更新日:2022/12/06
脳疾患の持病があっても海外旅行保険に加入できる?持病の補償は?
海外旅行に欠かせないのが海外旅行保険。特に脳疾患などの持病がある方が気をつけたいのが、急な持病の悪化です。現地の病院では制度が日本と違うため、治療費が数百万円以上かかってしまうこともあります。脳疾患の既往があっても入れる海外旅行保険をチェックしておきましょう。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 脳疾患の持病がある場合でも、海外旅行保険に加入できるの?
- 持病を持つ方が海外旅行保険に加入するには
- インターネットでの加入
- 保険の代理店で加入する方法
- 海外旅行保険に加入はできるが脳疾患の持病がある場合は制限がかかることが
- 脳疾患の持病があって海外旅行保険に加入する場合は保険金が高くなってしまう
- 脳疾患の持病があると海外旅行保険では300万円しかカバー出来ない
- 脳疾患の持病がある場合、海外旅行保険で不足した分は海外療養費を使おう
- 海外療養費を使った場合、負担が3割よりも多くなる
- 診療を受けた際の、現地での証明書など必要な書類を忘れずもらうこと
- まとめ:中高年が旅行中に脳疾患などの持病を発症することが多くなってきている
目次
脳疾患の持病がある場合でも、海外旅行保険に加入できるの?
中高年を中心に、海外旅行へ行く方が増えています。
身近になった海外旅行ですが、やはり国内旅行とは違うのです。
思わぬ病気やケガで旅行先で病院にかからなければならないこともあります。
海外の医療制度は日本とは大きく違い、思った以上にお金がかかってしまうことも多いものです。
そのようなときに備えて、海外旅行へ行く際には海外旅行保険に加入しておきましょう。
海外旅行保険とは、外国への旅行中に病気やケガをしたときの医療費や、携行品が破損や盗難に遭った場合の補償をしてくれる保険です。
特に中高年の中には、持病をお持ちの方も多いかと思います。
例えば脳梗塞などの脳疾患の患者さんでも、回復した後は旅行に行きたい欲求も出てくるでしょう。
持病がある方は海外旅行保険に加入できるのでしょうか。
結論から言うと、加入する方法はあります。
それは、
- 持病でも入れるインターネットダイレクト型の保険に加入する
- 保険代理店で加入する
持病を持つ方が海外旅行保険に加入するには
持病があっても海外旅行保険に加入できる2つの方法についてこれからお話していきたいと思います。
- 持病でも入れるインターネットダイレクト型の保険に加入する
- 保険代理店で加入する
インターネットでの加入
インターネットで加入できる海外旅行保険はいくつも存在しますが、その多くは保険料が安い代わりに、脳疾患の方は加入できません。
ただ、諦めないでください!
持病があってもインターネット上で加入できる保険は2種類あります。
ジェイアイ損害火災保険の海外旅行保険t@bihoと、AIG損害保険の海外旅行保険です。
その2種類の保険を比較してみると、以下のようになります。
t@biho | AIG損害保険 | |
---|---|---|
持病での加入 | 可能 | 可能 |
持病での補償 | 不可 | 可能 |
保険料 | 2.750円 | 6,740円 |
※10歳から49歳までの方がハワイに1週間いく際の保険料見積もり
こんな結果になりました。保険料の面から見るとt@bihoのほうがかなり安いですが、AIG損害保険であれば、持病による入院・治療も補償してくれます。(300万円まで)
よって、
- 高血圧だが持病によるものではない方、持病によるものだが心配ない方はt@biho
- 持病による高血圧で、海外旅行中の万が一が心配な方はAIG損保
保険の代理店で加入する方法
保険代理店の窓口であれば、インターネットでは加入することのできない特約もつけることができたりします。
そのうちの1つが、疾病に関する応急治療・救援費用担保特約です。
この特約は、渡航先で持病が悪化してしまった場合、その治療や救援費用を受け取ることができます。
疾病に関する応急治療・救援費用担保特約は、ご自分の持病が悪化した時に心強い特約ですが、制限もあります。
- この特約の注意すべき点をまとめてお伝えすると、
全ての保険会社で扱っている訳ではない - 多くの場合、保険期間は31日以内で保険金額は300万円が上限
- 保険料はかなり高くなってしまう
海外旅行保険に加入はできるが脳疾患の持病がある場合は制限がかかることが
海外旅行保険によっては持病があっても加入できますが、海外で悪化して病院にかかった場合はどうなるのでしょうか?
