痴漢での示談金の平均相場とは?慰謝料/お金と期間/時間などの示談の流れ

痴漢での示談金の相場はれくらい?と気になる方は多いと思います。まず示談金を支払うには、被害者の合意が必要であり、そのためには示談の流れや方法、期間や適切な慰謝料設定が必要となります。今回、示談金の相場にまつわる全てのことと現行犯、後日逮捕を逃れる方法を紹介します。

痴漢で示談金の相場はいくら?流れやその方法、期間まで紹介

テレビなどで、痴漢事件のニュースを目にすることがありますよね。

実際にそうなった場合、起訴されて裁判になってしまうケースもありますが、そこまでいかずに示談でおさまる場合もあるようです。 


この記事では、 痴漢事件の示談に関する

  • 痴漢の示談金の相場 
  • 痴漢で逮捕された場合の流れ 
  • 示談金で済ます場合の流れ 
  • 示談金のメリットとデメリット 
  • 実際の示談金の支払い事例 
  • 痴漢冤罪の場合の賠償金請求 

などについて、わかりやすくご説明していきます。
 


また、現実的に痴漢をすることはなくても、痴漢に間違われてしまう、つまり冤罪になってしまう可能性も0ではありません。 

そのような万が一の場合に備えて、痴漢冤罪保険に加入することもこの機会に検討されてみるのもよいかもしれません。

痴漢の示談金の平均相場

まず最初に「示談」の意味合いですが、示談とは裁判で解決するのではなく、被害者と加害者の話し合いで和解することです。

具体的には、加害者は反省と謝罪の意を示すために被害者にお金を支払い、その代わりに被害者は被害届などを出さずに済ます、という解決方法です。 


この場合、被害者と加害者が話し合い、納得した上での金額ということになるため、例えば、加害者が提示した金額に、被害者が納得できなければ金額を増やすことも要求できます。 


また、痴漢行為の内容や被害者の感情、加害者の社会的な立場など色々な要素によって金額は変わってきます。


痴漢の場合の示談金の相場はいくらくらいなのでしょうか。 

痴漢には強制わいせつ罪と迷惑防止条例違反がありますが、それぞれの平均的な金額を見てみましょう。

強制わいせつ罪の示談金の平均相場

強制わいせつ罪とは、刑法176条で「13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする」とされています。 


これを痴漢行為に照らし合わせると、被害者が嫌がっているにもかかわらず、無理やりわいせつな行為を行った場合、強制わいせつ罪に問われる可能性があります。 


この強制わいせつ罪の示談金は、仮に民事裁判をした場合の慰謝料が相場となることが多いようです。 

その金額は10万円から300万円と罪の内容によって幅がありますが、一般的には30万円から100万円程度といわれています。

迷惑防止条例の示談金の平均相場

迷惑防止条例とは、公衆に著しく迷惑をかける行為を防止し、市民生活の平穏を保つことを目的として定められた条例のことで、都道府県によって定められています。 


そのため、都道府県によって内容が若干異なる場合がありますが、例えば東京都の痴漢行為は、「公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること」と定義されています。 


この内容から、強制わいせつ罪と比較すると、痴漢行為の内容が若干軽いように感じます。 

実際にそれぞれの刑事処分は 

  • 強制わいせつ罪:6ヶ月以上10年以下の懲役 
  • 迷惑防止条例:6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金 

という違いがあり、強制わいせつ罪の場合、罰金刑はなく懲役刑のみとなっており、かなり厳しい刑罰であることがわかります。 


そのため、示談金の相場も、迷惑防止条例の場合は10万円から50万円と強制わいせつ罪よりも低めの金額になっています。

痴漢で逮捕された場合の流れ

あってはならないことですが、万が一痴漢をして逮捕されてしまった場合、その後はどのような流れになっていくのでしょうか。 


最悪、刑事裁判となり有罪となった場合には、いわゆる前科がつくことになってしまいます。 


どのような段階をふんでいくのか、1つずつ見ていきましょう。 

痴漢で現行犯逮捕か通常逮捕

一般的に逮捕には、通常逮捕、現行犯逮捕、緊急逮捕の3種類があります。 


  • 【通常逮捕】裁判所からの逮捕令状で逮捕する場合
  • 【現行犯逮捕】犯罪を行っている、もしくは行い終わったことを確認して逮捕する場合。一般人でも逮捕することができるが、その場合、被疑者の身柄を警察官か検察官にすぐに引き渡さなければならない 
  • 【緊急逮捕】重大な犯罪に関して、その犯罪を犯したと思われる十分な根拠があり、緊急を要する場合に、逮捕状なしで逮捕する場合 


