がん保険がおりないケースとその理由とは?打ち切りを防ぐポイントも

がん保険というものは、実は会社によってはいろいろな条件の違いがあって保険がおりない事もあるのです。今回は払われない可能性のある5つの条件を順にご紹介していきますので、ご加入中の方、そしてがん保険を検討中の方はおりない条件を確認してみましょう。





▼この記事を読んでほしい人

  • これからがん保険に加入しようとしている人
  • がん保険見直しに、必要な情報を手に入れたい人
  • がん保険の給付の際に何かしらのトラブルがあった人

▼この記事を読んでわかること

  • がん保険の給付金が支払われないケースについて
  • がん保険の加入・見直しでおさえるポイント

内容をまとめると

  • がん保険は場合により、給付金が受け取れないケースもある
  • がん診断給付金には回数制限があり、複数回受け取れない場合がある
  • がん保険には責任開始日があり、すぐには保障開始とはならない
  • 自由診療は対象外となるケースもある
  • 古いがん保険だと通院治療が保証されていないことも
  • 上皮内新生物はがんが出来る前段階のため、保障されている保険選びが重要
  • どの保険も告知義務違反にならないよう注意が必要
  • がん保険選びや見直しで困ったら保険のプロに相談
監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

がん保険は支払事由に該当しない場合おりないことがある



がんになったときの為に、がん保険に加入したのにも関わらず。


いざ請求したら、「がん保険が適応されず泣き寝入りになってしまった」


がん保険に加入している方の中には、そういう経験をされている方がいます。


がんの治療は、部位や方法により高額な出費になることもあり、ましてや緊急の入院となれば、手元にまとまったお金は欲しい状況です。


それなのにも関わらず、給付が無いとがん治療を諦めるか、残された家族の生活を切り詰めないといけなくなってしまうかもしれません。


では、このようになってしまうのはなぜなのでしょうか?


それは、契約者である私達が約束を破っていたり、約款の確認を怠ったことで、起こってしまうのがほとんどです。


加入前には、がんになってもらえる金額や毎月の掛金も大事ですが、貰えないパターンの把握も重要といえます。


そこで、以下からはがん保険が貰えないケースや確認ポイントなどについて、解説していきます。

がん保険がおりない代表的な6つのケースとその理由



がん保険に加入していたのにも関わらず、がん保険の給付が受けられなかったパターンには、以下のような6種類が挙げられます。


  • 診断給付金の回数制限
  • 告知義務違反による契約解除
  • 特定の病気は診断対象外だった(上皮内新生物など)
  • がんが判明したのが責任開始日前
  • 自由診療などが対象外 
  • 通院・治療に対応していない古い保険

どのパターンも、保険会社が悪質な契約をしているのではなく、保険契約時にキチンと決められているものばかりです。

つまり、保険に加入する際に、もらえないパターンを把握できていれば、避けられたということになります。

そこで、現在保険加入前、もしくは加入している方へ、基本的な給付金が貰えないケースについて、詳しくご紹介します。

がん保険がおりないケース①:診断給付金が一回しか受け取れなかった

がんと診断された段階で受け取ることができるのが、診断給付金です。


つまり、「あなたはがんですよ。」と診断されただけで、保険会社からお金を受け取ることができてしまいます。


がんになった場合、急に仕事を休まなくならなければいけなかったり、身の回りの日用品など、出費が増えながら収入が減る事態に陥ります。


一時的な出費や生活費を補うことができるのが、診断給付金の強みです。


ただ、診断給付金は一度しか貰えなかったり、回数制限が設けられていることが常となっています。


詳しくご説明すると、診断給付金が回数制限無く貰えるとなった時、再発の可能性の高いがんになれば受け取れる可能性も高くなり、同じ保険に加入している健康な方との平等性が崩れることになります。


