車両保険はいくらから使うのがお得?損をしないために計算しよう!

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車両保険を使用すると保険料が上がるのでかえって損をしてしまうことがあります。損をしないためにはいくらから使うのがよいのでしょうか。等級別のシミュレーションをしました。また車両保険をいくらから使うのかは免責金額をひいた額で計算しましょう。

車両保険はいくらから使うのが損をしないのか

自分で車をぶつける自損事故などにより、車を修理しなければならなくなったときに使えるのが車両保険です。

車を修理するときのまとまったお金を補償してくれるのはありがたいですよね。

ただ、一方で車両保険を使ってしまうと等級が下がり、翌年から保険料が上がってしまうということもご存知かと思います。

では一体車両保険を使う場合、いくらから使うと良いのでしょうか大変気になりますよね。

この記事では
  • 事故にあったときの等級と事故有係数について
  • 等級別に見る、自動車保険をつかう前後での保険料の変化
  • 免責金額について
の3つを中心に解説します。

この記事を参考に、事故のときに保険を使うかどうかについてよく考えてみましょう。

最後まで読んで下さいね。

保険使用後の事故有係数と等級の変化

車両保険はいくらから使うと良いかを解説する前に、事故有係数等級についておさらいをしておきましょう。

自動車保険は1等級から20等級までの等級により、保険料の割引率割増率が決められています。

さらに「事故あり」「事故なし」によっても保険料の割引率、割増率が決められています。

はじめは6等級から始まり、1年ごとに

  • 車両保険を使わなかった場合:1等級上がる
  • 自分に過失のある損害で使った場合:3等級下がり3年間事故有係数が適用される
  • 自分に過失のない損害で使った場合:1等級下がり1年間事故有係数が適用される

というシステムになっています。


保険会社によっても違いはありますが、等級と事故の有無による割引率は以下のようになっています。


事故なし事故有係数適用
1等級
+64%+64%
2等級+28%+28%
3等級+12%+12%
4等級-2%-2%
5等級-13%-13%
6等級-19%-19%
7等級-30%-20%
8等級-40%-21%
9等級-43%-22%
10等級-45%-23%
11等級-47%-25%
12等級-48%-27%
13等級-49%-29%
14等級-50%-31%
15等級-51%-33%
16等級-52%-36%
17等級-53%-38%
18等級-54%-40%
19等級-55%-42%
20等級-63%-44%

1~6等級までは事故ありと事故無しの割引率・割増率に違いはありませんが、7等級から一気に差が出てきますね。


とくに3等級ダウンの場合は3年間事故あり係数が適用されますのでその差は大きいです。


車両保険を使えば修理代は安く済みますが、そのあとの保険料が上がってしまうのです。


ですから車両保険は修理代がいくらから使うのが良いかがポイントになってきます。


修理代がいくらから使うのが良いのかしっかり把握して、損をしないようにしましょう。

車両保険を使った前後の保険料を見て、いくらから使うか考えよう

前述したように、車両保険を使わなければ、毎年1等級ずつ上がっていき、保険料も少しずつ少なくなっていきます。

ところが、車両保険を使い、3等級下がると3等級下がったところのしかも事故有係数適用欄の割引率が適用され、保険料が一挙に高くなります。

しかも事故有係数適用が3年だと、3年間も事故有係数適用欄の割引率になってしまいます。

もっと言えば、3年経ち4年目からは「事故なし」欄の割引率になりますが、事故を起こさなかった場合と比較して4等級の差が生じています。

この差は20等級になるまでなくなることはありません。

このように一度事故を起こして車両保険を使うと、そのときの出費がなくて助かりますが、後の保険料に長く影響が残ります。

したがって、車両保険を使おうかを考えたときには、将来の保険料への影響を計算して、車両保険の使用の是非を決めましょう。

ここからは、初心者ドライバー、中堅ドライバー、ベテランドライバーのケースについて車両保険を使った前後の保険料をみていきます。

車両保険を使うかどうか①:初心者ドライバーの場合

車両保険を使う前後で具体的にどれだけの保険料に差が生じるのでしょうか、ここでは初心者ドライバーの1等級ダウンと3等級ダウンの2つの例を見てみましょう。


まず、車両保険を使いことで1等級ダウンした場合です。


初期6等級、年間の基本保険料10万円、「事故なし」と「1等級ダウン」の保険料は以下のようになります。

経過年数事故なし1等級ダウン
1年目7等級
70,000円
5等級(事故有係数)
87,000円
2年目8等級
60,000円
6等級
81,000円
3年目9等級
57,000円
7等級
70,000円
4年目10等級
55,000円
8等級
60,000円


