更新日:2020/06/09
車両保険の一般条件は必要?限定や車対車との違いについて徹底解説!
車両保険には一般条件だけでなく、車対車などの補償範囲を限定したものもあります。そこで今回は、車両保険の一般条件は必要なのかについて詳しく解説します。また、それぞれの補償内容や保険料の違いや、エコノミー型についても紹介しますので、是非参考にしてみてください。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 車両保険は一般条件と限定条件どちらが良いのか
- そもそも車両保険とは?補償範囲には3タイプある!
- 車両保険の一般条件とは?補償内容を解説!
- 限定タイプ(エコノミータイプ)の適用範囲とは?
- 補足:車対車免ゼロ特約について
- 車両保険は一般条件がおすすめ!
- 車両保険で一般条件が必要なのはどのような人?
- 必要な人①:新車や高級車をお持ちの方
- 必要な人②:万が一の時にまとまったお金を用意できない方
- 必要な人③:運転に慣れていない方、免許取り立ての方
- 限定条件と比べて一般条件は保険料が高い
- 任意保険を使うか使わないかの判断は?使わない方がお得かも
- 車両保険や自動車保険の保険料を安くする方法を紹介!
- コラム:自動車保険の保険料が3万円も安くなる?
- まとめ:車両保険の一般条件は必要?
目次
車両保険は一般条件と限定条件どちらが良いのか
自動車保険を契約する際に、車両保険も付帯する方は多いと思います。一般条件と補償範囲を限定したものがありますがどちらのタイプにするか悩む方も多いのではないでしょうか。
一般条件・限定条件どもにメリット・デメリットがあり、自分はどちらのタイプがいいのか、疑問に感じている方も多いと思います。
そこで今回は、
- 車両保険の補償範囲はタイプによって違う?
- それぞれのタイプの補償内容
- 一般条件はおすすめなのか?
- 一般と限定の違い
- 保険料を安くするには?
この記事をお読みいただければ、車両保険の補償範囲について詳しくお分かりになるかと思います。一般条件か限定条件かで迷っているという方は、是非最後まで読んで参考にしてみてください。
そもそも車両保険とは?補償範囲には3タイプある!
自動車保険の車両保険には、
- 一般条件(フルカバータイプ)
- 車対車
- 車対車+限定A(限定タイプ・エコノミータイプ)
車両保険の一般条件とは?補償内容を解説!
一般条件は何が補償されるのでしょうか?。
分かりやすく言うと、事故による修理費用のうち、故障以外は全て対象、ということです。車対車の損傷はもちろん、車以外のものへの接触といった事故での修理費用も対象となります。
- 車同士の衝突や接触
- 飛び石などの他物との衝突
- 自転車との接触
- 電柱・ガードレールなどへの衝突
- 当て逃げ
- その他の転落、転覆
- 盗難
- 落書きやいたづらによる窓ガラスの破損
- 火災・爆発
- 台風・竜巻・洪水・高潮
基本的には、タイヤの単独損害や故障以外の「車両損害」の費用が対象となっています。
一般条件でしか対象とならない事故もあり、当て逃げ・電柱などへの衝突(自損事故)、転落・転覆などがあげられます。このような事故へ備えたい場合、このタイプを付帯することをおすすめします。
ただし、すべての車両保険で、地震や噴火・津波といった自然災害で受けた損害は補償されない、ということに注意が必要です。
限定タイプ(エコノミータイプ)の適用範囲とは?
限定タイプでは、一般条件の車両保険のうち一部の補償のみに限定されています。
補償されないのは、
- あて逃げ
- 自損事故
- 転覆・墜落
- 自転車との事故
相手のわからない事故や、相手のいない事故などは基本的に補償されないことになります。
自損事故や自転車との事故、転覆や墜落に関しては自分の注意で防ぐことが可能ですが、当て逃げに関してはどうにもならないので少し残念ですね。
補足:車対車免ゼロ特約について
車対車免ゼロ特約というものをご存じですか?この特約を付帯していた場合、相手が分かる事故に限り、免責金額を0にする特約になります。
相手が分からない当て逃げや、自損事故の場合は利用できません。
付帯するのには保険会社によって条件があり、チューリッヒでは、
- 7等級以上
- 1回目の免責金額5万円
となっています。
事故の際に免責金額が0になるならお得じゃないか、と考える方も多いと思いますが、この特約の保険料は割高なため、本当に必要なのかどうか、しっかりと検討してから付帯するようにしましょう。
車両保険は一般条件がおすすめ!
