自賠責保険に未加入はどうなる?未加入や期限切れの罰則や罰金を解説

自賠責保険に未加入の場合や期限切れだった場合、どのような罰則や罰金があるのでしょう?今回は、自賠責保険に未加入の場合に課せられる罰則や罰金、事故を起こした際の損害賠償金を解説します。また、原付も自賠責保険に強制加入する必要があることや、加入の方法も解説します。

自賠責保険へ未加入でいることは立派な違反!

うっかり忘れていて、車やバイクの自賠責保険が切れてしまった。 

でもちょっとそこまで行くだけだから… 


そう考えて、つい運転してしまうなんてことはありませんか? 


自賠責なしでの運転は、立派な法律違反です。 


もし未加入のままで運転して捕まったら、どうなるのでしょうか。 


この記事では自賠責保険に未加入であることの危険性について、 

  • 自賠責保険の意義 
  • 自賠責保険未加入で事故を起こしたらどうなる
  • 自賠責保険未加入そのもののペナルティ 

これらのことを中心にお伝えしていきます。 


この記事を読んでいただければ、自賠責保険への加入が絶対に必要だということが、しっかりご理解いただけるかと思います。 


ぜひ最後までご覧ください。


自賠責保険(強制保険)には加入義務があります!

すべての公道を走る車やバイクには、自賠責保険への加入義務があります。

「自分には必要ないから、未加入でいい」は通用しません。 

自賠責保険は任意保険とは異なり、契約者にかけられる保険ではありません。 


あくまで車体そのものに対する保険です。 


なぜ人ではなく車体にかけられているのかということにも、ちゃんと意味があります。 


まずは自賠責保険が強制である理由と、その具体的な補償内容についてご説明します。

自賠責保険は被害者を救済するためにつくられている

そもそも自賠責保険は、何のためにあるのでしょうか? 

たとえば任意保険は、原則として契約者の金銭負担を軽減するために加入するものです。 


しかし自賠責保険は、契約者のためのものではありません。 


自賠責保険はあくまで、被害者を救済するために存在しているのです。 


人身事故が発生して、被害者が加害者に損害賠償請求したときのことを考えてみましょう。 


被害者が裁判に勝ち、加害者に損害賠償の支払いが命じられたとします。 


しかし、肝心の加害者に支払い能力がない場合、被害者は泣き寝入りするしかありません。 


そんな事態から被害者を救済するために作られたのが、自賠責保険です。 


被害者のための保険ですから「誰が運転していたか」ということは関係ないのです。 


そういった事情から、自賠責保険は車両そのものにかけられているのですね。

自賠責保険の補償内容は”対人賠償”のみ


ただし残念ながら、自賠責保険で補償できるのは対人賠償のみとなっています。 

人を死傷させてしまったときにのみ、保険金が支払われるのですね。 


人身傷害に限り適用される保険ですので、物損についてはカバーできません。 


もしもあなたの車が他の車に傷つけられたら?


車が自宅に突っ込んできたら?


そこで生じた損害は、相手の自賠責保険から補償されることはありません。


人命・ケガ・後遺障害などは「最低限の補償」に含まれても、物に関してはそうではないと判断されているのですね。

自賠責保険へ未加入のまま”事故”を起こしたら?

自賠責保険は被害者救済のためには欠かせないということをお伝えしてきました。

少しでも不幸な被害者をなくしていくため、自賠責保険は存在しているのですね。

しかし万が一うっかり未加入のまま運転してしまったら、どうなるのでしょうか?


ましてや、自賠責保険に未加入の状態で事故を起こしたら? 

  • 負わなければならない賠償金 
  • 科せられる法的な罰則 

それぞれのペナルティについて、お伝えしていきます。

任意保険も未加入の場合は対人賠償金額が”全額自己負担”となる

自賠責保険だけでなく任意保険にも未加入であった場合は、どうなるのでしょう。 

これは当然、物損のみならず対人賠償も全額自己負担となります。 


莫大な負債を背負い、人生を棒にふることは想像に難くありません。


では自賠責保険には未加入であったけれど、任意保険には加入していた場合は? 