痴漢での逮捕は通常逮捕か現行犯逮捕となりますが、その多くは現行犯逮捕であることが多いようです。

逮捕後、勾留され身柄を拘束

逮捕されると、警察に引き渡され最大48時間身柄を拘束され、取調べを受けます。 


その後24時間以内に、検察庁で検察官と面会し、検察官が拘留請求するかどうかを判断します。 

このときに、仮に被疑者が痴漢を全面的に認め、身元もはっきりとしている場合には釈放されますが、そうでない場合には10日間拘留が延長されます。 


そして、この10日間の拘留の間で、痴漢行為の否認を続けたり、余罪、事実関係の確認に時間がかかるなどの場合、検察はさらに拘留の延長を裁判所に請求でき、最大10日まで延長することができます。 

その場合、最長で23日間身柄を拘束されることになってしまいます。

起訴

上で説明した拘留期間が終わるまでに、検察は被疑者を裁判にかける必要があると判断した場合、被疑者を起訴します。 


この時に罰金刑のみが課される略式起訴で、被疑者が手続きに同意した場合、釈放されますが、正式裁判で起訴された場合は、そのまま拘留が続きます。 


そして起訴された後は、被疑者から被告人という立場に変わります。 


被告人となった際には、被告人が保証金を納めて暫定的に釈放される保釈という手続きをとることもできます。 


保釈されれば、身柄を開放された状態で裁判を受けることになりますが、そうでない場合は身柄を拘束されたまま裁判を受けることになります。

刑事裁判

痴漢事件の場合、起訴されてから約1ヶ月くらいに裁判が始まるようです。 

被告人が罪を認めていれば、1回で終了し、次回は判決の言い渡しとなります。 


そして有罪となった場合には、前述した、強制わいせつ罪もしくは、迷惑防止条例違反に相当する処罰となり、いわゆる前科がつくことになってしまうのです。
 


裁判で争う場合には、弁護士の存在が必要不可欠ですが、多くの方が弁護士を依頼するといっても、何をどうすればいいのかわからないのが現状だと思われます。 


このような場合、弁護士費用を補償してくれる痴漢冤罪保険があります。 

裁判に関する弁護士費用のみならず、仮に痴漢と間違われて逮捕されそうになった場合にも、無料のヘルプコールで弁護士を呼ぶこともできます。 


痴漢に間違われてしまった場合に備えて、このような保険に加入しておくとリスクを回避できるひとつの方法になると思われます。

痴漢の示談金を渡すまでの流れとは



上で、逮捕されてから刑事裁判までの流れをご説明しましたが、示談で解決する流れについて確認していきましょう。 


示談とは、加害者と被害者の間で話し合い、加害者が反省・謝罪して誠意を見せるために保証金を支払い、その代わりに被害者は加害者を処罰する訴えを起こさない、というものでしたね。 


万が一、示談で済んだ場合と裁判で有罪となってしまう場合とでは雲泥の差です。 

その後の人生も大きく変わってしまうでしょう。 


以下で、示談で済ませる場合の流れについて、段階ごとに詳しくご説明していきます。

逮捕される前に被害者と連絡先を交換し示談交渉

まず示談を交渉するタイミングですが、できるだけ早い方がよいです。 

具体的には、起訴されるまでの間に示談を成立させておくことです。


示談が成立していれば、警察が捜査を止めたり無罪になるわけではないのですが、示談が成立して本人が反省していれば、不起訴処分になる可能性が高くなるからです。 


逆に、起訴されてしまった場合には、日本の刑事裁判の有罪率は99.9%ともいわれているため、そのほとんどが有罪となり犯罪者となってしまうのです。 

犯罪者となるか、不起訴処分ですむかでは雲泥の差です。 


起訴までの期間は最長で23日であることをご説明しましたが、この間に被害者との間で示談を成立させておくためには、なるべく早い段階で被害者と連絡先を交換し、交渉を開始することが重要です。