補償範囲は広いですが、車両保険に一般条件は本当に必要なのでしょうか。
一般条件の最大の特徴として、ほとんどの事故で車両保険が適用されるということが挙げられます。また、いたずら・落書きといった事故以外に関する修理も補償の対象となります。
車の事故は車対車の確率は高いのですが、運転が未熟であると自損事故の確率も高くなってしまいます。自損事故を起こしてしまったときに、加入していた車両保険が自損事故の補償がない限定条件のだった場合、保険を使うことができないのです。
一般条件の車両保険はオールリスクなので、運転が苦手な方や免許を取得したばかりの方でも安心できるのではないでしょうか。
ただし、補償範囲が広くほとんどの事故が補償される分、保険料は高くなるので保険料を節約したという方は迷ってしまいますよね。
しかし、万が一の事故で対象外で保険金が受け取れないという可能性を考えると、一般条件に加入している方が、万が一の事故の時に安く済む場合もあるので、よく検討してみると良いですね。
車両保険で一般条件が必要なのはどのような人?
補償範囲のみを見れば一般条件の方がはるかに良いのは分かりますが、問題は保険料が高いということです。保険料を抑えたい場合は限定型も検討すると思いますが、自分に必要なのはどちらなのかが分からない、という方もいるかと思います。
そこで、ここでは一般条件が必要なのはどのような人なのかをご紹介します。
一般条件が必要な人として
- 新車や高級車をお持ちの方
- 万が一の時まとまったお金を用意できない方
- 運転に慣れていない方
必要な人①:新車や高級車をお持ちの方
一般条件が必要な人として、「新車」や「高級車」に乗っている、という方が挙げられます。
「新車」の場合は、新車価格を保険金に設定できる特約が付けられるためです。
保険金額は時価額をもとに設定されます。年数が経過すると価値が下がるのですが、新車でも同じように徐々に下がってしまいます。1年後には「新車と同じ金額を保険金額に設定したい」といっても、時価額が基本設定になります。
そこで登場するのが新車特約です。「新車の額」を支払ってもらえる特約が設定できのです。新車の場合、事故を起こした際の精神的負担も大きなものとなってしまいます。このような特約を利用するためにも「一般条件」での加入がおすすめです。
また、「高級車」は、基本的に車両の修理費が高くなります。
修理に高額な費用がかかってしまう高級車は補償範囲の広い一般型がおすすめです。
必要な人②:万が一の時にまとまったお金を用意できない方
車両事故は誰にでも起こる可能性があります。貯蓄で修理費用は賄える、全損となっても、次の車両の購入費用に困らない、という方であれば、問題はありません。
車を購入してから貯蓄をしていけばいい、と考えるかもしれませんが、貯蓄には時間がかかるため、今貯蓄が少ないのであれば、いつ起こるか分からない事故に対応できません。
そのため車両保険に加入し、契約者の負担を減らすのです。特に一般条件であれば、オールリスクで効力を発揮してくれるので心強いですね。
中には保険料の負担が大きいと感じる方もいるかもしれませんが、分割払いなどを利用して、一回の負担を小さくすることもできます。
必要な人③:運転に慣れていない方、免許取り立ての方
限定条件がおすすめできない理由が、自損事故は保障されない、ということです。
初心者の方などは、車庫入れなど単独でも事故を起こす可能性高くなります。
普段から利用して慣れている自宅の駐車場では平気かもしれませんが、縦列駐車や初めて行く駐車場などの不馴れな場所では、車両との接触以外にも電柱などに擦ってしまう可能性も高くなります。
駐車時に限らず、慣れない運転では様々な事故の可能性が出てくるのです。
自損事故は限定条件では支払いにならない可能性がありますので、一般条件の利用がおすすめとなります。
限定条件と比べて一般条件は保険料が高い
どれくらい違いがあるのか気になりますよね?実際にソニー損保で見積もりを行ってみました。
条件は以下のようになります。
- 年齢:30歳
- 等級:15等級
- 車種:プリウス
- 年間走行距離:5,000㎞以下
- 運転者限定:本人または配偶者
- 年齢条件:30歳以上
この条件で、それぞれのタイプの見積もりを行いました。
結果が以下のようになります。
車両保険タイプ | 保険料 |
---|---|
一般条件型 | 50,250円 |
エコノミータイプ | 36,360円 |
それぞれの保険料の差額は14,000円程ということが分かります。
