更新日:2020/06/01
知っておきたい!家族が別居する時の自動車保険等級引き継ぎの知識
別居する予定の家族に自動車保険の引き継ぎを適切に行うためには、引き継ぎの手続きについて知っておく必要があります。別居している家族に自動車保険を引き継ぐことはできないので、別居する前に手続きを完了させなければなりません。その方法について解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 自動車保険は別居している家族に等級制度の引き継ぎはできないの?
- 自動車保険は別居している家族に等級制度の引き継ぎは基本的にできないので注意が必要!
- 別居の親族に自動車保険の等級制度を引き継ぎできる方法とは
- 子供が別居する予定の場合は同居しているうちに等級を引き継いでおく
- 自動車保険の記名被保険者の名義を配偶者に変更する場合は、別居・同居を問わず等級の引き継ぎができる
- 記名被保険者またはその配偶者の同居の親族への名義変更を行う
- 参考:別居の未婚の子の場合、家族限定割引の範囲と引継ぎができる範囲は違う
- 運転する人を限定することで自動車保険料を割引をしてくれる制度がある
- 未婚であれば運転は可能だが、等級の引継ぎは未婚であっても既婚であっても別居であれば引継ぎは不可能である
- まとめ
目次
自動車保険は別居している家族に等級制度の引き継ぎはできないの?
新たに保険に加入しなければならないが、その際には、現在、父親が運転している車の保険を子供の名義にして、保険料を安く抑えたい。そのようなことはできるのだろうか。
父親と違って、まだ若い子供の自動車保険の保険料は高くなりますから、別居をする子供のために、自動車保険の保険料を安くしてあげたい、と思うのは人情です。
そのため、このような疑問を持たれる方は多いでしょう。
しかし、自動車保険の引き継ぎにはルールがあって、それを逸脱してしまうと、保険の対象とならなくなりますので、注意が必要です。
ここでは、子供やそれ以外の家族が別居をする場合に、自動車保険の等級制度を引き継ぐことができるのか否か、もしできるのであればどのような方法があるのか、について解説いたします。
自動車保険は別居している家族に等級制度の引き継ぎは基本的にできないので注意が必要!
自動車保険の等級の引き継ぎができるのは次の場合に限られているからです。
- 記名被保険者の配偶者
- 記名被保険者の同居の親族
- 記名被保険者の配偶者の同居の親族
ここでいっている記名被保険者とは、主に車を運転する人のことです。
ちなみに、保険契約者、車検証上の所有者と違っていても問題ありません。
このように、記名被保険者の配偶者以外の家族は同居していなければ、等級引き継ぎの対象とはならないのです。
そのため、上に書いたケースでは、別居をする子供に父親の無事故等級の引き継ぎをすることはできません。
別居の親族に自動車保険の等級制度を引き継ぎできる方法とは
自動車保険は年齢条件が若いほど、保険料は高くなります。
特に新車を購入した場合には、車両保険に加入することが多く、他人への賠償のみの保険料と比べてかなり高いものとなります。
そのため、保険料の軽減を考えざるをえません。
そこで、自動車保険の無事故等級の引き継ぎができる方法を次に説明します。
子供が別居する予定の場合は同居しているうちに等級を引き継いでおく
しかし、無事故等級の引き継ぎを終えたあと別居するのであれば、問題なく自動車保険の補償対象となります。
いうなれば、子供が別居する前に引き継ぎの手続きをすませておくことができればよいわけです。
そのためには、子供が同居している間に車を購入することと、自動車保険の等級引き継ぎの手続きを終えておく必要があります。
具体的には、新たに購入した車を対象とした、父親が加入している自動車保険への車両入替手続きと、被保険者の名義を子供に変更する手続きを同時に行うこととなります。
この時、自動車保険の契約者名は父親でも子供でもかまいません。契約者は保険料を負担する者であって、実際に車を運転する者とは違うとされているからです。
通常は子供が保険料を負担することとなるでしょうから、契約者名も子供となることが多いでしょう。
しかし、父親が子供の自動車保険の保険料を負担するケースもあり、その場合には保険契約者は父親となりますが、被保険者名が子供の名前となっていれば問題はありません。