以下で示談を進める手順について見ていきます。

示談金や示談内容を被害者と合意する

なるべく早いタイミングで被害者と連絡先を交換して、弁護士を通して示談を交渉していきます。 

この時に、被害者の方から「加害者から直接謝罪を受けたい」など、直接会うことを要求されない限り、加害者が被害者に直接交渉することはなく、全て弁護士に任せて進めます。 


痴漢の示談に限りませんが、仮に加害者と被害者が直接会って交渉するとした場合、考えられるのは、被害者が示談金の金額に不満を持ったり、加害者と会うことで怒りや恐怖の感情が再発し、感情的になって示談の条件がまとまらないなど、デメリットの方が多いです。 


痴漢などの示談を扱った経験知の高い弁護士に依頼することで、加害者に代わっての謝罪、示談金や示談の条件などの交渉など、直接交渉するよりも数段スムーズに進めることができるでしょう。

示談書を作成して、当事者が署名と押印をする

被害者が示談の内容に合意したら、その内容をまとめ示談書を作成します。 

これは、示談の条件などの認識や理解の食い違いから、後でトラブルになることを防ぐためです。 


示談書には、主に下記のような内容を記載します。
 

  • 加害者と被害者の氏名 
  • 事件の内容:事件の日時・場所・事件の内容(いつ、誰が、どこで、何を、なぜ、どのようにをわかりやすく) 
  • 示談金の内容:示談金額・支払方法・支払期限(支払が完了している場合はその旨を記載) 
  • 清算条項:示談書に記載された内容以外は、賠償の義務がないこと 
  • 宥恕(ゆうじょ)条項:この示談によって、被害者は加害者を許したこと 
  • 作成日:時系列が争点になった場合に有効
     


上記の内容を記載したら、加害者と被害者の署名、押印を行います。

示談金のお支払い

示談金やその他の内容が確定し、示談書を作成、加害者と被害者の署名、押印が完了したら、示談について加害者と被害者との間で契約を交わしたことになります。

つまり契約が締結されたことになるため、その後は加害者と被害者の双方にその内容を守る義務が生じます。 


従って、加害者は期日までに被害者に示談金を支払わなければなりません。 


示談金の支払いが示談書で合意した内容どおりに行われなければ、示談は解除される可能性もあります。 


そうなると、示談が履行されていないことにより、検察からも示談が成立されていないとみなされ、後の判断にも影響することになります。

痴漢の示談金のメリット・デメリット

痴漢事件を示談でおさめる場合の手順をご説明してきましたが、痴漢を示談で済ませる場合のメリット、デメリットにはどんなものがあるのでしょうか。 


加害者にとっては、前述したように、不起訴処分の可能性が出てくるというメリットが考えられますが、デメリットはどんなものがあるのでしょうか。 


また、加害者サイドだけでなく、被害者の立場からもどんなメリットやデメリットがあるか、以下でご説明しいきます。

加害者側の示談金のメリット・デメリット

まず加害者から見ていきます。 


加害者には以下のようなメリットが考えられます。 

  • 示談が成立したことで、不起訴処分となる可能性が高くなる 
  • 不起訴処分になれば、裁判が行われないので前科がつかない 
  • 民事上でも示談で解決しているために、後日被害者から慰謝料の請求などをされることがない 


一方、デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。 

加害者側のデメリットとしては、強いて言えば、 

  • 想定した以上の金額の示談金を支払う可能性がある 

ということくらいではないでしょうか。


加害者側にしてみれば、その後の社会生活を営むにあたって、不起訴処分や前科がつかないことが何よりも重要なことですので、それがお金で解決できるのであれば、示談で済ませることに関して、メリットはあってもデメリットはほとんどないといえるでしょう。

被害者側の示談金のメリット・デメリット

一方、被害者のメリットとしては、 

  • 示談が成立して不起訴になれば、裁判で事件の内容などを証言するなど嫌な思いをしなくてよい 
  • 民事裁判で面倒な手続きをすることなく、賠償金を受け取ることができる 