すでに脳疾患の持病がある方にとって海外旅行で病院にかかる可能性が一番高いのは、持病の悪化の治療ですよね。
残念ながら、一般的な海外旅行保険の多くは持病に対する治療費は対象外となっています。
海外旅行に出かけると普段と違う環境に興奮して血圧があがるかもしれませんし、食にも普段より気を遣わなくなります。
長時間のフライトも血栓ができやすく脳疾患には悪影響です。
普段の生活よりも脳疾患のリスクが高まる中で、高額な治療費に対して保険が適用されないというのは困ってしまいますね。
そこでおすすめなのが応急治療・救護費用担保特約がついた海外旅行保険です。
応急治療・救護費用担保特約がついていれば、持病の悪化の治療費も補償してもらうことが可能です。
脳疾患の持病があって海外旅行保険に加入する場合は保険金が高くなってしまう
脳疾患の持病がある場合は、健康な方と違い、最もリスクが高い持病の悪化に対応している海外旅行保険を選ぶ必要があります。
応急治療・救護費用担保特約はすべての海外旅行保険についているわけではありませんし、つけられるものは保険料がやや高額になってしまう傾向があるようです。
しかし、脳疾患の持病があっても健康な方と値段が変わらず加入でき、応急治療・救護費用担保特約をついている海外旅行保険もあります。
脳疾患の持病がある方は、もしものときのために応急治療・救護費用担保特約付きの海外旅行保険に入っておきましょう。
脳疾患の持病があると海外旅行保険では300万円しかカバー出来ない
応急治療・救護費用担保特約で保険金が支払われるのはこのようなときです。
- 応急治療:旅行中に急に持病が悪化したときの海外での診察代や入院費
- 救護費用:3日以上の入院の場合、親族が現地へ行くのにかかる渡航費や宿泊費
これらが上限300万円まで補償されます。
脳疾患ですと300万円では少ないのではと思いますが、多くの海外旅行保険では日本語対応で現地の提携病院を紹介してもらえるサービスなどがあり、治療費の立て替えの心配もなく入っていた方が安心です。
脳疾患の持病がある場合、海外旅行保険で不足した分は海外療養費を使おう
海外療養費制度とは、海外旅行や赴任中に急な病気やケガでやむを得ず現地の医療機関で診察などを受けた場合に、加入している健康保険に申請することで医療費の一部が払い戻しされる制度のことです。
海外療養費を使った場合、負担が3割よりも多くなる
日本と海外では治療法などが異なるので、もし日本よりも治療費が高い場合は自己負担が3割よりも多くなってしまいます。
また、支給対象となるのは日本で保険診療とされている分だけです。
海外旅行保険と海外療養費制度をうまく組み合わせて負担額を減らしましょう。
診療を受けた際の、現地での証明書など必要な書類を忘れずもらうこと
このとき必要になる書類の中には、現地の医療機関で発行してもらうものがあります。
- 診療内容明細書(歯科の場合は歯科診療内容明細書)
- 領収明細書
- 領収書
これらは帰国後作ってもらうのは難しい場合もありますので、忘れずに作ってもらいましょう。
まとめ:中高年が旅行中に脳疾患などの持病を発症することが多くなってきている
いかがでしたでしょうか。
法務省によると、海外へ旅行する日本人の数は年間でおよそ1800万人にものぼるそうです。
特に子育てが落ち着いてお金に余裕がでてきた中高年の海外旅行が増えています。
その中には脳疾患などの持病がある中で海外旅行を楽しむ方もおり、旅行中に持病を発症することが多くなってきています。
海外旅行中の病気というと感染症などを思い浮かべる方が多いかと思いますが、実際の海外での病気を原因とする死亡の大半が脳卒中などの脳疾患や心筋梗塞などの心疾患によるものです。
海外旅行中は環境の変化もありますので、持病のある方は特に気をつけましょう。
海外の医療制度は日本とは大きく違います。いざというときの備えをしっかりして、海外旅行を楽しみましょう。
持病でも加入できる海外旅行保険は以下のリンクからどうぞ。