4年目以降の保険料の差額は大きくはないので、3年目までのそれぞれの保険料額を求め、その差を見ます。


事故なしの場合の3年間の保険料額は242,000円、事故有の3年間の保険料額は298,000円、その差額は56,000円となります。


このケースの場合車両保険をいくらから使うと良いかは、免責金額がなければおおよそ60,000円からとなります。


修理費=保険金がおおよそ60,000円以下なら確実に車両保険を使わない方がよいといえます。


次に車両保険を使うことで3等級ダウンした場合です。


初期6等級、年間の基本保険料10万円、「事故なし」と「3等級ダウン」の保険料は

経過年数事故なし3等級ダウン
1年目7等級
70,000円
3等級(事故有係数)
112,000円
2年目8等級
60,000円
4等級(事故有係数)
98,000円
3年目9等級
57,000円
5等級(事故有係数)
87,000円
4年目10等級
55,000円
6等級
81,000円
5年目11等級
53,000円
7等級
70,000円
6年目12等級
52,000円
8等級
60,000円


6年目以降の保険料の差額は大きくはないため、5年目までの保険料額で比較します。


事故なしの5年間の保険料額は295,000円、事故ありの5年間の保険料額は448,000円であり、その差額は153,000円となります。


このケースで車両保険をいくらから使うのが良いかは、免責金額がなければおおよそ160,000円からとなります。


修理費用がおおよそ160,000円以下なら車両保険を使わない方が良いといえます。

車両保険を使うかどうか②:中堅ドライバーの場合

車両保険を使う前後で保険料がどのくらい違うか、ここでは中堅ドライバーの1等級ダウンと3等級ダウンの場合について見てみましょう。


まず、車両事故により1等級ダウンした場合です。


初期14等級、年間の基本保険料8万円、「事故なし」と「1等級ダウン」の保険料

経過年数事故なし1等級ダウン
1年目15等級
39,200円
13等級(事故有係数)
56,800円
2年目16等級
38,400円
14等級
40,000円

3年目以降も2等級差が維持されるため、両者ともに20等級になるまで1,600円から7,200円の保険料差が続きます。


しかし、話を分かりやすくするために2年目までの保険料差を求めると、19,200円となります。


このケースでは車両保険をいくらから使うかといえば、免責金額がなければおおよそ20,000円からといえます。


修理費用が20,000円以下なら車両保険を使わない方が良いといえます。


次に車両事故により中堅ドライバーが3等級ダウンした場合を見てみます。


初期14等級、年間の基本保険料8万円、「事故なし」と「3等級ダウン」の保険料

経過年数事故なし3等級ダウン
1年目15等級
39,200
11等級(事故有係数)
60,000
2年目16等級
38,400
12等級(事故有係数)
58,400
3年目17等級
37,600
13等級(事故有係数)
56,800
4年目18等級
36,800
14等級
40,000
5年目19等級
36,000
15等級
39,200


3年目以降も保険料差は維持されるが、差額が大きい3年目までの保険料を比較します。


事故なしの場合3年間の保険料は115,200円、事故ありの場合は175,200円であり、その差額は60,000円です。


車両保険をいくらから使うか、このケースの場合免責金額がなければ、おおよそ60,000円からといえます。


修理費用が60,000円以下なら車両保険を使わないのが良いといえます。

車両保険を使うかどうか③:ベテランドライバーの場合

最後にベテランドライバーの場合、車両保険はいくらから使うのがよいか見てみましょう。


20等級のベテランドライバーで、1等級ダウンの場合と3等級ダウンの場合を見ましょう。


初期20等級、年間の基本保険料5万円、「事故なし」と「1等級ダウン」の保険料

経過年数事故なし1等級ダウン
1年目20等級
18,500円
19等級(事故有係数)
29,000円
2年目20等級
18,500円
20等級
18,500円


このケースは分かりやすく、「事故なし」と「1等級ダウン」の保険料の差は10,500円です。

このケースで車両保険をいくらから使うのが良いかといえば、免責金額がなければ10,500円を超えるケースからといえます。


次に初期20等級、年間の基本保険料5万円、「事故なし」と「3等級ダウン」の保険料

経過年数事故なし3等級ダウン
1年目20等級
18,500円
17等級(事故有係数)
31,000円
2年目20等級
18,500円
18等級(事故有係数)
30,000円
3年目20等級
18,500円
19等級(事故有係数)
29,000円
4年目20等級
18,500円
20等級
18,500円


