更新日:2020/03/28
車両保険の保険金は時価まで?全損で修理費が時価額以上の場合はどうなるのか
全損やそれに近い事故の際、修理費が時価額以上になってしまうことがあります。ただ、その際に、車両保険で設定した保険金額より小さい修理費しかでなかったというトラブルもあります。この記事では、車両保険の時価について徹底的に解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
車両保険を使う際、時価は関係あるのか?
- 車両保険で時価が関係してくるのはいつか
- 事故の際のケース①時価額以上に修理代がかかる場合
- 事故の際のケース②過失割合がゼロの事故の場合
車両保険における時価とは何か
時価、協定保険価額の他に「評価額」という言葉を使うこともあります。評価額というのは正式な用語ではありませんが時価と同じ意味と考えていいでしょう。
車両保険の場合、車の評価額(時価)は年数と共に減価償却されていきます。300万円で購入した車も2年目で250万円、10年たつと50万円ということも当たり前です。
先ほど買取金額や査定金額とほぼ同じというお話をしましたが、車両保険の場合は「人気」は関係ありません。車を売却、下取りする場合は人気によって価格が変わります。購入してから10年たっていても人気の車種の場合、買取金額は100万円を超えることもありますよね。
ですが、自動車保険の場合は人気は関係ありません。買取金額は100万円でも評価額(時価)は50万円ということもあります。評価価格が低いと車両保険を付けていても損をしてしまうことがあるので気を付けましょう。年数の経った車は一度見直しをしてみることをおすすめします。
時価が関係するのは保険価額設定時と損害賠償のみ
よく勘違いされることなのですが、時価は
- 協定保険価額(保険金額)設定時
- 相手の自動車の損害賠償をする時
事故の際のケース①:時価額以上の修理代の場合
では、事故の際のケースを実際に紹介していきます。
AさんとBさんが事故を起こし、過失割合はA:B=2:8であったとします。そしてAさんの車の保険金額が300万、時価が200万、修理代が250万であったとします。
Aさん | |
---|---|
過失割合 | 2 |
保険金額 | 300万 |
時価 | 200万 |
修理代 | 250万 |
この場合、Aさんの保険はどのように適用されるのでしょうか。
今回、Aさんは
- 全損として、300万円+諸費用を払ってもらう(時価の200万のうち8割は相手が負担)
- 分損として、250万円〜300万円の範囲で修理する
修理費が時価額以上になった時に役立つ特約
自分の車が全損してしまった場合、時価額を上回る補償をつけることはできません。
しかし、自分の過失で相手の車の修理代が時価を上回ってしまった場合、下記のような特約を付けることで時価以上の賠償金を支払うことができます。
- 対物全損特約
- 対物超過修理費用特約
- 対物全損時修理差額費用特約
名前の通り、「対物」ですので相手の車の修理代が時価を超えた部分を補償してくれる特約です。
ただし、最高でも50万円までという上限がついていることが多いので注意が必要です。また、過失の割合によって減額されることもあるのでつけていても修理代の全額が補償されることは少ないかもしれません。
事故の際のケース②:過失割合がゼロの場合
自分の過失割合がゼロで事故の加害者が特定されている場合は「車両保険無過失事故特約」を使用することができます。(基本的に自動セットされています。)
これは、相手が自動車保険に未加入の場合や、相手が修理代金を支払うのが困難な場合に適用されます。
本来はその加害者が支払うべきなのですが、車両保険を使わざるをえない状況の場合です。
この場合、等級も下がらず、もちろん事故有係数にも影響はないです。
1万円以上保険料を節約する方法をご存知ですか?
皆さんは自動車保険をどの頻度で見直していますか?
もしかしたら、加入してから一度も見直していない人も多いのではないでしょうか。
- 加入してから一度も自動車保険を見直していない
- 車を購入する代理店で加入した
- 会社の団体割引で自動車保険に加入している
が1つでも当てはまる方は要注意!
高すぎる保険料を払っている可能性が高いです。
心当たりのある方は、一度保険料をシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。
以下のボタンから簡単にシミュレーションできるので、ぜひどうぞ!
まとめ
ここまで車両保険と時価の関係についてたがいかがでしょうか。
この記事のポイントは
- 時価は協定保険価額(保険金額)設定時と相手の自動車の損害賠償をする時に関係する
- 車両保険使用時に時価は関係ない