車の事故で保険金詐欺?疑われた時の対処法や詐欺の手口を紹介!

車の事故で保険金詐欺をする事件をご存知ですか?車両保険は保険詐欺が多発しており、保険会社を念入りに調査をしています。ではもし詐欺を疑われてしまった際はどうすればいいのでしょうか。この記事では車の保険金詐欺の事例と手口、詐欺を疑われたときの対処法を紹介します。

自動車保険の車両保険を使った保険金詐欺を大解剖!

保険金詐欺と聞くと、生命保険を使った殺人などの犯罪をイメージしますが、実は保険金目的の殺人や医療費搾取などの犯罪行為は、かなり少なく発生件数も年間でも数件程度です。

実際に保険金の不正請求で多いのは、自動車保険の車両保険や火災保険などの損害保険がターゲットにされるケースがほとんどです。


今回は、

  • 保険金詐欺を疑われた場合の対処法
  • どのような場合詐欺になるのか
  • 詐欺を行った場合どうなるのか
について詳しく解説します。

また、実際の交通事故による保険金詐欺の事例なども紹介するので、是非最後までご覧ください。

自動車保険で不正請求などの保険金詐欺が行われやすい理由

生命保険を使った保険金詐欺は、受取人を第三者にする必要があり、第三者が受取人の契約は、必ず保険会社のチェックが入り、契約自体が難しく、また受取人が身内でも不審な点があれば、警察などの介入があり、保険金の受け取りはかなり難しいことがあります。

一方で車両保険などは、自損事故で車両に損害を受けた、車両が盗難された、実際の修理費用より多く水増しして別事故での損害も請求するなど、関わる人数も少なくてできるため、保険金詐欺が行われやすい状況があります。

修理費用の水増し請求などは、少額のため罪の意識が低く、より多くの保険利益を求めるあまり、不正請求をするケースもあります。

保険会社が行う調査のやり方とは?

保険会社は車両保険の事故報告があった場合、相手がある事故なのかを確認し、警察の届出の有無を確認にします。警察への届出がない場合は事故の状況を事故を起こした本人に直接聞き取ります。

本人からの報告は、事故現場の詳しい場所の写真、時刻、自車両の詳細な写真の提出を依頼します。また修理工場へ保険会社の調査員(アジャスター)が事故車両の立ち合い調査をして見積もりを出し、修理工場から出てきた見積もりと照らし合わせます。


相手のいない単独、自損事故の場合は、上記のほかに運行経緯書の提出を依頼します。事故から最低6時間遡った時点から、本人の行動を時系列に書き出してもらいます。


本人から提出された運行経緯書をもとに保険会社は本人の立ち寄り先への聞き取りなどの調査を行います。ここで不審な点が出てきた場合は車両保険などの保険金支払いを止められます。


複数の保険会社をまたぎ、同じような手口で過去に保険金請求をしていた事実を知る方法はいままではありませんでしたが、一般社団法人日本損害保険協会は新システムを導入して、情報を各保険会社間で共有するシステムの導入がされました。

保険金詐欺を疑われると?対処法を紹介!


騙そうと思っていなくても、万が一保険金詐欺だと疑われてしまった場合にどうしたら良いかわからないですよね。


詐欺や不正請求が多く起こっているので、保険金を請求された保険会社は詐欺でないかと警戒して、念入りな調査を行います。


もし詐欺を疑われたとしても、

  • 医師の診断書を提出する
  • 被害内容を保険会社に説明し、書類などの提出をする
  • 弁護士に相談する
などの対処を行うと良いでしょう。

自動車保険には弁護士特約が付いていることが多いので、このような場合に活用してみても良いですね。

保険金詐欺を疑われないようにするには?

調査をすれば不正でないことは明らかになりますが、最初から保険金詐欺や不正請求なのではないか疑われたくないですよね。

詐欺だと疑われないようにするための対策として
  • よく調べて病院を選ぶ
  • きちんと治療を継続する
  • 医師に症状を細かく伝える
  • 医師の同意を得て整骨院に行く
などが挙げられます。

保険会社から目をつけられている医師にみてもらったり、通院ペースが遅いことで本当に必要な治療だったのかが怪しくなってしまいます。

また、整骨院に関しても保険会社が目をつけていることがあるので、必ず医師の同意を得て治療を受けなければ、保険金が受け取れない可能性があるので細心の注意が必要です。

保険金詐欺がバレると逮捕?罰則はどうなる?


自動車保険金詐欺で逮捕された場合の流れをまとめてみました。
  1. 逮捕
  2. 48時間以内(2日)に検察庁に送検
  3. 拘留請求10日間必要に応じて追加請求10日間(最大20日)
  4. 起訴、不起訴の決定、不起訴なら釈放
  5. 公判
  6. 判決
  7. 服役または執行猶予


自動車保険金詐欺で逮捕された場合は、起訴まで最大22日間拘留され起訴になれば、公判で2回裁判が行われ判決となります。

自動車保険の車両保険を使った詐欺の手口を事例と共に紹介!