意外と差額が大きく、驚く方もいるかもしれません。補償を取るか、保険料を取るか、どちらのタイプにするか、悩んでしまいますよね。参考までに、ソニー損保集計では、それぞれのタイプを選んだ方の割合は、一般型79%、エコノミータイプ21%と約8割の方が一般型を選択しているそうです。
任意保険を使うか使わないかの判断は?使わない方がお得かも
気をつけたいのが、車両保険を使わない方がお得な場合もある、ということになります。車両保険を利用すると、等級がダウンし翌年の保険料が高くなってしまいます。先ほど見積もりを行った30歳・15等級の保険料でいくら変わるか計算してみましょう。
3等級ダウン事故を起こした場合を考えてみます。
車両保険を利用せず、自分で修理費を払った場合、翌年は16等級、さらに17等級、18等級と等級が上がることになります。それぞれの保険料を見積もると、
49,190円+48,150円+47,080円=144,420円
となります。
車両保険を利用した場合、3等級ダウンとなり、翌年の等級は12等級、さらに事故有係数3年となります。そのまま無事故で過ごすと、13等級・事故有係数2年、14等級・事故有係数1年となります。それぞれ保険料を見積もると、
77,620円+73,500円+71,390円=222,510円
となります。
見やすいように表で表すと以下のようになります。
等級 | 保険料 |
---|---|
16・17・18等級 | 144,420円 |
3等級ダウンした場合 | 222,510円 |
差額 | 78,090円 |
車両保険や自動車保険の保険料を安くする方法を紹介!
自動車保険の保険料を安くする方法をいくつかご紹介すると、以下のようになります。
- 免責金額を高く設定する
- エコノミー型にする
- 運転者を限定する
- ダイレクト型にする
保険料が高いと感じたら、これらのものを見直すことをおすすめします。
車両保険では免責金額を自分で設定することができます。車両保険を利用するときに自己負担する金額なのですが、高く設定することで保険料は安くなるという特徴があります。事故を起こした際は負担が少し増えてしまいますが、その分保険料が安くなるので、保険料が気になる方は一度調べてみるといいかもしれません。
車両保険をエコノミー型にすることで保険料を抑えることができます。補償は少なくなってしまいますが、運転に自身のある方や車の年数が少し経った方などはエコノミーを検討してみて下さい。
自動車保険では運転者の範囲を選ぶことができますが、これを本人限定や本人または配偶者限定と範囲を狭めることで保険料は安くなります。また、運転者の年齢条件も高く30歳以上と制限することで、安くすることができます。
代理店で契約する代理店型と、インターネットなどで契約するダイレクト型に分けられるのですが、ダイレクト型にするだけでもかなり保険料は安くなります。見積もりも一括見積サービスなどを利用することで簡単に多くの保険会社の見積もりを取ることができるので、代理店型の方はダイレクト型も一度検討することをおすすめします。
コラム:自動車保険の保険料が3万円も安くなる?
皆さんは自動車保険の一括比較見積もりサービスをご存知ですか?
普通、自動車保険の見積もりは各保険会社でそれぞれ行わなければなりませんが、一括見積もりを使えば、20社近くの保険会社を一気に見積もることができるのです。
その上、自動車保険の保険料が年間にしておよそ3万円以上も安くなる可能性もあります。
無料で見積もることができるので、契約しなくてはならないことは全くありません。
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まとめ:車両保険の一般条件は必要?
いかがでしたか?ここでは車両保険の一般条件についてご紹介しました。
この記事のポイントは、
- 一般条件・車対車・車対車+限定Aの3タイプがある
- 幅広くカバーされるタイプは一般条件
- 新車や高級車、運転が苦手な方は一般条件がおすすめ
- 一般条件は保険料が高い
- 少額で任意保険を利用すると損をする場合もある
- 保険料を安くするポイントは、免責金額・ エコノミー型・運転者限定・ダイレクト型がポイント
になります。
車両保険のタイプをどれにするか悩む方も多いと思います。ご自身の運転や保険料のことを考え、自分で納得できるタイプを選ぶようにしましょう。
運転が苦手、新車や高級車に乗っている方は、一般条件がおすすめです。自分に合ったものを選び、万一に備えるようにしてください。
ほけんROOMでは他にも保険に関する記事を多数掲載しています。興味のある方はぜひ参考にしてください。