このケースでは保険料の差が生じるのは3年目までであり、差額の総額は34,500円です。


したがって、車量保険をいくらから使うのが良いかといえば、免責金額がなければ34,500円からとなります。


修理費用が34,500円以下なら車両保険を使わないのが良いといえます。

免責金額の設定とそのデメリット

自動車保険では一般に免責金額を設定できるようになっており、設定額は0円3万円5万円7万円10万円が多いようです。免責金額を設定すると保険会社が保険金を支払うとき、免責金額を差し引いて保険金を支払うことになります。


たとえば、保険金が25万円の場合、免責金額0円のとき保険金25万円が支払われますが、免責金額が10万円のとき、払われる保険金は25万円―10万円=15万円となり、10万円は自分で負担しなければなりません。


当然、免責金額を高く設定していると自動車保険料はそれだけ安くなります。


大きな車両事故は稀にしか起きませんが、ちょっと当てたりこすったりという事故は結構頻繁に起きます。


このような小さい事故の修理費用は上記の免責金額や前述の車両保険をいくらから使うと良いかの金額と同程度になることが多いでしょう。


そうなると多くの場合は車両保険に加入していても車両保険を使うことがほとんどないというデメリットになります。


前項までは、車両保険をいくらから使うと良いかについて見てきましたが、免責金額が設定されているといくらから使うのが良いかは少し変わってきます。


免責金額がなければ、車両保険をいくらから使うのが良いかは、「修理費(=保険金)」が「保険料上昇分」を上回る場合からとなります。


ところが、免責金額が設定されていれば、車両保険をいくらから使うのが良いかは、「修理費」が「保険料上昇分+免責金額」を上回る場合からとなります。


免責金額を設定していれば、それだけ車両保険を使った方が良い機会は少なくなってしまいます。

車両保険は基本的に損するものである

ここでお伝えしておきたいのは、車両保険は自動車保険のその他の補償とは異なり、確実に損をするものだということです。


どういうことかというと、自動車保険の対物賠償保険や対人賠償保険の補償によって保険会社が支払う金額は払い込んだ保険料より大きくなることが多いのに対して、車両保険では支払った保険料の方が大きくなることも多いということです。


人を撥ねたり、電柱をおったりすることはなかなかないですが、自分の自動車を傷つけることは多くの人が経験することなのです。


そのため、車を修理しないといけないとなった際にすぐに支払うことのできるお金があるのなら、車両保険は入る必要がないということです。


免責金額の設定も踏まえ、車両保険をつけるべきかどうか今一度考えてみてください。

1万円以上保険料を節約する方法をご存知ですか?

皆さんは自動車保険をどの頻度で見直していますか?


もしかしたら、加入してから一度も見直していない人も多いのではないでしょうか。


  • 加入してから一度も自動車保険を見直していない
  • 車を購入する代理店で加入した
  • 会社の団体割引で自動車保険に加入している

が1つでも当てはまる方は要注意!
高すぎる保険料を払っている可能性が高いです。

心当たりのある方は、一度保険料をシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。


以下のボタンから簡単にシミュレーションできるので、ぜひどうぞ!

まとめ:車両保険はいくらから使うのが良いのか

車両保険をいくらから使うのが良いかについて解説しましたが、いかがでしたか。


この記事のポイントは、

  • 車両保険を使うと翌年から自動車保険料が上がる
  • 6等級の初心者ドライバーの場合いくらから使うのが良いかは、1等級ダウンでは約6万円、3等級ダウンでは約16万円からとなる
  • 14等級の中堅ドライバーの場合いくらから使うのが良いかは、1等級ダウンでは約2万円、3等級ダウンでは約6万円からとなる
  • 20等級のベテランドライバーの場合くらから使うのが良いかは、1等級ダウンでは10,500円、3等級ダウンでは34,500円からとなる
  • 免責金額を設定すると車両保険を使った方がお得になるケースが減ってくる

上記の車両保険をいくらから使うと良いかの金額は免責金額がない場合のものです。


免責金額を設定しているときは、上記の金額に免責金額を加えた額が、車両保険をいくらから使うと良いかの金額になります。車両を傷つけてしまったときは、まず車両修理の見積もりを取りましょう。


次に車両保険を使ったときに、自動車保険料がどれだけ上昇するかを保険会社に確認します。


最後に「修理費用」と「保険料上昇分+免責金額」を比較して、車両保険を使うか自費で修理するかを決めましょう。


車両事故を起こしたときは、さらなる損害が増えないように、保険を使うか自費で修理するか、慎重に検討してください。


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この記事の監修者
森下 浩志
2018年に早稲田大学基幹理工学部に入学。保険×テックの領域で保険業界をイノベーションをしていく姿勢に共感し、「ほけんROOM」の運営に参画。2019年にファイナンシャルプランナー、損害保険募集人資格を取得。

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