車両入替や記名被保険者名義の変更手続き自体は保険会社が行いますので、契約者側としては、新しく購入した車に、現在父親が加入している自動車保険の等級を引き継ぐ形で加入したい旨を伝えればよいのです。
問題となるのは父親が運転している車の自動車保険です。
無事故等級が進んでいた安い自動車保険は子供の車に付けてしまうわけですから、父親としては新規で自動車保険に加入しなければなりません。
そのため、少しでも安く加入することが求められるわけですが、ひとつの方法としてセカンドカー割引の利用を検討してみることがあげられます。
セカンドカー割引は、保険料の等級が通常は6等級から始まるものを7等級から始めることができる割引です。保険料が1等級安くなるわけです。
ただし、セカンドカー割引を利用する場合には、無事故等級が11等級以上でなければならない、といった条件があるため、それをクリアすることができるのか否かを確認する必要があります。
もし、現在の自動車保険の無事故等級が11等級以上であれば、セカンドカー割引を利用して保険料を抑えることができるのです。
もしも、セカンドカー割引を利用することができなくとも、無事故等級の進んだ自動車保険を子供に引き継がせることにより、保険料を通常よりも抑えることができますので、トータルで考えればお得になります。
自動車保険の記名被保険者の名義を配偶者に変更する場合は、別居・同居を問わず等級の引き継ぎができる
配偶者には内縁関係にある人も含まれます。
その場合、内縁関係にあることを証明する書類を契約時に保険会社に提出することを求められることがありますので、ご注意ください。
記名被保険者またはその配偶者の同居の親族への名義変更を行う
あくまでも、同居していることが等級引き継ぎの条件となります。
また、手続きを行う上で注意しなければならないことは、子供の場合と同じです。
参考:別居の未婚の子の場合、家族限定割引の範囲と引継ぎができる範囲は違う
文字通り、成人したのちに、家をでて暮らしている未婚の子供のことを呼ぶのですが、この言葉が無事故等級の引き継ぎと家族限定特約とで一緒くたになって理解されているケースがあります。
無事故等級の引き継ぎの対象に含まれない、別居の子、という言葉と、別居の未婚の子、という言葉とが似ているため、誤解を生じやすいのですね。
家族限定特約とは、自動車保険の補償対象となる人の範囲を記名被保険者、配偶者およびその同居の親族のみに限定した特約のことをいい、無事故等級の引き継ぎとは違うものです。
運転する人を限定することで自動車保険料を割引をしてくれる制度がある
- 運転者を記名被保険者本人のみに限定する特約
- 運転者を記名被保険者本人とその配偶者に限定する特約
- 運転者を記名被保険者本人と別居の未婚の子を含むその家族に限定する特約
このうち、家族限定特約でいう未婚の子というのは、過去に結婚したことがない子供のことをいい、離婚をした人は含まれませんのでご注意ください。
未婚であれば運転は可能だが、等級の引継ぎは未婚であっても既婚であっても別居であれば引継ぎは不可能である
それに対して、無事故等級の引き継ぎでは、未婚、既婚に関わらず、別居している子供は対象になりません。
別居の子、別居の未婚の子というのはまったく別の意味を持った言葉であると考えたほうがよろしいでしょう。
1万円以上保険料を節約する方法をご存知ですか?
皆さんは自動車保険をどの頻度で見直していますか?
もしかしたら、加入してから一度も見直していない人も多いのではないでしょうか。
- 加入してから一度も自動車保険を見直していない
- 車を購入する代理店で加入した
- 会社の団体割引で自動車保険に加入している
が1つでも当てはまる方は要注意!
高すぎる保険料を払っている可能性が高いです。
心当たりのある方は、一度保険料をシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。
以下のボタンから簡単にシミュレーションできるので、ぜひどうぞ!
まとめ
年齢条件によって自動車保険の保険料はかなり変わってきますので、無事故等級の引き継ぎを適切に行うことで、保険料を軽減させることができます。
自動車保険の引き継ぎに関して、この一文がみなさまのお役に立てれば幸いです。