それでは、商品として運用できないため、診断給付金の制限が設けられているということなのです。


診断給付金がある保険に加入している方は、一度何回まで受け取れるのか確認することがオススメです。

がん保険がおりないケース②:告知義務違反で契約が解除された

保険に関して色々なルールが定められている保険法には、告知義務というものが定められています。


保険に加入する際に、


  • 直近で入院したことがある
  • 現在通院中
  • 喫煙歴
  • 三大疾病を過去に発症した
 
といったような、健康面や治療歴について回答するのですが、この質問に対しての回答を告知といいます。

この告知に対して、虚偽の回答や黙秘を行っていた場合、告知義務違反となり、保険会社から契約解除をすることが可能です。

契約解除になれば、給付金が受け取れないどころか、保険の効果もなくなってしまい、加入者にとってはデメリットしかありません。

このパターンに関しては、加入者に非がありますので、受け取れないのは仕方がありません。


告知は保険に加入する際には、必ず必要な手続きになりますので、正しく行うようにしましょう

がん保険がおりないケース③:上皮内新生物の診断は保障対象外だった

がんには固形と液体と2種類あり、固形がんの場合は肉腫と癌腫に分かれています。


上皮内新生物とは、簡単に言うと固形がんの癌腫が作られる前段階のことです。


上皮にあたるのは、気道や臓器の表面の細胞で、この細胞が異常ながん細胞と形を変えていくことで、上皮内新生物は発生します。


この上皮内新生物は、初期のがんとしての扱いにはならず、がん保険によっては対象外となるケースの商品も販売されているんです。


上皮内新生物は、命に別状はなくとも、切除手術が必要になります。


そのまま放っておくと、がんへと形を変え、命を落としかねません。


つまり、上皮内新生物と診断された場合は、手術が必要になり、その時の治療や手術代が必要になります。


この見落としは、がん保険の見直し時に判明したりすることもあり、がん保険の加入時に確認していないケースが多いようです。


この上皮内新生物は、がん保険の加入・見直しの際にポイントになりますので、必ずチェックするようにしましょう。

がん保険がおりないケース④:責任開始日前にがんが見つかった

がん保険に加入をして、すぐにがんが分かった場合は、保険の適用は無く給付金をうけとることができません。


がん保険には、契約を完了させた段階で保険の保障期間はカウントされず、免責期間とよばれる保険が保障されない期間が設けられています。


この期間を終了した後の日にちを責任開始日と呼び、ここから保障期間がスタートします。


現在販売されているがん保険の免責期間は90日が一般的で、猶予期間が約3ヶ月としっかり確保されていますが、これにもちゃんと理由があるんです。


例えば、がん保険に加入していた時点で


  1. がんと分かっているが、黙って加入
  2. がんになっているが気づいていない

といった2つのパターンの人が加入してきたとき、同じ保険に入っでいる健康な人はどう思うでしょうか?

ほとんどの方は「ズルい」と思うはずです。

こうなってしまったら、保険会社としても信用を失ってしまうため、2番のパターンを無くすためにこの免責期間を設けている。

という訳なのです。

ちなみに1番のパターンは前述した告知義務違反になりますので、加入の際には正しく告知しましょう。

がん保険がおりないケース⑤:自由診療は保障対象外だった

読者の方で自由診療という名目をしっかりと把握されている方は少ないかもしれませんが、がん保険だけでなく三大疾病などの保険にも自由診療が保障対象外の保険が存在します。


