自動車保険の等級引き継ぎには条件がある?損をしないように考える

自動車保険で保険料の割引ができる等級を、違う保険会社に引き継ぎや子供に引き継ぎを考えている場合、自動車保険の等級引き継ぎの条件などをご存じでしょうか。知らなければ等級そのものを失ってしまう恐れのある等級引き継ぎについて、この記事でしっかり理解しておきましょう。

自動車保険の等級の引き継ぎについて詳しく解説

自動車保険に加入していると、等級という言葉をよく聞きますが、この等級は毎年上がっていき、上がれば上がるほど保険料の割引率は高くなります。


車を手放し自動車保険を一旦解約してしまうと、等級はどうなってしまうのでしょうか。


残念ながら、最初の6等級から始めなければなりません。


しかし、定められた手続きを行えば、一定期間は等級を次回に引き継ぎすることができるのです。


等級の引き継ぎに関する手続きを知らなければ、せっかくの等級も消滅してしまいます。


そこで今回のこの記事では、「自動車保険の等級引き継ぎ」について

  • 等級の引継ぎに対する条件
  • 等級の引継ぎは誰ができるのか
  • 等級引き継ぎをするときの注意点
以上のことを中心に解説します。

この記事を読んでいただけたら、もし自動車保険を解約しても損をしない方法がわかります。

ぜひ最後までご覧ください。

自動車保険の等級の引き継ぎには条件がある

自動車保険が満期を迎える場合、満期以降の契約について更新手続きを行わなければなりませんが、必ずしも同じ保険会社で更新を行うとは限らないと思います。

そのような場合、他社に変更して自動車保険に加入することになりますが、それまで続けて保持している等級を、次の自動車保険に適用するためには、一定の条件が必要となります。

しばらく車の運転をしないから、自動車保険への加入は後回しにしようと考えている人は、万が一の事故の時には、補償されずとても危険です。

  • 必須の等級
  • 満期日からの日数制限
  • 必要な書類
以下これらを中心に解説していきますので、自動車保険の満期が近づいていて、保険会社を変更しようとしている人は、必ず引き続いてご覧ください。

自動車保険の等級が7等級以上であること

初めて自動車保険に加入する場合、6等級から始まります。


そして、事故がなければ1等級ずつあがるので、事故がなければ2年目には7等級になることができます。


しかし、もし1年目で事故を起こしてしまい、自動車保険を使用した場合には3等級下がってしまうので、2年目は3等級になってしまうことになります。


保険会社も事故があった人に対しては背負うリスクが高くなるため、7等級以上である人しか等級を引き継いで自動車保険の引き受けをしたくないということが実情となっています。


そのため、等級を引き継いで他社に移ろうとする場合には、任意保険に初めて加入してからの1年間は無事故である7等級を保持している必要があります。

自動車保険の満期日から7日以内であること

無事に7等級になったからといって、安心していてはいけません。


自動車保険が満期になって、次の任意保険に加入するまでゆっくりとしている時間はありません。


実は等級を引き継ぎするためには、満期日から7日以内に次の自動車保険に加入しなければならないのです。


この7日の期間を等級継承期間といいます。


この満期日から7日以上経過してしまうと、せっかく1等級上がって7等級になってしまっても等級が失効してしまい、次に加入するときには、また6等級からの開始となってしまうので注意が必要です。

等級の引き継ぎに必要な書類について

簡単にいうと、保険会社の乗り換え・解約に必要な書類となります。

  • 加入している保険会社の保険証書
  • 車検証
  • 運転免許証
基本的には、この3つの書類があれば、等級をそのまま引き継ぎすることができます。

満期により、次の保険会社に乗り換えするのであれば、無事故であれば現在よりも1等級上がった状態で自動車保険に加入することができます。

解約によって保険会社の乗り換えをするのであれば、まずは現在の保険会社で解約手続きを行いましょう。

この際、気をつけなければならないことは、次の保険会社に途中解約で加入しなおす旨を伝えておくことです。

もし、解約当日に新しい保険会社で加入手続きを行った場合、手続き完了まで自動車保険に加入できていない状態となってしまうからです。

自動車保険の等級は誰が引き継ぎできる?

