更新日:2018/04/14
自賠責保険が適用外とされるのはどんな時?政府保証事業とは?
自賠責保険には適用外とされる場合があります。適用外となると被害者には酷な話になりますので、適用外になるケースについて正しい知識を持つことが大切です。また、自賠責保険が適用外になった時、それに代わる補償としての政府保証事業についても解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
自賠責保険が適用外となる場合について解説!
自動車を運転する際に、必ず加入しなければならないのが自賠責保険ですが、その内容についてくわしく知っている方は意外と少ないのではないでしょうか。
なかには任意保険と同じものと思っている方がいるかもしれません。
しかし、自賠責保険と任意保険とは性質が違う保険です。
自賠責保険は「自動車損害賠償保障法」という法律に基づく、強制加入の保険であって、保険の加入が個人の自由な意思に委ねられている任意保険とは違うのです。
当然、補償範囲も違い、任意保険で補償されるものの多くが、自賠責保険では適用外となります。
また、本来、自賠責保険で適用されるべき補償であっても、事故のありようによっては適用外とされることもあります。
ここでは、どんな場合に、自賠責保険が適用外になるのかについて解説します。
自賠責保険とは強制加入の対人賠償保険!
自賠責保険に加入せずに車を運転した者は1年以下の懲役または50万円以下の罰金に処するとされ、加入が強制されています。
自賠責保険は交通事故の被害者を救済するための社会的なインフラとして成立しているため、違反者にはこのような厳しい罰則が科されているのです。
補償は他人を死傷させたことに対する対人賠償のみで、その他の物損事故、車両事故、さらに運転者自身が負った死傷事故などは適用外となっています。
自賠責保険は人身事故被害者の救済のための最低限の補償です
傷害の態様 | 補償額 |
---|---|
死亡 | 最高3000万円 |
後遺障害 | 第1級~第14級の後遺傷害の認定によって異なる 第1級 3000万円 ~ 第10級 461万円 ~ 第14級 75万円 |
傷害 | 最高120万円 治療費、休業損害、文書料、慰謝料を含む |
上の表をみる限り、現代社会にあっては補償額が低い印象があります。
特に大けがを負って入院を余儀なくされた場合でも、慰謝料を含めて最高で120万円までの補償しかないというのはいかがなものか、と感じられる方がいるかもしれません。
自賠責保険は人身事故に遭われた方に対する最低限の補償であり、車を運転する場合には、被害者に対する十分な補償を確保するため、自賠責保険とは別に任意保険に加入することが基本、と考えるほうがよいでしょう。
自賠責保険が適用外となるケースについて2つ紹介
ひとつには、自己および運転者が、自動車の運行に関して、注意を怠らなかったこと、被害者または運転者以外の第三者に故意または過失があったこと、自動車に構造上の欠陥または機能の生涯がなかったことの3条件を証明することができた場合があげられます。
ふたつめには、自賠責保険が重複して契約されている場合があげられます。
この場合、加入している自賠責保険そのものが適用外になるのではありません。
保険金はもっとも古い契約から支払われ、それ以降に加入した保険契約からは支払われないこととなります。
1.被害者側に重大な過失ある場合
上で説明したように、自賠責保険が適用外となる条件は限定されています。
しかし、被害者側の過失の有無については別の話です。
任意保険のような過失相殺の制度は自賠責保険にはありませんが、被害者側に70パーセント以上の過失がある場合には決められた割合による保険金の減額がなされることとなります。
傷害事故に関わるものは20パーセント減額されます。
また死亡、または後遺傷害に関わる事故によるものは、次の表の通りとなります。
過失割合 | 減額割合 |
---|---|
70%~80%未満 | 20% |
80%~90%未満 | 30% |
90%~100%未満 | 50% |
なお、被害者側の重大な過失が100パーセントであった場合には、死亡後遺障害事故や傷害事故といった違いに関わらず、自賠責保険の適用外となり、支払いはなされません。
2. 加害者側が無免許運転、飲酒や薬物使用状態だった場合
答えはNOです。
自賠責保険は被害者救済のための保険ですから、加害者側の事情がどうあれ、被害者に対する補償はなされるのです。
政府保障事業は、加害者が無免許運転、飲酒や薬物使用状態だった場合の被害者を救済!
具体的にはひき逃げなど、相手を確認することができない事故や、加害者側が自賠責保険に加入していない場合などが該当します。
無免許や飲酒、または薬物使用状態で自賠責保険にも加入していないといった場合、加害者から被害者は十分な補償を得ることができない可能性があります。
そのような時のためのいわば最後の砦ともいうべきものが政府保証事業なのです。
高すぎるバイク保険に加入していませんか?
バイクに乗っている方であれば、自賠責保険だけではなく、バイク保険(任意保険)にも加入しているのではないでしょうか。
自賠責保険だけでは賄えないたくさんの補償をしてくれるので、必ず入るべきですよね。
ただ、その保険料について見直したことはありますか?バイクを購入する時のショップで言われるがままに加入していたりしませんか?
実は、バイク保険は少し条件を見直すだけで年間の保険料が1万円近く安くなることがあるのです。
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自賠責保険の適用外となる場合のまとめ
自賠責保険でも適用外とされる可能性はありますので、そのような時には政府保証事業が利用できることを知っておかれるとよいでしょう。