自由診療とは、公的な保険の適用外の治療や投薬にあたることをいい、この自由診療の場合公的な医療機関とは異なり、費用は全額自己負担となります。


自由診療にあたるのは


  • 美容整形
  • 漢方治療
  • 自家がんワクチン療法
  • 遺伝子療法
  • 民間独自の治療法

など様々で、基本的には公的医療と自由診療は、科学的な根拠が有るものと無いものと意見が分かれます。

ただ、がん保険でも自由診療の費用を負担してくれる保険も販売されていますので、自由診療で治療を行う際には、対応している保険を選ぶようにしましょう。

がん保険がおりないケース⑥:がん保険のタイプが古く現在の通院治療に対応していなかった

このケースは、今からがん保険に加入する人ではなく、現在加入している人が確認するべきケースになります。


昔のがん保険では、入院や手術の費用の保障はされていても、通院治療の費用は保障されていない保険があるんです。


このようなことになっているのは、がん治療が昔と現代では大きく変わったことが挙げられます。


がんの治療というと、昔は切除手術や投薬治療を、入院前提でおこなっていました。


しかし、現在の医療では、放射線治療や抗がん剤などの投薬治療を、通院で治療するケースが多くなってきました。


そのような治療のニーズに合わせて、現在販売されているがん保険は、通院治療の費用が保障されているものがほとんどです。


そのため、昔のがん保険に加入したままで、見直しを行っていないと、いざという時に給付されないという事態が起こってしまいます。


がん保険を十数年といった期間で、見直しを行っていないのであれば、保険窓口やファイナンシャル・プランナーに相談してみるのは、いかがでしょうか?

がん保険が打ち切りになるのを避けるには保険の見直しが重要!



給付金が受け取れないケースに関して前述で説明はしましたが、加入しているがん保険を見直すことによって、給付金が受け取れない事態を防ぐことができます。


以下のような


  • 診断給付金の回数
  • 自由診療が対象となっているか
  • 上皮内新生物が対象となっているか
  • 通院治療は対象外

といったケースに、加入している保険が当てはまるのであれば、直ぐにでも保険の見直しが必要となってきます。

しかし、改めて保険に加入するとなると、どのような保険にしたら良いのか掛金はどれくらいになるのか、疑問は色々浮かんでくるのではないでしょうか。

そこでオススメなのが、保険のプロであるFP(ファイナンシャル・プランナー)への相談です。

FPは、相談相手のお金の悩みなどを無料相談することができ、あなたにあった保険を提案してくれます。

基本的に無理な営業はなどはせず、お客様の得になるようにするのが、FPになる際の約束事なので、安心してください。

でも、せっかく相談するのであれば、実績が豊富な方が良いですよね!

そこでオススメなのが、マネーキャリアです。

マネーキャリアでは、全国出張相談を行っており、オンライン相談でも対応が可能。

更に、実績や経験が豊かなFPばかりなので、利用者の満足度も非常に高いんです。

今のがん保険を見直したいと検討するのであれば、ぜひ利用してみてください。

がん保険がおりない事態を防ぐために確認する5つのポイント



新規に、がん保険に加入する際に、給付金が受け取れないトラブルを防ぐための確認事項がいくつかあるのですが、それが以下の5つです。


  1. がん診断給付金はいくら受け取ることができるのか
  2. がん診断給付金が何回まで受け取ることが可能なのか
  3. がんの通院治療は対象か
  4. 上皮内新生物は対象か
  5. 告知を正しく行う

5番目に関しては、申し込む方次第になりますが、その他の1番目から4番目は事前に保険商品の内容をしっかり確認することが重要になります。

では、この5つのポイントについて、詳しく確認する内容についてご紹介していきます。

ポイント①:診断給付金はいくらなのか

がん診断給付金は、がん保険のパンフレットなどで、目に留まるような場所に記載されていることが多いため、把握はしやすいかと思います。


まず、チェックしないといけないのは、がん診断給付金がある保険なのか給付される金額はどれくらいなのか、ということです。


給付される金額が高けれれば良い。


ということではなく、給付金と毎月支払う掛金は比例しており、給付金が上がれば掛金も上がります。


つまり、がんと診断された時に、どれくらいの一時金があれば、急な事態に備えることができるのかが重要ということ。


この金額は家庭によって異なるため、可能であればファイナンシャル・プランナーなどに相談を行い、金額を把握するのがオススメです。

ポイント②:診断給付金は何回まで受け取れるか

がん診断給付金は〇〇円です。


と書かれたあたりに、給付は何回までと書いてあるのを気にされたことはありますか?