などが考えられます。 


ただ、被害者によっては、事件を長引かせずお金で解決する方がよいという方だけでなく、徹底的に戦いたい、きっちり刑事責任をはたしてほしいと考える方もいらっしゃるでしょう。 


そのような方にしてみれば、示談金のデメリットは、

  • 事件を罰でなくお金で解決することで、加害者への処罰が軽くなる 
  • 加害者の反省や謝罪の意識が感じにくい 

などの点が挙げられるでしょう。

痴漢事件の示談金のお支払い事例

実際に痴漢を示談金で済ませた例として、以下のような事例があります。 


  • 帰宅途中に立ち寄った書店で、立ち読みをしていた女性客に痴漢をしてしまった
  • その時はすぐに現場を離れたが、数日後、警察の捜査により逮捕された 
  • その後の取調べで加害者は罪を認めたため、2日後に釈放されたが、その後どうなるか不安となり弁護士に相談
  • 弁護士は検察官をとおして被害者の連絡先を得て、被害者と面談し示談を交渉 
  • 被害者は弁護士より加害者からの謝罪の意を聞き、示談に応じ、30万円で示談が成立した
  • 30万円の支払いが完了した後、示談の成立と支払の完了を弁護士より検察官に報告したところ、前科がなく反省していることもあり不起訴処分となった  


この例では、加害者が弁護士を通じて誠意のある謝罪をしたことで、被害者が示談に応じ、その結果不起訴処分となった示談の成功例といえますね。

注意:痴漢冤罪の場合は示談金は必要?逆に賠償金請求ができる!

最後に痴漢をしていないにもかかわらず、痴漢に間違われてしまった、つまり痴漢冤罪の場合について考えてみます。
 


痴漢冤罪による損害賠償の請求の方法として、民事で損害賠償を請求する方法があります。 

ただしこの場合、相手が不法行為をしていることが前提です。
 


不法行為の要件としては、 

  • 故意または過失があること 
  • 何らかの損害を受けたこと 
  • 加害者の行為によって損害を受けたという因果関係があること 
  • 違法行為であること 

が必要です。 


つまり、相手が(痴漢をしていないとわかっていながら)故意に痴漢呼ばわりしたという違法行為が原因で、精神的、社会的な損害を受けたという結果となったことが成立していなければなりません。 


これらを証明するにためには、プロである弁護士に依頼するのが最適です。 

そのために、痴漢冤罪保険に加入しておくことは、リスク回避の大きな選択肢となります。 


普段弁護士と接することはほとんどないと思われますが、万が一の時に備えて、痴漢冤罪保険を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ:痴漢での示談金は逮捕前に!不安であれば弁護士に相談!

痴漢事件での示談についてご説明してきましたが、いかがでしたででしょうか。
 


最後に、主なポイントをまとめておきます。 

  • 示談金の相場は、強制わいせつ罪の場合は30万円~100万円、迷惑防止条例違反の場合は10万円~50万円程度
  • 逮捕後の流れは、警察で最大48時間の取調べ、その後24時間以内に検察と面会、10日間の拘留請求 さらに10日間の拘留延長で、合計で最長23日間の身柄拘束の可能性あり
     
  • 示談が成立していれば、不起訴になる可能性が高くなるため、起訴される前までに示談を成立させることが重要 
  • 示談による加害者のメリットは、不起訴の可能性が高くなり、不起訴となれば前科がつかないこと
     
  • 被害者のメリットは、面倒な手続きをせずに、賠償金を受け取ることができること
  • 痴漢冤罪の場合は、相手が故意の場合、民事で損害賠償を請求できる
     


万が一痴漢の加害者になってしまった場合は、弁護士をとおして示談で済ませる方がよいでしょう。 

起訴されるまでに示談を成立させておくために、なるべく早く弁護士に連絡することをおすすめします。

 

迅速に弁護士に連絡するためにも、また痴漢に間違われてしまった場合にも、痴漢冤罪保険への加入も検討することもリスク回避の方法になると思われます。 

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