうと、がん特約も一緒に解約しなければならない
- 古い医療保険・がん特約では給付金が支払われないケースもあるので、一定期間内に保険を見直すことが大事
- 医療保険の加入率は70%を超え非常に高くなっており、がん保険・特約の加入率も増加傾向にある
医療保険の選び方が知りたい方はこちらの記事もご覧ください