被害者への賠償金は、任意保険から全額支払われるのでしょうか。 


残念ながら、支払われません。 


任意保険から支払われる保険金は、自賠責保険の限度額を超える部分のみです。 


自賠責保険の限度額は、以下のようになっています。 

  • 傷害による損害…最高120万円 
  • 後遺障害による損害…最高4,000万円 
  • 死亡による損害…最高3,000万円 

これらの通常は自賠責保険で支払われる賠償については、加害者の自己負担となります。 


この金額を超えた分のみが、任意保険から支払われることになります。 


任意保険の「対人・対物無制限!」という宣伝文句は、あくまで上限額についてのこと。 


被害者に骨折でもさせてしまったら、あっという間に自己負担は120万に達するということを覚えておいてください。

仮に無事故でも罰則により”懲役1年、または罰金50万円”となる

では自賠責保険未加入でも、事故さえ起こさなければセーフなのでしょうか。 

これもアウトです。 


自賠責保険未加入での運転は、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金が科せられます。 


さらに車検のある車両の場合は、車検も切れていることが多いのではないでしょうか。 


自賠責保険未加入かつ車検切れのペナルティはいっそう重く、 1年6ヶ月以下の懲役もしくは80万円以下の罰金となります。 

交通違反により点数は6減点され、免許停止処分となる

さらに、自賠責保険の未加入の運転は、もちろん交通違反にも該当します。 

自賠責未加入運行は違反点数6点、即30日の免許停止処分となります。 


ちなみにさらに車検切れが重なっていた場合は、違反点数12点で90日の免許停止処分です。 


故意ではなくうっかり期限が切れていたのなら、警察に見つかっても厳重注意で済む…なんて話も耳にしますが、それは運がよかっただけと考えてください。 


法律通りのペナルティを与えられても、何の文句も言えないのですから。

”自賠責証明書”が未所持の場合も罰則となってしまう

自賠責保険に加入さえしておけば安心かというと、それでも油断はできません。 

あなたの自賠責証明書は、どこで保管していますか? 


自宅の引き出しの中に、大事にしまっていたりはしませんか?


車両運行中には、必ず自賠責証明書を携帯している義務があります。 


自賠責証明書不携帯での運転は、30万円以下の罰金に処せられることになっています。 


ちなみに原則としてコピーは不可なので、原本を携帯するようにしましょう。

原付などバイクの種類によっては”コンビニ”などで加入申し込みができる

「車検がないから、自賠責が切れていることに気づかなかった!明日乗るのに!」 

という250cc以下のバイクと原付ライダーのみなさん、ご安心ください。 


あなたのお宅の近くにあるコンビニで、24時間いつでも自賠責保険に加入できます。 


  • セブンイレブンのマルチコピー機
  • ファミリーマートのFamiポート
  • ローソンのLoppi

これら大手コンビニの端末サービスで、加入の手続きは可能です。 


加入に必要な以下の情報を用意して、すぐにコンビニへ行きましょう。

  1. ナンバープレートの番号(自動車届出済証・標識交付証明書に記載) 
  2. 車台番号(自動車届出済証・標識交付証明書に記載) 
  3. 契約者の氏名・住所・生年月日などの個人情報 
  4. 保険開始希望日時 

コンビニでの加入は現金払いとなりますので、保険料を現金で持って行きましょう。 


自賠責保険証やステッカーは、その場で受けとることができます。 


またコンビニの他に、一部の損保会社ではインターネットでの加入も受け付けています。


こちらも250cc以下のバイクと原付に限られていますが、自宅にいながら今すぐ自賠責への加入することができます。


ただしインターネット加入の場合は、自賠責証明書やステッカーは後日郵送となります。

コラム:自動車保険の保険料が3万円も安くなる?

皆さんは自動車保険の一括比較見積もりサービスをご存知ですか?


普通、自動車保険の見積もりは各保険会社でそれぞれ行わなければなりませんが、一括見積もりを使えば、20社近くの保険会社を一気に見積もることができるのです。


その上、自動車保険の保険料が年間にしておよそ3万円以上も安くなる可能性もあります。 


無料で見積もることができるので、契約しなくてはならないことは全くありません。


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まとめ

自賠責保険に未加入であることの危険性をお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか。

 

この記事のポイントは、 

  • 自賠責保険は被害者救済のために存在している 
  • 未加入で事故を起こすと賠償金額は自己負担となる 
  • たとえ事故を起こさなくても、自賠責保険の未加入には大きなペナルティがある 

以上のことでした。 


自賠責保険は強制加入なので、本来の加入率100%であるはずです。 


しかし、自動車の1割弱、原付の3割が自賠責保険未加入であると言われています。 


あなたの自賠責保険は、大丈夫ですか? 


ぜひ今日にでも、自賠責保険期間のチェックをしておきましょう。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

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