自動車保険の車両保険を使った保険金詐欺のやり方は、パターン化しています。


理由は車両保険の保険金請求は単独、自損事故でも補償されるもので、事故の報告や現場調査など自分で容易に操作できることにあります。

自動車事故による保険金支払い事案は、保険会社にとって日常的に発生しています、また事故当初の状況は、事故を起こした本人および事故の相手にしかわかりません。


保険会社は契約者などから事故の報告があると事故対応をしますが、物損のみの事故では警察への届け出も必要がなく、事故を起こした本人や事故の相手の状況報告で事故処理が進められます。


また車両の修理費用を実際の損害額より、大きい金額で請求する架空請求があります。架空請求は高級車やスポーツカーなど修理費用が高い車両をわざとキズを付け、高額な保険金を請求するものです。


車両保険を利用した保険金詐欺は、複数人の協力で自作自演の事故および架空請求するというパターン化しています。

①:友人らを利用して全損等の計画的な事故をする「自作自演」

車両保険を利用した保険金詐欺で最も多いのは、友人らを利用して「自作自演」で事故を装い、不正に保険金請求を行うパターンです。

複数人の証言や事故の相手の承認があれば、示談などの交渉が早く進みます、保険会社は事故処理を進めやすくなり、保険金も早めに支払いがされます。


逮捕事例

最近でも、車両保険の保険金詐欺による逮捕事例がありますので紹介します。

2017年5月愛知県で保険金搾取未遂で男女3人が逮捕された事例です。


2017年の5月末日、無職の男性が交通事故の偽装で、損害保険金をだまし取ろうとしました。これは詐欺未遂に終わりましたが、愛知県の警察はこの無職の男性を含む、3人の男女を逮捕しました。この無職の男性が関係した事故が多発して、不審に思った保険会社からの情報提供がされました。


2016年2月福島県で少年ら4人が逮捕された事例です。


福島県では少年4人が故意に車と車を衝突させて、保険金をだまし取ったとして逮捕されました。最初「アクセルとブレーキを間違えた」としていましたが、4人の勤務先が同じで請求内容に不審な点があったとして保険会社からの通報で警察が捜査しました。

②:実際の修理額より大きい金額を請求する「水増し請求」

次に、実際の修理金額より大きい金額を請求する「架空請求」のケースがあります。

主に高級車やスポーツカーなど、普通より修理金額が高い車種を使いでわざとキズを付けて、保険会社へ修理代を水増しするなどして保険金請求することです。


外国産の高級車やスポーツカーは、一般的な車より修理金額が高くなるケースが多く、輸入部品や塗装費用を実際には修理していない分まで修理見積もりに含めて、車両保険の保険金請求をします。


逮捕事例

2014年1月、女優の国生さゆりさんの元夫が複数人の協力で、高級スポーツカーにわざとキズを付けて、保険金をだまし取った詐欺で、逮捕状が出ました。

高級スポーツカーに他人がわざとキズを付けて、高額な修理費用を保険会社へ車両保険金の請求を出し925万円をだまし取りました。

③:自作自演して保険金を不正受給!「盗難」

実は、盗難についても自作自演による不正受給事例が存在する。


平成19年に起きた事例では、契約者が出国している時に契約者の車が盗難される事例が発生した。もちろん契約者は日本にはいないので、契約者が自分で盗んだように見せかけたわけではないです。


しかし、マンションの防犯カメラによると、車に近づき走らせるまでの時間が45秒程度とあまりにも短い(通常、犯行にはドアロックの解除、ハンドルロックの無効化、キーシリンダーの破壊、イモビライザの破壊が必要)ため、スペアキーを持っていたとしか考えれず、所有者の関与は疑いようがないと判定され、保険会社の勝訴となりました。


詳しくはこちらより

1万円以上保険料を節約する方法をご存知ですか?

皆さんは自動車保険をどの頻度で見直していますか?


もしかしたら、加入してから一度も見直していない人も多いのではないでしょうか。


  • 加入してから一度も自動車保険を見直していない
  • 車を購入する代理店で加入した
  • 会社の団体割引で自動車保険に加入している

が1つでも当てはまる方は要注意!
高すぎる保険料を払っている可能性が高いです。

心当たりのある方は、一度保険料をシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。


以下のボタンから簡単にシミュレーションできるので、ぜひどうぞ!

まとめ:車両保険での保険金詐欺は絶対に行なってはいけません

いうまでもなく、保険金詐欺は犯罪行為であり絶対に行ってはなりません。少額でも詐欺行為は許されることはありません。

問題はこのぐらいなら何とかできるだろうという罪意識の低さです。どうせ事故で車両保険が使えるからついでに古いキズも直してしまおうと、修理業者や保険代理店に圧力をかけてうその報告をするように強いる人もたまにいらっしゃいます。


この場合、従ってしまった人も同様の罪に問われ、自分だけの問題ではなくなります。


車両保険で保険金詐欺を疑われ困ったときは、弁護士へご相談されることをおすすめします。一般の人では事故の知識もなく保険会社との交渉を行うことは非常に困難です。

時間はかかりますが、弁護士に依頼すれば保険金詐欺と判断される材料などを細かく検証し、保険会社との交渉を行うことも可能です。

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