これから加入したい人は、パンフレットやホームページをチェックしてみると良いかもしれません。


この診断給付金と呼ばれるものには、回数制限を設けている保険商品が大半で、大体が1度のみ給付となっていることが多いです。


前述で詳しくお話しましたが、簡単に説明すると保険商品の平等性を保つというのが最大の理由となっています。


がんは再発する恐れのある病気のため、再発をする度に受け取っていたら、他の健康な加入者と比べ不平等になってしまう。


この状況を防ぐため、診断給付の回数を設けているんです。


見落としやすいところなので、がん診断給付金を確認する際には、必ずチェックしましょう。

ポイント③:通院治療には対応しているか

がん保険には、入院治療のみを保障し、通院治療は対象外。


といった商品も販売されています。


もちろん、入院と通院を保障されている方が、がん治療に応じて対応できるので、手厚く万が一のことを考えたいのであれば、通院治療を含むものがオススメです。


しかし、手厚いと掛金が高くなるため、入院治療だけで良い。


と思われている方は、選択肢としてはアリです。


ただ、毎月の掛金は通院とセットになっている保険と、さほど金額の差がなければ、将来的に通院治療となった時に、思ったよりも費用がかかってしまっても対応が可能となります。


現代のがん治療は通院治療者が多くなっており、国立がんセンターのデータでは、通院治療者は年々増加傾向です。


時代に合わせ治療に備えることは、保険選びにも重要なポイントとなっています。

ポイント④:上皮内新生物は保障対象か

がん保険の加入の際には、上皮内新生物が対象であるのかといったポイントも重要です。


上皮内新生物は、放っておくとがんになる恐れのあるもので、初期のがんとして扱う医師もいます。


この上皮内新生物は、切除手術を行うため、手術費用が保障されていれば、急な出費にも対応が可能です。


最近の保険では上皮内新生物の手術も保障対象としている保険もありますが、現在加入している保険は対象外。


ということも考えられるため、がん保険に加入している方は一度確認してみてはいかがでしょうか?


この上皮内新生物も対応しているかどうかは、がん保険の商品でも売りにしていることが多いため、比較的パンフレットやホームページでも確認しやすいポイントです。

ポイント⑤:加入時に健康状態を正しく告知しているか

今までは、保険商品の内容を確認するものでしたが、ここでは告知に関しての内容になります。


告知は、加入時に必要なアンケートや聞き取り調査のようなもので、健康状態や病歴などを確認することです。


この告知を正しく行わなければ、告知義務違反となり、保険会社としても正しい契約は認められませんので、給付金が受け取ることができなくなってしまいます。


ただ、この告知義務違反の場合には、給付金が受け取れないだけではなく、契約している保険そのものが、解約されてしまうため、必ず正しい告知を行うことが重要です。


告知には時効もありますが、どのような場合でも発覚したら告知義務違反になります


告知時の嘘はデメリットしかありませんので、オススメできません。

がん保険がおりないケースとその理由に関するまとめ

いかがでしたでしょうか。


今回はがん保険がおりないケースや、給付金が受け取れないトラブルを防ぐポイントについてご紹介しました。


現在加入しているがん保険がある場合には、現在のがん治療の実態を確認した上で、保障内容が見合っているのか確認し、必要であれば保険の見直しを行っていくようにしましょう。


また、これからがん保険に加入しようと考えているのであれば、必要な保障と掛金だけではなく、受け取れないケースについても把握することが重要です。


もしも、どのがん保険にすれば分からない場合は、マネーキャリアのような無料でファイナンシャル・プランナーに相談するサービスを利用し、保険選びのアドバイスを求めるようにしましょう。


ほけんROOMでは、その他にも保険にがん保険や保険にまつわる記事がございますので、合わせてご覧ください。

ランキング