等級は本人名義なので、本人しか適用できないと思われがちですが、実は自分以外の人に等級を引き継ぎすることが可能なのです。


ただし、等級を引き継ぎすることができるのは、決められた範囲内の人でなければ引き継ぎすることはできません。

  • どんな関係であれば等級の引き継ぎをすることができるのか
  • 等級を保有している人が死亡した場合の等級引き継ぎについて
あまり知られていない等級引き継ぎの2点に絞って解説していきます。

等級を引継がれる方が”同居している親族”だと引き継ぎが成立する

等級を引き継ぐことができるのは

  • 契約者の配偶者
  • 契約者の同居の親族
  • 配偶者の同居の親族
親族とは、「6親等内の血族」と「3親等内の姻族」が該当します。

ここで注意しなければならないのは、自動車保険の「家族限定特約」の補償範囲と混同していまうことです。


家族限定特約は、別居の未婚の子供でも補償範囲に含まれますが、等級引き継ぎの場合における親族は、同居していることに限られます


結婚して、実家を出ることが決まっている子供に等級引き継ぎを考えている場合には、実家を出る前に手続きを行っておく必要があります。

保険契約者や記名被保険者が死亡した場合での等級引き継ぎについて

ここで注目しなければならないのは、「記名被保険者」です。(記名被保険者とは、補償の対象となる人のことを指します)


なぜなら、記名被保険者が変わると、補償範囲が大きく変わるからです。


また、等級を持っているのは契約者であり、記名被保険者は補償の対象となることを忘れてはいけません。


契約者と記名被保険者が相違する場合では、記名被保険者が死亡した場合には記名被保険者を名義変更し、内容を変更するか見当する必要があります。


また、契約者と記名被保険者が同一の場合は、契約者と記名被保険者の両方を名義変更しなければなりません。


なお、記名被保険者の配偶者や同居する親族に等級引き継ぎの変更を行うことが可能です。


ただし、同居していなければ引き継ぎができなくなりますので、注意が必要です。

自動車保険の等級引き継ぎについての注意点

同居する親族であれば等級引き継ぎを行うことがわかりました。


では、等級引き継ぎをするタイミングだけ気をつけておけば良いのでしょうか。


実は、まだ気をつけておかなければならない注意点があるのです。

  • 事故歴についての告知義務
  • しばらく車を手放す場合の中断証明書

とくに、中断証明書はとても重要ですので、またいつか車を保有したいと思っている場合は、必ず手続きをとるようにしておきましょう。

事故後に等級の引き継ぎをしても”リセットされない”

もし事故にあってしまい、その後に自動車保険を更新する場合、多くは等級ダウンしてしまうケースとなります。


等級引き継ぎをする場合も、このケースと同様に事故後の等級引き継ぎは、等級が下がってしまったままとなります。


等級を他人に引き継いだからといって、事故があったことがリセットされるわけではないので、覚えておいてください。

自動車を”しばらく手放す”なら中断証明書を発行しておくこと

等級を引き継いですぐに自動車保険の締結を行うのであれば問題はないのですが、13カ月以上経過してから等級を引き継ぎたいという場合には、中断証明を発行してもらうようにしましょう。


自動車保険の解約から13カ月以内であれば、等級をそのままの状態で中断証明書を発行してもらうことが可能です。


中断証明書は、一旦自動車保険は解約するけれど、いずれ新しい車に乗り換えたときに、同じ等級を使いたいという人向けの手続きとなっていますので、ぜひ活用していただきたい手続きです。


ただし、中断証明書にも有効期限があり、等級を保存しておけるのは最大で10年間となっています。


10年を超えると効力は失効し、次回の自動車保険は最初の6等級から始まることになってしまうので、注意が必要です。

コラム:他社でも等級を引き継げる?保険料をさらに安く!

自動車保険の等級を引き継ぐ際、他社でも引き継ぐことができるのを知っていますか?


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まとめ:自動車保険の等級引き継ぎの条件や注意点を理解しよう

自動車保険の等級引き継ぎについて説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは、

  • 等級の引き継ぎには、7等級を保持していることが必要であり、満期日から7日以内に手続きを行う
  • 等級引き継ぎが可能なのは、同居の親族
  • 等級引き継ぎ時の中断証明には注意が必要
でした。

せっかく無事故で等級が上がり、保険料が安くなる等級を持っているにも関わらず、等級引き継ぎに失敗するケースも少なくありません。

中断証明書の手続きを忘れたりした場合には、最初の6等級から始めなければならなくなります。

等級引き継ぎには、それぞれ期間や対象者などの条件がありますので、注意するようにしてください。

ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、是非ご覧ください。

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